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2025年2月24日月曜日

かなっくクラシック音楽部 フロイデコンサート 〜カシオペイア クァルテット〜

2025-02-24 @かなっくホール



カシオペイア・クァルテット
 渡辺美穂:Vn1
 ビルマン聡平:Vn2
 村松龍:Va
 弘田徹:Vc

S.バーバー:弦楽四重奏曲第1番 Op.11
P.グラス:弦楽四重奏曲第3番<MISHIMA>
A.ドボルザーク弦楽四重奏曲第12番くアメリカ>
----------------
松任谷由美:春よ来い



カシオペイアSQは、かなっくホール以外の場所でも組んで公演をしているかどうか知らないけど、かなっく以外では聴いたことがない。ここでは、今日で3回目だ。
他のかなっくの公演でも各人が個々に、あるいはSQとして登場しているので、顔馴染み。
メンバーが楽しそうに和気藹々と演奏しているのはとても好感。

バーバーの1番の第2楽章は馴染んでいるし、名旋律だと思うが、両端楽章はあまり面白いとは思えない。

帰宅後、何でこんなに耳馴染んでいるのか?と考えて、遂に思い出した。
映画「プラトーン」の目にも焼き付いているジャングルでのWデフォーの絶命シーンだ。
Youtubeで何度も再生したが、もうこれは肺腑を抉るね。

グラスの作品は、消化が良くてほぼ抵抗感なしだけど、これって、楽しいのか?

やっぱり、ドボルザークの「アメリカ」こそ聴きものだった。

♪2025-027/♪かなっくホール-02

2024年6月16日日曜日

ハマのJACK スペシャル・コンサート ~白熱の室内楽~ソワレ

2024-06-16 @みなとみらいホール
<2024-084と同文>



ピアノ:ナターリア・ミルステイン*
ハマのJACK:弦楽五重奏
 Vn 三又治彦
 Vn 倉冨亮太
 Vc 海野幹雄
 Va 村松龍
 Cb



モーツァルト:オペラ「フィガロの結婚」K.492から序曲
モーツァルト:「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 K.265(きらきら星変奏曲)
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 作品11*
----アンコール-----------------
ドビュッシー:「映像」第1集から「水の反映」*



マチネとソワレはいずれもCC+Encを含み、休憩なしの80分ずつくらいあったので、両公演の間に約2時間の長い幕間があったとはいえ、中身の濃い、そして今日の僕には体力的にハードなコンサートだった。

両公演は1回券も売っていたが、多くのお客は通し券だったと思う。

それにしても、お客が少ない。
5割くらいしか入っていなかったのではないか?
実にもったいないことだ。

ハマのHACKは結構魅力的なプログラムをリーズナブルな価格て提供してくれるので、都合がつく限り参加しているけど、イマイチ売れていない。

核となる奏者たちは(今日は白井篤氏は乗っていなかったが)多くがN響奏者で水準は十分に高い。「ハマのJACK」という法人名が漫画ぽくて良くないのではないか。
いっそ、石田組の向こうを張って横浜組とか港組と変えて、一同黒い法被に剃り込み入れたら、もっと集客できると思うがなあ。

昼夜両方で、弦楽五重奏をバックに、バイオリン:水野琴音、ピアノ:桑原志織とナターリア・ミルステインによるモーツァルト、シューマン、ショパンの協奏曲を楽しんだ。

こういう編成だと音楽のスケルトンがよく分かって面白いし新鮮だ。

不思議なこと(でもないかも)に、昼と夜ではピアノの響がだいぶ違った。奏者や音楽の違いによるのではなく、響が違った。夜の方が明るく粒ダチが良かった。聴く側の体調も関係していたのかもしれないが。

♪2024-085/♪みなとみらいホール-20

ハマのJACK スペシャル・コンサート ~白熱の室内楽~マチネ

2024-06-16 @みなとみらいホール



バイオリン:水野琴音*
ピアノ:桑原志織**
ハマのJACK:弦楽五重奏
 Vn 三又治彦
 Vn 倉冨亮太
 Vc 海野幹雄
 Va 村松龍
 Cb 松井理史

モーツァルト:バイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219「トルコ風」*
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 Op54**
----アンコール-----------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリンのためのパルティータ第3番 BWV 1006からジーグ*
シューベルト:即興曲第3番 D899 作品90の3**



マチネとソワレはいずれもCC+Encを含み、休憩なしの80分ずつくらいあったので、両公演の間に約2時間の長い幕間があったとはいえ、中身の濃い、そして今日の僕には体力的にハードなコンサートだった。


