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2023年10月25日水曜日

未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら特別公演 通し狂言「妹背山婦女庭訓」その2

2023-10-25 @国立劇場



蘇我入鹿⇒中村歌六
漁師鱶七実ハ金輪五郎今国⇒中村芝翫
宮越玄蕃⇒坂東彦三郎
烏帽子折求女実ハ藤原淡海⇒中村梅枝
荒巻弥藤次⇒中村萬太郎
入鹿妹橘姫⇒中村米吉
大判事清澄⇒河原崎権十郎
杉酒屋娘お三輪/采女の局⇒尾上菊之助
豆腐買おむら/藤原鎌足⇒中村時蔵
 ほか

近松半二=作
通し狂言「妹背山婦女庭訓」<第2部>三幕四場
(いもせやまおんなていきん)

  戸部銀作=脚本
  高根宏浩=美術

序 幕  布留の社頭の場
          「道行恋苧環」竹本連中
二幕目  三笠山御殿の場
大 詰  三笠山奥殿の場
     同  入鹿誅伐の場





先週観たばかりだけど、どうも、面白みが分からず、このまま、初代国立劇場での歌舞伎鑑賞を終えるのもすっきりしないので、ちょうど夜にN響Bが入っているので、この日のチケットを買った。

今月の歌舞伎公演はこれで初代国立劇場の見納めということもあって、いつになくお客さんが大勢で、良席は全然残っていなかった。

今月の公演は9月「妹背山婦女庭訓」第1部の続き(第2部)だが、その前半と部分と今月の後半部分は、どうも木に竹を継いだような展開で、釈然としない。

文楽でも通しで観ているけど、文楽版の方が、見どころが多かったように思う。

かくして、2ヶ月にわたる大作を気合を入れて観た割には消化不良で終わったのが誠に残念。

明日で、初代国立劇場は事実上閉館になって、再開場は2029年だ。もちろんその間も、あちこちの劇場を借りて歌舞伎公演は継続されるが、舞台機構(歌舞伎専用劇場ではないから花道、回り舞台、すっぽん、セリもない)の制約から演目も限られてくるね。

♪2023-183/♪国立劇場-13

2023年10月19日木曜日

未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら特別公演 通し狂言「妹背山婦女庭訓」その2

2023-10-19 @国立劇場


近松半二=作
通し狂言「妹背山婦女庭訓」<第2部>三幕四場
(いもせやまおんなていきん)

  戸部銀作=脚本
  高根宏浩=美術

序 幕  布留の社頭の場
          「道行恋苧環」竹本連中
二幕目  三笠山御殿の場
大 詰  三笠山奥殿の場
     同  入鹿誅伐の場


蘇我入鹿⇒中村歌六
漁師鱶七実ハ金輪五郎今国⇒中村芝翫
宮越玄蕃⇒坂東彦三郎
烏帽子折求女実ハ藤原淡海⇒中村梅枝
荒巻弥藤次⇒中村萬太郎
入鹿妹橘姫⇒中村米吉
大判事清澄⇒河原崎権十郎
杉酒屋娘お三輪/采女の局⇒尾上菊之助
豆腐買おむら/藤原鎌足⇒中村時蔵
 ほか





先月に続いて、通し狂言「妹背山婦女庭訓」の後半だ。
この公演が、初代(つまり、現在の)国立劇場の掉尾を飾る。この後、2029年の第二代国立劇場の完成まではあちこちの劇場を渡り歩くことになる。寂しいことだ。それに6年後なんて、足腰は大丈夫だろうかと心配。

「妹背山婦女庭訓」は文楽では19年に、こちらも2公演にわたる通し狂言として観ている。
歌舞伎公演の先月の前半は、見処たっぷりなので先に観た文楽の内容も結構覚えており楽しめたが、今回の後半は、文楽でもややこしい話で、4年以上経過していることもありなかなか思い出せなかった。

しかし、役者陣は歌六、芝翫、時蔵、菊之助を中心に、病気による菊五郎の休演をはね飛ばさんと気合の入った様子。芝翫はますます貫禄が付いた。彦三郎は相変わらずよく通る声。梅枝が珍しく立役。菊五郎の代役も務めた時蔵は最後は藤原鎌足役で髭を生やしていたのも初めて観たよ。
米吉は今も可愛らしい娘役が似合うが、6年後はどうなっているだろう。菊之助も美しい娘役(二役)だったが、少し太っていたな。

初代国立で最後に観る舞台としては消化不良だったのが残念だった。時間を作って再度挑戦するべ。

♪2023-177/♪国立劇場-12

2022年11月2日水曜日

未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 “歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵”

