2023年12月23日土曜日
東京フィルハーモニー交響楽団 ベートーベン「第九」特別演奏会❽
2023年11月26日日曜日
藤沢市民オペラ:ロッシーニ「オテッロ」
2023年7月31日月曜日
東京フィル第989回サントリー定期シリーズ ヴェルディ:歌劇「オテロ」
2022年12月22日木曜日
「第九」2022-❻ 東京フィルハーモニー交響楽団 ベートーベン「第九」特別演奏会
2022年10月20日木曜日
東京フィル第976回サントリー定期シリーズ
2021年12月25日土曜日
東京フィルハーモニー交響楽団特別演奏会「第九」❼
2021-12-25 @サントリーホール
角田鋼亮:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
合唱=新国立劇場合唱団
ソプラノ:迫田美帆
アルト:中島郁子
テノール:清水徹太郎
バリトン:伊藤貴之
ベートーベン:歌劇「フィデリオ」序曲 作品72c
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
指揮は既に日フィルで聴いている角田鋼亮。
当然日フィルの「第九」と同じような感じだったが、日フィルに比べ少し弦が厚くなった以上に、このオケの持つ基礎的熱量が良い効果を表した。
合唱はP席で最初から待機。独唱は2楽章の後入ったが所要時間は僅か。舞台奥で待機。
声楽陣の舞台入りが流れを損なうことはなく、音楽はテンポ良く快調。
この日の午前中に聴いた都響は、音響効果の面で損をしたが、P席を合唱席に使えるサントリーでは、独唱も管楽器も舞台後方の分厚い背中の反響板がよく効いていた。
いつもの元気な東フィルが角田の軽快な指揮に乗って歌った・吠えた!
今季7回目だが、演奏時間はどの指揮者も全体的に短いのだけど、中でも今のところ一番短く63分弱。
3楽章⇒4楽章の休止はほぼゼロに等しい。
これが個人的には好きだ。
日フィルの時の指揮者とは思えぬ良い出来。
音楽と直接関係はないけど、東フィルは定期演奏会と同様、全員(出番の遅いトロンボーン奏者やパーカッションも)NoMaskで演奏する・待機する。これが良い。プロの矜持かくあるべし。
問題はあった。
日フィルの時と同じくカーテンコールの際に独唱者を舞台の前に招かなかった。
ソプラノ大賞!候補の迫田ちゃんも、舞台前に出してもらえない。
角田氏曰く「オケのルールなので自分も残念だった」と仰る。他の5オケはすべて舞台前での拍手に応えた。
東フィルは奏者がNoMaskで頑張っているのに納得できん!
2021年12月20日月曜日
新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会 2021「第九」❹
2021-12-20 @東京オペラシティコンサートホール
鈴木秀美:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団
ソプラノ:森谷真理
メゾソプラノ:中島郁子
テノール:福井敬
バリトン:萩原潤
ベートーベン:序曲「レオノーレ」第3番 作品72b
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
しかし、今日は非常に好ましい演奏だった。新日フィルがこんなにうまいのか!と思ったよ。いつも聴くすみだトリフォニーとは格段に力強かったのはホールの響きの良さもあるのだろう。
今季4回目の「第九」。これ迄で一番弦編成は大きかった(12-10-8-7-6)とはいえ僅かな違いで、それが演奏に反映したとは思えない。
全体にメリハリが良かった(全66分弱)。
終楽章の低弦のレシタティーヴォはとても独自で、「朗唱」というより「啖呵」を切っている感じだ。
前3楽章の主題を否定する勢いに説得力がある。
帰途の車中で、スマホに入っている5人の指揮者の「第九」から当該部分だけ、演奏を聴き比べたら、特に似ているのはトスカニーニで、まるで喧嘩腰なのが面白い。