両公演は1回券も売っていたが、多くのお客は通し券だったと思う。

それにしても、お客が少ない。
5割くらいしか入っていなかったのではないか?
実にもったいないことだ。

ハマのHACKは結構魅力的なプログラムをリーズナブルな価格て提供してくれるので、都合がつく限り参加しているけど、イマイチ売れていない。

核となる奏者たちは(今日は白井篤氏は乗っていなかったが)多くがN響奏者で水準は十分に高い。「ハマのJACK」という法人名が漫画ぽくて良くないのではないか。
いっそ、石田組の向こうを張って横浜組とか港組と変えて、一同黒い法被に剃り込み入れたら、もっと集客できると思うがなあ。

昼夜両方で、弦楽五重奏をバックに、バイオリン:水野琴音、ピアノ:桑原志織とナターリア・ミルステインによるモーツァルト、シューマン、ショパンの協奏曲を楽しんだ。

こういう編成だと音楽のスケルトンがよく分かって面白いし新鮮だ。

不思議なこと(でもないかも)に、昼と夜ではピアノの響がだいぶ違った。奏者や音楽の違いによるのではなく、響が違った。夜の方が明るく粒ダチが良かった。聴く側の体調も関係していたのかもしれないが。

♪2024-084/♪みなとみらいホール-19

2023年3月22日水曜日

東京・春・音楽祭2023 N響メンバーによる室内楽

2023-03-22 @東京文化会館



バイオリン:白井圭、森田昌弘
ビオラ:中村翔太郎、村松龍**
チェロ:藤森亮一、小畠幸法*

モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番ハ長調 K.515*
 ⅠAllegro
 ⅡMenuetto : Allegretto
 IIIAndante
 IVAllegro

ボッケリーニ:弦楽五重奏曲ホ長調 G.275**
 ⅠAmoroso
 ⅡAllegro con spirito
 ⅢMinuetto e Trio
 IV. Rondeau. Andante

ブラームス : 弦楽六重奏曲第1番変長調 op.18
 ⅠAllegro ma non troppo
 ⅡAndante ma moderato
 ⅢScherzo : Allegro molto
 ⅣRondo : Poco Allegretto e grazioso

* **はその曲に参加しなかった者





東京文化会館小ホールは、東京の小ホールでは最高の響がすると思っている。
この東京・春祭でも、これまでベルリン・フィルの室内楽、ブラームスの室内楽などのシリーズでは稀有な音楽体験をした。

しかし、このところ(今月中頃から)、どのホールも概ね乾いた響で、残念な状況が続いている(にもかかわらず楽しめる演奏もあったが。)。
それで、この日も心配して第一声を待ったが、実のところ、開演前から何となくその日の響に悪い予感がしていた。
始まってみれば、案の定で、こりゃ一流の弦の音じゃない。本来なら、高域弦はともかく、ビオラやチェロはグイグイ・ブンブン・ビリビリ鳴っても良さそうなのに、乾いて薄っぺらい。

実は、この感想を4月に入って書いている。
良い感想も書けないので今回はパスしようかと思ったけど、まあ、これも記録のうちと思って遅まきながら投稿することにした。

不思議なことに、この日の鑑賞を(当面の?)最後として、その後はどのホールでも以前の響を取り戻している。
特に、東京春祭3/28のシューマンの室内楽では、同じホールのほぼ同じ席(1列違い)だったが、嘘みたいに霧が晴れていつもの、迫力と潤いのある響を聴かせた。

これはどう考えても奏者の問題ではなく、ホールの本来的な問題でもない。すると、僕の体調のせいなのか、気候のせいなのか。

体調は、最近特に変わったこともないので、冬場の空気の乾燥、楽器の乾燥が原因だったのではないかと思う。
室内楽は、いつも最前列から3列目くらいで聴いている(この日は2列目中央。3/28は最前列中央)。おそらくそのせいで、響に敏感にならざるを得ないのだろう。その代わり好条件が揃った際の生々しさは文字どおりナマ音楽を聴く喜びがある。

♪2023-054/♪東京文化会館-03

2023年2月4日土曜日

かなっくクラシック音楽部 フロイデコンサート2022 〜カシオペイア クァルテット〜

2023-02-04 @かなっくホール





カシオペイア クァルテット
 渡辺美穂:Vn1
 ビルマン聡平:Vn2
 村松龍:Va
 弘田徹:Vc

シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調「死と乙女」D.810
モーツァルト:弦楽四重奏曲のためのアダージョとフーガ ハ短調 K.546
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421
----------------
モーツァルト:ディヴェルティメントニ長調 K.136から第1楽章