2022-11-02 @国立劇場大劇場


春風亭小朝
翁家社中
----------
早野勘平⇒中村芝翫
女房おかる⇒市川笑也
千崎弥五郎⇒中村歌昇
母おかや⇒中村梅花
判人源六⇒中村松江
一文字屋お才⇒市村萬次郎
斧定九郎/原郷右衛門⇒中村歌六
         ほか

●落語 春風亭小朝
 一 殿中でござる(でんちゅうでござる)
  -太神楽-曲芸 翁家社中
 二 中村仲蔵(なかむらなかぞう)
 
●歌舞伎  仮名手本忠臣蔵 二幕三場
     (かなでほんちゅうしんぐら)
    竹田出雲・三好松洛・並木千柳=作
         国立劇場美術係=美術
    
 五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
 同   二つ玉の場
 六段目 与市兵衛内勘平腹切の場



<歌舞伎&落語>
小朝と芝翫の組合せを繋ぐのは「忠臣蔵」。

企画は良かったが、イマイチの出来。

現存真打の中でも最高ランクの小朝にしては、大劇場の空気を掴み取れなかったか。そもそも寄席の芸を披露する場ではなかったか。

「殿中でござる」は新作だが、忠臣蔵の一つの見方の解説止まり。

1番の楽しみ「中村仲蔵」は志ん朝を愛聴している為にどうしても比較してしまう。小朝も悪か無いけど、気持ちが入っていかん。

音楽でもそうだが、過去に優れたものに接していると、それを超えるもので無い限り、なかなか感動は得られない。寄席で聴けばまた違った味わいがあったかも。残念。

芝翫の早野勘平。これもイケメン過ぎたか。

好感したのは、斧定九郎を演じた歌六だ。
この芝居こそ、中村仲蔵の工夫が今に受け継がれている。
黒の着付けに蛇の目傘。朱鞘の大小。鉄砲に撃たれて着物からはみ出た白塗りの脚に垂れる鮮血。
定九郎の台詞はたった一つ「五十両」だけだが、見事にこの場を引き締めて「千両」役者。

♪2022-164/♪国立劇場-11

2020年11月20日金曜日

11月歌舞伎公演第1部

 2020-11-20 @国立劇場

【第一部】
近松門左衛門=作
国立劇場文芸研究会=補綴
平家女護島(へいけにょごのしま)-俊寛-
            国立劇場美術係=美術

序幕 六波羅清盛館の場
二幕目 鬼界ヶ島の場

平相国入道清盛/俊寛僧都   中村吉右衛門
海女千鳥           中村雀右衛門
俊寛妻東屋/丹左衛門尉基康    尾上菊之助
有王丸                         中村歌昇
菊王丸                           中村種之助
平判官康頼                          中村吉之丞
越中次郎兵衛盛次               嵐橘三郎
丹波少将成経                        中村錦之助
瀬尾太郎兼康                        中村又五郎
能登守教経                          中村歌六



所謂「俊寛」〜鬼界ヶ島。

吉右衛門、菊之助、雀右衛門。
役者が揃ったせいか、コロナ隆盛にも関わらず市松満席近い。

考えてみれば鑑賞・観劇は他人と対面する事は少なく、客は無言で咳払いも粗無い。施設はマメに消毒しているようだし、家に居るより安全?

…とでも思っていなきゃ怖くて観に行けない。

この芝居は、鬼界ヶ島に1人残される俊寛の葛藤が見処だが、放免されないと知った際の地団駄踏む子供じみた態度に比べると船を見送る際の無念さは諦観からか存外おとなしい。

歌舞伎・文楽で何度か観ている中で今回は一番静かな俊寛だったが、あの立場で、あの事情で、人はどんな態度を取るものだろうか、考えさせられた。

吉右衛門は長くこの役を演じながら考え抜いて今の形に至ったのだろうが、これは難しい芝居だなと気付かされた。

それが今日の収穫かな。

♪2020-080/♪国立劇場-10

2019年11月11日月曜日

11月歌舞伎公演「孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ)―日向嶋―」

2019-11-11 @国立劇場


西沢一風・田中千柳=作『大仏殿万代石楚』
若竹笛躬・黒蔵主・中邑阿契=作『嬢景清八嶋日記』から
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言 孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ) 四幕五場
   ― 日向嶋 (ひゅうがじま) ―
            国立劇場美術係=美術