もちろん、朗々と詠うのも悪くない。全体の音楽の中ですんなり収まれば色々あって面白い。
合唱は二期会32人。もちろん NoMask。
舞台後方中央に独唱4人。その左右に合唱団。
つまり独唱と合唱が重ならなかったのもいい。そして今日の独唱陣が良く響いた。
特に森谷・福井はここぞとばかりの声量。
惜しむらくは弦奏者が5人ほどマスクしながら演奏していた。
残り全員 NoMask なので、何とかならなかったかなあ。
2020年1月3日金曜日
NHKニューイヤーオペラコンサート
アンドレア・バッティストーニ:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場合唱団
二期会合唱団
びわ湖ホール声楽アンサンブル
藤原歌劇団合唱部
クラシック界の紅白歌合戦…でもないけど、楽しいお祭りに行ってきた。
今が旬の実力と人気を兼ね備えた
ソプラノ6人、
メゾソプラノ2人、
テノール4人、
バリトン4人、
バス1人。
馴染みのあるアリアの名曲釣瓶撃ち。まさに至福の2時間。
Eテレ生放送なので、帰宅後録画をチェックしたら、薄くなりかけた後頭部がしっかり写っていた。
2019年12月14日土曜日
名曲全集第152回 年末恒例「歓喜の歌」<第九②>
秋山和慶 :指揮
東京交響楽団
合唱:東響コーラス
バイオリン:シャノン・リー(第7回仙台国際音楽コンクール2位(最高位))
ソプラノ:吉田珠代
メゾソプラノ:中島郁子
テノール:宮里直樹
バリトン:伊藤貴之
ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
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蛍の光
愈々本格的に第九の始動開始。既にアマオケで1回聴いているがプロでは1番バッター。伝統の秋山・東響「第九」だ。
40年以上続いた秋山「四季と第九」は今年からノットが「第九」を振ることになって一応幕を閉じた。
横槍を入れたテイのノットは独唱陣を別キャストで「第九」をやるが、ホームであるミューザではやらない!のが面白くない。
一方、秋山翁も強かなもので「四季と第九」はやめるが、「バイオリン協奏曲と第九」は続ける様で同慶の至りだ。
「四季」といっても実際は「二季」だったので、今日の様に1曲丸ごと聴ける方がいい。新人起用も踏襲して秋山第九健在!
最後の「蛍の光」もペンライトからLEDに替わったが、この古色蒼然たる演出も続くことで価値が出てくる。
演奏は、いつもやや遅めで安定感がある。
東響も40年からやっているので、メンバーの多くは身体に染み込んでいるのだろう。
とにかく、安心の「第九」である。
秋山翁には末長く続けてほしい。
♪2019-205/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-29
2019年9月5日木曜日
藤原歌劇団公演オペラ「ランスへの旅」
折江忠道:総監督
園田隆一郎:指揮
松本重孝:演出
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:藤原歌劇団合唱部/新国立劇場合唱団/二期会合唱団
コリンナ:ローマの女流詩人⇒砂川涼子
メリベーア侯爵夫人:ポーランドの寡婦⇒中島郁子
フォルヴィル伯爵夫人:若い寡婦⇒佐藤美枝子
コルテーゼ夫人:金の百合亭主人⇒山口佳子
騎士ベルフィオール:仏士官。コリンナに愛⇒中井亮一
リーベンスコフ伯爵:ロシア将軍⇒小堀勇介
シドニー卿:英軍人。コリンナに愛⇒伊藤貴之
ドン・プロフォンド:文学者⇒久保田真澄
トロムボノク男爵:独陸軍少佐⇒谷友博
ドン・アルバーロ:スペインの提督⇒須藤慎吾
ドン・プルデンツィオ:医者⇒三浦克次
ドン・ルイジーノ:フォ〜夫人のいとこ⇒井出司
デリア:ギリシャ孤児。コリンナ下女⇒楠野麻衣
マッダレーナ:女中頭⇒牧野真由美
モデスティーナ:フォ〜夫人の小間使い⇒丸尾有香
ゼフィリーノ:使者⇒山内政幸
アントニオ:給仕長⇒岡野守
ほか
