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2024年12月14日土曜日

かなっくdeクリスマスコンサート 〜森麻季

2024-12-14 @かなっくホール




森麻季:ソプラノ
山岸茂人:ピアノ

菅野よう子:花は咲く
久石譲:Stand Alone
山田耕筰:からたちの花
*ショパン:ノクターン第2番 変ホ長調作品9-2
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」から
 むごい女ですって!
 ~いいえ違います、私はあなたのもの
*ドビュッシー:月の光
サティ:Je te veux (ジュトゥヴ)
プーランク:愛の小径
3つのアヴェ・マリア(バッハ=グノー、シューベルト、マスカーニ)
アダン:オー・ホーリー・ナイト
メンデルスゾーン:交響曲第2番<讃歌>から
 すべてのもの、息あるものよ
 ~私は主を待ち焦がれました
*ベートーベン:ピアノソナタ第8番く悲愴>から第2楽章
レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」から
 ヴィリアの歌
ドボルザーク:歌劇「ルサルカ」から「月に寄せる歌」
*ショパン:ノクターン第17番口長調 作品62-1
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」からお聞きください、ご主人様
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」より私が街を歩けば
-----------------------
越谷達之助:初恋
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
聖歌:きよしこの夜
*ピアノ独奏


今年の5月にも、みなとみらいの大ホールでピアニストも同じ人でリサイタルを聴いた。
その時の方が一層かぶりつきだったが、今回も舞台は近い。声楽のリサイタルだものやはり小ホールが親近感があるし、没入もできる。

きれいな声だし、可愛らしいし、愛想いいし、歌手でなければいいのに…って変だが、歌手としてはやはり今回も疑問が残った。「第九」やオラトリオ・ミサ曲などの声楽付きオケ曲なら、おそらく、それに向いた発声をするのだけど、リサイタルの小品では、彼女の本来の歌いたいスタイルが出るのだろう。

その5月の感想の中の厳しい部分を再掲しておこう。


歌い方に独特の癖がある。
これまでは「第九」やオラトリオなどドイツものを中心に聴いてきたので、気付かなかったが、うんと近くで15曲も聴くと嫌でも森節が耳に付く。

フレーズの頭がポーンと出ない。
とても小さな声で始まり、半拍かそのまた半拍か遅れてぬ〜と声が出てくる。
そうでない歌い方も2曲くらいあったが、ほとんどが、さぐり歌いのような、歌い方で、これは気持ちが良くない。
こんな歌い方をするオペラ歌手は他に知らない。

それに、コテコテと飾りすぎる。歌の表情が濃厚すぎて違和感を覚えるのだ。もっと、フツーの歌い方で聴きたい。

♪2024-173/♪かなっくホール-09

2024年5月25日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民名曲シリーズ第20回「嗚呼、昭和のレトロ・クラシック!」

2024-05-25 @県民ホール



沼尻竜典:指揮
松田理奈:バイオリン*
松下美奈子:ソプラノ**
池辺晋一郎:司会

【第1部】
スッペ:喜歌「軽騎兵」序曲
ケテルビー:ペルシャの市場にて
レハール:ワルツ「金と銀」
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「マドンナの宝石」から<第2幕への間奏曲>
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」から<時の踊り>

【第2部】
ヘンデル:歌劇「セルセ」から<オンブラ・マイ・フ>**
池辺晋一郎:大河ドラマ「黄金の日日」からテーマ
エルガー:愛のあいさつ*
クライスラー:中国の太鼓*
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン*
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」から<モルダウ>
-------------------------------
オッヘンバック:喜歌劇「天国と地獄」から<カンカン>




クラシック音楽自体が、そもそもレトロで”クラシック”なのだから、今回の企画は”変”ではあるけど、確かに、平成以降ほぼ聴かなくなったような音楽もあったな。

加えて、前半の<時の踊り>以外の4曲はいずれも中・高時代に吹奏楽で演奏したものなので、実に懐かしかった。

昭和マニア?の沼さんと昭和の生き字引のようなダジャレの池辺さんによる漫談擬の話も面白くて、客席も舞台も大いに盛り上がった。

後半の選曲は特に<昭和>は無理があったね。トリを飾った「モルダウ」なんて神奈川フィルで3月に「我が祖国」全曲を聴いたばかりだけど、しかし、しみじみと美しい音楽だと思ったよ。

