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2025年7月13日日曜日

読売日本交響楽団第143回横浜マチネー名曲シリーズ

2025-07-13 @みなとみらいホール



シルヴァン・カンブルラン:指揮
読売日本交響楽団
リーズ・ドゥ・ラ・サール:ピアノ*

バーンスタイン:「キャンディード」序曲
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ長調*
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲(弦楽合奏版)
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
----------------------
メシアン:おお、聖なる饗宴よ*



遅刻しそうになって、客席に入るともうオケが並んでいる。自席に座る時間的ゆとりはあったが、同じ列の人に迷惑だし、ちょうど最後列の通路側が空いていたので1曲はそこで聴くことにした。みなとみらいの最後列はもちろん初めて。
このホールも23列目?以降は2階席の床下なので響きが悪かろう…と思っていたが、案外そうでもなくて間接音もよく聴こえてきたのには驚く。でも、音圧は不足だけど。


読響のプログラムは、曲の解説はあっても、その日のプログラムのコンセプトに関しては何にも書いてない。だから、今日のようなごった煮に何か共通するものがあるのかどうか分からない。

後半の2曲は、いわば耳タコだけど、前半は複数回聴いているけど多くないので、旋律の切れ端にさえ耳覚えがない。

ガーシュウィンのPf協はそこここにガーシュウィン印が刻印されていた。Pf独奏もオケとよく合わせ、キラキラ輝く音色で良かったが、Encがつまらなかったな。単に和音をボンボンと連ねているだけの作品で面白みもなく、Pfの良さも感じられない。


後半のルーマニア民俗舞曲は大好物だが、やはり原曲のPf演奏又はPfとVnくらいの編成で聴きたい。弦楽合奏では品がありすぎて民俗舞曲とは思えない。また、テンポもゆっくりすぎた。

5月に日フィルはEncで演奏したが、この時はとても「臭くて」良かったのだけど。

展覧会の絵は、読響ブラスが咆哮してヨシ!


♪2025-096/♪みなとみらいホール-020

2025年5月9日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#30

2025-03-14 @すみだトリフォニーホール



ディエゴ・マテウス:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
菊池亮太:ピアノ*

ヒナステラ:バレエ音楽「エスタンシア」組曲 op.8a
ヒナステラ:ピアノ協奏曲第1番 op.28*
バーンスタイン:ウエストサイド・ストーリー「シンフォニック・ダンス」





指揮者は初めて。しかし、結構楽しめた。
今日の新日フィルは全曲通じてキレが良い。
一番大切な弦が今日はきれいで不快音ゼロ。管打も良い調子で盛り上げた。
これは、歯切れの良い現代音楽ばかりだったせいもあるだろうけど、こんなにアンサンブルならブラームスでも聴きたかった感じ。

難を言えば、すみとりにしては珍しくピアノの響がまるでサントリーみたいに重くて固くてダメだった。なんだったんだろう。
それとこちらもお初の菊池亮太。
似合わない帽子なんか被らずに演奏した方が好感持てるのに。

2025-056/♪すみだトリフォニーホール-02

2023年10月24日火曜日

MUZAランチタイムコンサート 10月 オルガン de 世界の旅

2023-10-24 @ミューザ川崎シンフォニーホール



パイプオルガン:三浦はつみ
トランペット:阿部ちさと

♪イギリスから
 J.クラーク(c. 1673-1707):デンマーク王子の行進*
♪イタリアから
 A.コレッリ(1653-1713):ソナタ 第8番*
♪スイスから
 「トッケンブルクの家庭用オルガン舞曲集」から
  ポルカ ハ長調 2分30秒
 G.ボヴェ(b.1942):トッカータ
♪フランスから
 J.ブレ(b.1974):天使たちのワルツ
♪アメリカから
 L.バーンスタイン(1918-1990):
 ウエスト・サイド・ストーリー」から*
 マリア/アイ・フィール・プリティ/トゥナイト
♪ドイツから
 J.S.バッハ(1685-1750):フーガ変ホ長調 BWV552/2



