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2025年6月18日水曜日

石田泰尚プロデュース サロンdeストリングスVol.1

2025-06-18 @みなとみらいホール



大宮臨太郎:バイオリン v
大宮理人:チェロ c
松岡あさひ:ピアノ p
------------------------------------
石田泰尚:バイオリン(特別出演)*


J.S.バッハ:<インヴェンション>から vc
クライスラー:シンコペーション vp
ファリャ(クライスラー編):スペイン舞曲 vp
サン=サーンス:く動物の謝肉祭>から白鳥 cp
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番二短調 Op.49 vcp
------Enc--------------------
ロック(タイトル不詳)





みなとみらいホール第3代プロデューサーに就いた石田泰尚がプロデュースする弦楽合奏シリーズの1回目。といっても本人が出演するわけではない。

Pfトリオは石田組の3人だが、冒頭、シャイでおしゃべり苦手な石田があいさつとコンセプトをメモを読み上げて引き上げた。

中身は普通のピアノトリオのリサイタル。
2人ずつの組合わせで小品がまずは演奏され、メインはメン・トリだった。
大好物だが、物足りなかった。Vcがあまりにおとなしくて気分が乗らない。せめて終楽章、ガリガリ、ブリブリヤニを飛ばしてくれたら気持ちも治ったろうが、美しいだけでは良くないよ。

さて、本篇が終わって70分。既に予定は10分超過。
しかし、組長が来ているので出てこない訳にもゆくまい、と思っていたが、果たして、Encは全員上着を脱いだら、石田組のシャツだ。客席は大いに盛り上がって、何と言ったか忘れたが、ロックを演奏したが、面白くもない。

石田組は22年の5回公演を聴いて、客席の居心地が悪く世界が違うと思ったので、それ以降聴いていない。今回は、石田組ではなく、組長抜きの弦楽アンサンブルを楽しむつもりでセット券を買ったが、やはり、完売の客席は、もうおばさんばかりだし、メン・トリの1楽章の後に拍手が入るなど、まあ、和気藹々かよ。

臨太郎氏など、才能のある人だと思うけど、石田組なんかで遊んでいていいのかと心配するよ。

いやはや余計なことだけど。


♪2025-082/♪みなとみらいホール-15

2025年4月5日土曜日

東京シティ・フィル第378回定期演奏会

2025-04-05 @東京オペラシティコンサートホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
大谷康子:バイオリン

ショスタコーヴィチ:バレエ組曲「ボルト」より抜粋
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン 作品20
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」




今日の東京シティ・フィルの定期コンサートは、客演バイオリンが大谷康子。
この人も間も無く70歳。デビュー50周年。

シティ・フィルのコンマスも長くやっていた(13年間。その後東響のコンマスを21年。)。

現役のオバサマ・バイオリニストでは一番好きな人。

昨日も聴いたメン・コンを今日も聴いた。

こう言っちゃなんだけど、昨日と比べると、(オケの実力も違うんだけど)格段の差があるな。
楽器もストラディでよく鳴るし。

ツィゴイネルワイゼンも演奏した。
生でも何十回と聴いてきたが、多分、うち、彼女の演奏がこれまで一番多かったと思う。

シティ・フィルも50周年。大谷康子も50周年。
それを記念したか、メインは「春の祭典」。

なかなか強烈だった。よく鳴るホールだから打楽器の爆裂音が容赦ないよ。

でも、新国立劇場でダンス版を観たからには、オケだけではこの頃物足りない。


追記:
4/4に小笠原伸子の四大協奏曲(ベト・ブラ・メン・チャイ)を空前絶後〜などと書いたが、忘れていたっ!

今日シティ・フィルに客演した大谷康子も10年前に四大協奏曲(ビバ・メン・プロ・ブル)を弾いたのを思い出した。おまけにENCでチャールダッシュを客席を回って弾いてくれたよ!ミューザの1階席から、2CAに通ずる階段も弾きながら上り下りするのには驚いたよ。
もう、お歳を考えたらやめた方がいいね。

この時も指揮者は高関健だった。

♪2025-044/♪東京オペラシティコンサートホール-04

2025年4月4日金曜日

小笠原伸子 四大協奏曲の饗宴

2025-04-04 @県立音楽堂



横浜バロック室内合奏団/東京室内管弦楽団
小笠原伸子:バイオリン

ベートーベン:バイオリン協奏曲ニ長調 作品61
ブラームス:バイオリン協奏曲ニ長調 作品77
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64
チャイコフスキー:バイオリン協奏曲二長調 作品35
------------------------------
ビバルディ:「四季」から第1楽章(弦楽合奏)





