は国立劇場のホームページや会報「あぜくら」にも書いてある。
2024年12月17日火曜日
令和6年12月文楽公演 第二部
は国立劇場のホームページや会報「あぜくら」にも書いてある。
2024年2月7日水曜日
令和6年2月文楽公演第2部
2023年10月15日日曜日
文楽協会創立60周年記念 人形浄瑠璃文楽 「桂川連理柵」
2023年2月8日水曜日
未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 近松名作集第Ⅰ部 心中天網島



2022年12月16日金曜日
未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 国立劇場第54回 文楽鑑賞教室 「絵本太功記」夕顔棚の段/尼崎の段
2022年9月5日月曜日
未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 第一部「碁太平記白石噺」田植の段/逆井村の段
2022年5月8日日曜日
豊竹咲太夫文化功労者顕彰記念 文楽座命名150年 文楽公演第Ⅲ部
2021年12月6日月曜日
国立劇場第53回 文楽鑑賞教室 「新版歌祭文」野崎村の段
2021-12-06@国立劇場
●解説 文楽の魅力
吉田簑太郎
●新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)
野崎村の段
中 豊竹亘太夫/鶴澤寛太郎
前 豊竹芳穂太夫/野澤勝平
後 豊竹藤太夫/鶴澤藤蔵
ツレ 鶴澤清允
************************
人形役割
娘おみつ⇒ 吉田一輔
祭文売り⇒ 吉田和馬
親久作⇒ 吉田玉也
手代小助⇒ 吉田玉誉
丁稚久松⇒ 吉田清五郎
娘お染⇒ 桐竹紋臣
下女およし⇒ 豊松清之助
駕籠屋⇒ 吉田玉延
駕籠屋⇒ 吉田玉征
母おかつ⇒ 吉田簑太郎
鑑賞教室として開催。20分程初心者向け解説付き。
本演目は歌舞伎でも文楽でもしばしば取り上げられるが、歌舞伎と異なり、文楽では「野崎村の段」のみが上演される。所謂「お染・久松」の物語だ。
本篇では恋に狂った若い2人の先行きは描かれないが、心中する話だ。
久松の育ての親久作は、久松を兄妹同然に育ったおみつと夫婦にするつもり。
しかし、久松は大坂で奉公した店の娘お染と身分違いの恋をする。
その奉公先で未実の罪を着せられ、クビになった久松は野崎村の久作の元に戻される。それを追って、お染も大坂から野崎村へ。
この三角関係はお染の親も知ることになり、仲を割かれて野崎村を、お染は船で、久松は籠で後にし大坂に戻される。
後に残った可哀想なおみつは尼に。
燃え上がった恋心だけでは世間は渡れない。
何だか、最近世を賑わしたような話だが、素材となった実話では心中することを知っているからこのモヤモヤとした話もなんとか腹に収まる。
最後の陸路/水路での2人の道行で、今回初めて気づいた。
籠かきと船頭は登場するが、お染久松は登場しない。
夫々乗り物の中にいて、姿は見えない。
最終幕ではこの人夫達が主人公なのだ。
汗を拭き、手ぬぐいを搾り、竿を突き、竿を水に落とし、その様子の滑稽なこと。
モヤモヤした色恋話は、このようにして幕引きをするのだ。
いや、うまく考えた構成だ。かくしてスト〜ンと腑に落ちた。
2021年9月5日日曜日
国立劇場開場55周年記念 人形浄瑠璃文楽 令和3年9月公演第Ⅲ部
2020年2月19日水曜日
人形浄瑠璃文楽令和2年2月公演第Ⅱ部
2018年9月9日日曜日
人形浄瑠璃文楽平成30年9月公演 第2部「夏祭浪花鑑」
●夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)
住吉鳥居前(すみよしとりいまえ)の段
咲太夫・睦太夫/鶴澤友之助・野澤勝平
内本町道具屋(うちほんまちどうぐや)の段
亘太夫・三輪太夫/鶴澤清公・竹澤宗介
道行妹背の走書(みちゆきいもせのはしりがき)
織太夫・芳穂太夫・文字栄太夫・南都太夫/
竹澤團吾・鶴澤清丈・野澤錦吾・鶴澤燕二郎
釣船三婦内(つりぶねさぶうち)の段
小住太夫・呂勢太夫/鶴澤寛太郎・鶴澤清治
長町裏(ながまちうら)の段
織太夫・三輪太夫/清志郎
田島町団七内(たじまちょうだんしちうち)の段
文字久太夫・希太夫/清介・清丈
◎人形⇒桐竹勘十郎・吉田玉男・吉田文昇・吉田玉也・豊松清十郎・吉田勘彌・吉田文司・吉田清五郎・桐竹勘壽・吉田玉也・吉田簑助
昨夏、大坂の国立文楽劇場で観たのでおよそのところは頭に入っているつもりだったけど、今回は本格的な全6段*構成だから、大阪で観たものよりずっと長い。
大坂では「︎住吉鳥居前の段」、「釣船三婦内の段」、「長町裏の段」で構成されていたから今回のほぼ半分だ。どおりで、頭に入っているつもりというのが実は怪しいのも筋書きが端折られていたから…というのは言い訳で、今回、全6段を通して観ても、やはりややこしくて細かい点ではその場での理解は困難だった。
登場人物が多く筋も複雑だ。
誰が主人公か。
やくざ者の団七九郎兵衛を中心に据えていると思うが、彼の義兄弟の一寸徳兵衛、彼らを助ける老侠客の釣船三婦も重要な役回り。さらにそれぞれの女房たちもただの飾り物ではない。
この一団をきりきり舞いにさせるのが厄介な若殿様に彼を取り巻く女たち。
彼らの外縁には悪党どもが取り巻いている。
今回、鑑賞後に、解説本などを読み直してようやく全体像がつかめたが、やはり、では、どこが観どころか、と考えるに、ぼんやりしてしまう。
昨夏は「長町裏の段」で終わっていた。
語りも三味線も沈黙しただんまりの世界で、団七がやむを得ず舅を殺す。褌一丁になり井戸の水を汲んで全身の倶利伽羅紋紋に浴びた返り血を流し、着物を羽織って、夏祭りの喧騒の中に消えてゆく。
なるほど、こういう終わり方も粋だなあとそれなりの得心をしたが、今回は「田島町団七内の段」が続くので、少し話の性格が方向を変えたように思う。
まだまだ、理解不足だ。筋を追っているようでは鑑賞とは言えない。今後の楽しみとしよう。
*原作は全9段だそうだ。
今回の6段構成でも公演時間は4時間34分(計50分の休憩含む)だから、全9段では6時間位かかるのかもしれない。もっともそういう形での上演がありうるのかどうか知らないが。
♪2018-110/♪国立劇場-13
2018年2月14日水曜日
人形浄瑠璃文楽平成30年2月公演 第1部「心中宵庚申」
近松門左衛門=作
心中宵庚申(しんじゅうよいごうしん)
上田村の段
竹本文字久太夫
鶴澤藤蔵
◎人形
豊松清十郎⇒姉おかる
桐竹勘十郎⇒女房お千代
吉田玉也⇒島田平右衛門
吉田玉男⇒八百屋半兵衛 ほか
八百屋の段
竹本千歳太夫
豊澤富助
◎人形
吉田分司⇒伊右衛門女房
吉田玉男⇒八百屋半兵衛
吉田簑一郎⇒八百屋伊右衛門
桐竹勘十郎⇒女房お千代 ほか
道行思ひの短夜(みじかよ)
竹本三輪太夫⇒お千代
豊竹芳穂太夫⇒半兵衛
豊竹希太夫