ロッシーニ:歌劇「ランスへの旅」
オペラ全1幕〈字幕付きイタリア語上演〉
予定上演時間:約3時間
第Ⅰ部105分
--休憩20分--
第Ⅱ部55分
藤原歌劇団公演に二期会・新国も参加した大掛かりなプロダクション。
独唱者17人に合唱がついて目まぐるしく賑やか。
幸い同じ藤原歌劇団の同じ演出による2015年の日生劇場版を観ていたので筋書きは覚えているが、初めての人には特段の説明もなく話が進むので置いてきぼりにされるかもしれない。
ま、それでも構わぬ歌こそ命の歌劇だ。
1825年パリ近郊の湯治場、と言っても高級ホテル。
フランス王シャルルのランスでの戴冠式見物の為に同じ宿に集った紳士淑女たち。そこであれやこれやのプチ・ドラマが繰り広げられる。目的のランス行きが不可能となるもパリでもお披露目が行われると聞き安堵して、とりあえずランスへの旅の費用として集めたお金で大宴会を開くことになった。
ここまでも一言もセリフはなく、レシタティーヴォとアリアの連発だ。ともかく、次から次と歌に次ぐ歌。
クライマックスの大宴会で紳士淑女は出身国にちなむ歌を交代で披露する。実は、集まった紳士淑女たちはそれぞれ異なる国の出身者なのだ。この辺が巧い設定だ。
ドイツ人の男爵はドイツ賛歌、
ポーランドの公爵夫人はポロネーズ、
ロシアの伯爵はロシア賛歌、
スペインの海軍提督はスペインのカンツォーネ、
イギリス軍人は英国国歌、
フランスの伯爵夫人と騎士は二重唱でブルボン王家賛歌、
ティロル出身の夫人はヨーデル颯民謡
を歌い継ぎ、シメに即興詩人が全員の投票によって決まったお題を基に即興で「シャルル王」賛歌を歌い、最後は全員で「シャルル王」賛歌を歌って華やかに幕。
主要な17人の歌手の中には何度も聴いている人もいるが初めて聞く名前もあった。だが、みんな巧いことにいつもながら驚く。よく通る声で、ベルカントの難しそうな細かく早い装飾をコロコロ歌う。
独唱から二重唱、六重唱、果ては14人、17人の強力な合唱も実に聴き応えがあった。
中でも一番は主役格の砂川涼子。
この人はホンに何度も聴いているけど、今日はその実力を思い知らされた感がある。今年はまだ日生劇場の「トスカ」、紀尾井ホールでのリサイタルを追っかけなくちゃ!
2018年12月14日金曜日
新日本フィルハーモニー交響楽団「第九」特別演奏会2018 ---「第九」❶
アントニ・ヴィット:指揮
栗山文昭:合唱指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
栗友会合唱団:合唱
室住素子:オルガン*
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盛田麻央:ソプラノ
中島郁子:アルト
大槻孝志:テノール
萩原潤:バリトン
J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調*
ピエトロ・アレッサンドロ・ヨン:ユモレスク*
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ベートーベン:交響曲第9番短調「合唱付き」作品125
アントニ・ヴィットという指揮者は初めて。せっかくの新日フィルなら上岡敏之で聴きたかった。何年か前に読響で「第九」を振った演奏はスリリングでテンション高く、もう一度聴いてみたい演奏の一つだ。
ヴィットの指揮ぶりに関していえば、テンポは中庸だった。特段速くもなく、遅くもない。プログラム記載の予定時間は75分と書いてあったのでかなりゆっくり振るのかと思っていたが、そうではなく、実際にも各楽章の演奏時間を積み上げたら66分弱だった。楽章間のポーズはほとんどないに等しかったからそれを含めたところで66分±10秒くらいか。
また、演奏の色付けにもテンポの変化にもこれといったクセはなく、嫌味もなく、個性がにじみ出やすい第4楽章低弦のレシタティーヴォもごく素直でひっかかりのない音楽で、要するに外連味を抑えた真っ当な指揮ぶりだった。こういう点は大いに好感を持った。
