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2025年4月26日土曜日

NHK交響楽団2036回A定期 05月公演

2025-04-26@NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
女声合唱:東京オペラシンガーズ
児童合唱:NHK東京児童合唱団
オレシア・ペトロヴァ:メゾソプラノ

〜マーラー・フェスティバル2025 演奏曲 〜
マーラー:交響曲第3番ニ短調







今日のマチネの神奈川フィルが上出来だったが、N響はやはり1枚上手だな。弦のアンサンブルがきれいだよ。

マラ3は好きでもないマーラーの中では数少ない聴いてみたい曲の一つだ。期待通りの上出来で、これまで聴いた中では2番目に良かった。

1番は、16年のN響Pヤルヴィで、これは本当にくっきりスッキリでN響のレベルの高さを納得させた…が残念なことに一度も放映されていない(4Kカメラが入っていたのに。)。
今日も、弦も管のソロも大変良かった。ああ、大管弦楽のアンサンブルとはコレだよ、という感じ。

尤も、3楽章のバンダのポストホルンの高域が苦しそうだった。放映の時には編集するのかな?と思っていたが、今日の演奏は放映しないんだそうだ。
どおりでマイクが少なかった。ビデオカメラも見なかったような?

この曲、大好きな人がいっぱいいるだろうけど、ちょっと長すぎるね。終盤のカタルシスが得られないよ。


♪2025-053/♪NHKホール-04

2024年12月18日水曜日

NHK交響楽団「第九」演奏会 「第九」⑤

2024-12-18 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
新国立劇場合唱団

ヘンリエッテ・ボンデ・ハンセン:ソプラノ
藤村実穂子:メゾ・ソプラノ
ステュアート・スケルトン:テノール
トマス・トマソン:バス・バリトン

ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125





今年5回目の「第九」。残り6回にして早くもベスト1だろうな。
先日の読響も良かったけど、やはり、第一声が美しい。個人技も安心。一番不安にさせるのがHr(特に3Mov)だが、なんて巧いの!実にさりげなく通り過ぎた。

4Movの低弦レシタもいつの間にか入って終わっている感じ。特別な聴かせどころという力みなし。

Fルイージ初めてのN響「第九」だと言うから、派手に鳴らすのかと思ったが、弦16型だけど全体に地味で滋味のある「第九」だ。

声楽Bsが少し突飛な入り方をしたけど、ここは普通にやってほしかったな。


プログラムにルイージが書いている1-2Movに表れているベートーベンの葛藤を読んで、長年の痞えが下りた感じがしたよ。モヤモヤした思いがするのは、なるほどそう言うことだったのかと納得できたような気した。

それで、今日から「第九」の聴き方が変わったような…。



♪2024-177/♪NHKホール-10

2024年11月30日土曜日

NHK交響楽団2025回A定期 12月公演

2024-11-30 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮

NHK交響楽団

クリスティアーネ・カルク:ソプラノ*


—シェーンベルク生誕150年—
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜「前奏曲と愛の死」
R. シュトラウス:
 「ばらの花輪」、「なつかしいおもかげ」、「森の喜び」、「心安らかに」、「あすの朝」*
シェーンベルク:交響詩 「ペレアスとメリザンド」




◀️感想省略▶️


♪2024-165/♪NHKホール-09

2024年5月11日土曜日

NHK交響楽団2010回A定期 05月公演

2024-05-11 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団

パンフィリ:戦いに生きて[日本初演]
レスピーギ:交響詩「ローマの松」
レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」
レスピーギ:交響詩「ローマの祭り」





今日はトリプルデイで、シティ・フィルを犠牲にしてN響に出かけたが、とんでもない失敗。19時開演のつもりで、神奈川フィル終演後、みなとみらいで買い物などしてから出かけたら、ホールの前は誰もおらん。早すぎたか!と思いきやもう開演しているという。

実は、この失敗は2回目だ。時々、17時開場が午後7時開演とごっちゃになる。第一ソワレで18時開演なんて他にないもの。おまけに「松」がもう始まっている。

確か、曲順を変えるというメールが来ていたと思うが、気にもかけなかったし、かけていたって時間を間違えているんだから意味はない。「噴水」が最初だったのかな。

休憩で人が出てくるのを待ってから入った。

とにかく、三部作と言っても1番の楽しみは「松」で、それを悔しいことにホワイエで漏れ聴いた。

後半は、「噴水」、「祭り」だが、「噴水」も悪くはないけど、面白さは他の2本に比べるとイマイチだ。
それにN響の出来が良くない。マチネで聴いた神奈川フィルの方がよっぽどが美しい。
今日はよくよく外れたな、と思っていたが、だんだん良く鳴る法華の太鼓。「祭り」は派手さに救われて管弦楽の面白さここにあり。最後に楽しめて良かったよ。