カシオペイア クァルテットは、かなっくホールの専属弦楽四重奏団(SQ)だ。彼らの演奏を聴くのは今日で2回目だが、コンマス(元大フィルコンマス)以外は新日本フィルとN響現役なので顔馴染み。メンバーが楽しそうに和気藹々と演奏しているのはとても好感。

モーツァルト作品がアンコール含め3曲。それにシューベルト「死と乙女」。

今回の企画は短調を聴く事?
アンコール以外はすべて短調。

普通メインに据えられる「死と乙女」が何故1番手なのか?
最後に回すと短調だらけのコンサートが短調のまま閉幕するから…と説明していたが。

確かに、ニ短調(死と乙女)⇒ハ短調(アダージョとフーガ)⇒ニ短調(SQ15番)だが最後の1小節でニ長調に転調⇒アンコールが完璧にニ長調と、暗い調子が土壇場で明転する仕掛け。
だからどうってこともないのだけど。

2曲目のSQの為のアダージョとフーガはなんとなく馴染みはあったが、じっくり聴いたのは初めて。アダージョの重苦しさはモーツァルト作とは思えない。Fuga主題にモツの面影はある。こちらはテンポがいいのでこれもちょっとした明転だ。

仲良し4人組が久しぶりの本番を嬉遊する音楽で明るく幕。

♪2023-020/♪かなっくホール-02

2022年6月21日火曜日

横浜18区コンサート 第Ⅱ期 毛利文香(バイオリン)&田原綾子(ビオラ)×ハマのJACK(弦楽五重奏)

2022-06-21 @かなっくホール



ハマの JACKメンバー(弦楽五重奏)
 バイオリン:三又治彦、倉冨亮太
 ビオラ:村松龍
 チェロ:海野幹雄
 コントラバス:松井理史

毛利文香:バイオリン*
田原綾子:ビオラ*

モーツァルト:「 魔笛」から“序曲“
モーツァルト:「 フィガロの結婚」からカヴァティーナ”失くしてしまって…あたし困ったわ !“
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」から“皆が酔いつぶれるまで“
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス
モーツァルト:きらきら星変奏曲
(以上弦楽五重奏)
モーツァルト:バイオリンとビオラのための協奏交響曲変ホ長調 K.364(弦楽五重奏伴奏版)*
----------------
モーツァルト:トルコ行進曲(弦楽七重奏伴奏版)*


今日は、全曲モーツァルト・プログラム。
そして今季18区コンサートで唯一、2人ソリストが登場した。バイオリンとビオラとなれば、もうモーツァルトの協奏交響曲しかないのではないか?

毛利も田原も横浜出身でかなっくHにも縁があったそうだ。
多分、同級生かな?高校時代から付き合いがあったというだけにホンに息が合って、とても楽しそうに協奏するので、聴いていても心持ちが良い。

このシリーズは弦楽五重奏をバックの協奏曲がメインだが、どの回も、音楽の骨格が良く分かりあれこれ発見があって興味深い。

アンコールの七重奏版トルコ行進曲はバイオリンの三又氏(N響)によるコリに凝った編曲が傑作。
また前半の弦楽五重奏曲集も、そもそもが編曲モノで協奏交響曲以外はすべてハマのJACKが自ら編曲しているので、遊心に溢れた編曲・演出がとても愉快だった。

♪2022-090/♪かなっくホール-06

2022年3月1日火曜日

横浜18区コンサート 第Ⅰ期 實川風×ハマのJACKメンバー(弦楽五重奏)

2022-03-01 @ひまわりの郷


ハマのJACKメンバー(弦楽五重奏)
 バイオリン:三又治彦、白井篤
 ビオラ:村松龍
 チェロ:海野幹雄
 コントラバス:松井理史

實川風:ピアノ*

J.シュトラウスII世:「こうもり」より“序曲”
レハール:メリー・ウィドウ・ワルツ“唇は語らずとも”
クライスラー:愛の喜び、愛の悲しみ
〜以上弦楽五重奏
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21(弦楽五重奏伴奏版)*
----アンコール------------
ショパン:マズルカ 変イ長調 Op50-2*