パイプオルガンとトランペットという組合わせ。異種格闘技みたいだなと思ってたけど、これが案外違和感がなかった。
まあ、演奏される音楽が最後の1曲を除けば軽い調子のものばかりだったからかも。

トランペットも、ピッコロ、B♭管、C管を曲に合わせて吹き分けた。

J.クラーク「デンマーク王子の行進」なんて聞いたことないな、と思っていたが、始まってみるとトランペットの有名曲としてすごく馴染んでいる音楽だったよ。
コレッリのソナタ8番というのもVnと通奏低音のためのソナタのトランペット版でこれもよく聴いている音楽だった。

すべて肩の凝らない耳に優しい音楽ばかりで、昼時に小一時間の良いくつろぎの時間だった。

♪2023-182/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-26

2023年7月26日水曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2023 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 新時代の先駆者たち〜アメリカン・オールスターズ〜〜

2023-07-26 @ミューザ川崎シンフォニーホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
横山幸雄:ピアノ*

ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー*
バーンスタイン:『ウエスト・サイド物語」から「シンフォニック・ダンス」
 1 プロローグ
 2 サムウェア
   3 スケルツォ
 4 マンボ
 5 チャチャ
 6 出会いの場面
 7 クール~フーガ
 8 ランブル(決闘)
 9 フィナーレ
バーンスタイン:ディヴェルティメント
 1 セネッツとタケッツ
 2 ワルツ
 3 マズルカ
 4 サンバ
 5 ターキー・トロット
 6 スフィンクス
 7 ブルース
 8 イン・メモリアル~行進曲「ボストン響よ、永遠なれ」
-------アンコール--------------------------
ドビュッシー:前奏曲第2集第6番*
バーンスタイン:ディヴェルティメントから
 8 イン・メモリアル~行進曲「ボストン響よ、永遠なれ」



ガーシュウィンとバーンスタインの作品2曲ずつ。
いずれもお祭り向きなのか、FSMuzaでも複数回聴いている。

横山幸雄の「ラプソ~」始め、みんな良い演奏だった。これと言って文句のつけようもなく、いつも聴く武満MEMでの演奏より、ミューザが開放的な分、気持ち良く聴こえた。

それにしても、覚えの悪いのがレニーの「ディヴェルティメント」で、タイトルと中身がしっくりこないのもなかなか馴染めない理由かもしれない。

ぼんやり聴いていたせいで、Encでその第8曲が再度演奏された時に、聴いたことのある曲だけど…とは思ったけど、つい今しがた本編で聴いた曲だと気づかなかった。恥ずかしや。
そのEnc曲の演奏では、終盤、オケ全員(Vc含め)が立ち上がって演奏した。中に放浪するものもあり。
お祭りの演出なんだな。賑やかに終わって、これも良き哉。

♪2023-129/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-14

2022年8月4日木曜日

神奈川フィル”ブランチ”ハーモニー in かなっく Vol3 〜金管五重奏〜

2022-08-04 @かなっくホール


神奈川フィル金管五重奏団
 林辰則(トランペット)
 中村諒(トランペット)
 坂東裕香(ホルン)
 府川雪野(トロンボーン)
 岩渕泰助(チューバ)

MC:榊原徹(神奈川フィル音楽主幹)

スティーブン・フォスター:草競馬
久石譲:となりのトトロ・メドレー
<楽器紹介>
ユービー・ブレイク:メモリー・オブ・ユー
久石譲:天空の城ラピュタ・メドレー
運動会メドレー(トランペット吹きの休日〜クシコス・ポスト〜カンカン・ダンス)
レナード・バーンスタイン:ウェストサイドストーリーから「マリア~トゥナイト~アメリカ」 
-----ENC------------
聖者の行進


神奈川フィル金管五重奏団は、常設ではなく、偶々今回はこのメンバーだったということだと思う。

このうち顔と名前が一致したのは、ホルンの坂東女史のみ。
彼女は約5年前に関西のオケから移籍してきたが、彼女の入団後と神フィルがメキメキ腕を上げてきた時期と重なっているのは、偶然ではないと思う。安定感抜群だ。

管楽アンサンブルを聴く機会は少ないが、このジャンルに鉄板のオリジナルものはあるのだろうか?多くは(今回は全曲)編曲ものなので、どうしても、音楽に軽さを感じてしまうけど、昼飯前にはちょうどよかったかも。

今日も作品が2曲取り上げられた「久石譲」が、実はQuincy Jonesをもじった芸名であるとMC氏が説明してくれた。へえ〜っ!