それにしてもソワレは19時にしてくれ。

♪2024-064/♪NHKホール-04

2023年12月17日日曜日

NHK交響楽団2000回A定期 11月公演

2023-12-16 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
新国立劇場合唱団
NHK東京児童合唱団

ソプラノ:
 ジャクリン・ワーグナー
 ヴァレンティナ・ファルカシュ
 三宅理恵
アルト:
 オレシア・ペトロヴァ
 カトリーナ・モリソン
テノール:ミヒャエル・シャーデ
バリトン:ルーク・ストリフ
バス:ダーヴィッド・ステフェンス

マーラー:交響曲第8番変ホ長調 「一千人の交響曲」
 Ⅰ賛歌「来たれ、創造主である精霊よ」
 Ⅱ『ファウスト』の終幕の場




定期2000回記念の「一千人の交響曲」は実際は「三百人の交響曲」だった。

神奈川フィル@県民ホールは合唱だけでも500人、総勢650人規模だった。

N響90周年の時は合唱が300人規模だったと記憶している。オケも同じ弦16型でもCbは10本、Vc12本と低域が増強されていた。

また、今日の声楽独唱陣はオケの後ろ、合唱の前に並んだが、90周年の際は、独唱全員が舞台の最前列に並んだので、迫力が違った。

それら思うと、今日の「三百人の交響曲」は、オケ・合唱の編成が小さく物足りない点もあった。何しろ、大げさが売りの音楽だものなあ。

定期演奏会なので、いつもの席で聴いたのだけど、声楽独唱は弱い。バンダで登場した三宅理恵はオルガン席で歌ったのでこれはもう明瞭で良かったが、舞台の奥に立った独唱陣の声は十分届かなかった(なぜ、舞台前方で歌わなかったのだろう。)。


実際、前半は気持ちが乗らずに、この音楽にどう対処しようかと迷いながら聴いていた感があった。
後半、それもSpがバンダで登場した辺りから面白くなってきて、終盤のクライマックスはなかなかの聴きものであった。特筆はN響ブラス。お見事。

♪2023-219/♪NHKホール-09

2023年12月6日水曜日

第1999回 NHK交響楽団 定期公演 B-1

2023-12-06 @サントリーホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
アリス=紗良・オット:ピアノ*

ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」Hob.Ⅰ-100
リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調*
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ作品132
-------------------
サティ:グノシエンス第1番*





先月のA1定期ではみんな死んでいたのに、今日は生き返って、N響らしいアンサンブル。が…、

今日のハイドンがどうもしっくりこない。
N響でもハイドンを演奏する場合は、大抵弦編成は8-10型の小編成が多かったように思うが、5月Bのルイージ98番は今日と同じ14型だった。彼の好みなのか?
弦が大規模で悪いという訳ではないけど、厚みと透明感を備えた弦の響きが洗練されすぎてこれはハイドンなのか?と内心で葛藤していた。
「ルーテ」という珍しい打楽器が使われたが、プログラムでは言及がなかった。これが「軍隊」を表現する小道具の一つなのだが。


アリス=紗良・オットは3回目。N響では2回目。
これまでとは印象がずいぶん変わった。真っ赤なパンタロンドレス?の裾を翻して足捌きも軽やかに登壇すると、その後の所作がすべて軽快そのもの。CCもさっぱりしていてステージングの巧さは、むしろルイージを引っ張っていた。

演奏は、まあ、良かったのだろうが、いつも響の悪いサントリーのPfが、今日はもう信じられないくらい最悪だ。
オケの短い前奏の後にPfの強烈のフレーズが続くが、なんて酷い音だ。木か石を叩いているようで、こりゃPfじゃないよ。
弾いている本人は直接Pfの音を聴いているから何とも思わないかもしれないが、少し離れて聴けばこの酷さには気がつくはずなのに、一向に改善されないのはどうして?

僕の席はど真ん中で、Pfの屋根には88組の弦がそっくり写っているのだから角度も良し。この席でこんなに酷いなら、他の席ではどんな音に聴こえるのだろう?案外フツーに聴こえるのだろうか?
他のホールでも同じような席で聴いているが、こんなに酷いPfの音を聴いたことがない。ゆえに僕の耳の問題ではない。Pf本体の問題でもなく、奏者の問題でもない。

一番不思議なのは、誰も指摘してないことだ。
まるでサントリーホールは「裸の王様」だ。


レーガーは編曲ものが多く、作曲ものを聴く機会が少ないが、今日は珍しく作曲もの(…と言っても変奏曲だが)で、不思議なことに、明日の都響でもレーガーの作曲ものが続く。

