2023-09-10 @NHKホール
ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
マルティン・ヘルムヒェン:ピアノ*
R.シュトラウス:交響詩 「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
R.シュトラウス:ブルレスケ ニ短調*
R.シュトラウス:交響的幻想曲 「イタリアから」作品16
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シューマン:森の情景 Op.82 第7曲「予言の鳥」*
昨日はN響新楽季のスタートだったけど、日フィルとダブったので、2日目に変えてもらった。席替えをするとひどい場所に当たることが多いが、今回は、本来席とほぼ同じという幸運!
そして、14時開演という、眩しい時刻にNHKホールに入るなんて、ずいぶん久しぶりだった。
1日目なら舞台上に林立するマイクが全く見当たらず、とてもスッキリしている。なんとなく、お客の様子も違って、自己表現に控えめな紳士淑女が多いような気がしたよ。
今日はRシュトラウス尽くし。個人的には、ブラームスの好感度を100としたら、25くらいの作家だけど、5年ぶりに聴いた「ティル~」の「安心・安定」の風格に、やはり、他のオケは時に名演もあるけど、これほど安定して美しいアンサンブルを聴かせるオケはないな…と喜んでいいのか複雑だ。
続く2曲とも、文句の付けようのない演奏で、ひょっとして2日目の方が美演奏をしているのではないかという疑いも…そんな筈ないけど。
「ブルレスケ」は正式には「ブルレスケ Dm ~ピアノと管弦楽のための」というらしいが「ピアノとティンパニーのための」と言ってもいいくらい。ブラームスに心酔していたRシュトラウスが、ブラームス交響曲第4番に触発されて書いたと、前に聴いた時のプログラムに書いてあるが、どこがブラームスぽいか分からない。とにかく難しいらしく、チャイコPf協の初演を弾けないと断ったピアニストに代わって引き受けたくらいの腕前であるHVビューローでさえ、この曲の初演は断ったというから、相当難しいらしいが、聴いている限りではそんな感じはしなかった。
今回の独奏はM.ヘルムヒェンで、以前、都響でベト「皇帝」を爽快に聴かせてくれたので良い印象を持っている。その時にEncで弾いたのが、今回と同じくシューマン:森の情景から「予言の鳥」だった。Rシュトラウスの作品を聴きたかったよ。
最後「交響的幻想曲」が今日の3作中1番初演が早い。21-22歳頃の作品。そして1番の長尺。イタリア旅行での印象を綴ったそうだが、そのせいか、全編、レスピーギの三部作を彷彿とさせる。それでいて、ブラームスぽいところも顔を覗かせて興味深い。最終楽章が「フニクリ・フニクラ」の盗用!で、困ったことになったらしい。
Fルイージとしては誠に得意分野だったのでは。快演だった。
演奏機会が少ないようで、以前これも都響で聴いた1回だけ。専門家の耳には分かり易いのがむしろ物足りないのかもしれないが、もっと演奏機会が増えたもいいと思ったよ。
♪2023-154/♪NHKホール-06