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2021年6月25日金曜日

NISSAY OPERA 2021「蝶々夫人」

2021-06-25 @日生劇場

台本:ジュゼッペ・ジャコーザ、ルイージ・イッリカ
作曲:ジャコモ・プッチーニ
歌劇「蝶々夫人」全2幕(イタリア語上演・日本語字幕付)


指揮:鈴木恵里奈
演出:粟國安彦
再演演出:久恒秀典
振付:立花寶山

テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ
藤原歌劇団合唱部

蝶々夫人⇒小林厚子
ピンカートン⇒澤﨑一了
シャープレス⇒牧野正人
スズキ⇒鳥木弥生
ゴロー⇒松浦健
ボンゾ⇒豊嶋祐壹
ヤマドリ⇒相沢創
ケート⇒𠮷村恵
神官⇒立花敏弘


3月の新国立劇場「ワルキューレ」でジークリンデ役の小林厚子がとても良かったので「蝶々夫人」はとても楽しみだった。

オペラは演出次第だが、藤原歌劇団の粟國安彦版はこれまで観た中で(海外ものも含め)一番具体的・写実的で全く違和感がないので入り込みやすい。


小林も良かったが、観劇前は眼中になかった他の歌手達もいい。

ピンカートン(澤﨑一了)、は知らない歌手だったし、シャープレス(牧野正人)も初めてではなかったもののこれまで記憶には残っていなかった程度だったが、この2人が予想外に良かったし、何よりスズキを歌った鳥木弥生の巧い事。これ迄、新国立のオペラや「第九」等で何度も聴いていたが、良い役での彼女の演唱に出会えて良かったよ。


「蝶々夫人」にはいつも感心するが、プッチーニの日本風・味付けの巧さ。台本がいいのだろうけど、和のセンスをよく理解した人物造形。

一方で、気楽には聴いておれない。

無垢な15歳の少女の夢を踏み躙ったのは誰なのか。


終幕近くになると鼻を啜る音がそこここに。

僕とても、毎回泣かされてしまうよ。


♪2021-061/♪日生劇場-04

2021年3月7日日曜日

新国立劇場オペラ「悩める劇場支配人」

 2021-03-07 @新国立劇場



ドメニコ・チマローザ:オペラ「悩める劇場支配人」

作曲:ドメニコ・チマローザ
台本:ジュゼッペ・マリア・ディオダーティ

【全1幕 イタリア語上演/字幕付】
予定上演時間: 約1時間50分(休憩なし)

指揮:辻博之
演出:久恒秀典
装置:黒沢みち
照明:稲葉直人(ASG)
衣裳コーディネーター:増田恵美(モマ・ワークショップ)

管弦楽:新国立アカデミーアンサンブル

出演:新国立劇場オペラ研修所
第21期生、第22期生、第23期生

フィオルディスピーナ⇒井口侑奏
メルリーナ⇒和田悠花
ドラルバ⇒杉山沙織
ドン・ペリツォニオ⇒仲田尋一
ドン・クリソーボロ⇒井上大聞
ジェリンド⇒増田貴寛
ストラビーニオ⇒森翔梧


新国立劇場研修生によるオペラは昨年コロナで流れたので一昨年の「ドン・ジョヴァ」以来だったが、このレベルは半端じゃなくて巧いと思う。

でも、今回のオケは少数だったか、迫力に欠けた。

明後日の「ワルキューレ」も管弦楽縮小版だというから心配になってきたよ。


「劇場支配人」(モーツァルトの音楽劇)ならぬチマローザの「悩める劇場支配人」は初めてだった。

上演されるようなオペラなら大抵、観賞経験があるか、映像ディスクを持っていると思っていたが、この作品はこれまで縁がなかった。果たして今回が日本初演だという。

AmazonでもYoutubeでも見当たらないのも宜なるかな。


お陰で予備知識なく臨んだが、そのせいもあって話が飲み込めず、音楽的魅力もいまいちであまり楽しむことはできなかった。


1幕ものとはいえ休憩なしで2時間近く、それが11景にも分かれる。レシタティーヴォがやたら多く、長く、オペラというより、これも音楽劇みたいだ。


そういえば、モーツァルトの音楽劇「劇場〜」も同年に発表されている。この当時の劇場支配人は辛いことが多かったのか!


♪2021-021/♪新国立劇場-02