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2024年2月12日月曜日

みなとみらいランチタイムコンサート 辻彩奈&萩原麻未

2024-02-12 @みなとみらいホール



辻彩奈:バイオリン
萩原麻未:ピアノ

フォーレ:ロマンス 変長調 Op.2

フォーレ:バイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op.13
 Ⅰ Allegro molto
 Ⅱ Andante
 Ⅲ Allegro vivo
 Ⅳ Allegro quasi presto

フランク:バイオリン・ソナタ イ長調
 Ⅰ Allegretto ben moderato
 Ⅱ Allegro
 Ⅲ Recitativo - Fantasia
 Ⅳ Allegretto poco mosso
--------ENC.------------------
パラディス:シチリアーノ



今期最後のみなとみらいランチタイムコンサートだった。
同時に、最後のランチタイム〜だったようだ。
スタッフに聞いたら、当面は再開予定がないという。

ミューザのランチタイムと比べると3倍以上高価だけど、それでも格安。実に良心的なシリーズだったので、なくなるのはまことに残念。

近頃のみなとみらいホールの運営は疑問が多い。

…という話は置いておいて。

2人とも好きな演奏家で、これまで両者が参加した室内楽は何度か聴いているけどDuoは初めて。
というより、彼女たちにとっても初めてだったそうだが、とても感じのいいコンビネーションだった。

フォーレとフランク。
いずれも魅力的な音楽だけど、やはりフランクのVnソナタが一番聴き馴染んでいるせいか、強く共感できた。

実に繊細に息を合わせ音楽を紡いでいる。

辻彩奈のVnが良く鳴ることはこれまで何度も経験しているが、今日も、蚊の鳴くような音からヤニを飛ばすようなギリギリ震える強音まで自在。麻未ちゃんのピアノも呼応してStwの美音が響き渡った。

響の良いホールでかぶりついて聴く幸せ。

♪2024-025/♪みなとみらいホール-04

2023年2月16日木曜日

白熱の室内楽!<チーム・ソワレ> 藤木大地 & みなとみらいクインテット -あいのうた-

2023-02-16 @みなとみらいホール



カウンターテナー:藤木大地
みなとみらいクインテット
 バイオリン:長原幸太/辻彩奈
 ビオラ:川本嘉子
 チェロ:辻本玲
 ピアノ:萩原麻未

ドボルザーク:ピアノ五重奏曲イ長調 Op.81 B.155から第3楽章*
ベートーべン:アデライーデ Op.46
フォーレ:リディア Op.4-2
プーランク:歌曲集《陽気な歌》FP42から第7曲 <美しき青春>
モノ―:愛の讃歌
ヴォーン・ウィリアムズ:《命の家》から <静かな真昼>
マーラー:交響曲6番イ短調「悲劇的」から第3楽章**
村松崇継:生命の奇跡
木下牧子:夢みたものは+
アーレン:ミュージカル《オズの魔法使い》から <オーバー・ザ・レインボー>
J.S.バッハ:カンタータ第170番 <満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ>
-----アンコール--------------------
加藤昌則:もしも歌がなかったら

*はピアノ五重奏の原曲。
**は加藤昌則の編曲によるピアノ五重奏
+は作曲者のオリジナル
その他は全て加藤昌則の編曲による歌とピアノ五重奏








-----感想は<マチネ>に同じ----





♪2023-032/♪みなとみらいホール-07

2022年11月30日水曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2022後期 《EMOTION》 堤剛 & 萩原麻未

2022-11-30 @みなとみらいホール



堤剛:チェロ
萩原麻未:ピアノ

ベートーベン:チェロ・ソナタ第4番ハ長調 op.102-1
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 op.6
---------アンコール----------
ラヴェル:ハバネラ


80歳の堤剛に期待はできないが萩原ちゃんのファンなので楽しみだった。
彼女を初めて聴いた時のアンコールが史上最速の子犬のワルツで強烈な印象を残した。アンコールだからお遊びもあったのだろうけど。以来好印象は裏切られない。

今日は、なんとチェロ・ソナタばかり4曲というプログラム!
1曲位ピアノ・ソナタを入れてくれたらいいのに。若手に機会を与え才能を伸ばすのも年寄りの仕事だろうが…と思っていたが、聴き始めるとRシュトラウスは馴染みが少ないが他は好物ばかりで面白い。年齢から4曲は無理じゃないかと危惧していたがこれも全く杞憂だった。

堤剛を最後に聴いたのが、やはりみなとみらいホールで13年半も昔の事。その時、良い印象を持たなかったので、その後は格別聴こうともせず、オケ定期に彼は出てこないから結果的に随分久しぶりとなった。