♪2022-113/♪かなっくホール-08

2022年7月28日木曜日

フェスタサマーミューザ2022 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 ≪恩師バーンスタインの傑作とともに≫

2022-07-28 @ミューザ川崎シンフォニーホール



大植英次:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

バーンスタイン(C.ハーモン編):組曲「キャンディード」から
バーンスタイン:ディヴェルティメント
バーンスタイン:「ウエスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版)


個人的には今日がフェスタサマーミューザの開幕。
大植英次という好漢にとても好感を持っている。

いつも、登場した時から、もう、テンションとエネルギーの塊だ。

そして、特にロマン派を演奏するときは、大抵どこかで癖のある大植印を刻む。それが楽しみでもある。

今日のミューザも良く鳴った。
弦も管打も明るくていい。

弦の編成は、多分、12-10-8-6-5だったと思う。
バーンスタインから3曲。そして「火の鳥」というプログラムでは、もう少し大きな編成でも良かったのでは思うが、演奏に不足を感じたからではない。
迫力があったし、乱れない。

4曲をすべて暗譜で振った。
恩師バーンスタインの作品はもう自家薬籠中のものとなっているのだろう。

全体が外連味いっぱいの作品群だから、今日は、格別、大植印を経験することはなかった。この上独自な味付けはできないだろう。

フェスタサマーミューザ2022は良い出だしだった!

♪2022-110/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-024

2022年7月5日火曜日

石田泰尚スペシャル 熱狂の夜 第3夜《カルテット》アメリカ

2022-07-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール



YAMATO String Quartet
 石田泰尚:1stバイオリン
 執行恒宏:2ndバイオリン
 榎戸崇浩:ビオラ
 阪田宏彰:チェロ

ピアソラ:アディオス・ノニーノ
ドボルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」ヘ長調 op.96 B.179
伊福部昭:ゴジラ
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」ホ短調
ピアソラ:革命家
------------------------
ジミ・ヘンドリクス:リトルウイング
バーンスタイン:ウエストサイドストーリー
ソーラン節


折りしもアメリカ独立記念日に「アメリカ」を2つも聴いた。ま、偶然なのだろうけど。
「無伴奏」⇒「デュエット」の次は「トリオ」でしょ!と言いたいが、なぜか一つ飛ばして今日は第3夜にして「カルテット」。

石田組長も「カルテットでこんなに多く来てくれるとは…」と謝辞。
確かに全5夜のうち、一番敷居が高いかもしれない。しかし、広いミューザの第4層まで埋め尽くした熱心な石田ファンのおばちゃん達にとっては、無伴奏も協奏曲もカルテットも関係ないだろう。

今日のメンバーはYAMATO SQ。
長く演っているだけあって、息が合うとかいうより、完全に石田風の音楽になっている。

前半にドボルザークの「アメリカ」、後半にスメタナの「わが生涯より」と、昔のEPで言えば両A面みたいな豪華版だった。

いつもながら、丁寧で繊細で美しい。

「アメ〜」、「我が〜」を聴いていても、クラシック音楽という意識がぼやけてイージーリスニングみたいだ。

本篇の5曲、いずれも楽しめたが、個人的にはアンコールの2曲目、バーンスタインの「ウエストサイド物語」メドレーが出色の出来。

その冒頭が本日2度目の「アメリカ」から始まるのも心憎い。
優れた編曲にも感心したよ。

♪2022-097/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-23

2022年5月31日火曜日

東京都交響楽団 第952回 定期演奏会Bシリーズ

2022-05-31 @サントリーホール


アンドリュー・リットン:指揮
東京都交響楽団

金川真弓:バイオリン*

シンディ・マクティー:タイムピース(2000)
バーンスタイン:セレナード(プラトン『饗宴』による)*
コープランド:交響曲第3番
---------------------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005から 第4楽章 アレグロ・アッサイ*



