ラベル ★日本フィル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ★日本フィル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年7月5日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第409回横浜定期演奏会

2025-07-05 @みなとみらいホール



原田慶太楼:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
阪田知樹:ピアノ*

ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op.34-14(管弦楽版)
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43*
ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 Op.27
-----------------------------
フフマニノフ(阪田知樹編):ここは素晴らしい処 Op.21-7





オール・ラフマプロで、しかも重量級だよ。時間的にはヴォカリーズが無くてちょうど良いくらいだったが、これもなかなか味わい深い。実に多様な編曲版を聴いているが、原曲は多分聴いたことがないような…。
今回の管弦楽版は声楽部分がVnの独奏だった。

次がパガ狂。先月、アヴデーエワ+N響@NHKホールで聴いたばかりで、これが非常に好印象だったが、今日の阪田クンも負けてはいない。ま、ホールの違いが大きい。やはりみなとみらいHで聴くと管弦の混ざり具合も頃よし。特に、スタインウェイが本来の煌めきを放っている。

昨日、紗良=オットをサントリーで聴いたが、彼女の力演にもかかわらずひどい音にうんざりしたが、今日、みなとみらいで聴くと本来Pfの音はかくあるべしだと痛感する。

交響曲第2番。
重厚長大な音楽だが、聴く機会が多く、今年は既に2回目。それで、だいぶ馴染んできた。
今回の日フィルの演奏は、原田氏の彫琢がだいぶ行き渡っている感じで、これまでになく、構成が分かりやすくだいぶ音楽が入ってきたような気がした。

3-4-5の3日間で4オケ定期を聴き、最後がこの日フィルだったが、やはり日フィルは一皮剥けて高水準だなあと思った。
Aクラス3つの中に入る。

♪2025-079/♪みなとみらいホール-18

2025年6月14日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第408回横浜定期演奏会

2025-06-14 @みなとみらいホール



小林研一郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
千葉清加:バイオリン*

モーツァルト:バイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
マーラー:交響曲第1番(巨人)ニ長調
-----------------------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリンのためのパルティータ第3版*
マーラー:交響曲第1番(巨人)ニ長調終楽章最後尾部分



日フィル定期に限らず、どのオケ定期でも席は1階の真ん中だ。しかし、今回は、振替でもないのに席が変わった。
2階席を買った友人が、1階の真ん中で聴きたいというので交代してあげた。僕もミューザ以外の2階席はもう10年近く座っていない。たまには2階(4列目の中央なので、
決して悪い席ではないし、1階よりこの辺が好きだという人も少なくないのではないか?)で聴いてみたくて交代した。

しかし、全然没入できなかった。

最初のモーツァルトVn協は弦が10型だったかな。それに管が6本という小編成で、それはいいのだけど、音がもうか細いのなんのって、悪いけど、千葉ちゃんのVnも蚊の鳴くような音だよ。こりゃ、もう音楽以前だ。よくこんな席で(S席なんだけど)聴いているなあ、と心底驚いた。

後半は流石にマーラーの1番だ。弦は16型に管打が並ぶだけ並びましたと言わんばかりの大所帯。Hr8本、Tp5本、Tb4本、Tympも2組。その他打楽器も多い。

それで、2階席にも十分届いたので、これはまずまず楽しめたが、それでも弱い。1階のいつもの席で聴いていたらどんなにすごかったか、と悔やむこと頻り。

もう2度と2階席はゴメンだ(ミューザを除いて)。



♪2025-069/♪みなとみらいホール-14

2025年6月7日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第771回東京定期演奏会

2025-06-07 @サントリーホール



ガボール・タカーチ=ナジ:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団

ミクローシュ・ペレーニ:チェロ*

ドボルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 作品104*
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲変ロ長調 Op.56a*
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」
-------------------------
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007から第2曲アルマンド*
モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」から第3楽章





ペレーニは初聴き。写真で見るよりずっとおじいさん。
きれいな音だけど、やはり、物足りない。
この頃、管打楽器とPf以外の協奏曲は”生”では無理じゃないかという気がしてきたよ。