序   幕 鎌倉大倉御所の場
二幕目 南都東大寺大仏供養の場
三幕目 手越宿花菱屋の場
四幕目 日向嶋浜辺の場
             日向灘海上の場

悪七兵衛景清⇒中村吉右衛門
源頼朝/花菱屋長⇒中村歌六
肝煎左治太夫⇒中村又五郎
仁田四郎忠常⇒中村松江
三保谷四郎国時⇒中村歌昇
里人実ハ天野四郎⇒中村種之助
玉衣姫⇒中村米吉
里人実ハ土屋郡内⇒中村鷹之資
和田左衛門義盛⇒中村吉之丞
俊乗坊重源/花菱屋遣手おたつ⇒嵐橘三郎
梶原平三景時⇒大谷桂三
秩父庄司重忠⇒中村錦之助
景清娘糸滝⇒中村雀右衛門
花菱屋女房おくま⇒中村東蔵
           ほか

9月の文楽「嬢景清八島日記」に前段2幕を加えた歌舞伎版通し。
時代物に世話物がサンドイッチになった構造。
特に終幕・日向嶋は能の様式も取り入れて多彩な見もの。
吉右衛門、歌六、又五郎、雀右衛門、東蔵とうれしい芸達者が揃った。
最近歌昇がいい。

♪2019-174/♪国立劇場-14

2019年9月10日火曜日

秀山祭九月大歌舞伎 夜の部

2019-09-10 @歌舞伎座


菅原伝授手習鑑
一、寺子屋(てらこや)
松王丸⇒吉右衛門
園生の前⇒福助
千代⇒菊之助
戸浪⇒児太郎
涎くり与太郎⇒鷹之資
菅秀才⇒丑之助
百姓吾作⇒橘三郎
春藤玄蕃⇒又五郎
武部源蔵⇒幸四郎

二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう
武蔵坊弁慶⇒幸四郎
源義経⇒孝太郎
亀井六郎⇒坂東亀蔵
片岡八郎⇒萬太郎
駿河次郎⇒千之助
常陸坊海尊⇒錦吾
富樫左衛門⇒錦之助

三世中村歌六 百回忌追善狂言
三、秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)
松浦鎮信⇒歌六
大高源吾⇒又五郎
鵜飼左司馬⇒歌昇
江川文太夫⇒種之助
渕部市右衛門⇒鷹之資
里見幾之亟⇒吉之丞
お縫⇒米吉
宝井其角⇒東蔵

今年の秀山祭夜の部は尻尾まで餡の詰まった鯛焼き3枚。大満足。

「寺子屋」は何度目観ても面白い。
今回は、吉右衛門・又五郎・菊之助・幸四郎と見たい役者が揃った。
忠義の為に我が子の首を差し出すという時代錯誤の物語だが不思議と共感してしまうのは無私の精神で徹底的に人に尽くすことの美しさに抵抗できないからだろうな。山本周五郎の掌編「水戸梅譜」に何十回となく読んでいても、新たに読む度泣けてしまうのも同根だ。

今時ありえないような話をありそうに描くのが役者の腕の見せ所。又五郎以下みんな巧いが、吉右衛門は次元が違う大きさを感じさせる。
菊之助の息子、丑之助は團菊祭で初舞台を踏んだ。あいにく彼の出演した夜の部は観なかったので(後日TVで観劇したが)、僕にとっては今日が初見。團菊祭から4ヶ月。6歳になり菅秀才を演じた様子は初舞台で牛若丸を演じた際の子供っぽさとは様変わりで驚いた。

「勧進帳」は弁慶役が奇数・偶数日で仁左衛門と幸四郎が交代。幸四郎は奇数日は富樫を演ずるというハードな舞台をこなしている。幸四郎の弁慶は経験済みなので仁左衛門で観たかったが諸般の事情で偶数日の今日は幸四郎で。富樫は男前の錦之助だ。

義経が孝太郎(最近放映のNHKで昭和天皇。そっくりだったな。)が義経。ちょい老けた義経だけどこれもよし。終盤、弁慶ら部下を謁見する場面などやはり、義経の貫禄を見せる。

3本立ての中でも「松浦の太鼓」がベスト!
歌六・又五郎・東蔵という地味だが達者な役者。米吉が紅一点で華を添える。
忠臣蔵外伝の一種で、これは以前、幸四郎が松浦の殿様を演じたのを観たが、まるで喜劇仕立てだったが、今回は、なかなかしんみりとさせる。

吉良家の隣屋敷に住まいする松浦鎮信(歌六)の赤穂浪士に寄せる思い、本心を明かせず歌に気持ちを託す忠義の大高源吾(又五郎)、二人の俳諧の師である宝井其角(東蔵)、源吾の妹・お縫(米吉…む、かわゆい!)のそれぞれの熱い想いが空回りする前半から、やがて隣家から聞こえてくる山鹿流陣太鼓の連打。
赤穂浪士に助太刀せんと勇みたつ殿様のもとに吉報を知らせにくる大高源吾。すべてのわだかまりが解け、気持ちが結ばれ、喜び合う面々。
おかしくて笑いながらもどっと泣けてきた。