今日は、小笠原伸子(元神奈川フィルのコンサート・マスター⇒女性コンマスの草分け的存在で、現在は複数の室内楽団を主宰)の70歳を記念して開かれた。

これまでは、3大協奏曲を弾く演奏会を年に1回開いていたが、今年は、70歳の節目ということで難曲揃いの協奏曲を一度に4曲(指揮者無し。全曲暗譜)も演奏するという空前絶後・前代未聞・前人未踏の<暴挙>をやってのけた。

それで、普通のコンサートならせいぜい2時間のところ、4曲もやるというので3時間半を要したが、彼女も、彼女をサポートするオケも全篇緊張感を維持し、全くダレることなる弾き切ったのは、演奏の上手い下手をとおり越して小感動だった。

これを齡(よわい)70のバサマがやってしまうのだ。
途中20分の休憩が設けられたが、これは小笠原の為というよりむしろ小用を必要とするお客の為だ。
彼女はステージでは当然3時間10分立ちっぱなしだが、恐らく休憩中もオケとの打ち合わせや残り2曲のおさらいなどで座っている間もなかったろう。
一度座ってしまえばランニングハイが緩んでしまう心配もあったろうな。

そういう意味では、客席の方もテンションが掛かったままだ。


そう、このコンサートでは演奏者もお客も、まるでマラソンを共に走っているようなもので、アドレナリン出まくりであった。

その分、いったい音楽を聴いているのか走っているのか分からなくなるような得難い?緊張に包まれたので、最後のチャイコが終わった時は奏者ともどもどっと〜もちろん心地良い〜疲れに襲われながら、互いに健闘を称え合って盛大な拍手歓声が鳴り響いた。

終演後マイクを持った小笠原は、10年後、80歳の記念には5大協奏曲をやってくれとリクエストが来ていますが、さあできるでしょうか?と言っていたが、彼女ならやってのけるかもしれないな。

僕はその時88歳か。
生きているかどうかも怪しいが、聴きながら往生するのもいいかと思うよ。

因みに、昨日は4月4日。
これも4大協奏曲に合わせたものだった。
すると10年後は5月5日か。

♪2025-043/♪神奈川県立音楽堂-06

2025年3月21日金曜日

奥村愛&山宮るりこ デュオ・リサイタル

 2025-03-21 @リリスホール




奥村愛:バイオリン*

山宮るりこ:ハープ+


エルガー:愛の挨拶
マスネ:タイスの瞑想曲
イザイ:無伴奏バイオリンソナタ Op.27から第4番ホ短調(*独奏)
 ⅠAllemande
 ⅡSarabande
 Ⅲ Finale
シュポア:ソナタ・コンチェルタンテ Op.113
サン=サーンス:幻想曲 Op.124
スメタナ(トゥルネチェク編):モルダウ(+独奏)
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56
 Ⅰ棒踊り
 Ⅱ帯踊り
 Ⅲ踏み踊り
 Ⅳ角笛の踊り
 Ⅴルーマニア風ポルカ
 Ⅵ速い踊り
 Ⅶ速い踊り
加藤昌則:ケルト・スピリッツ
-------------------
メンデルスゾーン:「春の歌」




◀️感想省略▶️


♪2025-038/♪リリスホール-03

2025年1月25日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 特別演奏会 第19回フレッシュ・コンサート 未来を奏でる新星たち

2025-01-25 @県立音楽堂



高井優希:指揮
神奈川フィルハーモニー交響楽団
バイオリン:郡司菜月*
ピアノ:山縣美季**
(指揮:高井優希)

シューベルト:劇付随音楽「魔法の竪琴」序曲 D644(ロザムンデ序曲)
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 Op.64*
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11**
------------------------------
アレクセイ・イグデスマン:アップルマニア*
ショパン:別れの曲**



◀️感想省略▶️


♪2025-012/♪神奈川県立音楽堂-02


とつかニューイヤーSpecialコンサート2025 〜今年は「10周年スペシャル!」〜

2025-01-15 @さくらプラザホール



遠藤香奈子:Vn
遠藤和歌子:Pf*

1 宮城道雄:春の海
2 山田耕筰:からたちの花
3 パガニーニ:ラ・カンパネッラ
4 ドビュッシー:月の光*
5 メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲 ホ短調から第1楽章
6 マスネ:タイスの瞑想曲
7 スペシャルコーナー(3挺のVnの音色当て問題)
8 サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
------------------------
9 ドボルザーク:ユーモレスク