自分の聴力の問題だろうか?
そうではないと思う。室内楽じゃなんの不満も感じないもの。2千人ホールではPA付けたらいいと思うがなあ。

タカーチ=ナジは1W前に横浜定期で聴いたばかり。弦をとことん抑えてどうかと思ったが、今日はそうでもなく、日フィルの弦の美しさは健在だ。

横浜では、本編のつまらなさをEncのルーマニア民俗舞曲で一挙に大逆転して満足させてくれたが、Encも正統派でむしろつまらない。

タカーチは陽気な愛想の良い人で、CCが盛り上がる。
いやはや、オケも何度も客席に頭を下げさせられていておかしかったよ。

♪2025-073/♪サントリーホール-07

2025年5月31日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第407回横浜定期演奏会

2025-05-31 @みなとみらいホール



ガボール・タカーチ=ナジ:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
三浦謙司:ピアノ*

シューベルト:交響曲第7番ロ短調 D759「未完成」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467*
コダーイ:組曲《ハーリ・ヤーノシュ》 op.15
 (ビオラ独奏:安達真理)
-----------------------------
シューマン:3つのロマンスから第2番*
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲





昨日、神フィル室内楽でバルトークとコダーイを聴いた。
コダーイなんて、「ハーリ・ヤーノシュ」くらいしか知らないなあ、と思っていたが、今日、プログラムはすっかり忘れて出かけたら、なんとその「ヤーノシュ」がメインだった。

全3曲とも、珍しく楽しめなかったが、最後の最後のオケEncがなんとバルトークの「ルーマニア民俗舞曲」で、これも昨日Vn+Pf版を聴いたばかり。
しかし、これが良かった。9回2アウトから満塁ホームランで逆転勝利という感じ。


シューベルトは冒頭のVc(+Cb)の音があまりに弱音すぎて音楽になっていない、と感じた。Vnの刻みも極端に小さい。それでいて、Ob+Clの主題は、弦の序奏に見合うような弱音は出せないので、浮いてしまっている。このアンバランスでもう興醒めした。
その後の2曲でも、弦(特にVc)は極端なほど抑えられている。

モツPf協21番も、弦は10型なのはいいが、弦全体が抑制されているのでモダンピアノが(かなり抑え気味に弾いていたがそれでも)浮いてしまう感じで、全体のバランスが良くない。

オケ自体は、良い演奏だと思ったが、タカーチの独自さについてゆけなかったよ。

しかし、Encが上出来で、終わりよければすべてよし。
ご本人も相当ご満悦で手応えを感じたんだろうな。

♪2025-069/♪みなとみらいホール-13

2025年4月27日日曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 広上淳一&日本フィル オペラの旅Vol.1 「仮面舞踏会」

2025-04-54 @サントリーホール



指揮:広上淳一
演出:高島勲
振付:広崎うらん
衣裳:桜井久美(アトリエヒノデ)
照明:岩品武顕
舞台監督:幸泉浩司

日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京音楽大学

アメーリア⇒中村恵理
リッカルド⇒宮里直樹
レナート⇒池内響
ウルリカ⇒福原寿美枝
オスカル⇒盛田麻央
シルヴァーノ⇒高橋宏典
サムエル⇒田中大揮
トム⇒杉尾真吾

ヴェルディ:オペラ《仮面舞踏会》
(セミ・ステージ形式/全3幕/字幕つき)
<台本>アントーニオ・ソンマ
<作曲>ジュゼッペ・ヴェルディ





今年は東フィルのチョンさんのオペラがなくなったこともあり、東フィル定期は止めにしたが、代わりに日フィルが広上センセと組んでセミ・ステージでオペラを演るとは嬉しい。

実に面白かった。
いやはや不思議なことに、サントリーの響については文句ばかり言っているが、オペラとなると全く問題がなく良く鳴るのは今日だけではない。どういうことなんだろう?

