2026年7月4日土曜日

ハーゲン・クァルテット

2026-07-04 @フィリアホール



ハーゲン・クァルテット
 Vn1:ルーカス・ハーゲン
 Vn2:ライナー・シュミット
 Va:ヴェロニカ・ハーゲン
 Vc:クレメンス・ハーゲン

モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387「春」
シューマン:弦楽四重奏曲第3番イ長調 Op.41-3
シューベルト:弦楽四重奏曲第13番イ短調 D804「ロザムンデ」
------------------
ハイドン:弦楽四重奏曲ト長調 0p.54-1 Hob.Ⅲ:58から第2楽章アレグレット



単独のリサイタルなどを別にすれば、String Quartetとしては17年の夏以来2回目だが、その時と比べて、刮目すべき変化を感じた。曲目の違いもあるけど、そういう次元ではないな。
素人がいい加減なことを言うのだけど、ちょうど、ベートーベンの後期のピアノ・ソナタや弦楽四重奏曲が、聴き手の気持ちなどに頓着せず独自孤高の世界に入ったように思えるのだけど、それと同じように、このカルテットは独自の深みに入ったのかもしれないなと思いながら聴いた。

今日、会場にゆくまで知らなかったが、彼らは今年で解散するのだそうだ。
もう、SQとしては行き着くところまで到達したと考えたのだろうか?

聴いていると、そんな気さえした。

ほぼ2週間前に、同じフィリアで気鋭の若手クァルテット・インテグラのベートーベンを聴いたが、まるで違った。
いや、彼らは、これまで聴いてきたSQと同じ地平に立っているように思うが、今日のハーゲンSQは、まるで異なるジャンルの音楽のように思ってしまった。

3曲とも、極めて弱音でVn1の旋律を他の3人が支えるように始まる、その音が蚊の鳴くような…ではなく、蚊の赤ちゃんが鳴くような、これ以上小さくては聴き取れないような超弱音で始まる。もちろん、ダイナミックレンジは広くて激しい部分もあるが、全体として静謐な音楽で、4人は耳を澄ませてそのかすかな音を捉えながら緻密で緊密なアンサンブルを構築してゆく。なんと言う緊張感。スリル。

遊びの部分など全くない。ニコリともしない。まるで求道者のような表情で、彼らの世界を構築してゆく。


当初予定したプログラムはモーツァルト・シューマン・シューベルトのいずれも最後の作品集から1曲ずつという構成だった。
解散を念頭に置いた選曲だったのだろうか?

ところが、急遽モーツァルトは21番K.575から14番K.387に変更された。これで、ストーリーは壊れてしまったが、個人的には大歓迎だった。

この14番「春」は、若い頃の僕に初めてSQという世界の面白さを教えてくれた記念碑的作品で、なのに、なかなか生で聴く機会がなかった。僕に蒙を啓いたのは作品の良さだけではなく、その良さを数倍にも拡張して聴かせてくれた大昔のジュリアードSQの演奏だ(今も同名のSQはあるけど似て非なるもののような気がするが…)。メリハリの効いた音楽で、アレグロ楽章など全体が sempre in tempo で疾走するが如しで、実に小気味良い音楽だ。

ところがどっこい。
今日のハーゲンSQの「春」はひたすら、アンサンブルの完成を目指している風で、これがモーツァルトかいな?と思うほど神秘的でさえあった。

もちろん、このモーツァルトも良かったし、トリのシューベルトの大曲も時間を忘れさせる気魄があった。

つまりは、整理しきれないような、付いてゆけないような音楽の高みをチラ見してしまって、呆然としている…のかもしれない。

♪2026-075/♪フィリアホール-05

2026年6月27日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第418回横浜定期演奏会

2026-06-27 @みなとみらいホール



広上淳一:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
ムン・ボハ:バイオリン*



モーツァルト:歌劇《劇場支配人》 序曲 K.486
ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番ト短調 op.26*
ベートーべン:交響曲第5番《運命》ハ短調 op.67
-----------------------
イザイ:無伴奏バイオリンソナタ第4番から第1楽章*
モーツァルト:交響曲第29番から第2楽章