東蔵は、いつもはたいていおばあさん役だ。立ち役(男役)は滅多に観られないが、何をやらしても巧い。人間国宝だものな。
歌六もいい味だ。又五郎も何を演っても巧いな。

3本とも古臭い話なんだけど。でも面白い。


♪2019-136/♪歌舞伎座-04

2019年5月7日火曜日

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部

2019-05-07 @歌舞伎座


一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
工藤祐経⇒松緑
曽我十郎⇒梅枝
曽我五郎⇒萬太郎
大磯の虎⇒尾上右近
化粧坂少将⇒米吉
八幡三郎⇒鷹之資
秦野四郎⇒玉太郎
梶原平次景高⇒菊市郎
梶原平三景時⇒吉之丞
小林朝比奈⇒歌昇
鬼王新左衛門⇒坂東亀蔵
近江小藤太⇒松江
 
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶⇒海老蔵
源義経⇒菊之助
亀井六郎⇒右團次
片岡八郎⇒九團次
駿河次郎⇒廣松
太刀持音若⇒玉太郎
常陸坊海尊⇒市蔵
富樫左衛門⇒松緑
後見⇒齊入
   
竹柴其水 作
三、神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ)め組の喧嘩/品川島崎楼より神明末社裏まで
め組辰五郎⇒菊五郎
女房お仲⇒時蔵
尾花屋女房おくら⇒雀右衛門
柴井町藤松⇒菊之助
おもちゃの文次⇒彦三郎
宇田川町長次郎⇒坂東亀蔵
背高の竹⇒松也
三ツ星半次⇒歌昇
芝浦の銀蔵⇒萬太郎
伊皿子の安三⇒竹松
御成門の鶴吉⇒尾上右近
新銭座の吉蔵⇒廣松  
二本榎の若太郎⇒市村光
亀の子三太⇒男寅
狸穴の重吉⇒玉太郎
山門の仙太⇒左近
辰五郎倅又八⇒亀三郎
田毎川浪蔵⇒吉之丞
左利の芳松⇒橘太郎
大竜山文五郎⇒九團次
三池八右衛門⇒松江
神路山花五郎⇒由次郎
御輿岳芳五郎⇒片岡亀蔵
露月町亀右衛門⇒権十郎
葉山九郎次⇒家橘
島崎楼女将おなみ⇒萬次郎
九竜山浪右衛門⇒又五郎
焚出し喜三郎⇒歌六
江戸座喜太郎⇒楽善
四ツ車大八⇒左團次

●曽我対面⇒梅枝が化粧坂少将の役から今回曽我十郎に昇格したのか、と思ったが萬太郎との実兄弟コンビで十郎・五郎を演ずるのは既に一度経験済みらしい。それにしては萬太郎の五郎はあまり嵌っていなかったが。
化粧坂の少将は米吉が演じて、この人はホンに女性かと見紛うほどに娘役が似合う。
3月の国立歌舞伎で、僕の目には初めて大きな役を見事にこなした歌昇が、今回も朝比奈を初役で務めた。若手の台頭が好ましや。


●勧進帳⇒当代・海老蔵最後の勧進帳。菊之助の義経。松緑の富樫と人気役者を揃えた好配役。海老蔵は姿・形、所作、発声いずれも絵に描いたようで素晴らしい。
こういう伝統の出し物の場合は、決まった形を踏襲しなければならないのだろうが、欲を言えば、弁慶が義経を打擲する場面ではもう少し本気になってほしい。富樫の心根を揺り動かすに足る芝居ができないものか。
海老蔵の弁慶は2度目。高麗屋三代襲名の際の染五郎の勧進帳も(脇役が超豪華で)素晴らしかったが、演出は、いつ・誰の勧進帳を観ても全く一緒だ。そこに意味があるとも言えるけど、も少しリアルに…ならないものだろうか。

●め組の喧嘩⇒初めて観た。鳶衆と相撲取りの喧嘩話。意地の張り合いだけでドラマ性希薄。只管喧嘩の端緒から衝突までを描くがこれが長い。
大詰(全4幕中の最終幕で全四場)の冒頭に大勢の鳶衆が勢揃いして威勢を張るところは見応えがあるが、ここから決着までが3回も場面を変えるので、幕が降りたり、回り舞台が回ったりで、テンションが途切れてしまう。ここを全一幕に仕立ててテンポ良く見たい。あ、これも無理ね。
先月の菊五郎は、これは役どころなのだろうけど、イマイチな活躍ぶりだったが、今回の役(め組の辰五郎)では元気そうでなにより。菊五郎、菊之助が同じ舞台で揃うと海老蔵とは別趣の華がある。