昨日と同一プロを会場を変えて。

僕の席は両ホールともほぼ同じような場所なので、ホールの違いが音楽にどう反映するのかに興味があったが、この日のサントリーホールはいつになく良く鳴った…というべきかどうか自信がないが、こういうプログラムでは弦もまるで効果音によるリズムセクション担当みたいなので、ドイツ古典派・ロマン派などのように旋律を重奏的に担当する部分が少ないから、アラも目立たないということは言える。

そのためか、都響の演奏は2日ともほぼ変わらない上出来だった。

ただし音圧は文化会館の方が恐ろしい程の迫力があったが。

金川真弓は、当然だろうが、動作も含め両日とも同じようだった。コンマスを見るタイミングも。素振りも佇まいも。素晴らしい演奏も変わりなし。

カーテンコールはあっさり切り上げた。時間にすれば上野の半分くらいだったろう。客席のノリも上野の方が熱狂的ではあった。

それにしても、彼女の、聴く人を音楽に惹き込む魅力はどこから来るのか。謎は解けないよ。

♪2022-080/♪サントリーホール-07

2022年5月30日月曜日

東京都交響楽団 第951回 定期演奏会Aシリーズ

2022-05-30 @東京文化会館



アンドリュー・リットン:指揮
東京都交響楽団
金川真弓:バイオリン*

シンディ・マクティー:タイムピース(2000)
バーンスタイン:セレナード(プラトン『饗宴』による)*
コープランド:交響曲第3番
---------------------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005から 第4楽章 アレグロ・アッサイ*


僕にとっては珍しいコンサートだった。
🐝3曲とも初聴き。
🐝都響にしては信じられないほどの上出来。
🐝金川真弓にまたしてもやられたっ!

米国人指揮者Aリットンによる全曲米国現代作品。
3曲すべてがバーンスタインのシンフォニックダンスに類似しているような気がした。リズムのおもしろさ、映画音楽のような親しみやすさ。

コープランドの交響曲第3番も、エキゾチックでミクロス・ローザの映画音楽を思い起こさせる。
演奏に関しては少し残念な部分もあったが、これはいつもの高域弦の出来の悪さ。これを除くと100点あげたい。

1、3曲目が弦16型の特大編成。その良さを十分発揮。

しかし1番素晴らしかったのは金川真弓を迎えた2曲目。
弦5部は14型。ここにHarp1と打鍵11種を7人の奏者でという編成。
つまり管楽器は1本たりとも入っていない。

これが終始独奏バイオリンを引き立てて心地良い。

金川真弓には、過去3回、信じられないほどの幸福感を味わったので、まさか、そう何度もこういう思いができる訳あるまい。今日は多分少し残念に終わるのでは、と覚悟していたが、どっこい!

これはどうしてだろう?

明日もサントリーホールで同一プロ。奇跡は続くのか?

♪2022-079/♪東京文化会館-10

2022年3月27日日曜日

名曲全集第175回 超絶技巧のコロラトゥーラ・ソプラノ&「巨人」

2022-03-27 @ミューザ川崎シンフォニーホール



飯森範親:指揮
東京交響楽団

梅津碧:ソプラノ*

●モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲
●モーツァルト:歌劇「魔笛」夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」*
●オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」序曲
●オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」より オランピアのアリア「生け垣に鳥たちが」*
●バーンスタイン:「キャンディード」序曲
●バーンスタイン:「キャンディード」より クネゴンデのアリア「着飾って、きらびやかに」*

●マーラー:交響曲 第1番「巨人」(1893年ハンブルク稿)
第1部 青春の日々より~花・果実・茨
 第1楽章 春、そして終わることなく
 第2楽章 花の章
 第3楽章 順風満帆
第2部 人間喜劇
 第4楽章 難破!~カロ風の葬送行進曲
 第5楽章 地獄から