とにかく、日フィルは聴かせてくれたし、歌手陣も素晴らしい。今をときめく最高のキャスト!とは言えないまでも、人気者を集めてよく通る・響くこと。特に僕は7列目という、オペラ聴くなら理想的?な席だったので、迫力のあること。

セミ・ステージだから演出が良かった、というほどに演出の出番はないのだけど、物語を分かり易く伝えるという意味では成功していたと思う。


アメーリアの恋の動機は不明なのだけど、彼女に加えてリッカルドとレナートの3角関係の厳しさはひしひしと伝わって、普段なら覚めて眺めることが多い、この種の確執劇に我ながら驚くほど感情移入していて、おかしい。

欲を言えば、サントリーのホールオペラ®️のように、もう少し踏み込んだ舞台作りができなかったか。
同じくピットのないミューザや芸術劇場で公演したミッキー最後の「ラ・ボエーム」のような舞台作りができなかったのかなと思うが、これも作品次第で、そこまで手間をかけても成功するとは限らないし、まあ、正装で譜面台の前で立って歌う演奏会形式に比べれば、ずっとドラマティックで良かった。いや、大成功だろうな。大満足したよ。


♪2025-054/♪サントリーホール-04

2025年4月19日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第406回横浜定期演奏会

2025-04-19 @みなとみらいホール



横山幸雄:指揮&ピアノ
日本フィルハーモニー交響楽団


ショパン:ポーランドの歌による幻想曲イ長調 Op.13
ショパン:演奏会用ロンド「クラコヴィアク」ヘ長調 Op.14
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
-----------------------------
ショパン:12の練習曲 Op.10-1
ショパン:英雄ポロネーズ




横浜幸雄の弾き振りでショパンのピアノと管弦楽のための作品全6曲を演奏するシリーズの2回目。ちょうど1年振りだ。

今回は残りの3曲だった。

ただし、Pfの音はイマイチだった。
ピアノの屋根を取り払いオケに縦方向に据えられたピアノからは、いつも聴く屋根から反射する豊かな響とはだいぶ違う。物足りない。

前回も、このせいでしっくりこなかったけど、今回はなぜか、かなり入り込むことができた。

数日前(4/15)に放映されたクラシック倶楽部で、「ポーランド〜」も「クコヴィアク」も興味深く聴いたばかりだったせいかもしれない。

------前回(2024/04/27)のプログラム---------
ショパン:《ドン・ジョヴァン二》の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲変ロ長調 Op.2
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21


♪2025-050/♪みなとみらいホール-08

2025年3月7日金曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第768回東京定期演奏会

2025-03-07 @サントリーホール



カーチュン・ウォン:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京音楽大学

ソプラノ:吉田珠代
アルト:清水華澄


マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」







「音楽は観るものだ」が持論だ。
今日の作品など、正にスペクタクルで、これをCDで耳からのみ味わうなんて無茶だと思う(かく言う僕もたまには時計代わりにながら聴きすることはあるけど。)。

弦は16型だがCbは10本。Tympは3組+バンダにも。HrもTpも6本ずつ(バンダは4本ずつ)。とにかく大所帯。

今日は振替席で前の方だったので弦のパート内分割がよく分かった。プルトを縦に分けたり前後で分けたり色々だ。Cbまで分けているのには初めて気がついた。

ベルアップも頻繁(悲鳴をあげているように見えて気の毒な感じ。)。
バンダの数も多いが、それがRA・LA・オルガンの両側の4つの出入り口から音だけ出る。次はどこ?まるでモグラ叩きみたい。

モグラ・バンダとは別に、オルガン前に金管8本用の譜面台が置いてあるが、いつ出て来るのやら…(最後の最後!)。

独唱は立ったり座ったり。合唱もSpと一緒に最初は着座のまま歌う。いつ立つんだ?

