2023-04-23 @みなとみらいホール
読売日本交響楽団
青木尚佳:バイオリン*
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64*
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
----ENC----------------
イザイ:無伴奏ソナタ第4番第3楽章*
「メンコン」も「巨人」も頻繁に聴いているので、1公演にこの両者が組み合わされる事も過去に読響を含め3回。今回が4回目。
かくも数多く聴いていると余程の”出来”じゃなければ”感心”もできない。
結論を言えば、今日の2本立て。いずれも”残念賞”だった。
どうしてか、を考えるのも面倒なので直感的に言えば、「メンコン」についてはさらりと綺麗なだけで、ワクワクさせるものがなかった。
最近ではレイ・チェン+スラットキン+N響や、少し遡るが、辻彩奈+大友直人+都響では翻弄される快感を味わった。
「巨人」も惹き込まれなかった。
マーラーの作品中、巨人はダントツに聴く機会が多いので十分に馴染んでいるし、名演に遭遇した時の快感を何度も経験している。
Pヤルヴィ+N響、エストラーダ+hr響、コバケン+日フィルなど。
にもかかわらず今日のコバケンのテンポ感は面白くない。
もたつきあり。
とは言っても、遅すぎるという訳ではない。実測で55分。平均的だ。
最初に素材のかけらを「小出し」にして、徐々に回収して歌に繋げるという作品では、この「小出し」の不安感や緊張感がやがてカタルシスを生むのだが、反面「小出し」故の散逸感が緊張感に勝ると音楽に入ってゆけなくなる。
今日はそんな感じだった。
ラスト。
ホルン7本の立奏は作者の指示だそうだが、コバケンは日フィルで演った時もホルンの他にトランペットとトロンボーンも立たせた。今回も予期したとおりの展開で驚かない。
17人の立奏は見栄えだけだ。音に関係ない。音楽外の外連だ。マーラーの変な趣味だ。
第2ティンパニーは神奈川フィルの篠崎くん。
第1バイオリンの次席(コンマスの隣)は葵トリオの小川響子だった。トロンボーンにも客演がいたような…。
終演後はみなとみらいを徒歩で帰宅。
読響のトラックが楽屋口に居るのはいつもの光景だが、2両連結のバスが走っていた。これは珍しい。これまで昼間に見たことがなかったから。