横浜18区コンサートの第5弾。弦楽五重奏団は”ハマのJACK”。

まずは小品3曲を五重奏で。

息を合わせることが仕事の集団の良い仕事ぶり。見事なアンサンブル。

今日は第1バイオリンを受け持った三又氏がマイクを握って、いつも内声ばかりなので(N響Vn2次席)、今日は美旋律を弾けて嬉しかった!と。





恒例の弦楽五重奏版協奏曲は、ピアノが實川風で、ショパンの2番。


この編成で聴く協奏曲は、何しろ贅肉というものがすっかり削ぎ落とされているので、全ての音に無駄がなく、聴き慣れた音楽を新しい響きで再確認できるのが面白い。


昨日、小林愛実でベートーベンのピアノ協奏曲第4番の名演を聴いた直後だが、聴き比べると(どちらかといえば古典派に近い曲を弾いた)小林の方が情感豊かで(ロマン派を弾いた)實川は情緒を抑えている感じ。

確かに小さな弦楽合奏を相手にねっちりコッテリでは釣り合わずピアノが浮いてしまうだろう。ピアノ六重奏曲風な味付けもすっきりして良いものだ。


昨日との一番の違いは音楽内容というより、ピアノの響きだ。ひまわりの郷はよく響く。だから、ピアノ本来の明るく、潤いのある響きで、音の抜けもよい。

この明瞭さで、昨日も聴きたかったよ。


♪2022-028/♪ひまわりの郷-01

2022年2月20日日曜日

かなっくクラシック音楽部 フロイデコンサート2022 〜カシオペイア クァルテット〜

2022-02-20 @かなっくホール


カシオペイア クァルテット(かなっくホール専属SQ)
 渡辺美穂:Vn1
 ビルマン聡平:Vn2
 村松龍:Va
 弘田徹:Vc

ベートーベン:弦楽四重奏曲第5番イ長調 op.18-5
吉松隆:アトムハーツクラブカルテット op.70
ブラームス:弦楽四重奏曲第3番変ロ長調 op.67
----------------
吉松隆:アトム〜から終楽章


星座のWは「カシオペア」と習った。
Wikiでは「カシオペヤ」とある。今日のString Quartet は「カシオペイア」…とややこしい。

4人の出身(在籍)は、第1バイオリン⇒元大フィルコンマス、第2バイオリンとチェロは新日フィル、ビオラはN響の奏者(ハマのJackのメンバーでもある)。だから、第1バイオリン以外は日頃顔を合わせているが、SQとしては初めてだった。

このSQはホール専属らしい(かなっくホールにはほかにも「カメラータかなっく」という専属アンサンブルもある。)。

で、演奏だが、4人のアンサンブルがとても力強い。

特にVn1の渡辺美穂は我がミュージック・ライフに初めて登場し、強い印象を残した。
立場上当然かもしれないがコンマスぽい自信に満ちたリードが小気味良いこと。

ベートーベンの四重奏曲第5番は、生では初聴きだったかも。シャキシャキとした演奏がベートーベンらしい。


驚いたのは吉松作品「アトムハーツクラブカルテット」だ。
正式には「Dr.Tarkus’s Atom Hearts Club」で、つまり、ピンクフロイドの「原子心母」にエマーソン・レイク&パーマーの「タルカス」を加え10万馬力でシェイクした音楽を目指す倶楽部(the Beatlesへの敬意を示すネーミング)が到達する音楽の形、を想定したものだという。なんとややこしい。

ま、早い話、弦楽四重奏版”The Rock”なのだ。
30分も続けばしんどかったかもしれないが、10分程度の曲で面白かった。

最後にブラ3番と正統派に戻った。
この作品も生では珍しいのだけど、終楽章の旋律に郷愁を感ずるのはなぜだろう?と思ったら、小山実稚恵&アルティSQの録画で散々聴いていたからと思い出した。

最近、芸劇、サントリー、県民ホール、それにミューザでさえ、なんだか、音が硬いと思っていたが、今日のかなっくホールでも硬めだった。
冬場は空気が乾燥するが、それが楽器やホールの響きに影響を与えているのだろうか。

とまれ、今日の元気で切れ味の良いカルテットにはそれも幸いした。

♪2022-023/♪かなっくホール-01

2020年12月1日火曜日

ハマのJACK第47回定期演奏会 Beethoven 題名がある名曲と最後の作品たち-第3部

 2020-12-01 @みなとみらいホール

①Pf志村直樹*
②JACKカルテット(三又治彦、白井篤、村松龍、海野幹雄)