今日は、刮目すべきところが一度もなかった。
日フィルの弦は(地の利もあって)在京オケでは一番かも…と思っているのだけど、今日はそうでもなかったな。
雨の日のホールはよく鳴る、というみつばちの法則もアテにはならん。
どこが悪いとかいうこともなかったけど、平凡に流れてしまった。光るところがなかったな。

初聴きのムン・ボハ嬢。
音が明瞭で、よく通っていた。

♪2026-072/♪みなとみらいホール-19

2026年6月21日日曜日

クァルテット・インテグラ ベートーベン:弦楽四重奏曲全曲演奏会Vol.2

2026-06-21 @フィリアホール



クァルテット・インテグラ
 三澤響果:第1バイオリン
 菊野凛太郎:第2バイオリン
 山本一輝:ビオラ
 パク・イェウン:チェロ

ベートーべン:
弦楽四重奏曲第2番ト長調 Op.18-2
弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 Op.18-6
弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132



このメンバーを聴くのは3回目で、今回はベートーベンSQ全曲演奏の2回め。1回めも聴いたから、これも縁だと思って、2030年まで続くらしい全曲演奏を事情が許す限り聴いてみようかと思っている。

ベートーベンはどのジャンルも好きだけど、カルテットだけはどうも苦手だ。
今日聴いた作品18の2曲は、まだハイドンやモーツァルトと共通するようなところがあるが、15番は亡くなる1年前の作品とあって、もう、完全にベートーベン独自の世界で完結して、素人なんぞ寄せ付けない感じがする。

でも、聴きながら、どうしてこのような発想に至ったのか、とても興味深いものがある。

今では大好きなPfソナタの28番以降も、若い時は苦手だったが、1枚のLPをきっかけに霞が腫れて面白くなり、今では家でPfソナタを聴くとしたら、殆どいつも28番以降を聴いている。

SQもひょんな機会に後期作品が身近になるかもしれない。今日は、そんな片鱗の手応えを感じた。

♪2026-071/♪フィリアホール-04

参考:1回めの曲目
ベートーベン:
弦楽四重奏曲第01番ヘ長調 Op.18-1
弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op.135
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 Op.74「ハープ」

2026年6月20日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 歌劇「トスカ」

2026-06-20 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
横浜市立田奈中学校合唱部(児童合唱)
神奈川ハーモニック・クワイア(合唱)


佐藤康子⇒トスカ
シュテファン・ポップ⇒カヴァラドッシ
上江隼人⇒スカルピア
妻屋秀和⇒アンジェロッティ
澤武紀行⇒スポレッタ
市川敏雅⇒シャルローネ
晴雅彦⇒堂守
宮下嘉彦⇒看守
芝野遥香⇒羊飼い



Dramatic Series
プッチーニ:歌劇「トスカ」<セミステージ形式>

全3幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉

予定上演時間:約2時間35分
第Ⅰ幕45分
 --休憩20分--
第Ⅱ幕40分
 --休憩20分--
第Ⅲ幕30分




大変結構でした。なんの不満もなし。いや、終演時のCCで写真を撮らせてくれたらなお良かったが。

トンデモ演出でない限り「トスカ」はいつでも楽しめる。

歌手陣はすべて良かったが、特にカヴァラ役のシュテファン・ポップ氏が、初聴きだけど、愛嬌があって良かったな。

そうでなくとも音響の良いみなとみらいは、雨の日は一段と響が良い。ピットの音も好きだけど、やはりステージで聴くオケは一皮剥けた明瞭さだ。

それはそうと、テ・デウムでパイプオルガンが鳴ったのには驚いた。新国立劇場も日生劇場も県民ホールも文化会館もオルガンはないのだから、テ・デウムでオルガンが使われているとは知らなかった。
調べてみると、プッチーニはスコアで指示しているんだ。
だから、ピットでは電子オルガンを含む小型のオルガンかシンセサイザーを使っているようだ。
確かに、あの場面は一際荘厳な音が欲しい。

今日は、みなとみらいのルーシーがここぞという出番を得て晴れがましく響き渡った。

♪2026-070/♪みなとみらいホール-18

2026年6月14日日曜日

読売日本交響楽団第150回横浜マチネー名曲シリーズ

2026-02-15 @みなとみらいホール



小林研一郎:指揮
読売日本交響楽団
牛田智大:ピアノ*


ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 作品21*
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64
-------------------
ブラームス:間奏曲から*
ダニーボーイ(弦楽合奏)






