登場し、賑やかな演出は新国や日生も顔負けだ。
2024年11月2日土曜日
全国共同制作オペラ プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」
登場し、賑やかな演出は新国や日生も顔負けだ。
2024年4月7日日曜日
團伊玖磨生誕100年記念公演 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 歌劇「夕鶴」
2024-04-07 @横須賀芸術劇場
沼尻竜典:指揮
それ以来の「夕鶴」だったが、物語自体は有名な木下順二の戯曲なのでいろんな形で頭に入っている。
横須賀芸劇は、あまり良い印象がないのだけど、今日の神奈川フィル・オペラの出来栄えが好印象に塗り替えた。
前回の神奈川フィル・オペラ「サロメ」も<セミステージ形式>と謳ってあったが、これが<演奏会方式>とどう違うのか、両者の違いに関する確立された見解はないようだが、この2回と、典型的な<演奏会形式>の東フィル・オペラと比べると、神奈川フィル版では、歌手はふさわしい衣装を纏い、舞台を縦横に動き回って演技をしながら歌う。舞台装置は極めて簡素だが一応ある。
したがって、歌手がドレスや燕尾服を着て立ったまま譜面台の前で歌うスタイルに比べるとずっと本舞台形式に近い上演だった。
特に、今回の横須賀芸劇では、ピット部分と客席の前3列を潰して舞台を拡張し、オケの前に相当広いスペースを確保したので、より本舞台に近い感じで観ることができた。
そして演唱と児童合唱とオケが、いずれも見事な上出来で、ぐいぐい引き込まれた。
なんと言っても、我がマドンナ、砂川涼子姫が抜群に良い。
これまでいろんな役を歌うのを聴いてきた。中ではミミやミカエラなどが嵌り役のように思っていたが、違うね。つうこそ砂川涼子にぴったりだ。もう他のソプラノじゃイメージできないくらいの嵌り役だった。
与ひょうの清水徹太郎も、運ずの晴雅彦も、惣どの三戸大久も、終わってみればすべて嵌り役だった。
横須賀芸術劇場少年少女合唱団もきれいな声で大役を果たした。
終盤のつうの最後の歌。
つうが鶴となって飛び立ち、残された与ひょうが痛恨の思いで「つう」と叫ぶシーンは、もうウルウルとしてしまった。
CCで並んだ際の砂川涼子の眼は潤んでいたと思う。オケの面々も心なしか眼を瞬かせていたようにも見えた。
舞台と客席が暖かい空気で一体感を以て繋がった、そんな印象を持った。
2023年11月30日木曜日
東京シティ・フィル第365回定期演奏会
2023年7月13日木曜日
オペラ「ラ・ボエーム」 〜高校生のためのオペラ鑑賞教室2023〜
2023年7月12日水曜日
オペラ「ラ・ボエーム」 〜高校生のためのオペラ鑑賞教室2023〜
2022年7月11日月曜日
新日本フィルハーモニー交響楽団 第642回定期演奏会<サントリーホール・シリーズ>
2019年11月9日土曜日
NISSAY OPERA 2019 『トスカ』
園田隆一郎:指揮
粟國淳:演出
読売日本交響楽団
トスカ⇒砂川涼子
カヴァラドッシ⇒工藤和真
スカルピア⇒黒田博
アンジェロッティ⇒デニス・ビシュニャ
堂守⇒晴雅彦
スポレッタ⇒工藤翔陽
シャッローネ⇒金子慧一
看守⇒氷見健一郎
G.プッチーニ作曲 オペラ『トスカ』 全3幕
(原語[イタリア語]上演・日本語字幕)
台本:ルイージ・イッリカ&ジュゼッペ・ジャコーザ
作曲:ジャコモ・プッチーニ
砂川涼子のトスカ。楽しみに待っていたが期待を上回る上出来。
若手の工藤和真・カラヴァドッシもベテラン黒田博・スカルピアも素晴らしい。園田指揮読響も彼らの演奏だけでも幸せな位大船に乗ったような演奏だった。
劇場自体とても音響が良くピット臭がしない。
昨年の新国立の「トスカ」がこれまで観た中で群を抜いていたのであれを超えるトスカはしばらく出会えそうにないな、と思いつつ、我が、マドンナ砂川涼子様に大いなる期待を託していたところ、これが全く裏切られるどころか。前回の新国立「ランスへの旅」で彼女の実力を再発見したが、今回も刮目拝聴。