ベートーベン:
①Pfソナタ第32番ハ短調 Op111
②弦楽四重奏曲第16番へ長調 Op135

感想は第1部に記載

♪2020-090/♪みなとみらいホール-25

ハマのJACK第47回定期演奏会 Beethoven 題名がある名曲と最後の作品たち-第2部

2020-12-01 @みなとみらいホール


























①Pf秋山紗穂*
②Vn白井篤/Pf横手梓③JACKカルテット(三又治彦、白井篤、村松龍、海野幹雄)

ベートーベン:
①Pfソナタ第23番ヘ短調「熱情」Op57
②Vnソナタ第10番ト長調 Op96
③弦楽四重奏曲第11番へ短調「セリオーソ」Op95

感想は、第1部に一括記載

♪2020-089/♪みなとみらいホール-24

2018年11月5日月曜日

ハマのJACK 第40回定期演奏会 オール・シューベルト。プログラム

2018-11-05 @みなとみらいホール


鵜木絵里:ソプラノ
海野春絵:ピアノ
横手梓:ピアノ
柴田祥子:ピアノ
三又治彦:バイオリン
白井篤:バイオリン
村松龍:ビオラ
海野幹雄:チェロ
松井理史:コントラバス

≪オール・シューベルト・プログラム≫
●「鱒」D.550--鵜木絵里/海野春絵
●4つの即興曲 D.935から第3曲--横手梓
●岩の上の羊飼い D.965--鵜木絵里/村松龍/海野春絵
●華麗なロンド ロ短調 D.895--三又治彦/柴田祥子
●ピアノ五重奏曲「鱒」イ長調 D.667
    --白井篤/村松龍/海野幹雄/松井理史/海野春絵
----------
アンコール
アベマリア--ソプラノとピアノ五重奏

これまでにハマのJACKの演奏会は、オール・ラヴェル、オール・シューマンの演奏会を聴いたが、今回はオール・シューベルトだ。
歌曲、ピアノ曲、バイオリン+ピアノ、最後にピアノ五重奏曲とバラエティに飛んだ選曲で、歌曲「鱒」に始まり最後は室内楽の「鱒」と、順番にも工夫がある。

「4つの即興曲」は好きな作品で、中でも第3曲は「ロザムンデ」から採った主題と5つの変奏曲で、多分、全4曲中一番有名で実に心地良い音楽だ。

最後に大物のピアノ五重奏曲がこれまた素晴らしい。
自由席だったので、最前列のど真ん中で楽しんだ。

4種類の弦楽器とピアノが絡み合う様子が目の前に見え、耳にもクリアに聴き取れる。
音楽は目で聴くむもの…が持論だが、室内楽の醍醐味を間近で味わうことができた。

因みに、
白井はN響第2バイオリンの次席。
三又(みまた)もN響第2バイオリン奏者。
海野は父が元N響のコンマスだった海野義雄。ソロ活動や室内楽が主体のようだ。
この3人が横浜在住ということで、NPO法人「ハマのJACK」を中心となって運営しているらしい。
村松もN響ビオラ奏者。

♪2018-141/♪みなとみらいホール-31

2017年11月7日火曜日

ハマのJACK 第36回定期演奏会 秋 オール・ラヴェル・プログラム

2017-11-07 @みなとみらいホール


白井篤、三又治彦⇒バイオリン
村松龍⇒ビオラ
海野幹雄⇒チェロ
三又瑛子、柴田祥子、海野春絵、横手梓⇒ピアノ

〜オール・ラヴェル・プログラム〜
バイオリンとピアノのためのソナタト長調
 白井篤 (Vn)、三又瑛子(Pf)
弦楽四重奏曲ヘ長調
 白井篤、三又治彦 (Vn)、村松龍(Va)、海野幹雄(Vc)
ラ・ヴァルス
 柴田祥子(Pf)、海野春絵(Pf)
ピアノ三重奏曲イ短調
 三又治彦 (Vn)、海野幹雄(Vc)、横手梓(Pf)

ハマのJACKという横浜在住の演奏家たちの小集団のリサイタルは3年ぶり。前回はオール・シューマン・プログラムだったが、今回はオール・ラヴェル・プログラム。
メンバーのうち、バイオリンとビオラの3人はN響のメンバーなので顔はよく知っている。

ラヴェルのソナタや室内楽は普段からあまり聴かない。バイオリンとピアノのためのソナタと弦楽四重奏曲はCDを持っているので、なんどか聴いたが格別惹かれるものはない。
それで、今回のオール・ラヴェル・プログラムはラヴェル室内楽開眼に良い機会だと思った。