前半はオペラ序曲とソプラノ・アリア3曲ずつ。
不可解な構成だったが、音楽は楽しめた。

後半は今月3回目という食傷気味のマーラー交響曲第1番。

始まってから様子が違うとは思ったが、その好奇心も史上最強の睡魔に負けた。
結果的に、貴重な機会を逸してしまった。

チラシなどでの予告はなかった。
当日のプログラムは、読み飛ばした。
だから、いつもの4楽章構成のものだとばかり思っていた。

ところがどっこい、実は、この日の演奏は噂には聴いていたハンブルク稿というもので、”花の章”が2楽章として挿入され、他にも楽器の編成、繰返しの有無などが、普段聴いている4楽章形式とは異なる…のに、僕はその”花の章”を寝てしまった。

コトラバスのソロ(通常の版では第3楽章。この版では第4楽章)で気がついて以降はしっかり聴いていたが、終曲間際のホルン7重奏が、1本多い8重奏で、トランペットもトロンボーンも伴わず、立奏もしなかった。木管の水平持ちもなし。

こんな”芸”は、音楽的に意味はないと思っているが、あまりに慣れているのでこの”芸”を見ないとマーラー1番を聴いた気にならないのは困ったものだ。

覚醒時に聴いていた演奏は悪くなかったが、カーテンコールの盛上りに欠けたのは腑に落ちないお客が多かったのではないか。
僕は、何しろ”花の章”1楽章分全部と続く楽章の途中まで寝ていたので、なんか変だと思いつつも全4楽章だと思い込んでいたから、帰りに解説を読んで5楽章ものだと気づいて、そうだったのか!と腑に落ちた。

こういう珍しい版を演奏するときは事前にもっとアピールしてくれなくちゃ。眠眠打破を用意しておくのに!


♪2022-044/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-10

2020年3月20日金曜日

佐藤美枝子&西村悟 デュオ・リサイタル

2020-03-20 @みなとみらいホール


佐藤美枝子:ソプラノ☆
西村悟:テノール★
松本和将:ピアノ

神戸孝夫:さくら横ちょう ☆
山田耕筰:からたちの花 ☆
武満徹:小さな空 ★
小林秀雄:落葉松 ★
ブラームス:間奏曲Op.118-2 イ長調 (Pfソロ)
クルティス:勿忘草 ☆
ララ:グラナダ ★
カプア:オー・ソレ・ミオ ☆★
ヴェルディ:「椿姫」より “乾杯の歌” ☆★
ヴェルティ:「椿姫」より “ああ、そは彼の人よ~花から花へ” ☆
プッチーニ:「トゥーランドット」より “誰も寝てはならぬ”★
リスト:リゴレット・パラフレーズ (Pfソロ)
バーンスタイン:「キャンディード」より “着飾ってきらびやかに” ☆
バーンスタイン:「ウエスト・サイド・ストーリー」より “マリア” ★
ヴェルディ:「リゴレット」より “あなたは私の心の太陽” ☆★
-----------------------
カタリ・カタリ★
見上げてごらん夜の星を☆
レハール:メリーウィドウ・ワルツ☆★

☆:佐藤美枝子 ★:西村 悟

テラン実力Sp佐藤美枝子と若手実力Tn西村悟のデュオ。
公演中止が相次いでなんと29日ぶりの演奏会だ。神奈川芸協の英断で払戻しにも応ずる形で開催された。
そんな訳で生憎と4割程度の入りだったが、演奏家も「歌えてとても嬉しい」と挨拶。もう、それで会場は胸熱。

日本歌曲から始まって、イタリア歌曲、オペラのアリア~と幅広い選曲。このデュオを聴くのは初めてなのでいつもはどうなのか知らないが、2人の曲間のおしゃべりも楽しくて予定をだいぶ超過したのではないか。

西村は長身だが、佐藤はとても小柄なのによくこんな声が出るなと思わせる強力な音圧だ。
ドレスを3回着替えて3種類を披露した。
「キャンディード」から“着飾ってきらびやかに”を歌う際は真っ赤で一部がミニスカート風なのはやはり御歳を考えればやや派手すぎたかな。1曲だけで元のシックなドレスに戻った。 