今回もあの小柄な体躯にフルートからトランペットまで隠しているように柔らかな弱音(よく通る)から心揺さぶり脳天を抜けてゆく強力な高音までに酔った。
とりわけ2幕のドラマの緊迫感はただならぬ迫力。名曲「歌に生き〜」と共に震えたよ。
演出面での疑問はリアルな映像投影。これは興を削いだ。
♪2019-172/♪日生劇場-02
2019年7月10日水曜日
新国立劇場オペラ「蝶々夫人」〜高校生のためのオペラ鑑賞教室
プッチーニ:オペラ「蝶々夫人」
〜高校生のためのオペラ鑑賞教室
全2幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
予定上演時間:約2時間35分
第Ⅰ幕50分
--休憩25分--
第Ⅱ幕80分

栗山民也:演出
島次郎:美術
前田文子:衣裳
勝柴次朗:照明
蝶々夫人⇒木下美穂子
ピンカートン⇒樋口達哉
シャープレス⇒成田博之
スズキ⇒小林由佳
ゴロー⇒晴雅彦
ボンゾ⇒峰茂樹
ヤマドリ⇒吉川健一
神官⇒山下友輔
ケート⇒山下千夏
高校生のためのオペラ鑑賞教室だった。あいにくと僕は高校生ではないので!前売り指定券は買えない。
公演日の前日の16時に翌日売り出される「当日券」の発売予定枚数がNET上に発表され、当日の10時以降に新国立劇場ボックスオフィス(B.O.)で電話で予約し窓口で引き換える(直接窓口に行って購入することもできる。)という仕組みだ。

そして、僕は蝶々夫人役で言えば木下美穂子(別の組は小林厚子)の組の公演を是非とも聴きたかった。
それで、毎日、木下組公演の前日の、翌日前売り券発表状況を見ていたが、初日(8日)がわずか10枚で、これではたとえ買えてもろくな席はあるまいと断念。
次の出番(10日)の当日券は20枚と倍増したが、ここが思案のしどころ。チャンスはもう一回あるのだけど、その日が5枚とかになったらもっと厳しいことになる。
で、その20枚に賭けた。
当日、10時から新国立劇場のB.O.に電話(固定と携帯電話2台)をかけるのだけど、もう、ハナから話し中で繋がらない。
20分以上かけ続けて、ようやく繋がってた。
チケットはまだ残っていた。
残りものに福あり。
信じられないことに1階のセンターブロックが残っていた。
あいにく最後列の1列前だった。
もし自分で選んで買うなら、避けるような席だけど、舞台から遠いといっても21列目。普通に買えば安価な公演であれS席だから2万円はする。これがなんと4,320円とは信じられない価格。ありがたや。
購入の手続きを済ませて、あまり時間もなく家を出た。
「高校生のためのオペラ鑑賞教室」である。オペラパレスは高校生ばかり。それもどういう訳か圧倒的に女学生が多い。なんと賑やかで晴れやかなこと。
主要な歌手は変わったが、一部は6月公演と同じだ。
肝心要の蝶々夫人は木下美穂子。彼女は、文句なしの一流で、2006年の(随分古いが)東京文化会館の二期会公演で彼女の蝶々夫人を聴いている。最近では読響との「第九」や文化会館での「ローエングリーン」など。
2001年に日本三大声楽コンクールを1年で制覇したという伝説のツワモノで、今回は是非、木下美穂子でなくちゃという思いだった。いやはや、うまい。
ほかのキャストもみんな上手で、こんな本格的な手抜きなしのオペラをおそらくタダみたいなチケット代で鑑賞できるなんて、現代の高校生はラッキーだよ(ま、都市部に限られるが。他に京都でも鑑賞教室は行われるらしい。)。
ことしは、蝶々夫人の当たり年で、4月、6月、7月と観たが、もう一度10月にも、今度は大村博美の蝶々夫人を観ることにしている。
筋書きとしてはいろいろ議論ができる内容だが、何度観ても飽きないし、観るたびにプッチーニの音楽の巧さに気づかされる。また、日本を舞台にして日本の音楽を沢山取り入れた美しいオペラを残してくれたことに感謝する。
高校生たち、とりわけ、女学生たちはどのようにこの話を受け止めたろう。やっぱり2幕後半では泣いたろうか。それとも時代錯誤を笑ったろうか。
♪2019-097/♪新国立劇場-07