昔に比べると全体的に音が柔らかく、荻原ちゃんのffに埋もれるような場面もあったが、枯れた良い味だ。


帰宅後、このコンビの録画を思い出して回してみた。2017年のデュオ・リサイタル@ハクジュで、この時もR.シュトラウスのソナタを弾いている。やはり5年前は演奏にも元気がある。ついつい、聴き終えてしまった。

ついでに思い出したのが、ロストロポーヴィチ75歳の時の「最後のドン・キホーテ」。録画を観始めたら面白くて、ついに長い夜になった。



♪2022-181/♪みなとみらいホール-04

2021年9月14日火曜日

横浜18区コンサート 第Ⅰ期 萩原麻未Pf × 横浜シンフォニエッタメンバー(弦楽五重奏)

2021-09-14 @フィリアホール



横浜シンフォニエッタメンバー(弦楽五重奏)*
バイオリン:遠藤香奈子、大澤愛衣子
ビオラ:伴野剛
チェロ: 朝吹元
コントラバス:倉持敦

萩原麻未:ピアノ**

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク(弦楽五重奏版)*
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番二短調 K466(弦楽五重奏伴奏版)**
----------------
J.S.バッハ(グノー編):アヴェ・マリア


恒例、横浜18区コンサート(市内全区の区民文化センターや公会堂などで開催されるクラシック・室内楽演奏会)の2021年の開幕は萩原麻未のピアノと横浜シンフォニエッタ・メンバーによる弦楽五重奏団の組合せ。

僅か5人の弦楽合奏版アイネクライネ・ナハトムジークが先ずは面白い。

何しろ、室内楽はかぶり付き(で聴く)と決めているので、残響の届く前に原音がそれをかき消すという?誠にリアルな、ガリガリ叫ぶ弦の音が堪らない。

都響の第2バイオリン首席の遠藤ちゃんの隠れファンであるが、今日は第1バイオリンでグリグリと引っ張っていた。

メインディッシュがモーツァルト・ピアノ協奏曲第20番。
これを聴くとパヴロフの犬のように映画「アマデウス」を思い出す。

萩原麻未は、これまでもオケ定期等でピアノ・コンチェルトを数回経験済みだが、間近に室内楽伴奏で聴くのは初めてで、繊細な息遣いとダイナミックレンジの広さ、Pfの音の抜ける輝きが素晴らしい。

同じ場所で10日程前に聴いたピアノ・トリオは、鈴木秀美のチェロがガット弦という中途半端な古楽アプローチに不満が残ったが、今日の5人の弦は当然モダン・アプローチなのでフルコンPfの音にも埋もれることなく、両者の丁々発止のやりとりが楽しめた。

ところで、明治の先人達は、急速な西洋文明の輸入に当たって、多くの学術用語などに名日本語訳を残しているが(文化・思想・哲学・理性・感性・共和・人民〜)、中でもmusica や musikを「音を楽しむ」としたのは実に名訳だと思う。
「音楽」は「音」こそ生命なのに、アマチュアリズムの現状は余計な《高邁な解釈》で水膨れにしているのではないか。

♪2021-096/♪フィリアホール-04

2019年5月5日日曜日

ラ・フォル・ジュルネ・TOKYO 2019 No.316 〜ジプシー=クレズマー・バンドと若き名手たちが贈る、魅惑の旅物語

2019-05-05 @東京国際フォーラムA


アレクサンドル・スラドコフスキー:指揮
タタルスタン国立交響楽団

ディアナ・ティシチェンコ (バイオリン)
アナスタシア・コベキナ (チェロ)
萩原麻未 (ピアノ)
ラケル・カマリーナ (ソプラノ)
シルバ・オクテット (室内楽)

モルダビア組曲 Jilea din bosanci
サラサーテ:バスク奇想曲 op.24
グラズノフ:ミンストレル(吟遊詩人)の歌
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 op.16
サン=サーンス:バッカナール(オペラ「サムソンとデリラ」から)
ベッリーニ:ああ、幾たびか(オペラ「カプレーティ家とモンテッキ家」から)
プッチーニ:私のお父さん(オペラ「ジャンニ・スキッキ」から)
----------------
チャイコフスキー:ティムールの野営

長年皆勤賞を続けてきた「熱狂の日」も今年は忙しくてそれどころではなかったが、ようやく5日になってメドがついたので、最終日5日のプログラムの中から室内楽を中心に面白そうなものを探したが、それらはすべて売り切れ。仕方なくホールAでのコンサートを探したら流石にキャパ5,000人超のホールだ。この日の、ということは3日間を通じても最終プログラムでそこそこの席が空いていた。
前後左右のど真ん中のブロックなので、普通のコンサートホールなら特等席だが、何しろ、ホールAの1階席は縦に47列(中央ブロック)から49列(左右の両翼)もある。中央の中央といっても前から36列目だ。舞台からは遠い。みなとみらいホールやサントリーホールなどのやや大きめのホールと比べても36列目では壁を突き抜けて場外から聴くような距離だ。