コバちゃん、好きだな。若い頃は感心しなかったけど。

個人的には、音楽に独自の趣味を塗りつける様な気がして自分の趣味とは合わないと思うことがしばしばあるけど、こちらも歳をとってアローワンスが広くなったから、コバちゃんの趣味も楽しめる様になった。

今日の、得意のチャイ5も、色々と芸が細かいけど、全体としては心地よい。

昨日乾き切った様なNHKホールのN響の弦がいい感じだったけど、今日のみなとみらいホールで読響の弦を聴くと、やっぱりこうでなくちゃなあ、と思う。

みなとみらいHの回し者じゃないけど、オケを聴くならみなとみらいで聴きたいね。

♪2026-016/♪みなとみらいホール-04

2026年6月13日土曜日

NHK交響楽団2067回A定期 6月公演

2026-06-13 @NHKホール



ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン:指揮
NHK交響楽団
コンラッド・タオ:ピアノ*


ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 前奏曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453*
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
------------------
ラヴェル(コンラッド・タオ編):組曲「マメール・ロワー「妖精の園」*








冒頭の前奏曲の弦のオクターヴ・ユニゾンの強奏が爽快で、この日のコンサートの個人的成否を決めた感あり。

モツPf協17番という滅多に聴けない曲の独奏のタオさん、独奏的な演奏家で人間的にもとても好感。
本編よりEncが強力だった。

バルトークはとても良い。タイトルどおりの「協奏曲」ぶりを納得させて、管弦楽を生で聴く喜び。

今日のN響の弦が良かったのは、冷房聴きすぎで乾燥していたせいではないか?

休憩時の男子トイレの行列が1Fホワイエの端から端までの長蛇だった。
後半に60分などの長尺がある時は念の為の行列が長くなることはあるけど、今日は40分なので、本気にトイレを要する人が並んだのだと思う。実際寒かったよ。

♪2026-067/♪NHKホール-09

土曜マチネシリーズ  第25回 毛利文香&小林海都 バイオリン&ピアノ デュオ・リサイタル

2026-06-13 @フィリアホール



バイオリン:毛利文香
ピアノ:小林海都


シューマン:3つのロマンス Op.94
ヤナーチェク:バイオリン・ソナタ JW VII/7
ドビュッシー:バイオリン・ソナタ
ラヴェル:バイオリン・ソナタ(遺作)
バルトーク:バイオリン・ソナタ 第1番 Sz.75/BB84
-------------
ドボルザーク:4つのロマンティックな小品から第1曲
ドビュッシー(ハイフェッツ編):美しきタ暮れ

残念ながら、馴染みのないものが多く、楽しめなかった。
玄人向けだと海都くんは言っていたが、はいはい、素人にはなかなか壁が高かく、その代わりによく眠れたよ。

しかし、久しぶりにフィリアのバイオリンの響に感心した。
乾燥していたからかもしれないけど。

♪2026-066/♪フィリアホール-03

全席指定 1階  3列 12番 4,000円

2026年6月10日水曜日

ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル 2026

2026-06-10 @みなとみらいホール



ユジャ・ワン
タルモ・ペルトコスキ(飛入りゲスト)*


●D.スカルラッティ:ソナタ へ短調 K.466 L.118
●グラス:エチュード第6番
●ショパン:ノクターン ハ短調 op.48-1
●グバイドゥーリナ:シャコンヌ
●ラヴェル:「鏡」から 鐘の谷
●メンデルスゾーン(ラフマニノフ編):劇音楽「夏の夜の夢」 op. 61から スケルツォ
●ラフマニノフ:前奏曲集op.23から 第4番ニ長調 / 第5番ト短調
●アデス:オペラ《パウダー・ハー・フェイス》による演奏会用パラフレーズ
●ラヴェル:ラ・ヴァルス
---Enc--------------------
●レクオーナ:スペイン組曲「アンダルシア」 から 第6曲「マラゲーニャ」
●ブルーベック:トルコ風ブルー・ロンド
●モーツァルト(ヴォロドス、サイ、ユジャ・ワン編):トルコ行進曲
●マルケス:ダンソン 第2番
●D.スカルラッティ:ソナタ ト長調 K.455 L.209
●チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」から 第3楽章スケルツォ
●ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 ホ短調 op.72-2(連弾)*
●ブラームス:ハンガリー舞曲第5番(連弾)*
●ピアソラ:リベルタンゴ(連弾)*
●シューベルト=リスト:糸を紡ぐグレートヒェン S.558-8
●グルック(ズガンバーティ編):「オルフェオとエウリディーチェ」から メロディ(精霊の踊り)
●プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 op.83「戦争ソナタ」から 第3楽章
連弾はタルモ・ペルトコスキ



