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2019年7月4日木曜日

ベルリン・バロック・ゾリステン with 樫本大進&ジョナサン・ケリー

2019-07-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ベルリン・バロック・ゾリステン

樫本大進:バイオリン★
ジョナサン・ケリー:オーボエ♠︎
ヴィリ・ツィンマーマン:バイオリン☆

アルビノーニ:オーボエ協奏曲 ニ短調 op.9-2♠︎
ビバルディ:弦楽のための協奏曲ト短調 RV156
マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調♠︎
ビバルディ:オーボエとバイオリンのための協奏曲 変ロ長調 RV548♠︎☆
ビバルディ:バイオリン協奏曲集「四季」Op.8,Nos.1-4★
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ビバルディ:バイオリン協奏曲集「四季」から<夏>第3楽章
                                                                           <冬>第2楽章

12名程度のアンサンブルを2千人ホールで聴くのが、やはりしんどかった。
たとえ1階かぶりつきでも満足な響きは得られなかったろう。
ミューザの空間はあまりに広すぎた。

その懸念を抱きながらもチケットを買ったのは、アルビノーニやマルチェッロのオーボエ協奏曲を演奏すると言うので、これは是非ナマで聴きたいと思ったからだ。

この2曲だけではなく、いずれのプログラムも(音圧の問題を除けば)演奏は極上で楽しめるものばかり。

特に、後半、樫本大進が独奏を務めた「四季」は画期的であった。
まずは、名人揃いによる鉄壁の合奏力が見事であること、その上に乗った樫本のこれまでに聴いたことがないような自由な独奏ぶり(モダン楽器を使っているが、古楽的アプローチというのはこのようなスタイルをいうのか。)。
既にベルリン・フィルの第1コンサートマスターとして確固たる地位を占めているが、ソリストとしての腕前も世界で一流であることを納得させてくれる演奏であった。

アンコールの「四季」〜<夏>の第3楽章が、本番よりさらにスピードアップした曲弾きのようなハイテンションぶりに客席の盛り上がりも凄かった。意外なことにアンコールを2曲もやるとは思わなかったが、それが同じく<冬>の第2楽章では芸がなかった。せめて順番を逆にすれば良かったが。


♪2019-094/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-03

https://youtu.be/zEMjD04j07Y アルビノーニ
https://youtu.be/oK58x2cfAQ0 マルチェッロ
https://youtu.be/Fj3TJ61VoY0 夏第3楽章

2016年11月27日日曜日

横浜音祭り2016クロージングコンサート ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団演奏会

2016-11-27 @みなとみらいホール


パーヴォ・ヤルヴィ:指揮
ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団
樫本大進:バイオリン

シューマン:歌劇「ゲノフェーファ」序曲 op.81
ベートーベン:バイオリン協奏曲 ニ長調 op.61
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
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アンコール
ブラームス:ハンガリー舞曲第3番 ヘ長調
    同    :ハンガリー舞曲第6番 ニ短調

横浜音祭り2016クロージング・コンサートと位置づけられたカンマーフィルの演奏会。
パーヴォとカンマーフィルは2006年にみなとみらいホールからベートーベンの交響曲全曲の演奏・録音を始めたそうだから、今日は原点に帰ったような演奏会だ。

弦5部の編成は(野鳥の会ほど正確な目ではないので少し違うかもしれないが)、
第1バイオリン10人/第2バイオリン8人/ビオラ6人/チェロ6人/コントラバス4人。これに各曲の所要の管・打楽器が加わるが、3曲ともほぼ同時代の作品とあってか、編成に大きな差はなく管・打の計は18名くらいか。つまり総勢は52名前後のようだ。

「ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団」というのが正式名称らしいが、確かに中編成以下とは言え、室内管弦楽団と断る程こじんまりでもなくブラームスまでの作品を演奏するにはちょうどいいくらいの規模ではないのだろうか。
配布されたプログラムの解説ではトランペットやティンパニはオリジナル楽器と書いてあったが、そんな風には見えないし聴こえなかったな。
また、ピリオド奏法(ビブラートなし)で演るのかと思ったけど、そうでもなく、やや控えめではあるがビブラートはかけていた。もっともこの時代の作品だからやたら咽び泣くようなビブラートはそもそもご法度だと思う。
適正規模で、しかし、メリハリの効いたモダンな演奏を正確無比にやってのける、というのが聴く前に抱いていた印象だった。

最初のシューマンの序曲「ゲノフェーファ」でどんな弦の響を聴かせてくれるかと興味と期待で最初の音を聴いたが、まあ、どこにでもあるような音だった。いわば音慣らしのようなものか。