♪2024-073/♪県民ホール-2

2023年6月18日日曜日

篠崎史紀の公開レッスン&コンサート~ブラボー!未来の名手たち~

2023-06-18 @みどりアートパーク



篠崎史紀:バイオリン
小澤佳永:ピアノ

ドボルザーク:ユーモレスク
ドボルザーク:ソナチネ ト長調 Op.100
クライスラー:美しきロスマリン
       愛の悲しみ
       愛の喜び
ポルディーニ(クライスラー編):踊る人形
レハール(篠崎史紀編):メリー・ウィドウ・ワルツ
ジーツィンスキー(篠崎史紀編):ウィーン我が夢の街



前半約1時間は小学生〜高校生5人のバイオリンレッスン。
低学年から順番で、最初は小学1年生が2人続いて、お世辞にも上手とは言えない。
小学3年、5年、高校1年生はそれなりに上手だが、まだまだ。
それが、マロさんがちょこっとアドバイスをすると、確実に音の流れが良くなり、音程も確かになった。緊張が解けたせいもあるだろうけど。

指遣いやボウイングには全く言及せず、専ら音楽の構成を教えて、そこに適当に作った物語を載せて、この人の気持ちで弾きなさい〜というような指導だが、子どもには効果覿面だなと感心した。

後半は、バイオリン小品集。

プログラムに曲目解説がなかった(あえて載せなかったのだと思う)から、と言って、各曲の説明をしてくれるのだけど、どうも、マロ製の大甘の物語もだいぶ混じっているみたいで面白く、その話を真に受けてから演奏を聴くとしみじみと心に沁みてくるのだから困った(いつもは小品だからと言って軽い気持ちで聴いている「愛の悲しみ」が今日程胸に迫ったことはなかった。)。

もちろん、演奏はもうベタベタ甘くて情緒たっぷり。他のクラシックコンサートではこんな弾き方はしない…と思う。
一種の遊びでもあったけど、客席には子ども連れも多く、こういう音楽への誘導は悪くないなと思った。

♪2023-109/♪みどりアートパーク-03

2022年3月1日火曜日

横浜18区コンサート 第Ⅰ期 實川風×ハマのJACKメンバー(弦楽五重奏)

2022-03-01 @ひまわりの郷


ハマのJACKメンバー(弦楽五重奏)
 バイオリン:三又治彦、白井篤
 ビオラ:村松龍
 チェロ:海野幹雄
 コントラバス:松井理史

實川風:ピアノ*

J.シュトラウスII世:「こうもり」より“序曲”
レハール:メリー・ウィドウ・ワルツ“唇は語らずとも”
クライスラー:愛の喜び、愛の悲しみ
〜以上弦楽五重奏
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21(弦楽五重奏伴奏版)*
----アンコール------------
ショパン:マズルカ 変イ長調 Op50-2*


横浜18区コンサートの第5弾。弦楽五重奏団は”ハマのJACK”。

まずは小品3曲を五重奏で。

息を合わせることが仕事の集団の良い仕事ぶり。見事なアンサンブル。

今日は第1バイオリンを受け持った三又氏がマイクを握って、いつも内声ばかりなので(N響Vn2次席)、今日は美旋律を弾けて嬉しかった!と。





恒例の弦楽五重奏版協奏曲は、ピアノが實川風で、ショパンの2番。


この編成で聴く協奏曲は、何しろ贅肉というものがすっかり削ぎ落とされているので、全ての音に無駄がなく、聴き慣れた音楽を新しい響きで再確認できるのが面白い。


昨日、小林愛実でベートーベンのピアノ協奏曲第4番の名演を聴いた直後だが、聴き比べると(どちらかといえば古典派に近い曲を弾いた)小林の方が情感豊かで(ロマン派を弾いた)實川は情緒を抑えている感じ。