前半で気分が落ち込んでいたせいもあって、この作品には面白みを感じなかった。彼の代表作らしいが、ラフマニノフのパガ狂18変奏みたいな、驚きの工夫はどこにも感じらなかった。

♪2023-209/♪サントリーホール-25

2023年9月15日金曜日

NHK交響楽団1990回C定期 09月公演

2023-09-15 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団

ワーグナー/フリーヘル編:楽劇「ニーベルングの指環」 
 -オーケストラル・アドベンチャー-

01前奏曲
02ラインの黄金
03ニーベルング族
04ワルハラ城
05ワルキューレの騎行
06ウォータンの別れと魔の炎の音楽
07森のささやき
08英雄ジークフリート
09ブリュンヒルデの目覚め
10ジークフリートとブリュンヒルデ
11ジークフリートのラインの旅
12ジークフリートの死
13葬送行進曲
14ブリュンヒルデの自己犠牲





「指環」にはいろんな種類のオケ編曲版があり、これまで色々聴いてきたが、フリーヘルの編曲版が一番しっくりくるし、演奏機会もダントツに多い。

N響のC定期は会員ではないので、良席が取れず、いっそ遠くで聴いてみようと、初めてE席で聴いたが、家で上質のCDを聴いている感じかな。まる〜っとまとまっているが、音圧が物足りないし、各楽器の音が紗幕越しで聴くように生々しい明瞭さに欠ける。
それでも、音響的にはさほど不満は感じなかったし、値段は1Fの1/5位だから実にリーズナブルだ。

演奏の出来は、どうか?
やはり距離感から、なかなか音楽に入り込めなかった。これは慣れれば解消できるかもしれないけど…。

いつも、どのオケでも、冒頭の前奏曲で緊張を保つのが難しいようだ。それにN響らしからぬ主要管に数回ミスがあった。

今日の演奏に関しては、先月のヴァイグレ+読響@ミューザには及ばなかったか。聴いた席が天地ほどに異なるので比較は無理があるけど。

♪2023-158/♪NHKホール-07

2023年9月10日日曜日

NHK交響楽団1989回A定期 09月公演

2023-09-10 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
マルティン・ヘルムヒェン:ピアノ*

R.シュトラウス:交響詩 「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
R.シュトラウス:ブルレスケ ニ短調*
R.シュトラウス:交響的幻想曲 「イタリアから」作品16
------------------------
シューマン:森の情景 Op.82 第7曲「予言の鳥」*





昨日はN響新楽季のスタートだったけど、日フィルとダブったので、2日目に変えてもらった。席替えをするとひどい場所に当たることが多いが、今回は、本来席とほぼ同じという幸運!
そして、14時開演という、眩しい時刻にNHKホールに入るなんて、ずいぶん久しぶりだった。
1日目なら舞台上に林立するマイクが全く見当たらず、とてもスッキリしている。なんとなく、お客の様子も違って、自己表現に控えめな紳士淑女が多いような気がしたよ。

今日はRシュトラウス尽くし。個人的には、ブラームスの好感度を100としたら、25くらいの作家だけど、5年ぶりに聴いた「ティル~」の「安心・安定」の風格に、やはり、他のオケは時に名演もあるけど、これほど安定して美しいアンサンブルを聴かせるオケはないな…と喜んでいいのか複雑だ。

続く2曲とも、文句の付けようのない演奏で、ひょっとして2日目の方が美演奏をしているのではないかという疑いも…そんな筈ないけど。


「ブルレスケ」は正式には「ブルレスケ Dm ~ピアノと管弦楽のための」というらしいが「ピアノとティンパニーのための」と言ってもいいくらい。ブラームスに心酔していたRシュトラウスが、ブラームス交響曲第4番に触発されて書いたと、前に聴いた時のプログラムに書いてあるが、どこがブラームスぽいか分からない。とにかく難しいらしく、チャイコPf協の初演を弾けないと断ったピアニストに代わって引き受けたくらいの腕前であるHVビューローでさえ、この曲の初演は断ったというから、相当難しいらしいが、聴いている限りではそんな感じはしなかった。

今回の独奏はM.ヘルムヒェンで、以前、都響でベト「皇帝」を爽快に聴かせてくれたので良い印象を持っている。その時にEncで弾いたのが、今回と同じくシューマン:森の情景から「予言の鳥」だった。Rシュトラウスの作品を聴きたかったよ。

最後「交響的幻想曲」が今日の3作中1番初演が早い。21-22歳頃の作品。そして1番の長尺。イタリア旅行での印象を綴ったそうだが、そのせいか、全編、レスピーギの三部作を彷彿とさせる。それでいて、ブラームスぽいところも顔を覗かせて興味深い。最終楽章が「フニクリ・フニクラ」の盗用!で、困ったことになったらしい。
Fルイージとしては誠に得意分野だったのでは。快演だった。

