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2025年1月17日金曜日

東京シティ・フィル第375回定期演奏会

2025-01-17 @東京オペラシティコンサートホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
奥井紫麻:ピアノ*(おくいしお)

サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番ト短調 作品22*
マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
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ラフマニノフ:前奏曲作品23-2*




奥井紫麻は2回目。前回は2019年でチャイコの3番を弾いた(秋山翁/東響@かるっつ)。この時14歳だった。てことは、今、20歳だ。印象が全然違った。
前回は、教科書どおりみたいで、面白味はなかったが、今回は、しっかりと音楽家になっていたよ。
サン=サーンスの2番は、多分、過去に河村尚子で1度聴いて切り(Pヤルヴィ/N響@NHK)で、すっかり忘れていたが、なかなか馴染みやすく美しい音楽だった。

後半が、もちろん今日のメインだが、演奏時間、実測で80分だ。これだけ長いと普通は1本立てだよ。いやはや長い。

鑑賞記録を確実に付けるようになった約10年で、マーラーの交響曲は本日分も含めて、次のとおり。
1番⇒16
2番⇒  8
3番⇒  5
4番⇒  6
5番⇒  7
6番⇒  7
7番⇒  8
8番⇒  3
9番⇒  5

最もポピュラーな1番「巨人」がダントツに多く、大規模で長尺の3番が少ないのは当然だろう。その他はいずれも5〜8回で優位差はない。

それにしても2番「復活」と並んでこの7番「夜の歌」が同数2番目に多いのは不思議だ。全9曲の中でも最も馴染みにくい作品であるような気がするのに。

まあ、そんなことで、ワクワクするような楽しさはないのだけど、今回は、特に入り込めなかった。
歌えないような断片の楽句が次から次へと登場し、全体の構成感は全く感じられない。それに全体が大袈裟で、やかましい。どうも好きになれないよ。
近頃じゃ、若い頃は好きだった5番でさえときめくことがなくなったものな。

♪2025-008/♪東京オペラシティコンサートホール-01

2019年2月3日日曜日

名曲全集第145回 チャイコフスキー3大ピアノ協奏曲!

2019-02-03 @カルッツかわさき


秋山和慶:指揮
東京交響楽団

ピアノ:福原彰美(あきみ)、ミロスラフ・クルティシェフ、奥井紫麻(しほ)

チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第3番変ホ長調 作品75(福原彰美)
ピアノ協奏曲第2番ト長調 作品44 原典版(ミロスラフ・クルティシェフ)
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 作品23(奥井紫麻)

チャイコフスキーの3つのピアノ協奏曲を3人の独奏者で演奏。
今回からしばらくの間、ホームのミューザ川崎シンフォニーホールが改修のために、会場がカルッツ川崎に変更された。

そのカルッツの音響はとにかく管弦楽には不向きだ。
よほど後ろで聴けば管・弦が混ざるかもしれないが、それでは音圧が乏しくなる。他のホールではほぼ理想的な席だったが、カルッツでは弦の共鳴が響かず交響的ではない。管ばかり響いてまるで東響吹奏楽団!

しかし、東響と独奏陣はそのハンデをものともせず、補って余りある名演・怪演を聴かせてくれた。

チャイコPf協奏曲第3番は単一楽章だが、終盤長めのカデンツァ?のトリルの長いこと。このまま第2・第3楽章が続いたら腱鞘炎必至。福原彰美って初めて聴いたが、短い出番だが印象強かった。

第2番は初ナマ。
独奏のM.クルティシェフも初顔。
第1楽章は耳に馴染みがあったて記憶と摺り合わせながら気合の入った演奏を楽しんだが第2楽章のピアノ・トリオによる3重協奏曲風な緩徐楽章に喫驚した。
特にバイオリンとチェロの掛け合いに遅れてピアノが入るところの超美旋律はどうだ。深く心に沁みて揺さぶられた。
そのまま第3楽章もクルティシェフの入魂ぶりにすっかり乗せられた。

終曲の途端、ややフライング気味に客席から奇声が飛んだが、あれは多くのお客を代弁したものだった。
余韻もへったくれもないがそれで良い。歌舞伎の大向こうと同じで、気持ちを表すにはタイミングも大切だ。

いくつか配置された1.5倍の椅子
最後が一番有名な1番。
これを弾いたのが奥井紫麻。14歳。
背空きドレスも痛々しいような少女だ。
相当な逸材らしいがテンポが遅すぎ。表情を全然変えず、丁寧に正確に教科書どおりの間違いのない演奏で面白味がない。
天才の発露は感じなかった。でも、これから音楽性を磨くのだろう。

♪2019-011/♪カルッツかわさき-01