◀️感想省略▶️

♪2025-015/♪さくらプラザホール-01

2024年12月14日土曜日

かなっくdeクリスマスコンサート 〜森麻季

2024-12-14 @かなっくホール




森麻季:ソプラノ
山岸茂人:ピアノ

菅野よう子:花は咲く
久石譲:Stand Alone
山田耕筰:からたちの花
*ショパン:ノクターン第2番 変ホ長調作品9-2
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」から
 むごい女ですって!
 ~いいえ違います、私はあなたのもの
*ドビュッシー:月の光
サティ:Je te veux (ジュトゥヴ)
プーランク:愛の小径
3つのアヴェ・マリア(バッハ=グノー、シューベルト、マスカーニ)
アダン:オー・ホーリー・ナイト
メンデルスゾーン:交響曲第2番<讃歌>から
 すべてのもの、息あるものよ
 ~私は主を待ち焦がれました
*ベートーベン:ピアノソナタ第8番く悲愴>から第2楽章
レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」から
 ヴィリアの歌
ドボルザーク:歌劇「ルサルカ」から「月に寄せる歌」
*ショパン:ノクターン第17番口長調 作品62-1
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」からお聞きください、ご主人様
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」より私が街を歩けば
-----------------------
越谷達之助:初恋
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
聖歌:きよしこの夜
*ピアノ独奏


今年の5月にも、みなとみらいの大ホールでピアニストも同じ人でリサイタルを聴いた。
その時の方が一層かぶりつきだったが、今回も舞台は近い。声楽のリサイタルだものやはり小ホールが親近感があるし、没入もできる。

きれいな声だし、可愛らしいし、愛想いいし、歌手でなければいいのに…って変だが、歌手としてはやはり今回も疑問が残った。「第九」やオラトリオ・ミサ曲などの声楽付きオケ曲なら、おそらく、それに向いた発声をするのだけど、リサイタルの小品では、彼女の本来の歌いたいスタイルが出るのだろう。

その5月の感想の中の厳しい部分を再掲しておこう。


歌い方に独特の癖がある。
これまでは「第九」やオラトリオなどドイツものを中心に聴いてきたので、気付かなかったが、うんと近くで15曲も聴くと嫌でも森節が耳に付く。

フレーズの頭がポーンと出ない。
とても小さな声で始まり、半拍かそのまた半拍か遅れてぬ〜と声が出てくる。
そうでない歌い方も2曲くらいあったが、ほとんどが、さぐり歌いのような、歌い方で、これは気持ちが良くない。
こんな歌い方をするオペラ歌手は他に知らない。

それに、コテコテと飾りすぎる。歌の表情が濃厚すぎて違和感を覚えるのだ。もっと、フツーの歌い方で聴きたい。

♪2024-173/♪かなっくホール-09

2024年9月1日日曜日

金沢区民フィルハーモニーオーケストラ第27回定期演奏会

2024-09-01 @鎌倉芸術館



平野桂子:指揮
金沢区民フィルハーモニーオーケストラ

ベートーベン:交響曲第3番変ホ長調 作品55「英雄」
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 作品56「スコットランド」 



思い出せない程超久しぶりに鎌倉芸術館へ。
近くて便利なのだけど、キャパが小さいせいか、都内からはちょっと距離があるせいか、ここでプロオケは聴いたことがないよ。

今日は、縁もゆかりもない金沢区民オケに何故行ったか?
指揮の平野桂子さんが好きだから。
アマオケでしか聴いたことがないけど、結構美形で、愛嬌があり、話も上手。伯林コンツェルトハウスのマルヴィッツと同じくP席で見たい!指揮者だ。活躍の場が広がることを期待しているよ。

超久しぶりの芸術館。

音響が良いのに驚いた。残響がやや長すぎるけど、そのせいでアマオケの欠点も見事にカバー。

形もキャパも大田区民ホール・アプリコによく似ていて、やっぱり、コンサートホールは、舞台はプロセニアムで客席はシューボックスが、間違いが少ないなあと思ったよ。



2曲とも弦の編成は同じ(管も?)9-8-7-7-4というコンパクトで、標準形に比べるとずいぶん歪だ。
でも、弦の高域も(残響のおかげもあって)とてもすっきりとして透明度が高い。自由席なので珍しく2Fに上がって聴いたが、音圧も十分。