…とまあ、観ているだけでも忙しい。
そう言えば、合唱のSP席に男子1名が謎。


演奏の方も強力だったな。
冒頭の弦のトレモロがこれ以上力入らないと言うほどの爆音。

サントリーとは思えないほど響が良かった。
演奏も全編力技の連続。
ウォンちゃんの見せる演出が心憎い。
耳も驚かせるが目も驚かせて実にスペクタクル。
暗譜で振ったのも好感。

丸11年間で9回目の「復活」鑑賞記録中、是非は別にして一番見応えがあった。

♪2025-031/♪サントリーホール-02

2025年1月25日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第404回横浜定期演奏会

2025-01-25 @みなとみらいホール



藤岡幸夫:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
Cocomi:フルート*

武満徹:組曲《波の盆》
モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調 K.314*
ルグラン:交響組曲《シェルブールの雨傘》
-----------------------------
フォーレ:コンクール用小品*





珍しいプログラムだった。
武満の「波の盆」は9年ぶり。まずまず。
Mルグランの「〜雨傘」は初聴き。これが退屈。
組曲と言っても単一楽章で30分。あの超有名な主題が繰り返し繰り返し登場するが、それを繋ぐ旋律に聴き覚えのあるものがないこともあって、全体の構成が掴めず。

モツ:Fl協2番は良かった。
初聴きのソリストCocomiって、鶏の鳴き声みたいな名前だよ。輝かしい音色とは言えないけど健闘。何より、オケが素晴らしい。

この人、N響の神田寛明の弟子らしいが、前回この曲を聴いたのは、23年のN響定期で、Flは神田寛明だった。
それで、今回選曲したのかもしれないが、その時の弦の編成が8+6+5+4+2で驚いたことを覚えている。
それが、今日は、師匠を上回る(下回る?)さらに小さい8-6-4-3-2という超小型。

しかし、その乾いたような透明感がとても美しくてモーツァルトの時代は、このような響だったのかもなと思いながら楽しんだ。

♪2025-013/♪みなとみらいホール-03

2024年12月21日土曜日

日フィル横浜第403回定期演奏会 「第九」⑦

2024-12-21@みなとみらいホール



下野竜也:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
東京音大合唱団

ソプラノ:富平安希子
メゾソプラノ:小泉詠子
テノール:糸賀修平
バリトン:宮本益光

ニコライ:歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125







昨日と同じみなとみらいで弦の編成も同じ。しかし、響が軽い。弦は何人か間引運転しているのではないかと思う程だった。軽快というのとは違う。

下野ちゃんの「第九」は4回目で、日フィル、神奈川フィル、読響、昨年はN響「第九」を振った。毎回の演奏をしっかり覚えている訳ではないけど、大体早めで、特に4楽章は疾走する。そのせいか、今年の「第九」7回目だが、低弦のレシタはこれまでのところ、一番痛快だった。

最初、軽さに不満を覚えていたが、だんだんよく鳴る何とやらで、終盤は厚く・熱く盛り上がり、終わりよければすべてよし。

声楽独唱の登場の仕方が独自で4楽章途中から。
彼は前にも読響の時にそういう登場の仕方を選んだ。
N響の時は違ったのに。
途中の拍手で緊張を解かないという考えだろうか?

その独唱者の並び方が変わっていて、下手からSp-Tn-Br-Msだ。こちらの独自にどういう効果があるのか分からない。


♪2024-179/♪みなとみらいホール-45

2024年10月5日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第401回横浜定期演奏会

2024-10-05 @みなとみらいホール



出口大地:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
鳥羽咲音:チェロ*

ハチャトゥリアン:バレエ音楽「スパルタクス」から
「スパルタクスとフリーギアのアダージョ」
カバレフスキー:組曲「道化師」Op.26
チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲イ長調 Op.33*
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
------------------------------
プロコフィエフ:マーチ*
プロコフィエフ:古典交響曲から「ガヴォット」





「佳作」という言葉があるが、今日の日フィルは「佳演」とでもいうのがぴったりする良い演奏だった。
4曲のうち1、4が14型。2、3が10型という小編成。

みつばちの法則「雨の日は良く鳴る」が当たって、弦がかなり透明感を保ったし、管弦の交わりも良く、全体としては管楽器の良さが光った。

とはいえ、力づくで聴かせるのではなく、実に、程良い力加減で、全体が「ロココ風」と言ってもいいような品の良さ。

今日は、たまたまだったのかもしれないが、出口くんの音作りって、こういうのを目指しているのか?と興味を持った。

鳥羽咲音(さくら)のチェロも、美音で、まさにロココだったが、カデンツァではもう少しヤニを飛ばして欲しかったな。

♪2024-134/♪みなとみらいホール-33