♪2019-058/♪歌舞伎座-03

2019年4月23日火曜日

四月大歌舞伎 昼の部

2019-04-23 @歌舞伎座


今井豊茂 作
藤間勘十郎 演出・振付
一 平成代名残絵巻(おさまるみよなごりのえまき)
常盤御前⇒福助
藤原基房⇒権十郎
  平宗盛⇒男女蔵
  平知盛⇒巳之助
平徳子⇒壱太郎
  遮那王⇒児太郎
  左源太⇒男寅
平重衡⇒吉之丞
右源太⇒竹松
平時子⇒笑三郎
建春門院滋子⇒笑也
鎌田正近⇒市蔵
平宗清⇒彌十郎

二 新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)
座摩社/野崎村
〈座摩社〉
油屋娘お染⇒雀右衛門
丁稚久松⇒錦之助
弥忠太⇒家橘
勘六⇒寿治郎
山伏法印⇒松之助
山家屋佐四郎⇒門之助
手代小助⇒又五郎
〈野崎村〉
久作娘お光⇒時蔵
油屋娘お染⇒雀右衛門
丁稚久松⇒錦之助
手代小助⇒又五郎
百姓久作⇒歌六
後家お常⇒秀太郎

坂田藤十郎米寿記念
三 寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ )鶴亀
女帝⇒藤十郎
亀⇒猿之助 
従者⇒歌昇
従者⇒壱太郎
従者⇒種之助
従者⇒米吉
従者⇒児太郎
従者⇒亀鶴
鶴⇒鴈治郎

四世鶴屋南北 作
四 御存 鈴ヶ森 (ごぞんじすずがもり)
白井権八⇒菊五郎
東海の勘蔵⇒左團次
飛脚早助⇒又五郎
北海の熊六⇒楽善

短いのが4本。

1本目の「平成代名残絵巻(おさまるみよなごりのえまき)」は平成から令和への代替わりを、
3本目の「寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ )」はその名前が掛けてある坂田藤十郎米寿を、
それぞれ祝う長唄舞。

いずれも華麗な衣装や舞台装置などで賑やかに寿いだ。
藤十郎はほとんど舞うこともなく、形を決めるだけ。まあ、それでも存在感があるのは大したもの…かな。
お大事にしてくださいよ、と言いたくなる。

「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)」は、お染<雀右衛門>、久松<錦之助>、お光<時蔵>。
何れも悪くないが、今月の登場する役者の中で言えば、せめて猿之助、できれば米吉、児太郎、壱太郎等の世代でこの芝居を観たい。雀右衛門らのベテラン勢ではそろそろこの芝居は感情移入が難しくなってきた。

最後は「御存 鈴ヶ森 (ごぞんじすずがもり」。
滅法強い白井権八<菊五郎>と男伊達の幡随院長兵衛<吉右衛門>の出逢いを描く。
人間国宝2人の絡みと言っても多分に様式がかった演出で丁々発止の緊迫感は無い。
もう派手には動けない菊五郎<権八>の立回りが長過ぎだ。

歌舞伎役者も働き方改革しないと芸を消耗するよ。

♪2019-052/♪歌舞伎座-02

2018年12月6日木曜日

12月歌舞伎公演 通し狂言「増補双級巴」〜石川五右衛門〜

2018-12-06 @国立劇場


石川五右衛門⇒ 中村吉右衛門
壬生村の次左衛門⇒ 中村歌六
三好修理太夫長慶⇒ 中村又五郎
此下藤吉郎久吉・真柴筑前守久吉⇒尾上菊之助
大名粂川但馬⇒ 中村松江
大名田島主水/早野弥藤次⇒  中村歌昇
足柄金蔵/大名白須賀民部⇒ 中村種之助
次左衛門娘小冬⇒ 中村米吉
大名天野刑部/小鮒の源五郎⇒ 中村吉之丞
大名星合兵部/三二五郎兵衛⇒ 嵐橘三郎
呉羽中納言氏定/大名六角右京⇒ 大谷桂三
足利義輝⇒ 中村錦之助
傾城芙蓉/五右衛門女房おたき⇒ 中村雀右衛門
義輝御台綾の台⇒ 中村東蔵
                                                ほか

三世瀬川如皐=作
国立劇場文芸研究会=補綴
国立劇場美術係=美術

通し狂言 増補双級巴(ぞうほふたつどもえ)四幕九場
    ―石川五右衛門―
         中村吉右衛門宙乗りにて
             つづら抜け相勤め申し候