そもそもアコースティック・ミュージックを演奏するには広すぎて音響はひどい。しかし、「熱狂の日」は参加することに意義がある、とかなんとか、自分を納得させて出かけた。

〜ジプシー=クレズマー・バンドと若き名手たちが贈る、魅惑の旅物語〜という副題がついていたが、雑多な構成のプログラムで、つまり、ロマやユダヤの音楽を含む、独墺からみるとエキゾチックな民族臭濃い音楽集だ。
興味深いプログラムだけど、あいにく音が悪い。
特にピアノが酷く、高域は耳に届く前にどこかに消えて行くらしい。萩原麻未がどうこういうより、グリーグの協奏曲の冒頭のピアノの強奏もティンパニーに埋もれてしまっていた。その後ももやもやと輝きのないピアノの音が残念だった。ピアノの音がこんなにもくぐもっているということは、オーケストラの音も同じようにぼんやりしている訳だ。

しかし、オケだけになってからの演奏は俄然本領発揮したように思った。もし、もっと前方で聴いていたらのめり込めたと思う。

「タタルスタン」という国名すら知らなかったが、帰宅後調べたらカスピ海沿岸から北に約千キロのロシア連邦内共和国だ。人口380万程度だから横浜市と同じくらい。その国立のオーケストラなのだから、国内随一なのだろうな。かなり高水準の演奏だったと思う。
終盤のサン=サーンスやアンコールのチャイコフスキーでは遠い席からではあったが、十分楽しめた。

館内客席も盛り上がって遠来のオケを労うような拍手喝采。
熱狂の日らしい終幕だが、会場を出たのはなんと22時44分だった。

♪2019-057/♪東京国際フォーラム-01

2016年1月30日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 県民ホールシリーズ 第7回

2016-01-30 @県民ホール


大井剛史:指揮
萩原麻未:ピアノ*
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調作品21*
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 作品64全曲(52曲)版から20曲抜粋
-----------
アンコール*
ショパン:ワルツ第6番作品64-1「子犬のワルツ」


神奈川フィルのソロ・コンサートマスターは石田泰尚氏だ。コワモテのあんちゃんぽい風貌だけど、シャキッとしていかにもコンマスらしい。指揮者にも一目置かれているらしいのがコンサートの様子でも分かる。
室内楽などの独自活動もしているせいか、最近は、「ソロ」の付かない若いコンマスが登場する場合が多く、石田御大の出番は少なかったが、本日は久々の登場だった。この人のファンも多いようだ。確かに、このコンマスが登場すると楽団全体が引き締まるような気もする。
この日の演奏は、全体としてなかなか良かったが、コンマスのせいだろうか。

ショパンのピアノ協奏曲は2番だけど作曲順は1番。
有名な1番よりえらく抑制的だけどピアノはとても難しそう。
萩原麻未はジュネーヴ国際音楽コンクールで日本人として初優勝した人だ(2010年)。テクニックは一流なのだろう。それでも音を外した箇所があったが、生演奏の勢いの良さがあるから気にならない。
とてもエネルギッシュな手振り身振りで紡ぎだす、あるいは叩き出す音楽はおよそ聴き慣れたショパンのものなので、まあ、正統的な解釈に沿った演奏だったのだと思う。

その彼女がアンコールに弾いた「子犬のワルツ」は過去に聴いた中で最速の部類。アンコールゆえのお遊びもあったのかもしれないし、これまで聴き慣れていないだけでこういう超高速演奏が「子犬のワルツ」の本来の姿なのかもしれないが。
わあ、すごい!と思わせるには十分だった。

この曲ではピアノ以外にも第3楽章のホルンのファンファーレがとても目立つのだけど、この日はしっかり決めてホッとしたよ。

「ロメジュリ」は、これまでは「組曲」として聴くことが多かったが、今回は全曲盤からの抜粋だった。組曲には入っていない(初めて聴く)曲もあって面白い。
60分の長大作もだれることがなかった。


大井剛史という人の指揮も初めてだったが、コンマスが派手目の人だけにもう少しハッタリを利かせても良かったろう。手堅く誠実という印象を受けたもののなんだか存在感が希薄だった。

それにしても、この日の県民ホールは空席が目立った。
ここでの神奈フィルも相当の回数聴いているけど、過去に経験がないような空席ぶりだった。
地味なプログラムだからやむを得ないのかったか。
せっかく、2人の客演を招いたのに残念なことだった。

♪2016-011/♪県民ホール-01

神奈川フィル 定期演奏会県民ホールシリーズ第7回 大井剛史インタビュー