確かに小さな弦楽合奏を相手にねっちりコッテリでは釣り合わずピアノが浮いてしまうだろう。ピアノ六重奏曲風な味付けもすっきりして良いものだ。


昨日との一番の違いは音楽内容というより、ピアノの響きだ。ひまわりの郷はよく響く。だから、ピアノ本来の明るく、潤いのある響きで、音の抜けもよい。

この明瞭さで、昨日も聴きたかったよ。


♪2022-028/♪ひまわりの郷-01

2018年8月8日水曜日

みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜

2018-08-08 @みなとみらいホール


大山大輔:バリトンB
野々村彩乃:ソプラノS
中桐望:ピアノ

ホワイト(騎士道)とブラック(欲望)をテーマに、オペラとミュージカル作品の登場人物を歌い分ける!
【第1部】ホワイト(騎士道)
●モーツァルト:オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」より“彼に目を向けてください”【グリエルモ役】B
●ワーグナー:オペラ「タンホイザー」から“夕星の歌”
【ヴォルフラム役】B
●クロード=ミシェル・シェーンベルク:ミュージカル「レ・ミゼラブル」から”星よ”【ジャベール役】B
●レハール:オペレッタ「メリー・ウィドウ」から”間抜けな兵隊さん”【ダニロ役】&【ハンナ役】B&S
●ミッチ・リー:ミュージカル「ラ・マンチャの男」から“見果てぬ夢”【セルバンテス&ドン・キホーテ役】B
●プッチーニ:オペラ「トスカ」から“歌に生き 恋に生き”【トスカ役】S
●ヴェルディ:オペラ「ドン・カルロ」から“最後の時が来た”【ロドリーゴ役】B

【第2部】ブラック(欲望)
●ヴェルディ:オペラ「オテロ」から“俺は信じる 残忍な神を”【イアーゴ役】B
●モーツァルト:オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」から“女も15にもなれば”【デスピーナ役】S
●沼尻竜典:オペラ「竹取物語」から“かぐや姫へ捧げるアリア”【庫持皇子役】B
●モーツァルト:オペラ「ドン・ジョヴァンニ」から”お手をどうぞ”【ドン・ジョヴァンニ役】&【ツェルリーナ役】B&S
●ベートーベン:オペラ「フィデリオ」から“絶好の機会だ”【ピッツァロ役】B
●A・ロイド・ウェバー:ミュージカル「オペラ座の怪人」から“ミュージック・オブ・ザ・ナイト”&”ザ・ポイント・オブ・ノー・リターン”【オペラ座の怪人役】&【クリスティーヌ】B&S
●宮川彬良:オペラ「ブラック・ジャック」から”コップ一杯の空を飲んでいるか”【ブラック・ジャック役】B

みなとみらいホール「クラシック・マチネ」シリーズの今季第1回はバリトンの大山大輔にソプラノの野々村彩乃が賛助出演。

野々村といえば、横浜・みなとみらいホールで開催されている「全国学生音楽コンクール」声楽・高校の部で優勝(後日大学の部でも優勝)し、高校野球春の選抜で「君が代」を歌って超有名になった人だ。
今日の楽しみはその一点。

大山くんはオペラなどで何度か聴いている。
オペラ座の怪人にも出てたんだね。とても上手です。

でも、興味は野々村嬢。あの「君が代」には痺れた。
あれから8年余か。
すっかり大人になった野々村嬢。歌唱力はプロに相応しいがあの感激は得られず…(/_;)。
アンコールで「君が代」をやってほしかったが、今日はアンコールはなしだった。
ま、いつまでも「君が代」の野々村と言われたくもないだろうけど。

http://bit.ly/2My600c

♪2018-096/♪みなとみらいホール-22

2016年6月16日木曜日

MUZAランチタイムコンサート6月 歌のフルコース!~お得な曲のランチコース~

2016-06-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール


バリトン:大山大輔♣
ソプラノ:富田沙緒里♡
メゾ・ソプラノ:吉田貞美♢
テノール:伊藤達人♠
ピアノ:畑めぐみ

ヴェルディ:「椿姫」から《乾杯の歌》♡♢♣♠
グルック:「パリーデとエレーナ」から《ああ私の優しい熱情が》♣
スカルラッティ:《陽はすでにガンジスから》♢
バーンスタイン:「キャンディード」から《着飾ってきらびやかに》♡
レハール:「微笑みの国」から《君は我が心のすべて》♠
モーツァルト:《アヴェ・ヴェルム・コルプス》♡♢♣♠
J.S.バッハ:『コーヒーカンタータ』から《なんてコーヒーは甘く美味しいのだろう》♡♢♣♠
------------
アンコール
ヴェルディ:「ドン・カルロ」から《友情の二重唱》♣♠
モーツァルト:「フィガロの結婚」から《喧嘩の二重唱》♡♢


