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2023年12月5日火曜日

みなとみらいランチタイムコンサート 東京六人組

2023-12-05 @みなとみらいホール


東京六人組
 フルート:上野由恵
 オーボエ:金子亜未(荒絵理子の代打)
 クラリネット:金子平
 ファゴット:福士マリ子
 ホルン:福川伸陽
 ピアノ:三浦友理枝

ブラームス(岩岡一志編):ハンガリー舞曲から
 第1番、第5番、第6番
磯部周平:きらきら星変装曲
  1三星のフーガ(バッハ)
  2ケッヘル博士の忘れもの(モーツァルト) 
  3嵐のハイリゲンシュタット(ベートーベン)
  4クララのためのロマンス(シューマン)
  5紅葉のマズルカ(ショパン)
  6指輪はお嫌い?(ブラームス)
  7コスモスの舞踏(バルトーク)
  8オレンジ色の行進曲(プロコフィエフ)
  9星に憑かれた十二音(シェーンベルク)
 10たそがれどきのレント(フランセ)
 11フィナーレ:もう1つのフーガと主題(ブリテン)
プーランク:六重奏曲 FP 100から第1楽章
ラヴェル(川島素晴編):ボレロ
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ビゼー:ファランドール


メンバーはオケや室内楽で知っている人ばかりだが、東京六人組としては初めて。ピアノと木管五重奏団(Obは代打)。
ホルンは金管合奏でも欠かせない存在だが、木管と組むと木管扱いでコウモリみたいな存在だ。ま、木管にも馴染むので、そういう扱いになっているのだろう。

福士さん、お久しぶりです。
今日はかぶりつきの正面がFgで、こんなに近くでお目もじ叶ったのは初めてだ。

女性4人は揃って赤いドレス。
男性は黒。なんとかしろよ!せめて白で統一したらどうか。

大分類では4曲。細分すれば16曲。

面白かったのは「きらきら星”変装”曲」だ。
単なる「変奏」ではなく、バッハからブリテンまでの11人の作曲家の作風〜音楽の切れ端を取り込んだ「変装」なのだ。各「変装」にそれらしいタイトルも付けられているが、その意味の分かったものについては、知的なユーモアとは思えないし、不明なのもが多い。だからというのではないが、ここまで遊ばなくとも良かったのに。

最後は「ボレロ」。あのリズムをどうするのかと思ったが、最初は出番のないObが指でリード箱?を叩いていたが、やがてFlがタンギングして、さらにはPfが受け持ってそれらしくリズムを維持したが、全体として原曲をなぞってみただけであまり成功しているとは思えなかった。

木管+Hrの五重奏自体、音色が区々でブラスの合奏のようには溶け合わないのが難点。Pfが接着剤かといえば、そうとも感じられなかったな。

♪2023-208/♪みなとみらいホール-44

2022年3月21日月曜日

東京・春・音楽祭チェンバー・オーケストラ

2022-03-21 @東京文化会館


東京春祭チェンバー・オーケストラ
バイオリン:堀正文、枝並千花、城戸かれん、城所素雅、武田桃子、戸原直、外園萌香、宮川奈々、山内眞紀
ビオラ:安藤裕子、岡さおり、森野 開、山本周
チェロ:辻󠄀本玲、中条誠一、宮坂拡志
コントラバス:佐伯洋裕
フルート:上野由恵
オーボエ:蠣崎耕三、森枝繭子
ファゴット:水谷上総、佐藤由起
ホルン:阿部麿、村中美菜

ピアノ:小林海都*

モーツァルト:
交響曲第1番変ホ長調 K.16
ピアノ協奏曲第9番変ホ長調 K.271《ジュノーム》*
交響曲第40番ト短調 K.550 
--------アンコール--------
シューベルト:4つの即興曲 op.142から第2番変イ長調 D935*
モーツァルト:カッサシオン ト長調 K.63からVI. Menuet. Trio


この室内オケは東京春祭の定番メニューだが、今日の編成(最大24人)で聴くのは初めて。16年に10人編成で聴いたけどその後規模拡大して今日に至っているのか?