発   端 芥川の場
序   幕 壬生村次左衛門内の場
二幕目 第一場  大手並木松原の場
            第二場  松並木行列の場
三幕目 第一場  志賀都足利別館奥御殿の場
            第二場  同                     奥庭の場
            第三場  木屋町二階の場
大  詰    第一場  五右衛門隠家の場
            第二場  藤の森明神捕物の場

今月の国立劇場は役者が豪華。
吉右衛門、歌六、又五郎、菊之助、錦之助、雀右衛門、東蔵ら。

石川五右衛門を題材とするいくつかの作品を素材に三世瀬川如皐が取りまとめた作品(1851年初演)を基に、今回、新たに翻案したそうである。
場面によっては、90年(木屋町二階)、70年(壬生村)、50年(五右衛門隠家)ぶりの発掘という。こういうところが国立劇場らしい。

が、<娯楽>に留めず、石川五右衛門の家族を思う人間味を表現しようとした試みが、次ぎ接いだ前後で五右衛門の様子が異なる印象を齎す結果となり、謂わば木に竹接いだ感じになってしまったのは残念。

が、今回の売り物の一つ、「宙乗葛籠抜け」には驚いた。
花道上を大きな葛籠が宙にぶら下がって2階客席前辺りまできたところで、その中から吉右衛門が飛び出すのは、そういう仕掛けがあることは承知していたけど、実際に眼前で起こって、これは驚いた。目の前で見たのだけど、どういう仕掛けになっていたのか、一瞬の出来事なので、分からなかった。

最後は吉右衛門の大立ち回りだ。
これも、形を見せるものだとはいえ、背中が丸くなったような吉右衛門のひたすらスローモーションの立回りに不安を禁じ得なかった。

役の大きさの割に見せ場の少なかった菊之助、娘役がドンピシャの米吉が1幕で姿を消すなど、欲求不満が残ったものである。

♪2018-162/♪国立劇場-016

2018年9月6日木曜日

秀山祭九月大歌舞伎 昼の部

2018-09-06 @歌舞伎座


  祇園祭礼信仰記
一、金閣寺
此下東吉実は真柴久吉⇒梅玉
雪姫⇒児太郎
狩野之介直信⇒幸四郎
松永鬼藤太⇒坂東亀蔵
此下家臣春川左近⇒橋之助
同   戸田隼人⇒男寅
同   内海三郎⇒福之助
同   山下主水⇒玉太郎
腰元⇒梅花
腰元⇒歌女之丞
十河軍平実は佐藤正清⇒彌十郎
松永大膳⇒松緑
慶寿院尼⇒福助

  萩原雪夫 作
  今井豊茂 補綴
二、鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)
更科の前実は戸隠山の鬼女⇒幸四郎
平維茂⇒錦之助
侍女かえで⇒高麗蔵
侍女ぬるで⇒米吉
侍女かつら⇒児太郎
侍女もみじ⇒宗之助
従者月郎吾⇒隼人
従者雪郎太⇒廣太郎
男山八幡の末社⇒玉太郎 
男山八幡の末社⇒東蔵

  河竹黙阿弥 作
  天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)
三、河内山(こうちやま)
上州屋質見世
松江邸広間
同  書院
同  玄関先
河内山宗俊⇒吉右衛門
松江出雲守⇒幸四郎
宮崎数馬⇒歌昇
大橋伊織⇒種之助
黒沢要⇒隼人
腰元浪路⇒米吉
北村大膳⇒吉之丞 
高木小左衛門⇒又五郎
和泉屋清兵衛⇒歌六
後家おまき⇒魁春

「金閣寺」、「鬼揃紅葉狩」、「河内山」3本立て。それぞれに歌舞伎らしい作品だ。

「金閣寺」では久し振りに大きな役の松緑を楽しんだ。
児太郎が女形の大役「雪姫」に初役で挑んだ。児太郎はこれまで何度も観ていたけど大きな役は無かったので声の具合に着目したことがなかったから、今日の出来が普段どおりなのか喉の具合が悪かったのか判断できないが、少し嗄れるところが気になった。若いお姫様としてはもう少し済んだ声がほしいが。

その「金閣寺」で、5年近い病休から復帰した中村福助の登場では館内がどっと湧いた。

昼の部の吉右衛門の出番は「河内山」だけだが、声がよく通って良かった。七五調での聴かせどころは最後の二幕目第三場「玄関先の場」だが、ここでは大向うから盛んに掛け声が飛んだ。

こういうところは、歌舞伎が役者と観客とで成り立っている芸だなと実感する。

幸四郎は全作に登場し、夜の部にも出ている。そんなに器用に働いて芸が枯渇しないか?