10年ぶりだ。
前回は音楽堂で5列目の中央でかぶりついた。
今回はみなとみらいHでやっぱり5列目の中央でかぶりついた。
かぶりつくのは、近い場所でピアノの音を楽しみたいからであって、ユジャ・ワンの太ももを見たかったからではない。と、言っておきたい。
深いスリットから見える下着もあれは舞台用衣装なんだろうな。アヴデーエワの対極にある。なんであんな格好が必要なのか?すごい技術があるのに、あれは音楽の邪魔だね。

前回もプログラムの半分は予告と異なった。
今回は、そもそも何を弾くかは気分次第ということで予告されてもいなかった。
おまけに全曲通しで休憩なし。
曲間の拍手も禁止。

これじゃ自分の楽しみで弾くのであって、お客様は無視だよ。
そうそう、10年前は最高席の料金は、シニア割引があって6,500円だった。今回は割引なしで18,000円とバカに高くなった。

そんなこんなで、不愉快な思いを抱きながら臨んだ。


本編は知らない曲が多かったせいであまり入魂できなかった。60分で終わって、あと数曲のEncでおしまいか…と思っていたら、何の!これからが、むしろ本番で、本編は前座に過ぎなかった。

Encは全12曲。中にはチャイコ悲愴3楽章丸ごと、というにもあり、よくあるEncピースの羅列ではない。

さらにびっくりは、途中で、会場からタルモ・ペルトコスキが飛び入り参加したことだ。え〜!なんてこと?
そういえば、トゥールーズ・キャピトル管の指揮者として来日して、昨夜はミューザで振っていたのだ。

だから、このオマケはみなとみらいHだけなのかもしれないな。
3曲連弾をして、それでもう終わりだろうと思っていたが、さらに3曲続き、いやはや、もう堪能したよ。Encが60分間だなんて、あり?

前半に抱いていた不満は解消した。
いやあ彼女は本当に「ショーガール」なんだ。

お客様を「目」一杯楽しませ、てくれたよ。


♪2026-065/♪みなとみらいホール-16

2026年6月7日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 2025-2026 ミューザ川崎シリーズ 第4回

2026-06-07 @ミューザ川崎シンフォニーホール



小泉和裕:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団


ベートーべン:「エグモント」序曲
ベートーべン:交響曲第8番ヘ長調 Op.93
ベートーべン:交響曲第2番ニ長調 Op.36





鑑賞の記録を取り始めてから11年半の間に、小泉師の指揮を経験したのは51回目で、そのうちベートーベンかブラームスを含んでいるのが6割弱だ。

曲数で言えばベートーベンが最多、次がブラームスか。
両者以外で多いのはチャイコフスキーとドボルザークだ。

てことは、この人はドイツロマン派を得意としている、あるいは大好きなんだろう。

師のベト・ブラを聴く機会が多いものだから、僕のベト・ブラ…特にベートーベンの音楽の骨格は師の音楽でできているのかもしれない。

あるいは、その前から出来上がっていた僕のベートーベンの音楽のイメージと類似性が高く、肌合いが良いのだろうな。

師のベートーベンを聴く度に、いつも、コレコレ!こうでなくっちゃという気持ちになる。

細かい芸がない。こだわりがない。
誤解を恐れず言えば、最初から最後までイン・テンポで走り抜ける感じだ。

今日なんか、このプログラムを走り抜けたので、正味90分くらい。Encもなしにさっさと終わって潔し。


♪2026-064/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-05

2026年5月29日金曜日

NHK交響楽団2065回C定期 5月公演

2026-05-29@NHKホール



アンドリス・ポーガ:指揮
NHK交響楽団


ヴァスクス:感謝の歌(2026)
 NHK交響楽団 ほか国際共同委嘱作品[日本初演]
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調 作品43








