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2021年1月9日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第364回横浜定期演奏会

 2021-01-09 @県民ホール


永峰大輔:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団

神尾真由子:バイオリンと指揮*

ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》*
 (神尾真由子による弾き振り)
ベートーベン:交響曲第7番イ長調 op.92
-----アンコール-----
グリーグ:「ホルベアの時代から」サラバンド

神尾真由子の弾き振りによるピアソラの「ブエノスアイレスの四季」が目玉で、それを楽しみにしていたが、済まんこってす。寝てしまった。

秋から始まって、冬の途中で冬眠状態に。
終曲の拍手で我に帰る。

またの機会を楽しみにしていよう。
ま、ともかく猛烈な睡魔には逆らえない。

その代わり、永峰大輔が振ったベートーベン交響曲第7番はしっかり聴いた。

県民ホールは響きがややデッドなホールだが、実力あるアンサンブルにかかれば残響多めのホールとは一味違う味わいを聴かせてくれる。

今日の日フィルの弦はその渋い味を放った。
特に中低域が気持ち良い。

永峰氏が処々に嫌味のない独自の色付けをしていた。工夫の跡だ。好感!


♪2021-002/♪県民ホール-01

2018年9月17日月曜日

華麗なるコンチェルト・シリーズ第8回 長谷川陽子〜超絶のチェロ、郷愁のチェロ!〜

2018-09-17 @みなとみらいホール


永峰大輔:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

長谷川陽子:チェロ

モーツァルト:歌劇「皇帝ティートの慈悲」序曲 K621<管弦楽のみ>
パガニーニ:モーゼ幻想曲
ブルッフ:コル・二ドライ 作品47
ポッパー(M・シュレーゲル編):ハンガリー狂詩曲 作品68
ドボルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 作品104
----------------
アンコール
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番から前奏曲

前半は神奈川フィルをバックにチェロ名曲集などのCDでよく見かけるチェロ定番の小品3曲。
とはいえ、ポッパーのハンガリー狂詩曲は昨年のみなとみらいホールでの30周年リサイタルで陽子さん本人の演奏を聴いているけど、他の2曲は生で聴くのは初めてだった。

独奏チェロの音色の美しいこと。何度もこのホールで彼女の演奏を聴いているけど、今回は特に良く鳴っていた。

CDでこれらの曲を聴く時は、どれほど難しいのかということは何にも感じないで聴いているが、ナマで聴くとその超絶技巧ぶりがよく分かる。
モーゼ幻想曲の倍音奏法が難しそうだった。
つまり、部分的にだけど、御本人も満足できる出来ではなかったと思う。

後半のドボルザークの協奏曲ではオケが時に陽子さんの音に覆いかぶさったりオケと独奏がちぐはぐな部分もあって、協奏曲演奏の難しさを感じたが、それにしても久しぶり(2年2ヵ月ぶり)のドボコンの(構成は巧いと思わないし長すぎるが、)ホンに郷愁を誘うメランコリーな民謡風の美しいメロディーが山のように盛り込まれていることを改めて感じた。

今日のコンサートのサブタイトルが≪超絶のチェロ、郷愁のチェロ!≫だが、なるほど納得のコピーだ。

♪2018-114/♪みなとみらいホール-25

2018年6月30日土曜日

華麗なるコンチェルト・シリーズ第6回 ≪熱狂のチャイコフスキー3大協奏曲!≫

2018-06-30 @みなとみらいホール


永峰大輔:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

上村文乃:チェロ
弓新:バイオリン
上原彩子:ピアノ

〜オール・チャイコフスキー・プログラム〜

ロココの主題による変奏曲イ長調 作品33
バイオリン協奏曲ニ長調 作品35
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 作品23

今回のコンチェルトはチャイコフスキーの3つの協奏曲を当然異なる独奏者で味わうという企画。
前回はバイオリンの石田兄いがバイオリン協奏曲を2曲演奏した。
同じく「華麗なるコンチェルト〜」と銘を打ってみなとみらいホールで聴いたものでは、今はなき中村紘子のショパンの1番とラフマニノフの2番という演奏会や、小山実稚恵のベートーベンの5番とラフマニノフの2番という組み合わせが記録にある。