どの作品も、それぞれに2人〜4人の絡み合いが面白く、ラヴェルの精緻な音楽の作りが管弦楽の形より、一層明瞭に分かる気がした。
開眼できたかどうかは心もとないけど、耳の肥やしにはなったろう。

♪2017-172/♪みなとみらいホール-41

2014年11月20日木曜日

秋の夜長のみなとみらいクラシック・クルーズ ハマのJACK室内楽コンサート「シューマン」

2014-11-20 @みなとみらいホール


オール・シューマン・プログラム
 Ⅰ.幻想小曲集 op.73
  Va. 村松龍/Pf. 横手梓
 Ⅱ.アダージョとアレグロ  op.70
  Vc. 海野幹雄/Pf. 海野春絵
 Ⅲ.ヴァイオリンソナタ 第1番 op.105
  Vn. 白井篤/Pf. 横手梓
 Ⅳ.ピアノ四重奏曲 op.47
  白井/村松/海野/Pf. 桑生美千佳



弦3本とピアノによる室内楽、それもオール・シューマン・プログラムだった。数カ月前にチケットを入手して以来とても楽しみにしていた。

僕のシューマン開眼はとても遅い。
交響曲やピアノ曲の一部(「子供の情景」などよく耳にするモノ)は別にして、他のジャンル、特に室内楽の面白さを発見したのは、まずはブラームスの魅力を発見してからだ。
それからクララ・シューマンを仲立ちに、いわばこの微妙な三角関係のドラマがらみでシューマンの世界にも一歩進んで立ち入るようになったのは中年の域に達していた。通俗な動機で始まった奥手のファンだ。

シューマンはロマン派の正統な代表選手だと思う。
ロマンチックでポエジーだけど絶対音楽の枠にとどまっている。
一方、その音楽は甘くて美しいだけではなく、精神障害との関連をも指摘される暗さや迷走を感じさせる部分もあって、ベートーベンやシューベルトの音楽を引き継いでいると言われるけど、時に不安感が漂うのが別趣であり、そうでなくちゃシューマンの面白さはないと思う。
もっとも、シューマンにとっては孤独や狂気から絞り出した人間性の純粋な果汁だろうから、おろそかに聴くこともできないのだけど。

今回の演奏曲目は、シューマン32歳から41歳までに初演されたもので、ライン川に身を投げたのが43歳(その後2年余りで病死)であるので、一番若い時期の「ピアノ四重奏曲」は別として他の3曲は徐々に精神が蝕まれていった時期の作品だ。

確かに「幻想小曲集」(全3曲)の第1曲、「バイオリン・ソナタ 第1番」の第1楽章と第3楽章などには不安感や焦燥感を感じずにおれないが、同じバイオリン・ソナタの第2楽章など牧歌的で平安な音楽だし、「アダージォとアレグロ」のアダージォには透明で高い精神性を感ずる。

まあ、そのように聴き手を少し翻弄するところがシューマンの味わいではないかと思っている。
今日は取り上げられなかったが、子供のための(ピアノ)音楽をたくさん残した心の暖かさも、惹かれる要素ではある。



今日の演奏家で知っている人はバイオリンの白井篤(呼捨御免。以下同じ。)だけ。
この人はN響の第2バイオリンのフォアシュピューラー(次席)なので、N響の放送では通常の定位置が指揮者のすぐ右なので画面に入ることが多く、いつの間にかの顔なじみ。
ビオラの村松龍もN響の人らしいが、こちらは覚えがなかった。

チェロの海野幹雄も初めてだったが、終演後に会場で販売された海野夫妻のデビューCD(オール・シューマン・プログラム)を買って解説を読んだら、海野義雄の息子さんだった。



シューマンの作品は、唯一のオペラを除き、CD化されているものは多分全作品を持っているつもり(一度も聴いたことのないものも多数あるけど)のファンなので、この日の曲目に合わせてiTunesライブラリにまったく同じ曲目のプレイリストを作って事前に何度聴いたことか。
予習は万全、体調万全でコンサートはすべて楽しめた。

特に、外は小雨模様だったが、そのせいだろうか?
いつもは響きすぎると感ずる小ホールの残響が今回は気にならず、とてもきれいなアンサンブルの妙を味わうことができた。
今年、これまでに生で聴いたピアノ四重奏曲の中ではもっとも良い響でありアンサンブルだった。

この至福の時を僕は500円で堪能した。アンビリバボ!

♪2014-105/♪みなとみらいホール小ホール-41