客席は、初めのうちは、1曲終わると拍手という普通のパターンだったが、そのうち1曲毎にブラボー、ブラビーが激しくなった。その気持ちよく分かるが、観客への注意事項では、声を掛ける場合はマスクをしたままでお願いしますと書いてあった。みんな読んでいなかったのだ。右も左もブラボー、ブラビーの連呼で、これはちょっと参ったぞ。やはり、この時期、アナウンスでも徹底しなくちゃいかんなあ。

♪2020-029/♪みなとみらいホール-06

2020年1月24日金曜日

新日本フィル:#28ルビー<アフタヌーン コンサート・シリーズ>

2020-01-24 @すみだトリフォニーホール


キース・ロックハート:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

小曽根真:ピアノ*

バーンスタイン:『キャンディード』序曲
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲ヘ長調*
バーンスタイン:オン・ザ・タウン
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
---------------
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド

キース・ロックハートという初顔の米国人がバーンスタインとガーシュウィンの陽気で賑やかな音楽を楽しそうに演奏した。
4曲中全く聴き馴染みがなかったのがピアノ協奏曲だが、これも爽快だった。
小曽根のピアノがアドリブ効かせて、超ビッグバンドジャズを彷彿とさせた。

こういう、肩肘張らないのが嬉しい。

「東フィルと新日フィルにハズレなし」という自家製格言は東フィルが前回怪しかったけど、新日フィルは本当にハズレない。いつも高水準の演奏を聴かせる。すみだトリフォニーもとても好ましい響きだ。
今日は、ピアノ協奏曲の演奏前に、小曽根とロックハートによる短いお喋りがあった。両者ともマイクを使ったが、その声がよく聴き取れた。このサイズのコンサートホールでは残響で発音がぼやけてしまう事も少なくないが、PA装置も考えてあるのかも知れないが、無駄な響きがない。

こういう良い響のホールで外さない演奏を聴くのは誠に以て楽しい。

しかし、1階席のは(後方を除いて)傾斜不足なために、前席の頭が邪魔なのがつらい。もっと傾斜をつけるか、県民ホール、オペラシティ、日生劇場のように1列毎半席分ズレた配置にしてくれたら良かったのだが。

♪2020-011/♪すみだトリフォニーホール-01

2019年6月24日月曜日

読売日本交響楽団第112回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

2019-06-23 @みなとみらいホール


大植英次:指揮
読売日本交響楽団

日橋辰朗:ホルン(読響・首席)*

バーンスタイン:ディヴェルティメント
パウエル:ホルン協奏曲*
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」

大植英次は読響には16年半ぶりの登場だそうな。
僕も前回と言えば3年強前に日フィル(この時は日フィルとの初顔合せ)で聴いて以来ナマは久し振り。日本人ながら日本ではなかなか聴けない指揮者だ。
超個性派で熱血漢。
前に超個性的なドボルザーク「新世界から」を聴いているので読響で振るシエラザードが超楽しみだった。

前半の2曲は独自性の発揮しようもない音楽?でまあ肩慣らしか。

問題起こしそうな「シェエラザード」は、これが案にたがって全くもって正統的だった。
「楷書」の音楽で、トメ・ハネがキッチリして独自色を排したのが独自的か。

しかし…
終曲の最後の音を長く長く引っ張った。
まだ終わりたくないと言っているようになかなかタクトを降ろさない。

管楽器はもう息が切れている。
弦楽器はもう弓が足らない。
が、彼の頭の中では鳴り続けていたのだろう。
長い沈黙に客席からフライングが無かったのも良かった。
漸く大植の腕が下がった途端の大喝采と拍手。
その後のカーテンコールは得意満面で何度も出入りを繰り返したが、この辺りは正に大植節の独自色。