失礼ながら銀行の用事のついでに当日券で観賞。
混声四部の声楽家4人とピアノ。
演奏家諸氏の名前に覚えはなかったけど、国内のオペラやミュージカルなどで活躍中の由。中堅級クラスなのだろうか。

プロの声楽の巧い下手は分からない。そもそも超人的な技巧を要するような(…に聴こえる)作品はなかったと思うが、どの歌も素直に楽しめた。

「歌のフルコース!」というタイトルが付いていたが、各曲を前菜からデザート、コーヒーまでフルコースの見立てで楽しむ。
バリトン氏のMCがユーモラスで、にこやかな雰囲気に包まれた極上フルコースを満腹できた。

ミューザの「ランチタイム・コンサート」に出かけたのは初めてだが、素晴らしいホールで質の高い音楽をたった500円で聴かせるとは嬉しい。


♪2015-086/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-13

2015年1月10日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第304回横浜定期演奏会

2015-01-10 @みなとみらいホール

小林研一郎(桂冠指揮者)
日本フィルハーモニー交響楽団


天羽明惠(Sop)*

J.シュトラウスⅡ:喜歌劇《こうもり》序曲
J.シュトラウスⅡ:
喜歌劇《こうもり》より「侯爵様、あなたのようなお方は」*
J.シュトラウスⅡ:トリッチ・トラッチ・ポルカ
レハール:喜歌劇《メリー・ウィドウ》より「ヴィリアの歌」*
J.シュトラウスⅡ:美しく青きドナウ
J.シュトラウスⅡ:《春の声》*

ドボルザーク:交響曲第9番《新世界より》
------------
アンコール
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ト短調


オーケストラ演奏会としては今年の一番乗り。ニューイヤーコンサートだ。
そういう訳で、前半はヨハン・シュトラウスのワルツを中心に、ソプラノも入ったためかレハール「メリー・ウィドウ」からの1曲も加わった。

ニューイヤーコンサートであり、同時に日フィルの定期としては秋シーズンの最後ということもあって、指揮の小林研一郎御大自らマイクを取って御礼方々解説というか、ソプラノの天羽明恵とのおしゃべりなどがあった。こういうお客様サービスは上手だ。

この人の生演奏(録音や放送のばあいは決してやらないと思うが)は、これもお客様サービスの一環なのか、えらくケレン味たっぷりの指揮なので、僕はあまり好きではない。

まあ、正月気分でウィンナ・ワルツでの遊びはいいとして、ドボルザークでも、あの演出過剰な音楽を聴かされるのだろうか、と不安だった。

ところが、始まってみるとえらくオーソドックスなテンポ、間のとり方、大げさなクレッシェンドなどない。むしろ、端正な感じさえして、やっぱり曲に応じて遊びは封印するんだ。ああ、こりゃいいや、と思って気持ちよく聴いていたけど、終楽章の、もうちょっと辛抱してくれたら気持よく終曲するというところでやっぱりコバケン節が炸裂した。
大げさなテンポの変化、極端な最弱音から爆発的な大音量はどう考えても「音楽的」ではない。

アンコールのハンガリー舞曲第5番に至っては目も当てられない。
耳も当てられない?
一昨年の秋にも日フィルで同じことがあった。同じことを書くのは面倒なので、その時のノートをコピペしよう。

『…さらに驚いたのは、アンコールのハンガリー舞曲第5番だ。テンポがコロコロ変わり、えらくゆっくりな出だしから、急速な展開をするかと思えば、途中に置かれた<休止>では、<急死>かと思うほど長く音楽が止まっている。放送なら放送事故扱いだ。要するにケレン味たっぷりなのだ。
たしかに、サーカスの曲芸のような面白さはあるのだけど、違和感たっぷり。
でも、これは「炎のコバケン」の一夜限りの生演奏ならではのくだけた演奏をお客様に楽しんでいただこうという確信的サービスなのだろう。』