いよいよ、ベートーベンのバイオリン協奏曲。
これは良かった。やはり、オケの規模が小さいだけに、各パートが明瞭でメロディの輪郭が鮮やかだ。樫本大進のバイオリンも当然、埋もれることなくさりとて浮き立つこともなく良い塩梅に聴こえた。

パーヴォ+N響でベートーベンを聴いたのは昨年末の「第九」だけだが、その時の印象から、ベートーベンを振るときはテンポを早めにするのかという予断を持っていたが、遅くもなく、速くもなく、よく聴く普通のテンポだった。奇を衒うことなく王道のベートーベンだったように思う。

ブラームスには少し驚かされた。休憩が終わって後半の開始時間に既にチューニングが終えたオケが静かに待っている舞台にパーヴォが登場し、客席に軽く一礼したかと思ったらひょいと指揮台に飛び乗り、乗ったが早いか、第一拍を振り下ろした。あっけにとられている間もなく例のティンパニーの8分音符の連打のテンポが結構速い。
ベートーベンではさほど感じなかったけど、ブラームスではけっこう外連味を感じさせる。
テンポの設定然り。強弱のメリハリもはっきりしている。
それらが、小規模編成で…と言っても音圧に不足はないのだ…カチッと輪郭を明らかにして迫ってくるのはある意味で心地よい。あゝ、ブラームスってこうなの?という疑問は覚えるのだけど(ベートーベン風だ!)、まあ、いいかなあ、と説得させられてしまう。

最近、相次いで、ウィーン・フィル、サンフランシスコ響、そしてカンマーフィルと聴いたが、サンフランシスコ響には及ばないもののウィーン・フィルより面白い(巧いという意味ではなく)かな、と言う印象で本番が終演した。

しかし、アンコールが問題だった。
やらなければよかった。
ブラームスのハンガリー舞曲第3番はまずまず、オマケとして楽しく聴いたが、第6番はひどいな。思い切りのテンポ・ルバート。極端なリタルダンドとア・テンポ、強すぎるダイナミックレンジ。これではあのコバケンも真っ青だ。パーヴォとしてはサービスのつもりだったのかもしれないが、慣れないサービス精神が音楽をひどいものにしてしまった。これは聴かないほうが良かった。

♪2016-164/♪みなとみらいホール-44

2015年7月17日金曜日

N響「夏」2015 東京公演

2015-07-17 @NHKホール


マイケル・フランシス:指揮

樫本大進:バイオリン*
クラウディオ・ボルケス:チェロ*
NHK交響楽団

ブラームス:バイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102*
ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68
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アンコール
ブラームス:ハンガリー舞曲第4番(管弦楽版)



実は、NHKホールの最前列で聴いた。
ネットでチケットを買うときに表示されていた座席表では5列目だった。これでも前すぎるけど、ほかにセンター寄りの席で適当なのがなかったので、まあ、5列目くらいならソリストの音もよく聴こえるし受忍限度内かと思ったのだけど、購入後定期演奏会の座席表で確認すると、なんと前の4列が存在しない。

かつては椅子が並べてあったのだろうが、今は舞台がせり出して4列分を侵食しているのだ。それで5列目の席が最前席という訳だ(にもかかわらず4列が表示されていた。)。
そこでN響プレイガイドに問い合わせたら、不正確な座席表を表示したことについて謝罪し、席の変更に応ずるというが、既に状況はもっと厳しくなっていたので最前列で我慢することにした。


迫力はある。ソリストの音も明瞭に聴こえる。弦はガリガリとやにを飛ばすような乾いた原音で迫る。

しかし、バランスの悪さはどうしようもない。
管・打楽器が弦楽器の圧倒的なボリュームにかき消されて、遠くで鳴っているのだ。そのために、管弦楽全体としては2階席や3階席で聴くときよりむしろ迫力に欠けるのが不思議だ。ティンパニーのfffでさえひ弱に聴こえる。



これがN響の音か?
まるで、音楽になっていないではないか。

それに最前列は楽器の配置も見渡せないので、視覚で音楽を聴くという部分がまったくもって損なわれてしまう。

どこのホールでも最前列で聴いた経験はないものの、3~5列目なら聴いたことはあるが、こんなにひどいことはなかった。

おそらく、NHKホールというビッグサイズが問題なのではないか。
舞台寄りのスペースではエアポケットができていて、ここには本来天井や壁、座席に当って跳ね返ってくる残響が全く届かないのではないだろうか。

この現象は最前列だけではないだろう。
NHKホールの場合は、1階は前から何列目までかは知らないけどオーケストラの配置が見通せない場所はたぶん音も悪いと思う。

そんな次第で、大好きなブラームス。
初めて生を聴く樫本大進のバイオリン。
とても楽しみにしていたのに音楽どころではなかった。



♪2015-66/♪NHKホール-06