演奏機会が少ないようで、以前これも都響で聴いた1回だけ。専門家の耳には分かり易いのがむしろ物足りないのかもしれないが、もっと演奏機会が増えたもいいと思ったよ。

♪2023-154/♪NHKホール-06

2023年5月24日水曜日

第1982回 NHK交響楽団 定期公演 B-1

2023-05-24 @サントリーホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
福川伸陽:ホルン*

ハイドン:交響曲第82番ハ長調 Hob. I-82「熊」
モーツァルト:ホルン協奏曲第3番変ホ長調 K.447*
ベートーべン:交響曲第6番へ長調 作品68「田園」
-------------------
ロッシーニ:狩のファンファーレ*




1公演に3曲も4曲もプログラムされると、そのコンセプトは何か気になるが、今日は明快「ウィーン古典派」。
明快であるだけでなく、僕としては好感度大。

ハイドンの交響曲第82番のナマは過去にF.ルイージX読響でも聴いたとはいえレアな曲だ。ユーモアに満ち、発明心の感じられる楽しい音楽だ。管楽器は9人。これにティンパニが加わるが小編成なので、弦は12型かと思ったが14型だった(以下、モーツァルトが12型。ベートーべンは14型)。弦が多過ぎないかと思ったが、さにあらず、軽快そのもの。

今日は3曲とも管に比べ弦が多い目だったが、さすがはN響弦楽合奏団に隙はない。

ベートーベン交響曲第6番「田園」も軽やかで爽快な演奏。3楽章以後、テンポが早かったが心地良し。

福川氏を迎えたモーツァルト:ホルン協奏曲第3番はどうだったか。

今日のサントリーは、いつになく、よく響いた。弦楽合奏にはちょうど良かったが、舞台前に出て立奏するせいか、音が篭りがちで、名人にしては滑舌悪いところもあった。あまり良い出来ではなかったように思った。

満を持したかアンコールのロッシーニ:狩のファンファーレはお見事!

今日は、N響同窓会のようでもあった。
ホルン独奏の福川氏、ビオラ客演首席は川本嘉子氏、コンマスにマロ氏(今日は郷古廉とWコンマス。田園だけマロ氏が正規のCM席に就いた。)。

♪2023-089/♪サントリーホール-11

2022年12月14日水曜日

第1973回 NHK交響楽団 定期公演 B-1

2022-12-14 @サントリーホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
河村尚子:ピアノ*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18*
ドボルザーク:交響曲第9番ホ短調 作品95「新世界から」
------------------------
ラフマニノフ:幻想的小曲集-「エレジー」作品3-1*


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番とドボルザーク:交響曲第9番「新世界から」を中心とするプログラム。

最近、厚化粧が厚着をしたようなオタク向け作品を聴く機会が多かったので、今日のようなat Homeな名曲集が心に沁みたよ。

冒頭のグリンカ:「ルスランとリュドミーラ」序曲が超速だが、弦5部の刻みがピッタリあってワクワクさせる。

昨日の都響も良いアンサンブルだったが、今日のN響を聴くと合奏力の差は如実…。

次のラフマニノフは河村ちゃんの愛嬌のある笑顔に相好を崩しながら彼女の世界に惹き込まれた。何度も聴いているのに発見があった。

ただし、いつものことだが、サントリーホールのピアノの響はまことに薄っぺらい。石のように硬く重い。高域だけ、かろうじてキラキラしているが、中低域はおもちゃのピアノかと思うよ。誰も問題にしないのが不思議だ。

「新世界から」は細部まで神経が行き届いた名演だった。
忘れ難いものになると思う。
全体にアップテンポ。3楽章から4楽章への入りは半呼吸で。この感覚が好きだ。
ちょっと歌わせすぎな気もした。インテンポで良かったのではないかと思う箇所もあったが、僕の好みどおりという訳にもゆくまい。

チェロの首席は神奈川フィルの門脇氏だった。6日にリサイタルを聴いたばかり。地元オケの面子がN響に客演するなんて嬉しいね。

それで特に耳を澄ませていた訳ではないけど、2楽章の最後のイングリッシュ・ホルンのソロに合わせて、弱音器付きの弦が2プルト〜1プルトと編成を小さくしながら、最後はバイオリン1本とチェロ1本が歌う。


この部分のなんて美しいこと!もう、ゾクゾクしてウルウルしそうになった。
ま、そんな調子で普段なんとなく聴き流している部分に宝石が隠れていたな、という思いだった。

素晴らしい経験をしたのは良いが、これでまた鑑賞評価の基準が上がってしまった。容易なことでは満足できなくなるよ。

♪2022-192/♪サントリーホール-22