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2016年5月1日日曜日

ヴィル・サンダースと奏でる響き 〜ホルンアンサンブル&吹奏楽〜

2016-05-01 @藝大奏楽堂


ヴィル・サンダース:指揮
東京藝大ホルンアンサンブル*
東京藝大ウィンドオーケストラ**
日高剛:ホルン+

メンデルスゾーン(M・ブフラウム編):「夏の夜の夢」から「夜想曲」*
ブルックナー(M・ブフラウム編):「交響曲第4番」から第4楽章*
N・ヘス:「イーストコーストの風景」**
E・グレグソン:「ホルン協奏曲」<吹奏楽版>+**
D・R・ホルジンガー:「バレエ・サクラ」**
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アンコール
G・W・ハイデ:「HELDENKLOBBER」*
N・ヘス:「イーストコーストの風景」からⅢニューヨーク**


元N響のホルン奏者で現在室内楽などで活動するほか母校藝大で准教授として後進の指導に当たっている日高剛氏がオランダ留学中の恩師(ヴィル・サンダー氏)を招き、彼の指揮で日高氏の藝大での教え子によるホルンの合奏と、さらに藝大のウィンドオーケストラも交えた拡大管楽合奏だった。

前半はホルンだけで10~15本の合奏。
最初は不安感が漂ったが尻上がりに調子を上げた。
ブルックナーの交響曲第4番<ロマンティック>の第4楽章を全部ホルンだけで演奏するのは面白い。
とはいえ、ホルンだけではいくらがんばってもやはり味わいに乏しい。やっぱり、フルオーケストラで聴きたいっという気持ちが高じて来る。

後半はウィンドオーケストラも加わって大規模になり、これは結構楽しめた。
メンデルスゾーンとブルックナーを除けば知らない曲ばかりだった。吹奏楽に通じている人には有名な作品なのかもしれないが。

本篇最後の「バレエ・サクラ~祭礼の舞」が音楽的に面白く、平和への祈念も厳かに表現して好感が持てた。


♪2016-051/♪藝大奏楽堂-01

2016年2月21日日曜日

第27回東京藝術大学ホルンアンサンブル定期演奏会

2016-02-21 @文化会館


日高剛:指揮*
藝大ホルンアンサンブル

J.ウィリアムズ:Olympic Funfare and Theme gor 12 Horn and Percussions
ニコライ・チェレプリン:Six Piece
ボザ:SUITE pour Quarte Cors en Fa
アレック・ワイルダー:Nonet fot Brass
Werner Pirchner:Born for Horn
ワーグナー(Arr by Koichi Ohashi ):ジークフリートの音楽*


オーケストラに登場する弦楽器以外の楽器の中で一番重要な役割を担っているのがホルンではないか。木管楽器との親和性が高く、弦とも馴染みやすい。
攻撃的な音も出るけど、オーケストラでは大抵はやわらかな音色を期待されて使われている。特にホルンが3本、4本で和音を奏でるときに、他の管楽器では味わえない独特の響が美しい。

しかし、プロでも時々音が出なかったり、とんでもない音を出したりしているので、相当コントロールが難しい楽器みたいだ。

今日の演奏会は、プロのホルン奏者の卵、東京藝大のホルン科の学生たちの定期演奏会だった。
ホルンは16人。それに打楽器とテューバが計5人加わって、最少編成四重奏から十数人の編成まで、ほとんど知らない曲ばかりだったが、みんな巧いものだ。


唯一知っている曲は最後の大物、ワーグナーの「ニーベルングの指環」の第二夜「ジークフリート」の音楽全3幕を抜粋してホルン合奏に編曲したもの。
オリジナルでも、ホルンが大活躍する音楽だが、このアンサンブルは、ホルン、テューバとパーカッションだけなので、この編成でワーグナーの世界を表現するのは並大抵ではないが、みんな頑張っていたと思うよ。

この作品だけ、指揮者がついた。
藝大ホルン科の准教授の日高剛さん。
かつて日フィル、読響を経てN響の首席代行をしていたそうで、その頃の記憶はないけど、その後、藝大の教職にあるようだ。
我が家の近くの「かなっくホール」でリサイタルを聴いたことがあって、当然とはいえ、見事な技に感嘆したものだ。

♪2016-21/♪東京文化会館-02

2014年5月14日水曜日

つの笛の鬼 〜日高 剛 ホルン一筋〜

2014-05-14 @かなっくホール


日高剛(ホルン)
大野真由子(ピアノ)
お話:平井邦俊(音楽プロデューサー、ホルン奏者)

ブヤノフスキー:スペイン(独奏ホルンのための4つの即興曲「旅の印象より」より)
チャイコフスキー:交響曲 第5番 第2楽章(ホルン独奏/ピアノ版)
クーツィール:ホルンのためのソナチネ 作品59-1
サン=サーンス/演奏会用小品 作品94
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アンコール
中原達彦:ハレルヤ for Horn & Piano



日高さんというのは、元N響の首席代行で、我が国のトップクラスのホルン奏者だそうだ。

舞台に誰もいない状態で会場が暗転し、ハテ?と思っていると、客席後方から素晴らしいホルンの響き!
ワーグナーのバイロイト音楽祭のファンファーレが大音量で鳴り響いた。
まずは、意表をつく演出。

そして明るくなり舞台へ。
まずは、無伴奏でブヤノフスキー作曲「スペイン」。
ブヤノフスキーという人は初めて聴く名前だ。自身ホルンの巨匠だったそうで、相当高度なテクニックを要する難曲と見た。
                                                

2曲めがチャイコフスキーの交響曲第5番から第2楽章をまるママピアノ伴奏で演奏。元々この楽章はホルンが長いソロで大活躍する曲だが、ピアノとホルンだけで、オーケストラの雰囲気を再現してなかなかの聴きものだった。
ピアノパートがこれもとても難しいらしい。そりゃそうだな。ほぼ一人で管弦楽を全部受け持つのだもの。

このピアノのお姉さんがまだ可愛らしいくて、芸大の修士課程を卒業して母校の講師を勤める傍らリサイタルなどのコンサート活動もしているそうだ。大野真由子さん。感じ良かった。

                                                   大野真由子(ピアノ)

今日はクラッシックコンサートには珍しく平井邦俊さんという人が司会を務めたが、この人もホルン奏者ということだが、実に軽妙な司会ぶりで面白かった。

演奏の合間を縫って、ホルンという楽器がどうして生まれたか、どうしてかたつむりみたいにまいているのか、角笛とはどう違うのかなどを説明してくれた。
そしてクライマックスはホルンと同じ長さのゴムホースの端に小さなプラスティック製漏斗を取り付け、直線に伸ばして片方にマウスピースをつけて、ここに彼が息を吹き込むと、もう信じられない。
少し音色は違うけどまさにホルンの音がして、ちゃんと音楽が演奏できるのだ。

その後の演奏も知らない曲ばかりだったが、ホルンも名手にかかるとこんなに美しい音が出るのかと大いに驚いた。
また、N響って、こういうレベルの演奏家を揃えているんだなあ、巧いはずだよ、と思った。

<かなっくホールエントランス。かなっくの「な」にも神奈川区のシンボル浦島太郎の亀がデザインされていたとは、この日まで知らなかったよ。>

さて、こんな楽しいコンサートが、わずか500円!
しかもあるいて7、8分ほどの駅に隣接しているかなっくホールで聴けるとはほんとにラッキー。

♪2014-54/♪かなっくホール-02