2021-06-25 @日生劇場
台本:ジュゼッペ・ジャコーザ、ルイージ・イッリカ
作曲:ジャコモ・プッチーニ
歌劇「蝶々夫人」全2幕(イタリア語上演・日本語字幕付)
指揮:鈴木恵里奈
演出:粟國安彦
再演演出:久恒秀典
振付:立花寶山
テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ
藤原歌劇団合唱部
蝶々夫人⇒小林厚子
ピンカートン⇒澤﨑一了
シャープレス⇒牧野正人
スズキ⇒鳥木弥生
ゴロー⇒松浦健
ボンゾ⇒豊嶋祐壹
ヤマドリ⇒相沢創
ケート⇒𠮷村恵
神官⇒立花敏弘
オペラは演出次第だが、藤原歌劇団の粟國安彦版はこれまで観た中で(海外ものも含め)一番具体的・写実的で全く違和感がないので入り込みやすい。
小林も良かったが、観劇前は眼中になかった他の歌手達もいい。
ピンカートン(澤﨑一了)、は知らない歌手だったし、シャープレス(牧野正人)も初めてではなかったもののこれまで記憶には残っていなかった程度だったが、この2人が予想外に良かったし、何よりスズキを歌った鳥木弥生の巧い事。これ迄、新国立のオペラや「第九」等で何度も聴いていたが、良い役での彼女の演唱に出会えて良かったよ。
「蝶々夫人」にはいつも感心するが、プッチーニの日本風・味付けの巧さ。台本がいいのだろうけど、和のセンスをよく理解した人物造形。
一方で、気楽には聴いておれない。
無垢な15歳の少女の夢を踏み躙ったのは誰なのか。
終幕近くになると鼻を啜る音がそこここに。
僕とても、毎回泣かされてしまうよ。
♪2021-061/♪日生劇場-04