一人で2曲弾くか、3人で3曲弾くか。聴く側としては後者にお得感があるけど、まあ、それも誰が何を弾くか次第だな。

今回のチェロとバイオリンの弾き手は名前は知っていたが、ナマでは初聴きだった。

チェロは「ロココの主題による変奏曲」だったが、チャイコフスキーはチェロ協奏曲を書いていないのだから、変わり得るものとしてはこの曲しかあるまい。チェロと管弦楽のための作品はもう1曲「奇想的小品」という作品があるらしいが、Amazonを観ても見つからないしYoutubeにも出ていない。

さて、「ロココ〜」のチェロ独奏が上村文乃(かみむら・あやの)で、上村昇というチェリストがいるけど、ひょっとして彼の娘さんだろうか。とにかく若い。ガタイがでかい。美形。音は柔らかくてとてもきれいだ。丁寧に弾いて、全体として優しい変奏曲の印象だったが、いまいち弾けていない。オーケストラの伴奏で歌いました、という感じかな。悪かないけど面白みには欠ける。

次の弓新(ゆみあらた)のバイオリン独奏はなかなか元気があって良かった。わずかに音を外すところもあったが、勢いがあるので目立たないし、好感を持った。第1楽章の終盤、とても盛り上がるので、第1楽章が終わった時に場内から結構たくさんの拍手や歓呼の声が上がった。え!と思いつつ僕もつられて拍手してしまったが、確信的な拍手も混じっていたように思う。そんな気にさせる熱演だった。

最後が、休憩後の上原彩子のピアノ協奏曲だった。
ここまで来ると、オーケストラの調子も整ってきたか、前半も悪くはなかったけど、より、響に磨きがかかってきた。また、ピアノの音も実にきれいだ。彼女のピアノは迫力がある。男性に負けていない。オケにも負けていない。うまく、両者が絡み合うのはやはり、指揮者の腕だけではないだろう。ピアニストも自分の音楽を創りながらオーケストラと渡り合う、そこがうまくいくと妙味が出る。なかなか聴きごたえのある音楽で、チャイコ3作を締めてくれた。

♪2018-075/♪みなとみらいホール-20

2014年9月14日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団:2014年度 みなとみらい年間会員交流イベント

2014-09-14 @はまぎんホールヴィアマーレ


川瀬賢太郎(常任指揮者)
永峰大輔(副指揮者)

メンデルスゾーン⇒ピアノ三重奏曲第1番Dm Op49から第1、2、4楽章

Vn:﨑谷直人
Vc:門脇大樹
Pd:梅村百合

石田泰尚 ミニ・リサイタル
ピアソラ⇒アディオス・ノニーノ/「タンゴの歴史」より’現代のコンサート’
ビジョルド⇒エル・チョクロ
ガーデ(大橋晃一編曲)⇒ジェラシー

Vn:石田泰尚
Pf:中島剛

神奈川フィル次期定期プログラム発表
懇談会


今日の催しは、交流会(来季の定期演奏会のプログラム発表や常任指揮者、コンマスなどと定期会員との懇談・撮影・サイン会)が主眼だったので、時間の制約もあったのだろうけど、演奏会はオマケ程度のミニコンサートだった。

事前に「~から」と案内もされていたが、楽しみだったメンデルスゾーンのピアノトリオ第1番は第3楽章が省略された。
第3楽章は3分強という一番短い楽章なのに、何もこれを外さなくともいいではないか。

今日のトリオは神奈川フィルの首席(バイオリンとチェロ)にピアノの梅村百合さんを加えた編成で、7月にも同じメンバーでハイドンのピアノ三重奏曲を聴いている。
トリオとして本格的に活動しているのではないのだろうけど、息が合っているように思う。前にも感じたけど、各楽器が出しゃばらず音量のバランスがとても良い感じだ。

後半は、神奈川フィルの顔ともいうべきソロ・コンサートマスターの石田泰尚のタンゴ・リサイタル、と言っては不正確かもしれないけど、ピアソラを中心に情熱的な古典タンゴから、超絶技巧ぽい現代曲を計4曲。
いつ聴いてもこの人の演奏は気合が入っている。
もう少し愛想よくすればどっと人気が出るんだろうけど、硬派を気取っているところが魅力なのかもしれない。石田氏の演奏スタイルを見ていると、ケレン味たっぷりで、コンマスってこのくらいの存在感がなくちゃなあといつも納得してしまう。