個人的に好感している米吉くん。今日も良かった。

♪2018-105/♪歌舞伎座-05

2018年2月1日木曜日

二月大歌舞伎 昼の部

2018-02-01 @歌舞伎座


一、春駒祝高麗(はるこまいわいのこうらい)
工藤祐経⇒梅玉
曽我五郎⇒芝翫
大磯の虎⇒梅枝
喜瀬川亀鶴⇒梅丸
化粧坂少将⇒米吉
曽我十郎⇒錦之助
小林朝比奈⇒又五郎
     
二、一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)
檜垣/奥殿
一條大蔵長成⇒染五郎改め幸四郎
常盤御前⇒時蔵
お京⇒孝太郎
吉岡鬼次郎⇒松緑
茶亭与市⇒橘三郎
女小姓⇒宗之助
八剣勘解由⇒歌六
鳴瀬⇒秀太郎
     
三、歌舞伎十八番の内 暫(しばらく)
鎌倉権五郎⇒海老蔵
鹿島入道震斎⇒鴈治郎
那須九郎妹照葉⇒孝太郎
成田五郎⇒右團次
小金丸行綱⇒彦三郎
加茂三郎⇒坂東亀蔵
桂の前⇒尾上右近
大江正広⇒廣松
埴生五郎⇒弘太郎
荏原八郎⇒九團次
足柄左衛門⇒男女蔵
東金太郎⇒市蔵
局常盤木⇒齊入
宝木蔵人⇒家橘
加茂次郎⇒友右衛門
清原武衡⇒左團次
     
北條秀司作・演出
四、井伊大老(いいたいろう)
井伊大老⇒吉右衛門
お静の方⇒雀右衛門
昌子の方⇒高麗蔵
宇津木六之丞⇒吉之丞
老女雲の井⇒歌女之丞
仙英禅師⇒歌六
長野主膳⇒梅玉

高麗屋3代同時襲名披露公演の第2弾、と言っても3人が揃うのは夜の部で、これは3等席以下の切符が取れない。2等席といっても1万5千円だ。これなら日生劇場のS席に回したい。
昼は新・幸四郎が一条大蔵卿に出ただけで新・白鸚も新・染五郎も夜の部だけだ。それに夜の部には高麗屋の3人以外に菊五郎、仁左衛門、玉三郎、猿之助、藤十郎などのスターが登場するので、昼のぶとは比べ物にならない豪華さだ。
昼夜の配役の偏りは大いに不満。
それで料金は同じなんだものなあ。
結局、昼の部だけではなく夜の部も観せようという商魂か。
いや、それだけではなく「仮名手本〜七段目」ではお軽勘平を偶数日と奇数日で、玉三郎+仁左衛門と菊之助+海老蔵というダブルキャストにして、よければ二度とも観てくださいという魂胆であるのが腹立たしい。


その高麗屋の貴重な出番「一條大蔵譚」では新・幸四郎の阿呆ぶりはもっとハジけたかった。この芝居は何回か観ているが、誰が演っても無理があって、面白いと感じたことはない。大義のために阿呆なふりをしているが、ここ一番では正気に戻ってかっこよく見せ問題が片付くとまた阿呆に戻るのだが(もう、戻る必要はないのではないか、という気がしてならないのだけど。)、こういう変化はなんかお客を喜ばせるにはとても安易でどうも気分が乗れない。
ま、ここぞというところで、一條大蔵卿が孔雀の羽を広げるように豪華な衣裳を見せて見得を切るというところが、歌舞伎の華々しいところで、これはこれでいいのだろうけど。

「暫」は前に七之助の「女暫」を観たが、本家?は今日が始めて。海老蔵がさすがの貫禄。長い刀を振り回して大勢の首を跳ねるところは「女暫」で経験していたが、面白い。
「井伊大老」はえらく地味な科白劇だが、2幕途中から登場する吉右衞門と雀右衛門のシットリ芸がいい。

♪2018-013/♪歌舞伎座-01

2017年12月11日月曜日

12月歌舞伎公演「今様三番三」、「通し狂言 隅田春妓女容性―御存梅の由兵衛―」

2017-12-11 @国立劇場


●今様三番三(いまようさんばそう)
   大薩摩連中
   長唄囃子連中

並木五瓶=作
国立劇場文芸研究会=補綴
●通し狂言 隅田春妓女容性(すだのはるげいしゃかたぎ) 三幕九場
 ―御存梅の由兵衛― (ごぞんじうめのよしべえ)
             国立劇場美術係=美術
序幕  柳島妙見堂の場
    同 橋本座敷の場
    同 入口塀外の場
二幕目 蔵前米屋店先の場
    同 塀外の場
    同 奥座敷の場
    本所大川端の場
大詰  梅堀由兵衛内の場
    同 仕返しの場