それでいて、第3楽章から第4楽章への繋ぎはほんの一呼吸の間を置くや否やの突撃で、この辺りも心憎い。
変わった点といえば、オーケストラや合唱の配置だ。
合唱団は舞台の後方、オケの後ろに並んだ。オルガン前のP席を潰した訳ではない。これはよくあること、というより、舞台後方席(P席)のないホールではそうならざるを得ないし、P席があってもこれを潰さずに客席として使い、合唱団は舞台に並ぶ場合も珍しくない。
しかし、合唱団が、声部毎の縦横集団で並ぶのではなく、横に並んだ。つまり最前列は多分ソプラノが横一線に並び、その次の列はアルトが一列に、その後ろはテノール、最後列がバリトンなのだろう。栗友会では常にこういう形なのかもしれないが、僕には初めて見る形だった。なかには、男女・声部混在で並ぶ例も見たことがあるからそれに比べると分かりやすいが、果たして、声楽的にどういう効果があるのだろう。声部毎にまとまった集団配置の方が立体感が出るのではないかと思うが、よく分からない。
ともかく、舞台後方に合唱団が並び、合唱団は4段になるようなひな壇が用意されていた。
その前方にオケが並ぶが、普段はひな壇の上に並ぶ管楽器・打楽器が今日の新日フィルでは弦と同じ平場に置かれた。
これがよく分からない。管打を高く配置した方が客席に対する音の抜けがいいはず。また、そうすることも(合唱団を一層高く配置することで)不可能ではなかったはずなのに。
弦は14型(第1バイオリン14人。この場合の弦5部の標準は総計50人になるが、今日の新日フィルはまさしくこの人数だった。)。「第九」といえば、16型が多いように思うが、14型だってちっともおかしくない。むしろ、すっきりしていいと思う。そして舞台に並びきれない数ではない。この50人を平場に置いて管打楽器を2〜3段のひな壇に置き、さらに合唱をその上に2〜3段積むことはできなかったのだろうか。
これまでサントリーで何度もいろんなオケの「第九」を聴いてきたが、合唱団やオケのこの配置の点で疑問に思ったことは一度もなかったが、これまで聴いたきたのは一体どういう配置だったのだろう。少なくとも昨年のN響「第九」では合唱団はP席に配置されていたから、オケもゆとりを持ってひな壇付きだったはずだ。
さて、えらくこだわるようだが、弦と管打共に平場に置かれたために、一階席からは弦に隠れて管・打楽器が見えない。見えないということは音の通りもよくないということだ。
事実、管楽器は弦楽器に埋もれてしまっていた。特にホルンなど、もやもやとしてメリハリがつかない。
このオケの実力なのか、こういう配置のせいなのか、ホールの欠陥なのか、それらの複合なのか、全体に音の響きに透明感が乏しく、キンキン鳴るかと思えば、ぼんやりともやがかかったような響きに終始した。
さて、合唱団はオケの前に入場した。
独唱は第2楽章の後に入場する例が多いが、今回はそこでは入場しなかった。ということは、第3楽章の後に入場のためのポーズを置かなくてはいけないことになる…てことは、第3楽章から終楽章へ間髪入れず雪崩れ込む、という快感が得られないではないか、と思っていたが、どっこい、先述したように第3楽章の最後はほとんどアタッカのように終楽章に入ったのだ。
では独唱者たちは合唱団に紛れて隠れていた?な訳はない。
なんと、終楽章が始まって約7分後、バリトンのソロが始まろうとしていたその時に声楽独唱者4人が下手袖から静かに入場した。下手には4人分のひな壇が設けてあり、そこにバリトン以外の3人が着座するや否や(バリトンは着座する間も無く)例の「おお友よ〜」を歌い出したのにはびっくりした。
こういう声楽ソロの入り方は初めての経験だが、無駄がなくていい。音楽の緊張感を損なわないでとても良かった。
しかし、演奏全体をみれば、何やらザワつきが消えず透明感乏しく60点といったところか。
今年は12月中に8回も「第九」を聴くので、点数評価をすることにした。
まずは、60点から始まったが、これを基準として、さて、100点満点は出るだろうか?
♪2018-169/♪サントリーホール-14