コンマスの堀正文氏以外は若手・中堅で、特に女性が多いVn・Vaは名前も知らない人ばかり。

リサイタルを除くとほぼ1年ぶりの文化・小Hだった。
とても響きがいい。
冒頭の弦の合奏の響きにゾクゾクした…が、良かったのは最初だけ。
弦の響きはホールの残響に包まれて美しいけど、小編成の割に透明感に欠ける。

Stagingがぎこちないのも乗りを悪くさせた。

Pf協独奏者として登場した小林海都くんは2016年の横浜市招待国際ピアノ演奏会以来。ますます磨きをかけた指さばきが爽快だった。
でも、このオケのサイズでフルコンサートグランドかなあ。フォルテピアノで聴きたかったが、そうなると演奏家を変えなくちゃいけないか。

♪2022-040/♪東京文化会館-04

2019年7月27日土曜日

華麗なるコンチェルトシリーズ 《雄大なる北欧3大協奏曲》

2019-07-27 @みなとみらいホール


石﨑真弥奈:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

上野由恵:フルート
田村響:ピアノ
堀米ゆず子:バイオリン

ニールセン:フルート協奏曲 FS119
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 作品16
シベリウス:バイオリン協奏曲ニ短調 作品47
---アンコール------------
上野由恵⇒アンデルセン:24のエチュードから第3番
田村響⇒ショパン:華麗なる大円舞曲
堀米ゆず子⇒J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第3番から「ガヴォット」

北欧の作曲家の協奏曲3本建て。
<松竹梅>を逆転させたような品揃えと言っちゃ失礼だけど、やはり最後の堀米ゆず子:シベリウス「バイオリン協奏曲」が一番良かったな。

田村響:グリーグ「ピアノ協奏曲」はオケとの一体感に欠けたように思う。それに拍と拍の間の細かな音がはっきり聴こえてこないのはどうして?アンコールのショパンを聴けば超速のフレーズだって、難なく弾きこなしていたのに。

上野由恵:ニールセンのフルート協奏曲は個人的に馴染みのない曲(記録にある限りナマでは2回目。CDも持っていない。)で楽しめるまでに至らず。3人の演奏の中では一番瑕疵がなかった。完璧な演奏だったと思う。その腕前でモーツァルトを聴きたかったよ。

それにしても、堀米女史のバイオリンが良く鳴ること。
靄の中から聴こえてくる1本の弱音は正に一条の光が射すように明瞭でその後に続く劇的な展開を期待させた。録音なら録り直したいところもあったろうが、スリルある展開と豊かな響きでシベリウスの醍醐味を味わった。

オケも最初は響きがイマイチだったが、だんだん良く鳴るようになった。
指揮は石﨑真弥奈女史。初めてだ。第16回東京国際音楽コンクール(2012年)の指揮部門で1〜3位なしの入選者の一人で、既に多方面で活躍している田中祐子もその一人。また顔つきが良く似ているよ。これから活躍の機会が増えるといいけど。

♪2019-108/♪みなとみらいホール-33

2018年12月7日金曜日

みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜 上野由恵フルート、曽根麻矢子チェンバロ

2018-12-07 @みなとみらいホール


上野由恵:フルート
曽根麻矢子:チェンバロ

【第1部】
C.P.E.バッハ:フルート・ソナタニ長調 Wq83
モーツァルト:きらきら星変奏曲 K.265(チェンバロソロ)
武満徹:ヴォイス(フルートソロ)
J.S.バッハ:フルート・ソナタ イ長調 BWV1032
J.S.バッハ:G線上のアリア

【第2部】
C.P.E.バッハ:ハンブルガー・ソナタト長調 Wq133/H564
ラモ―:村娘、鳥の呼びかわし、タンブーラン、一つ目巨人たち(チェンバロソロ)
細川俊夫:線 I(フルートソロ)
J.S.バッハ:フルート・ソナタ ホ短調 BWV1034
J.S.バッハ+グノー:アヴェ・マリア