中村吉右衛門⇒梅の由兵衛
中村歌六⇒源兵衛堀の源兵衛
中村又五郎⇒土手のどび六実は十平次
尾上菊之助⇒由兵衛女房小梅/丁稚長吉
中村歌昇⇒佐々木小太郎行氏/延紙長五郎
中村種之助⇒結城三郎貞光/芸者小糸
中村米吉⇒米屋娘お君
中村吉之丞⇒医者三里久庵
嵐橘三郎⇒米屋佐次兵衛
大谷桂三⇒曽根伴五郎
中村錦之助⇒金谷金五郎
中村雀右衛門⇒曽我二の宮実は如月姫/額の小三
中村東蔵⇒信楽勘十郎
 ほか

連日の劇場通いで初見演目なのに予習なし。寝不足。折角2階花道寄り最前列を取ったのに集中できず。吉右衛門、雀右衛門、歌六、東蔵、又五郎、菊之助、米吉…みんな好きなのにゴメン!
でも、筋もイマイチだったかもな。39年ぶり上演(=永く上演機会がなかった)にはこういう理由もあるのかも。


♪2017-199/♪国立劇場-19

2017年10月24日火曜日

10月歌舞伎公演「通し狂言 霊験亀山鉾」

2017-10-24 @国立劇場


平成29年度(第72回)文化庁芸術祭主催
四世鶴屋南北=作
奈河彰輔=監修
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言 霊験亀山鉾<れいげんかめやまほこ>四幕九場
― 亀山の仇討 ―

序 幕 第一場 甲州石和宿棒鼻の場 
    第二場 同 石和河原仇討の場
    第三場 播州明石網町機屋の場
二幕目 第一場 駿州弥勒町丹波屋の場
    第二場 同 安倍川返り討の場
    第三場 同 中島村入口の場
    第四場 同 焼場の場
三幕目 播州明石機屋の場
大 詰 勢州亀山祭敵討の場

(出演)
片岡仁左衛門⇒藤田水右衛門/古手屋八郎兵衛実は隠亡の八郎兵衛
中村歌六⇒大岸頼母
中村又五郎⇒石井兵助/石井下部袖助
中村錦之助⇒石井源之丞
片岡孝太郎⇒源之丞女房お松
中村歌昇⇒若党轟金六
中村橋之助⇒大岸主税
中村梅花⇒石井家乳母おなみ
片岡松之助⇒藤田朴庵/縮商人才兵衛
上村吉弥⇒丹波屋おりき
坂東彌十郎⇒掛塚官兵衛/仏作助
中村雀右衛門⇒芸者おつま
片岡秀太郎⇒石井後室貞林尼   ほか


10月4日に第1回目を観たが、なにしろ全4幕9場もあり、人間関係の飲み込めない部分もあって、本来の面白さを堪能できなかった感じもしたので再度観ることにした。

今度は2回目であるから話の筋はよく分かった。

悪の化身ともいうべき藤田水右衛門(仁左衛門)がそもそも卑怯な闇討ちで殺した石井右内の係累による仇討ちを、悪知恵を働かせ、卑怯な手段を用いて次々と返り討ちにしてゆく。
まずは弟石井兵介には正式な敵討ちの場で毒を盛ることで斬殺。
右内の養子石井源之丞と右内の部下であった轟金六を騙しておびき寄せ、落とし穴に脚を落としたところを多数で斬り掛かり斬殺。
源之丞の子を身ごもっていた愛妾おつまも腹の子もろとも刺し殺す。その後、水右衛門は憎々しげに指折りながら一体何人殺したものかとほくそ笑む。

石井右内の係累はもはや少なく、孫の源次郎は奇病を患い立つこともできない。果たして…。

仁左衛門の芝居はこれまでも何度も観ているけど、大きな役としては「毛谷村」の六助ぐらいのもので、どういう訳か巡り合わせが悪くてこういう通し狂言での主役の仁左衛門を見るのは初めてだった。2度も同じ舞台を観て、なるほど、人気者の仁左衛門だと得心した。
また、ほかの役者では、やはり雀右衛門が巧いな。今回は仁左衛門演ずる八郎兵衛とも水右衛門とも斬り合う場面があるが、そういう場面でもまったくもって女性としか思えない身体の動きに大いに感心する。また、顔立ちよくてきれいだから得をしているな。その点、片岡孝太郎などは顔立ちで損している。父親の仁左衛門は端正な顔立ちなのに…。

ほかに好きなのは彌十郎と又五郎。とくに又五郎はスッキリはっきりしていていい。

♪2017-166/♪国立劇場-16