管楽器は、ここぞというところで瑕疵が散見されたが、まあ、お愛嬌だ。

ふたつの3番は、いずれもTbが使われていない。
これまで、プロオケで何十回聴いたか分からないが、Tbの不在を不足に感じたことはなかったが、今日は、ここでほしいなあ、と思うところが何度もあった。

やはり、弦が薄かったからなもしれない。

♪2024-116/♪鎌倉芸術館-01

2024年1月6日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民名曲シリーズ第18回「華麗なる協奏曲」

2024-01-06 @県民ホール


出口大地:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

清塚信也:ピアノ**
外村理紗:バイオリン*

R.シュトラウス:交響詩「ドンファン」作品20
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64*
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18**
--------------------------
チャイコフスキー(啼鵬編):玉響カンタービレ**+オケ
清塚信也:つながる心 NHK土曜ドラマ「路〜台湾エクスプレス」主題歌**+石田



Vn協、Pf協に交響詩と序曲と盛り沢山なプログラムに加え、ゲストがおしゃべりで、結局2時間半もかかった。

まだオケが入場していない段階で、清塚クンが1人マイクを持って登場し、デカい声で喋り出すのにはびっくらこいた。
さんざんジョーダン捲し立ててほぼ満席の客席を盛り立てたのはヨシ。

今年最初の神奈川フィル。まず以て弦が美しい。県民ホールは響がデッドだが、それだけに残響に紛れない本来の美しさに感心。

Vn独奏の外村理紗は初めて。使用楽器がストラディの「ヨアヒム」だそうな。それにしてはイマイチ音圧が不足していたな。
県民ホールで聴いたVn協といえば周防涼介のチャイコ。
メンコンといえば辻彩奈@アプリコが目下のベスト。

清塚のラフマは、コンマスの組長とソリが合わなくて大丈夫なのか、と心配しながら見ていた。
序盤なんかオケと合っていないんじゃないか、今に立ち往生するのではないか、と気が気じゃなくて、あまり音楽が入ってこなかったよ。
まあ、そのうち、ちゃんとした音楽になっていったが。

終演後のCCは無しで、つまり袖に引っ込まず、またマイクを持って喋り出し、オケ伴付きでEncを弾き、更にお喋りをしてオケが舞台を退いた後、石田組長と2人でちょいとしみじみしたのをサービスした。

石田は水を向けられても一度も喋らなかったが、両者は結構アレでウマが合っているらしく、石田のテレもだいぶ芸として笑いをとるようになってきたが、あれで武道館を乗り切れるのかな。

♪2024-001/♪県民ホール-1

2023年10月20日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#18

2023-10-20 @すみだトリフォニーホール



鈴木秀美:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」op.26 
シューベルト:交響曲第7番ロ短調 D.759「未完成」
ベートーベン:交響曲第6番ヘ長調 op.68「田園」





鈴木秀美といえば、14年に神奈川フィルを指揮したベートーベン「運命」が、J・ノセダのN響「運命」と同じくらいインパクトを与えてくれた。

その後も彼の指揮を何度も聴いているが、圧倒的にベートーベンが多く、今回も、たぶん研究が行き届いた成果の発表なのだろう。

それにしては、あの疾走する「運命」とはだいぶ雰囲気の異なる穏やかな「田園」だった。もちろんそもそもの音楽の違いからから「田園」が疾走してどうするか、ということだけど、何か、ここが秀美印、と言ったものを感じたかった。

それは発揮されていたけど、僕が聴き落としたのかも知れない。

2023-179/♪すみだトリフォニーホール-07

2023年6月14日水曜日

横浜交響楽団 第724回定期演奏会 【ロマン派の音楽】

2023-06-14 @県立音楽堂


田中健:指揮
横浜交響楽団

シューベルト:劇音楽「キプロスの女王ロザムンデ」から(抜粋)
 序曲(歌劇「アルフォンスとエストレッラ」の序曲)
 間奏曲Ⅲ
 狩人の合唱
 バレエ音楽Ⅱ
 間奏曲Ⅰ

メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 作品56「スコットランド」 



シューベルト作品もメンデルスゾーン作品もいずれも重量級だった。

前半の劇音楽「キプロスの女王ロザムンデ」からの5曲の抜粋がこれ迄に聴いた組合せとは異なり、少なくとも
「序曲」は初演時と同じ「アルフォンスとエストレッラ」の転用序曲で、これは初聴き。
間奏曲Ⅲは一番有名だが、最後に演奏された
間奏曲Ⅰも多分初聴きかな。これこそ未完成交響曲のフィナーレだという説があるそうだ。曲順を変えて最後に持ってきたのは、その重々しさゆえだろうな。これは複雑な音楽だなと感じたよ。

「スコットランド」。
好きな曲だけど、今日改めてなかなか難しい音楽だなと思った。アマオケが手こずったからというのではなく、横響は善戦していたが、音楽自体の重さに気付かされた思い。

余談(俄勉強):シューベルトは、劇音楽「キプロスの女王ロザムンデ」の初演に「序曲」が間に合わなかったので、自作・歌劇「アルフォンスとエストレッラ」の序曲を転用した。
その後シューベルトの死後60年以上経過して楽譜が出版される際に混乱が生じ、これも自作・歌劇「魔法の竪琴」の序曲が本作の序曲としても演奏されるようになった。
現在ではこちらが「序曲」として一般的になっているが、今回の演奏は、本来の姿に戻った。と言ってもどうせ、転用なのだけど。

間奏曲Ⅲの主題は次の作品にも転用されている…とあれこれに書いてある。

弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」D804
ピアノ即興曲変ロ長調 D935-3

しかし、この2作品以外にもロザムンデの旋律はシューベルトの他の作品でも転用している気がしてならないけど分からないので隔靴掻痒。

♪2023-107/♪県立音楽堂-07

2023年6月9日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#15

2023-06-09 @すみだトリフォニーホール



デリック・イノウエ:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
藤木大地:カウンターテナー*

メンデルスゾーン:劇音楽「夏の夜の夢」序曲 op. 21
モーツァルト:交響曲第36番ハ長調 K.425「リンツ」
パッヘルベル:カノンとジーグニ長調
ヘンデル:歌劇「セルセ」HWV40から「オンブラ・マイ・フ(なつかしい木陰)」*
ヘンデル:歌劇「リナルド」HWV7から「涙の流れるままに」*
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」K.492から序曲/「恋とはどんなものかしら」*
モーツァルト:歌劇「ポントの王ミトリダーテ」K.87から「執念深い父がやってきて」*
モーツァルト:モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618*
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」から「精霊の踊り」/「エウリディーチェを失って」*
---------------------------------
ヴォーン・ウィリアムズ(マーティン・カッツ編):「オルフェウスがリュートをとれば」*



前半はオケのみ。
メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」は良。だがプログラム全体の中では座り心地が悪かったのではないか。
というのも後半も含め、その他はヘンデル、モーツァルト等バロック・古典一色だったから。

後半は声休めを兼ねたオケのみ演奏の2曲以外は藤木大地のカウンターテナー・リサイタルの様相。この為彼のレパートリーから古色中心になったのだろう。

前半は弦14型。これがなかなか美しい。
昨日、読響を残念席で聴いて楽しめなかったせいもあるが、やはり自分で納得して選んだいつもの席で聴くって幸せだよ。

後半は10型(一部は弦楽のみも)とコンパクトな編成にチェンバロが加わった。カウンターテナーのレパートリーとしてはこれ以上ないという風な名曲揃いで大変結構でした。

♪2023-102/♪すみだトリフォニーホール-04

2023年4月26日水曜日

東京都交響楽団 第974回 定期演奏会Cシリーズ

2023-04-26 @東京芸術劇場大ホール



小泉和裕:指揮
東京都交響楽団
金川真弓:バイオリン*

ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64*
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 作品56「スコットランド」



連続9ヒットの金川真弓が目当てだったが、10回目は残念な結果に終わった。

彼女や都響に何の問題はなかった。
良い演奏だったように思うが気が散って集中できなかった。

都響Cは会員ではないので、一回券を買った。

この会に限って珍しく連席が必要だったがお気に入りエリアで席が無く、左翼一桁列後方を買った。

TuttiではVn1がシャリシャリ。上手のVaはよく聴こえない。
第一、独奏Vnがイマイチ迫ってこない。

音のバランスだけではなく、見ている景色が普段と違うとかくも入魂できないのかと驚く。

右翼・左翼でも(せめて中央より後方列なら)慣れたら、それが自然に聴こえるのかもしれないが、個人的には、コンマスの背中を見るような席はノーサンキュー。正面に指揮者の背中を見たい。