♪2019-088/♪みなとみらいホール-25

2018年8月12日日曜日

フェスタサマーミューザ2018 東京交響楽団 フィナーレコンサート ≪祝 バーンスタイン生誕100年≫

2018-08-12 @ミューザ川崎シンフォニーホール


秋山和慶:指揮
東京交響楽団

テューバ:田村優弥(ミューザ・ソリスト・オーディション2016合格者)
幸田浩子:ソプラノ♡
中川晃教:シンガーソングライター/俳優◆

●ジョン・ウィリアムズ:オリンピック・ファンファーレ
●ジョン・ウィリアムズ:テューバ協奏曲
●バーンスタイン:「キャンディード」序曲
 「着飾って浮かれましょ Glitter and be Gay♡
 「キャンディードの哀歌 Candide's Lament◆
 「なんて幸せな二人 Oh, Happy We」♡◆ 
●バーンスタイン(C.ハーモン編):組曲「キャンディード」
●バーンスタイン:ディヴェルティメント
---------------
●バーンスタイン:ウェストサイトストーリーから”トゥナイト”♡◆

在京十オケがミューザ川崎シンフォニーホールに集う夏祭のオープニングとフィナーレコンサートはいつも東京交響楽団の出番だ。ミューザがホームだから。

それにしてはいつも選曲が悪い。
なんで、ここで「祝バーンスタイン生誕100年」なのか。
なのに、ジョン.ウィリアムズ(スター・ウォーズ、E.T.、未知との遭遇等の作曲家)が2曲も入っているのはなぜか。分からないまでも映画音楽ならともかく、テューバ協奏曲では独奏者には申し訳ないが楽しめない。

肝心のバーンスタイン作はミュージカル「キャンディード」関係の数曲(歌入り3曲含む)と嬉遊曲(小品8曲集)。芯とか核になる作品がなく、つまるところ小品集のようなものだった。

これではフェスタサマーミューザのフィナーレとしては弱い!すっきりして帰れないな…と思っていたが、アンコールで再度登場した幸田と中川がオケをバックに歌った「トゥナイト」がなかなかの名演名唱。ようやくのカタルシスで幕。

♪2018-099/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-15

2018年7月21日土曜日

フェスタサマーミューザ2018 東京交響楽団オープニングコンサート ≪ノット & 東響 X JAZZ スーパースターズ≫

2018-07-21 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ジョナサン・ノット:指揮
東京交響楽団

ジャズ・トリオ♡
大西順子:Pf、井上陽介:Cb、高橋信之介:Dr
ジャズ・バンド☆
鈴木正則 、山下真一、二井田ひとみ、吉澤 達彦」Tp
中川英二郎 、半田信英、笹栗良太:Tb
野々下興一:BsTb 
本田雅人、真野崚磨:Altsax
庵原良司、三木俊雄:Tnsax
鈴木圭:Brsax

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
リーバーマン:ジャズ・バンドと管弦楽のための協奏曲 
ナンカロウ:スタディNo.1、No.7
バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」からシンフォニック・ダンス

連日の猛暑の中、今年もフェスタサマーミューザが始まった。
11ステージセット券を買ったが皆勤できるかしら…。

ジャズトリオと組んだガーシュインはジャズ・トリオのアドリブ演奏が長くて予定の倍の時間だったが、これはこれで堪能できた。

次のジャズバンドとの協奏は大いに不満。
音楽自体も面白くなかったが、折角ジャズバンドと組むなら、どこにバンドが居るのか分かるようにせめて服の色を変えるなどしてアピールしてほしかったが1階席からはオケの黒に埋没していて見分けがつき難い。しばらくしてからネクタイしてないのがジャズ・バンドの連中だと分かった次第。
服装や配置に工夫が必要だった。

後半はオケだけの演奏だった。
ナンカロウという作曲家(1912-1997)は初めて聴く名・作品。ジャズというよりクラシックの現代音楽と言うべきだろう。室内楽風な小編成。実験的で楽しめず。