今年度に入って、4月・5月の新日フィル「扉」以外に楽しめるものがなくて発信も怠っていたけど、今日のN響は久しぶりに上出来だった。

新作日本初演にショスタコ4番じゃ寝ちゃうな、と思っていたけど、刮目して聴いたよ。

ヴァスクス「感謝の歌」は21世紀音楽とは思えない美しさ。弦楽合奏の作品だが、ところどころA・ペルトを思い起こさせる静謐さや敬虔さを感ずる。

N響弦のアンサンブルが静かに美しく、久しぶりだよ。やればできるじゃないか、という感じ。

メインは、ショスタコ交響曲中2番目に長い4番。
オケの規模も最大規模で(ショスタコ自身は弦22型を指定しているとか読んだ記憶があるがまさかと思うけど。)、そのせいか、これはなかなか聴けない。

多くのオケを聴いているけど4番を聴くのは3年に1回ペースだ。
そして、今回が一番納得できた。

5番を予見させる節があちこちに踊っているが、5番より嫌味も媚もない音楽だと思うけど、どうしてこれを長く発表しなかったのか?
N響全力発揮で気持ちヨシ!

♪2026-061/♪NHKホール-08

2026年5月9日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第417回横浜定期演奏会

2026-05-09 @みなとみらいホール



小林研一郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
小山実稚恵:ピアノ*


ベートーベン:(エグモント)序曲 op.84
ベートーベン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 op.37*
ベートーベン:ピアノ協奏曲第5番(皇帝)変ホ長調op.73*
-----------------------
アイルランド民謡 :ダニー・ボーイ(弦楽合奏)+ピアノ*






ギリギリに出かけたので、舞台にはまだオケは入っていなかったけど1曲目は既に座っている人には気分悪いだろうから、2曲目から入ろうと思ったが、お姉さんが、まだ入れますよどうぞ、と言うので、ふら〜っと入ってしまった。

しかし、エグモントの冒頭のユニゾンとそれに続く弦の強勢を聴いて、やっぱり1曲目をパスしないで良かった!と思ったよ。近年の日フィルのアンサンブルのきれいなこと。みなとみらいホールという場所の良さも手伝っているが、実に美しい。
初め良ければ…最後まで満足だったよ。

2-3曲目は小山実稚恵を迎えてベートーベンPf協が2曲(3-5番)というめずらしいプログラムだったが、いずれも好感を以て聴いた。

時に、独自色を発揮するコバケン先生も、今日はとてもオーソドックスで滞りなくつつがなく安心して楽しめた。

♪2026-050/♪みなとみらいホール-11

2026年5月6日水曜日

バレエ「こどものためのバレエ劇場 2026 エデュケーショナル・プログラム 白鳥の湖」

2026-05-06 @新国立劇場



【指揮】冨田実里
【振付】マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ/ピーター・ライト
【プロダクション原案】マリオン・テイト
【音楽】チャイコフスキー
【美術・衣裳】フィリップ・プロウズ
【照明】ピーター・タイガン

【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団


【オデット/オディール】米沢唯
【ジークフリード王子】福岡雄大
【ナレーター】見寺剛


バレエ:チャイコフスキー「エデュケーショナル・プログラム 白鳥の湖」
予定上演時間:約1時間5分
(休憩なし)





エデュケーショナルなので、子供の為に全幕を1時間強にまとめて、物語とマイムについて解説が付く。

面白くない解説だったが、もう、客席は子供だらけだし、ガキンチョは満足していたようだ。

僕も、「白鳥の湖」の中で好きな黒鳥の片脚32回転(fouetté(フェッテ))と4羽の白鳥の踊りが見られたので満足だったよ。




それにしても1週間前に「ライモンダ」で観たばかりの米沢唯と福岡雄大が今日も主役を踊った。

子供向けでも手を抜かずスター級が出演して、オケも引き続き東フィルが担当した。
豪華な学習会だったよ。

♪2026-049/♪新国立劇場-11

2026年4月29日水曜日

バレエ「ライモンダ」

2026-04-29 @新国立劇場



【指揮】アレクセイ・バクラン
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【振付】マリウス・プティパ
【演出/改訂振付】牧阿佐美
【音楽】A・グラズノフ
【美術/衣裳】ルイザ・スピナテッリ
【照明】沢田祐二

