2017年11月28日火曜日

オペラ「椿姫」

2017-11-28 @新国立劇場


指揮:リッカルド・フリッツァ
演出・衣裳:ヴァンサン・ブサール
美術:ヴァンサン・ルメール
照明:グイド・レヴィ
東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場合唱団

ヴィオレッタ⇒イリーナ・ルング
アルフレード⇒アントニオ・ポーリ
ジェルモン⇒ジョヴァンニ・メオーニ*
フローラ⇒小林由佳
ガストン子爵⇒小原啓楼
ドゥフォール男爵⇒須藤慎吾
ドビニー侯爵⇒北川辰彦
医師グランヴィル⇒鹿野由之
アンニーナ⇒森山京子
*レヴェンテ・モルナールの代役

ジュゼッペ・ヴェルディ:「椿姫」全3幕〈イタリア語上演/字幕付〉

ナマの舞台は初めてだが、ビデオは5種類持っていて、一番お気に入りはアンジェラ・ゲオルギウがスカラ座で演じたもの。
N・デセイもA・ネトレプコ(痩せていた頃のもの)も好きだけど、いずれも演出がイマイチ。
ディアナ・ダムラウ(スカラ座版)はヒロインが健康的過ぎてイマイチ。

で、今回のヴィオレッタを演じたイリーナ・ルングはオペラ歌手にしては痩身で、結核を患って死に至るヒロインとして違和感がなかった。オペラ歌手というのは細身の身体であっても大きな声が出るものだと、いつも感心する。

一幕目の超絶技巧風なアリアでまずは実力を感じさせた。

演出面では最終場面のカーテン越しの会話が不自然に思った。
生と死を分けるカーテンなのだろうけど、無くたって話は通ずるのに。

第1幕では実際にも大勢が登場したが、舞台下手に配置した天井から床までの巨大な鏡(フィルム状)に舞台上の人々が写って倍増効果で賑やかな開幕だった。乾杯の歌はやっぱりこの混雑の中で歌われるのがふさわしいな。
舞台の床面も鏡になっていたようだが、1階の前方だったので床はほとんど見えなかった…と思う。はっきりとは思い出せないのだけど。

アリアのタイトルが実際の曲と一致するまでは頭に入っていないけど音楽はほとんどが耳に馴染んでいるので全編大いに楽しめた。
舞台に登場する人数はとても多いけど、主要人物は3人だけだから物語に混乱は生じないし、休憩30分挟んで2時間40分という短さもオペラを手軽に楽しむのにはもってこいの作品だ。

♪2017-190/♪新国立劇場-08