とかなり好意的に書いているけど、何度もこれでは辛い。
昨春の「悲愴」などではごくフツーだったのだけどな。

余談:
帰宅後録り溜めビデオで「らららクラシック」を見たら、ちょうどヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」を取り上げていた。
ウィンナワルツの構造には定型があって、序奏と終結部に挟まれたワルツの部分は全部で5つのワルツで構成されておりそれぞれがさらに2つの部分でできているそうだ。
コンサートの前に見たかったな。


♪2015-2/♪みなとみらいホール大ホール-02

2015年1月7日水曜日

みなとみらいクラシック・クルーズ Vol.63 都響メンバーと仲間たち

2015-01-07 @みなとみらいホール


田中雅弘 (東京都交響楽団首席チェロ奏者)
三界秀実 (東京都交響楽団首席クラリネット奏者)
坂井田真実子(ソプラノ)
三浦永美子(ピアノ)

ブルッフ:8つの小品 作品83より 第6番(Cl/Vc/Pf)
メシアン:世の終わりのための四重奏曲より “鳥たちの深淵”(Cl)
シューベルト:川の流れ(Sp/Vc/Pf)
レハール:喜歌劇『ジュディッタ』より アリア「熱きくちづけ」(Sp/Pf)
ブラームス:クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114より 第1、4楽章(Cl/Vc/Pf)

三浦永美子(ピアノ)

2015年最初のコンサート。
演奏家はピアノ、チェロ、クラリネット、ソプラノという変わった組合わせだが、さすがにこの4人のアンサンブルというのはなかった。

ブラームス以外の4曲はすべて初めて聴く曲だった。
ブルッフ、シューベルト、レハールの作品は、いずれも叙情性の高いロマンチックなメロディーで初めて聴いてもすんなり入ってきて心地よい。

メシアンは音楽だけでなく多方面に才能を発揮した人らしく、神学者、鳥類学者としても優れた仕事をしたそうだ。今日の作品も「鳥たちの深淵」というタイトルで、「ヨハネの黙示録」から受けた啓示によって書いたという。
クラリネットの無伴奏曲で現代の作品なので、これはなかなか一度聴いて受け入れるのは難しい。
鳥の鳴き声の擬音は理解できたが。
三界秀実

シューベルトの歌曲にピアノだけではなくチェロも伴奏するというのも初耳で驚いた。本当に原曲がそういう編成だったのか、ネットで調べてみたが、よく分からない。バイオリンとチェロやバイオリンとハープが伴奏楽器として書かれた歌曲はあるようだけど、チェロとピアノのものはざっと探した限りでは見つからない。というより、この「川の流れ」というタイトルの歌曲自体が見つからない。

一番聴きたかったのは、ブラームス。
彼は2曲のクラリネット・ソナタ、クラリネット5重奏曲、そして今日演奏のクラリネット3重奏曲を作曲しているが、いずれも1891年以降だから58歳以降。作曲活動の最晩年だ。

坂井田真実子(ソプラノ)
どの作品もCDを持っているけど、普段聴くのは5重奏曲だ。なぜかといえば、昔から馴染んでいるから。馴染んでいるから心地よい。心地よいからまた聴きたくなる…の好循環。

しかし、今回演奏された3重奏曲は多分、CD購入時に聴いてみたくらいだろう。メロディの断片くらい頭に入っているつもりで聴き始めたがいつまでたっても、記憶の引き出しが開かない。
まるで初めて聴く曲のように、…新鮮だったのならいいけど、馴染めなかったのは少しショックだ。ブラームスファンを自認しているのに!

確かに、これら最晩年に作曲されたクラリネットのための作品はいずれも暗い印象だ。クラリネットだからという訳ではないだろう。
田中雅弘
ベートーベンの終盤のピアノソナタ(第28番以降)には、かつて壁を感じたものだ。今では座右の曲?になっているけど。

大家は晩年、孤高に我が道を行くようになりがちだ。と、勝手に解釈している。

クラリネットソナタも5重奏曲も最初は馴染めなかった。
今日の3重奏曲も、帰宅後繰り返し聴いていると、これはハンガリー民謡風なのだろうか、「シンドラーのリスト」の音楽を思い起こさせるエキゾチックなメロディがだんだん好きになってきたよ。


♪2015-1/♪みなとみらいホール大ホール-01