♪2023-070/♪東京芸術劇場大ホール-01

2023年4月23日日曜日

読売日本交響楽団第125回横浜マチネー名曲シリーズ

2023-04-23 @みなとみらいホール



小林研一郎:指揮
読売日本交響楽団
青木尚佳:バイオリン*

メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64*
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
----ENC----------------
イザイ:無伴奏ソナタ第4番第3楽章*





「メンコン」も「巨人」も頻繁に聴いているので、1公演にこの両者が組み合わされる事も過去に読響を含め3回。今回が4回目。
かくも数多く聴いていると余程の”出来”じゃなければ”感心”もできない。
結論を言えば、今日の2本立て。いずれも”残念賞”だった。

どうしてか、を考えるのも面倒なので直感的に言えば、「メンコン」についてはさらりと綺麗なだけで、ワクワクさせるものがなかった。
最近ではレイ・チェン+スラットキン+N響や、少し遡るが、辻彩奈+大友直人+都響では翻弄される快感を味わった。

「巨人」も惹き込まれなかった。
マーラーの作品中、巨人はダントツに聴く機会が多いので十分に馴染んでいるし、名演に遭遇した時の快感を何度も経験している。
Pヤルヴィ+N響、エストラーダ+hr響、コバケン+日フィルなど。

にもかかわらず今日のコバケンのテンポ感は面白くない。
もたつきあり。

とは言っても、遅すぎるという訳ではない。実測で55分。平均的だ。

最初に素材のかけらを「小出し」にして、徐々に回収して歌に繋げるという作品では、この「小出し」の不安感や緊張感がやがてカタルシスを生むのだが、反面「小出し」故の散逸感が緊張感に勝ると音楽に入ってゆけなくなる。
今日はそんな感じだった。

ラスト。
ホルン7本の立奏は作者の指示だそうだが、コバケンは日フィルで演った時もホルンの他にトランペットとトロンボーンも立たせた。今回も予期したとおりの展開で驚かない。
17人の立奏は見栄えだけだ。音に関係ない。音楽外の外連だ。マーラーの変な趣味だ。

第2ティンパニーは神奈川フィルの篠崎くん。
第1バイオリンの次席(コンマスの隣)は葵トリオの小川響子だった。トロンボーンにも客演がいたような…。




終演後はみなとみらいを徒歩で帰宅。
読響のトラックが楽屋口に居るのはいつもの光景だが、2両連結のバスが走っていた。これは珍しい。これまで昼間に見たことがなかったから。

♪2023-069/♪みなとみらいホール-16

2023年3月3日金曜日

とつかスプリングコンサート2023 〜今年はスプリング!〜

2023-03-03 @さくらプラザホール



遠藤香奈子:Vn
遠藤和歌子:Pf

エルガー:愛の挨拶
作者不詳:さくらさくら
ショパン:繍習曲 作品10-12*
ベートーべン:ピアノとバイオリンのためのソナタ第5番「春」から第1楽章
サン=サーンス:死の舞踏
クライスラー:愛の悲しみ
クライスラー:愛の喜び
クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
サラサーテ: スペイン舞曲集第6番「サパテアード」
-----------
メンデルスゾーン:春の歌
*はPfソロ


横浜出身美形姉妹デュオ。地元戸塚でご近所さんが集まるat homeな演奏会。
以前は新年コンサートだったが、今年はスプリングコンサートだった。

で、プログラムは春に因んだものや愛のナントカなど、気恥ずかしいのが並んだが、正しく息の合った姉妹共演。

元々このホール、とても響きが良い。
そこでかぶりついて聴いたので、バイオリンもピアノもその生々しい音の艶やかなこと。

MCは主にお姉さんの香奈子さん。これが上手。
演奏家は口下手が多く、特に男性は格好つけようと滑るのが多い。

香奈子さんは、全く気取りがなく、人柄・人品の良さがそのままで好感。

彼女は都響の第2バイオリンの首席だ。
定期演奏会では、いつも笑顔で登壇してくる様子に癒される。
ひょんな事からやり取りをしたことがあるが、真摯で丁寧な応接に、いつも恐れ入っている。

僕はいつも口とんがらせてブーブー言っているが相手は身を強張らせる。
彼女はそのポカポカ陽気で旅人のマントを脱がす。

♪2023-039/♪さくらプラザホール-01