ライモンダ⇒ 米沢唯
J・ド・ブリエンヌ⇒ 福岡雄大
アブデラクマン⇒ 渡邊拓朗
ライモンダの友人
 クレメンス⇒ 金城帆香
 ヘンリエット⇒ 花形悠月
 ベランジェ⇒ 森本昆介
 ベルナール⇒ 中島瑞生


バレエ:グラズノフ「ライモンダ」
全3幕

予定上演時間:約2時間55分
プロローグ/第Ⅰ幕 60分
  休憩25分
第Ⅱ幕 35分
  休憩20分
第Ⅲ幕 35分







りくりゅうペアを見て以来、バレエはアイス・スケートに敗北したかと思いつつあったけど、今日の「ライモンダ」は、そのような妄念を吹き飛ばした。

実に美しく、これこそ「ザ・バレエ!」だ。

一応「筋」はあるけど、これほど軽んじられる作品は珍しいのでは?
次から次へと手を変え品を変え休む暇もなくバレエが繰り出される。

古典バレエの総決算的な作品らしい。
客席の盛り上がりも半端じゃなかった。
カテコの長いこと…。


♪2026-049/♪新国立劇場-10

2026年4月26日日曜日

横浜交響楽団 第746回定期演奏会 【オール・モーツァルト・プログラム】

2026-04-26 @県立音楽堂



泉翔士:指揮
横浜交響楽団
横響合唱団

ソプラノ:山田裕香
メゾ・ソプラノ:倉林かのん
テノール:下村将太
バリトン:室岡大輝


モーツァルト:交響曲第31番ニ長調「パリ」K.297
 第1楽章:アレグロ・アッサイ
 第2楽章:アンダンテ
 第3楽章:アレグロ
モーツァルト:オペラ名曲選
 歌劇「フィガロの結婚」K.492から
  喧嘩の二重唱 Sp/Ms
  伯爵のアリア「儂がため息をついている間に」Br
  マルチェリーナのアリア「牡山羊と山羊は」Ms
 歌劇「魔笛」K.620から
  タミーノのアリア「なんと美しい絵姿」Tn
  夜の女王のアリア「復讐の炎は、地獄のように我が心に燃え」Sp

モーツァルト:ミサ曲ハ長調「戴冠ミサ」K.317
 キリエ(Kyrie)
 グロリア(Gloria)
 クレド(Credo)
 サンクトゥス(Sanctus)
 ベネディクトゥス(Benedictus)
 アニュス・デイ(Agnus Dei)~ドナ・ノービス・パーチェム(Dona nobis pacem)
--------------------------
モーツァルト:「アヴェ・ヴェルム・コルプス」ニ長調 K.618



ほぼ2時間の公演だけど、えらく中身の詰まった印象を受けた。モーツァルトばかりで、交響曲31番、オペラアリア5曲。
これだけでも結構聴き応えがあったが、後半が「戴冠ミサ」と、結構重い出しものだった。

今日は、冒頭の「パリ」が良い出だしで、これがもう全体の印象を決めた。

弦にあまり高域の旋律がなかったのが良かったか、耳障りな部分もなく、メリハリの効いた快調な演奏だった。

「戴冠ミサ」は、生で聴くのは初めてだったと思う。記憶には、聴いたような気もしていたけど、記録にはなかった。
初めてにしては、冒頭から、聴き覚えのある旋律が続く。

合唱団が何人いたか知らないが100人は居たろう。
コロナの頃は40人しか乗れないと言っていたなあ。

このミサ曲はビオラの出番がない。当時の教会のスペースが狭くてビオラが並ばなかったという事情もあるらしいが、それだけではなく、つまり、内声部は他で代用できることや、そもそもあまり重要視されていなかったらしい。

聴いていて、ビオラがないということに全く意識が向かわなかった。なくてもいいんだ。というか、なくともいいように作曲してあるんだけど。

ENCに定番「アヴェ・ヴェルム・コルプス」が演奏された。この時はビオラパートも入って、フルオケ+4人の独唱+合唱の形だったが、いやはや、これが一番しみじみと良かったな。


♪2026-047/♪神奈川県立音楽堂-01