みなとみらいの横浜銀行本店内にある「はまぎんホールヴィアマーレ」というところは初めて入った。
客席500人強の多目的ホールだが、今日は、後ろ半分は使っていなかったので、観客は250人位だったのかも。
前から4列目の中央という、室内楽を聴くには好都合な場所を確保したが、この辺だとコンサート専用ホールでなくとも、チェロの柔らかい中低音、ヴァイオリンの繊細な高音、ピアノのキラメキとすっきり抜ける重低音が実にきれいだ。

そろそろ各オーケストラの来季の予定が発表される時期になったようだ。
神奈川フィルの3つの定期演奏会がその先陣を切って今日発表された。
再来年(2016年)の3月までの予定が入った訳だ。
なんか、あまりに先のことで呆然とする。それまで健康で過ごしたいな。

♪2014-84/♪はまぎんホールヴィアマーレ-01

2014年4月12日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団:ブルーダル基金感謝コンサート

2014-04-12 @県立音楽堂


永峰大輔/川瀬賢太郎指揮:
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル合唱団

司会:永井邦子

●J.シュトラウスⅠ「ラデツキー行進曲」のまちがいさがし
●滝廉太郎:花
●神奈川フィル・ファンファーレ「ブルーダル・プレリュード」
●ヘンデル:水上の音楽から「ア・ラ・ホーンパイプ」
●ストラヴィンスキー:組曲「プルチネッラ」から第6曲、第7曲
●メモリー・オブ・ユー<グレン・ミラー>:テューバソロで 岩渕太輔tb
●ブラームス:大学祝典序曲



今日は、定期演奏会ではなく、定期会員のための感謝コンサートだった。
どこのオケも懐具合は火の車で、定期会員を満席分確保できたとしても成り立たず、数億円の浄財を集めなくては活動ができないようだ。
神奈川フィルの場合は、公益財団に移行するためにも健全な財政基盤の確立が求められていたので、3年前かな?ブルーダル基金を作り、知事や市長も一肌脱いで、広く寄付を募り、とりあえずは収支を改善し、この春に公益財団としての認可も得たそうで、今日は、そのお礼の意味でのコンサートだった。

前半は、珍しい楽器がソロをとるような曲が集められ、後半は「ラデツキー」の演奏で「妙な部分」を気が付いて正解なら景品がもらえるという「オーケストラ間違い探し」で、これが面白かった。
内心、全問正解できるぞ!と思っていたが…。

最初すぐおかしいと気づいたのは、
第1バイオリンと第2バイオリンの定位置が逆になっている。
これは会場からすぐ正解がでた。

指揮者が指揮棒ではなく掃除に使うはたきを持って登場してきたのも場内はすぐ爆笑。

チューバの出番ではないところで、バリバリ鳴らしたのも分かった。

ところが、スネアドラムの代わりに和太鼓を使っていたこと、第2バイオリンのグループに1人ビオラが混じっていたことに僕は気づかなかった。



そして、最後まで誰もが指摘しなかったことは、冒頭9小節目~のホルンの旋律が抜けていたこと!
ま、これは一瞬のことだから気づかなくともよしとしよう。



一番のびっくりは、すべての装飾音符が<省略>されて演奏されていたこと。
これには場内騒然。
装飾音を入れずに演奏することのほうがむしろ難しいのではないかと思うが、堂々と演奏していたので全く気が付かなかった。これはかなりショックだったよ。

すべての間違いが明らかになって、もう一度正規の楽器配置と楽譜と楽器でラデツキーが演奏されたが、ああ、なんときらびやかな曲であることか。

最後に滝廉太郎の「花」が、演奏され、神奈川フィル合奏団と一緒に我々も歌ったが、この最後の1曲だけ、今月から神奈川フィルの常任指揮者に就任した若干29歳の川瀬賢太郎氏が指揮棒を取ったが、ここではオケの音が一段と輝きをましたようで、これからの彼の振る演奏会が楽しみになった。

♪2014-29/♪県立音楽堂-08