2025年9月6日土曜日
東京シティ・フィル第381回定期演奏会 歌劇「ドン・カルロ」
2023年11月30日木曜日
東京シティ・フィル第365回定期演奏会
2023年7月12日水曜日
オペラ「ラ・ボエーム」 〜高校生のためのオペラ鑑賞教室2023〜
2023年3月21日火曜日
新国立劇場オペラ:オッフェンバック「ホフマン物語」
2022年7月12日火曜日
プッチーニ「蝶々夫人」 高校生のためのオペラ鑑賞教室 2022
2021年11月26日金曜日
東京二期会オペラ劇場 NISSAY OPERA2021提携 オペレッタ『こうもり』
2021-11-26 @日生劇場
指揮:川瀬賢太郎
演出:アンドレアス・ホモキ
管弦楽:東京交響楽団
合唱:二期会合唱団
舞台美術:ヴォルフガング・グスマン
照明:フランク・エヴィン
合唱指揮:根本卓也
演出助手:上原真希
原語指導:佐々木典子
舞台監督:幸泉浩司
公演監督:加賀清孝
アイゼンシュタイン⇒小林啓倫
ロザリンデ⇒木下美穂子
フランク⇒杉浦隆大
オルロフスキー⇒成田伊美
アルフレード⇒金山京介
ファルケ⇒加耒徹
ブリント⇒大川信之
アデーレ⇒雨笠佳奈
イダ⇒内山侑紀
フロッシュ⇒森公美子
台本:カール・ハフナー、リヒャルト・ジュネー
原作:アンリ・メイヤック、リュドヴィク・アレヴィ『レヴェイヨン(夜食)』
作曲:J.シュトラウスⅡ
ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの提携公演
オペレッタ『こうもり』
全3幕(日本語字幕付原語(ドイツ語)歌唱/日本語台詞上演)
歌は原語、セリフは日本語というのがやりにくい?2017年の初演時ももどかしかったことを記憶している。
歌唱力ではなく喜劇役者としての力量を求められるフロッシュ(森公美子)の独擅場も気持ちが乗らず。無駄に話が長かった。
そのフロッシュが上司フランク(杉浦隆大)にお喋りが「長いっ!」と叱られたのは芝居の台詞というより本音のようでおかしかった。
抜群の歌唱力を見込んで木下美穂子:ロザリンデの日を選んだが、珍しく不発。ファルケ(加耒徹)もオルロスキー(成田伊美)もアデーレ(雨笠佳奈)もダメ。
アイゼンシュタイン:小林啓倫は健闘していた。
演技力のある歌手が集まり、良い演出のもとで歌えば、本当に傑作なのだから、今日のは残念無念。
2018年新国の「こうもり」は目下「マイスタージンガー」出演中のAエレートがアイゼン〜役で、実に面白かった。同じ演出でも昨年版は弾けず。歌だけじゃないのが難しいな。
♪2021-140/♪日生劇場-06
2019年7月10日水曜日
新国立劇場オペラ「蝶々夫人」〜高校生のためのオペラ鑑賞教室
プッチーニ:オペラ「蝶々夫人」
〜高校生のためのオペラ鑑賞教室
全2幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
予定上演時間:約2時間35分
第Ⅰ幕50分
--休憩25分--
第Ⅱ幕80分

栗山民也:演出
島次郎:美術
前田文子:衣裳
勝柴次朗:照明
蝶々夫人⇒木下美穂子
ピンカートン⇒樋口達哉
シャープレス⇒成田博之
スズキ⇒小林由佳
ゴロー⇒晴雅彦
ボンゾ⇒峰茂樹
ヤマドリ⇒吉川健一
神官⇒山下友輔
ケート⇒山下千夏
高校生のためのオペラ鑑賞教室だった。あいにくと僕は高校生ではないので!前売り指定券は買えない。
公演日の前日の16時に翌日売り出される「当日券」の発売予定枚数がNET上に発表され、当日の10時以降に新国立劇場ボックスオフィス(B.O.)で電話で予約し窓口で引き換える(直接窓口に行って購入することもできる。)という仕組みだ。