上野由恵のフルートと曽根麻矢子のチェンバロでバロックから現代までのそれぞれのソロとアンサンブル。

2週間前に同じホールでJ.S.バッハのチェンバロ協奏曲を聴いた際も感じた音量不足を感じた。今回は持ち込み楽器の特性か特に音量が小さい。
フルートは見かけより音量もインパクトもあるので、チェンバロと組んだフルート・ソナタではバランス悪くチェンバロが埋没気味だった。

チェンバロという楽器は、やはり、貴族の屋敷のサロンでせいぜい数十名で聴く楽器なのだろう。

今回は小ホールだったが、それでも440人規模となると全く不向きだと言わざるを得ない。

とは言え、司会進行役の上野が素直な人柄を表して好感。

バロックから現代曲といっても、現代曲を演奏したのは2曲ともフルートの為の無伴奏曲だった。やはり、チェンバロ用の現代曲はないのかな。


♪2018-163/♪みなとみらいホール-38

2018年7月14日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ 第1回

2018-07-14 @県民ホール


現田茂夫:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル合唱団:Ch

久元祐子:Pf
礒絵里子:Vn
鷲尾麻衣:Sp
宮本益光:Br
上野由恵:Fl
山宮るり子:Harp

〜オール・モーツァルト・プログラム〜
歌劇「後宮からの逃走」K384 序曲
バイオリン協奏曲第5番イ長調K.219から第3楽章
フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299から第1楽章
ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467から第2楽章
ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466から第3楽章
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527から「お手をどうぞ」Sp+Br
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527から「シャンパンの歌」Br
歌劇「フィガロの結婚」K.492から「恋とは、どんなものかしら?」Sp
歌劇「魔笛」K.620から「パパパの二重奏」Sp+Br
レクイエムニ短調K.626より「ラクリモーサ」Ch
モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618Ch
交響曲第40番ト短調K.550から第1楽章 
交響曲第41番ハ長調K.551から第4楽章

ホール改修後、ようやく始まった今季第1回の県民ホール定期はモーツァルト尽くし。
序曲やアリアはともかく協奏曲や交響曲など多楽章で構成されているものも1楽章のみの演奏という隔靴掻痒の構成出、果たして楽しめるのかと懸念があったが、果たして存外に楽しめた。
司会・進行の女性が、各ソリストや指揮者から興味深い話を引き出して彼らの人間性・音楽観を通じてモーツァルト像の輪郭表現に成功。こういうアプローチもありか、と納得した。

ソリストたちの中で、声楽の鷲尾麻衣と宮本益光はこれまでのオペラ、「第九」、マーラー作品などで複数回聴いているが、そういう場面では彼らの人柄などは分からないし、もちろん分からない方がいいのだけど、今回のように自由なおしゃべりタイムによって明らかになった、素の?人柄に親しみを覚えた。
残る4人は初めての見る・聴く人達だったが、それぞれに好感が持てた。特に、ピアノの久元女史はモーツァルトの研究においてかなりの業績を残しておられる(国立音大教授)ようだ。また、彼女は日本で唯一人のベーゼンルドルファー・アーティストとして、ベーゼンドルファーで録音したモーツァルト作品集を残している。
あいにくと、この日はスタインウェイだったが、これは編成の大きなオーケストラと2,500人も入る大ホールだったための選択なのか、おそらく、県民ホールにベーゼンドルファーは常置していないだろうから協奏曲の1楽章のためにどこかから運んでくることができなかったのかもしれない。


余談:
指揮者の現田茂夫のコメントの中で、ジュピターの終楽章の冒頭のCDFEの音型(ジュピター音型)はブラームスやシューマンの交響曲の作曲にも影響を与え、それぞれの1番から4番までの調性は、
ブラームス⇒Cm、Dd、Fd、Em
シューマン⇒B♭、Cd、E♭、Dm(長2度上げるとCDFEとなる。)
で、ジュピター音型をなぞっている、と説明していたが、なるほど吃驚。しかし、考えてみれば、これは意図したものではなく、結果がそうだったということだろう。両者とも4番までしか書かないつもりではなかったはずだし、シューマンの曲番号は作曲順とは異なっているのだから。
ま、そうだとしてもこの偶然の一致には驚く。

♪2018-082/♪県民ホール-01