竹澤團七
鶴澤清志郎
鶴澤友之助
鶴澤錦吾
鶴澤清允
◎人形
吉田玉翔⇒庚申参り
吉田簑太郎⇒庚申参り
吉田玉男⇒八百屋半兵衛
桐竹勘十郎⇒女房お千代
近松の心中物と言えば、大抵は女は遊女、男は手代とか婿養子といういずれも弱い立場の組み合わせが多いようだが、「心中宵庚申」は好きあって連れ添い腹に子を宿した女房とその亭主の心中だ。
そこで思い出したのは、先日新国立劇場で観た「近松心中物語」(秋元松代作)だ。「冥途の飛脚」を軸に「卯月の紅葉」とその続編「卯月の潤色(うづきのいろあげ)」を合わせて作劇してあるが「卯月〜」こそ夫婦の心中ものだった。尤も「〜紅葉」では男は死に損ない、「〜潤色」で後追い自殺するのだから厳密には心中とはいえない。ついでに「冥途の飛脚」も「近松心中物語」では2人で心中するが、原作の方は追手から逃げてゆくところで終わっているのでこれも心中物ではない。
すると、厳密な夫婦心中物はひょっとして「心中宵庚申」だけかもしれないな。
実家に戻った日に訳を知らない半兵衛が旅の帰りにその実家を訪ねてことの仔細を知り、大阪に連れ帰ったが、義母の手前、家に入れることはできず従兄弟の家に隠し、時々の逢瀬を楽しんでいた。しかし、それも義母の知るところとなり、半兵衛はお千代との離縁を強く求められる。
義母への恩もあり、義理と愛情との板挟みで苦しんだ挙句、お千代を正式に離縁した。その夜は宵庚申だった。半兵衛とお千代は今度こそ一生連れ添おうと、庚申参りの賑わいに紛れて生玉神社へゆき夜明けを待って心中をした。
なんとも哀れなお千代だ。
半兵衛も元は武士であるのに、何という気の弱さ。