そして、僕は蝶々夫人役で言えば木下美穂子(別の組は小林厚子)の組の公演を是非とも聴きたかった。
それで、毎日、木下組公演の前日の、翌日前売り券発表状況を見ていたが、初日(8日)がわずか10枚で、これではたとえ買えてもろくな席はあるまいと断念。
次の出番(10日)の当日券は20枚と倍増したが、ここが思案のしどころ。チャンスはもう一回あるのだけど、その日が5枚とかになったらもっと厳しいことになる。
で、その20枚に賭けた。
当日、10時から新国立劇場のB.O.に電話(固定と携帯電話2台)をかけるのだけど、もう、ハナから話し中で繋がらない。
20分以上かけ続けて、ようやく繋がってた。
チケットはまだ残っていた。
残りものに福あり。
信じられないことに1階のセンターブロックが残っていた。
あいにく最後列の1列前だった。
もし自分で選んで買うなら、避けるような席だけど、舞台から遠いといっても21列目。普通に買えば安価な公演であれS席だから2万円はする。これがなんと4,320円とは信じられない価格。ありがたや。
購入の手続きを済ませて、あまり時間もなく家を出た。
「高校生のためのオペラ鑑賞教室」である。オペラパレスは高校生ばかり。それもどういう訳か圧倒的に女学生が多い。なんと賑やかで晴れやかなこと。
主要な歌手は変わったが、一部は6月公演と同じだ。
肝心要の蝶々夫人は木下美穂子。彼女は、文句なしの一流で、2006年の(随分古いが)東京文化会館の二期会公演で彼女の蝶々夫人を聴いている。最近では読響との「第九」や文化会館での「ローエングリーン」など。
2001年に日本三大声楽コンクールを1年で制覇したという伝説のツワモノで、今回は是非、木下美穂子でなくちゃという思いだった。いやはや、うまい。
ほかのキャストもみんな上手で、こんな本格的な手抜きなしのオペラをおそらくタダみたいなチケット代で鑑賞できるなんて、現代の高校生はラッキーだよ(ま、都市部に限られるが。他に京都でも鑑賞教室は行われるらしい。)。
ことしは、蝶々夫人の当たり年で、4月、6月、7月と観たが、もう一度10月にも、今度は大村博美の蝶々夫人を観ることにしている。
筋書きとしてはいろいろ議論ができる内容だが、何度観ても飽きないし、観るたびにプッチーニの音楽の巧さに気づかされる。また、日本を舞台にして日本の音楽を沢山取り入れた美しいオペラを残してくれたことに感謝する。
高校生たち、とりわけ、女学生たちはどのようにこの話を受け止めたろう。やっぱり2幕後半では泣いたろうか。それとも時代錯誤を笑ったろうか。
♪2019-097/♪新国立劇場-07
2018年2月22日木曜日
歌劇:ワーグナー「ローエングリン」
台本・作曲:リヒャルト・ワーグナー
歌劇「ローエングリーン」全3幕
日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
準・メルクル:指揮
深作健太:演出
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京都交響楽団
装置:松井るみ
衣裳:前田文子
照明:喜多村 貴
合唱指揮:増田宏昭
演出助手:太田麻衣子
舞台監督:八木清市
公演監督:大野徹也
公演監督補:牧川修一
ハインリヒ・デア・フォーグラー⇒金子宏
ローエングリン⇒小原啓楼
エルザ・フォン・ブラバント⇒木下美穂子
フリードリヒ・フォン・テルラムント⇒小森輝彦
オルトルート⇒清水華澄
王の伝令⇒加賀清孝
4人のブラバントの貴族⇒菅野敦、櫻井淳、湯澤直幹、金子慧一
それらは放送時点で観たり、暇を見つけて後日観たり、ナマオペラ鑑賞の前の予習のために観たりして結構鑑賞本数も多い。それにつけても思うのは、オペラの場合はその成否を決するのは一に「演出」にあるように思う。
11月末に日生劇場で観た「こうもり」と2ヵ月後に新国立劇場でみた「こうもり」は面白さという意味では全然レベルが違った。これは舞台美術や歌手の技術に差もあったろうが、何と言っても後者の演出が良かったからだ。

もうスタートから頭が混乱する。
原作台本には登場しないはずのルートヴィヒⅡが第1幕前奏曲からうろついており、同時に子供時代のルートヴィヒⅡも声は発しないが同じ時空に存在し、ルーロヴィヒⅡの方はそのうちローエングリーンに化身する。かと思うと若いローエングリーンも登場し、こちらはエルザの見た夢なのか象徴としての存在なのか、一言も発しない。
本来は、単純なメルヘンであるはずなのに、複雑怪奇な物語にしてしまって、もう訳が分からない。
今回の演出は深作健太だ。こういう他ジャンルから演出家を招くとつい力が入り、”独自色”を出したがって、本来のワーグナーが書いた歌劇からは遠ざかってしまう。本物のルートヴィヒⅡが夢中になった「ローエングリーン」とは似て非なるものになる。
このように大胆に翻案するのを「読み替え演出」というらしいが、やり過ぎは禁物だ。自己満足はできるが観客は置いてきぼりになってしまう。
「ローエングリーン」の過去の演出では2011年のバイロイト音楽祭の”ねずみの兵隊・貴族たち”という奇抜な演出が賛否を引き起こしたという。ちょうどそのをディスクで持っているが、これなど笑止千万だ。
それで、今回の深作演出にはまったく乗れなかった。なぜこの役がここで登場するのかなどの意味を考えていたらちっとも楽しめなかった。
しかし、舞台美術は良かった。かなりお金を掛けている感じだ。
また、声楽独唱陣も合唱団も、都響の演奏もすべてに満足できた。とくに主要独唱者などみんなよく通る声で声量がある。こんなに上手ならなにも外国から歌手を招かなくとも日本人だけでやれるのではないか、と思ったくらいだ。
♪2018-023/♪東京文化会館-02