元の大編成に戻ったシンフォニック・ダンスで、やっと落ち着いてこれぞオーケストラ音楽!を楽しんだ。

♪2018-087/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-05

2018年4月7日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第338回

2018-04-07 @みなとみらいホール


川瀬賢太郎:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
福原寿美枝:Ms*

バーンスタイン:政治的序曲「スラヴァ!」
バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリーから「シンフォニック・ダンス」
バーンスタイン:交響曲第1番「エレミア」*
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アンコール
「シンフォニック・ダンス」から「マンボ」観客のマンボッ!付き

今年は生誕100年ということで、あちこちのオケでバーンスタインを取り上げている。
今日の神奈川フィルみなとみらい定期は3曲ともすべてバーンスタインだった。

政治的序曲「スラヴァ!」と交響曲第1番「エレミア」は生では初聴き。
前者は4分程度、後者も23分(いずれも演奏予定時間)という小振りの作品だった。

「スラヴァ!」は政治的序曲と副題?が付いているが、政治演説や群衆の歓呼などの音声が音楽に混じってテープで再生されるなど、実験的な作品だ。変拍子が続いて(7/4〜7/8)、共鳴を拒絶するような音楽だ。ま、一度聴けばもういいや、テな感じ。

最後の「エレミア」。
勉強のためにちょっとCD等で聴いたことがある程度でほとんど初めてと言っていい。
全体にヘブライ情趣で作曲されているというが、確かに全篇が異国情緒というか、元々調性が曖昧だが、その中におそらくヘブライ地方・時代の旋法などが取り入れられているのだろう。

特に第3楽章は旧約聖書「哀歌」**の一部をテキストにしたメゾソプラノによる歌唱が加わる。ここでは一層ヘブライ色が濃くなる。バーンスタインが先祖の苦難に思いを馳せて作ったのだろう。そして、悲嘆の内に全曲が終曲する。
歌の全体の意味は分かっていても一語一語の意味はさっぱり理解できないものの、良い歌唱だったとは思った。

ここで驚いたのは、歌唱を担当した福原寿美枝が終わった後、感極まって涙ぐんでいたことだ。まあ、ヘブライ語の難しい?歌を無事に歌い終えたという安堵感もあったかもしれないし、何より、この音楽に共感しながら歌っていたのだろう。それでもプロがこんな風に感情を露わにするのかなあという思いはしたけど。

中に挟まった超有名な「シンフォニック・ダンス」は親しんでいるだけに大いに楽しめた。


定期演奏会にしては珍しく、終演後、川瀬賢太郎がマイクを取って3曲とも尺が短いので、アンコールを演奏する、と言ったのは良かったが、「シンフォニック・ダンス」の中から「マンボ」だ。それもあの掛け声「マンボッ!」を観客に「もやりたいでしょ?」と勝手な判断でやらされる羽目になった。こんなこと別にちっとも楽しくないけど。でも、両隣ともでかい声で「マンボッ!」とやるので、僕も演りましたよ。恥ずかしい…。

ところで、今日の演奏は全体にアップテンポでリズミカル。それも変拍子が多く、アンサンブルの難しい音楽ばかりだったが、神奈川フィルはこれをピタッと気持ち良く合わせた。
確かに、川賢が常任指揮者に就いてから、少しずつ演奏レベルが上っているのは認めなくてはなるまい。

「音楽の友」4月号に3年に一度の読者投票による「あなたが好きな日本のオーケストラ」で前回の10位から4位(ちなみにベスト・テンは、1N響、2日フィル、3東響、4神奈川フィル、5都響、6東京フィル、7読響、7新日本フィル、9大阪フィル、10札響)にランクアップしているのにはびっくりだが、次回圏外に落ちないか、心配だよ。
「好きな」というだけで、「上手な」という訳ではない。このベスト・テンのうち1位〜5位全部と7位のオケはいずれも定期会員なのでよく聴いているが、実力から言えばこのランキングはだいぶ違うように思う。まだ神奈川フィルは10位にも入らないだろう。

**「哀歌」については昔聖書を熱心に読んだことがあって少々知識があったし、今日のプログラムにも対訳が掲載してあったので事前に目を通しておいた。現代ではむしろ「パレスチナ哀歌」に作り替えた方が良いのではないかと思えるが。

♪2018-036/♪みなとみらいホール-10