義太夫、三味線、人形遣いの巧拙はよく分からないが、この三者の織りなす世界は不思議な魅力に満ちている。
例えば、お千代の哀しさは、人間が演ずるより人形の方が心に染み入るようだ。お千代の役だけではなく、人形が演ずる(遣っているのは人間だが)ことで、観ている方の感情の振幅が素直に増大されるような気がする。もちろん、語りと三味線が息を合わせているからこそだが。
今回の公演は3部あり、今日はまず第1部を観た。次は第2部が今回の要の公演で八代目竹本綱太夫の五十回忌追善と豊竹咲甫大夫改め六代目竹本織太夫襲名披露公演「摂州合邦辻」、第3部が「女殺油地獄」でいずれも楽しみだ。
♪2018-018/♪国立劇場-02
2017年9月14日木曜日
人形浄瑠璃文楽平成29年9月公演 第二部「玉藻前曦袂」
●第二部
玉藻前曦袂(たまものまえあさひのたもと)
清水寺の段
道春館の段
神泉苑の段
廊下の段
訴訟の段
祈りの段
化粧殺生石
(主な出演者)
竹本千歳太夫
豊澤富助
吉田和生
吉田玉男
豊竹咲寿太夫
豊竹咲甫太夫
鶴澤清助
桐竹勘十郎
吉田玉也
豊竹睦太夫
野澤喜一朗
竹本文字久太夫
竹澤宗助
吉田幸助
竹本小住太夫
豊竹亘太夫
ほか
今回は、七段で構成されたが、本来の「段」なのか、「段」の中の「場」に相当するものも混じっているのかは分からない。少なくともこの七段の前に、序(初)段と二段があって、それぞれは天竺と唐の国が舞台だというから、スケールの大きな話だ。いずれも金毛九尾の妖狐がそれぞれの国で大暴れした後に日本にやってくるという話で、三段目以降日本を舞台にする。
そのオリジナルの三段目が今回の「清水寺の段」に当たるのだと思うが、はっきりしたことは分からなかった。
いずれにせよ、今回の公演は「清水寺の段」で始まり、「道春館の段」以下に続く。「道春館の段」までは妖狐は登場しないが、帝の兄・薄雲の皇子の謀反の企てや皇子に見染められてしまった亡き道春の2人の娘・桂姫、初花姫の悲劇として、見応えのある大曲だ。
続く「神泉苑の段」から「祈りの段」までが妖狐と安倍兄弟との戦(いくさ)話だが、「廊下の段」と「訴訟の段」の間には、本来は「段」だか「場」だかが置かれていたようだ。でなければ話がつながらない。で、「祈りの段」で両者の争いには一応の決着がつく。一応の…と言うのは、悪者である妖狐は都を逃げ出すものの成敗されたわけではなく、薄雲の皇子は流罪を申し付けられるものの従う気はなさそうで一体どうなるのか示されないから。

このような構成なので、通し狂言というには、いささか構成感に不足する。
しかし、最後の「化粧殺生石」は見応え充分だ。人形劇とも思えない早変わり七変化のスペクタクルは舞台装置の仕掛けも色々と工夫されていて面白い。最後は桐竹勘十郎まで宙乗りに暗闇の空に消えた。
♪2017-149/♪国立劇場-14
2017年8月2日水曜日
夏休み文楽特別公演 第三部「夏祭浪花鑑」
並木千柳、三好松洛竹田小出雲合作:夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)
●︎住吉鳥居前(すみよしとりいまえ)の段
豊竹咲寿太夫/竹沢團吾
豊竹睦太夫/竹澤宗助
●釣船三婦内(つりふねさぶうち)の段
竹本小住太夫/鶴澤清公
竹本千歳太夫/豊澤富助
●長町裏(ながまちうら)の段
豊竹咲甫太夫・竹本津駒太夫/鶴澤寛治
◎人形
桐竹勘壽・吉田玉輝・吉田簑助・吉田玉也・桐竹勘十郎・吉田幸助
第2部は長尺だったが、こちらは3段構成約2時間。
江戸の侠客には馴染みが深いが、大阪も変わらないのが面白い。しかも姐さん方の筋の通し方が半端じゃない。引き受けたからには「一寸」も引かない。引けば「顔が立たない」。面目を無くせば生きているのは恥ずかしい。

そして、やむを得ず仕事を終えた団七が、血しぶきまみれの身体に水を浴びて気持ちを切り替え、祭りの喧騒の中にひっそり紛れて消える、この幕切れの粋なこと。
♪2017-134/♪国立文楽劇場-2