ラベル 川久保賜紀 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 川久保賜紀 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年5月27日土曜日

土曜ソワレシリーズ《女神との出逢い》第300回記念 〜ガラ&フィナーレ

2023-05-27 @フィリアホール



バイオリン◎
 川久保賜紀⇒3 / 1
 松田理奈⇒1 / 3
 南紫音⇒4 / 2
 毛利文香⇒2 / 4
ビオラ◎
 中恵菜⇒2 / 1
 田原綾子⇒1 / 2
チェロ◎
 遠藤真理⇒2 / 1
 新倉瞳⇒1 / 2

数字は、
エクスクでの担当 / メンデルスゾーンでの担当を表す(川久保はエネスクでは第3Vnを、メンデルスゾーンでは第1Vnを担当したという意味)。

ジョルジェ・エネスク:弦楽八重奏曲ハ長調 Op.7
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲変ホ長調 Op.20
-------------------アンコール-----------------------
ピアソラ(山中惇史編):Tanti anni prima(昔々)



フィリアの「女神との出逢い」シリーズ300回記念にしてフィナーレ。ということで、今回は8人もの旬の美形実力派が揃って、もう、心穏やかならず。
全員が色とりどりのドレスだが、いつもとは気合の入り方が違って、所謂<勝負服>で全員が臨んだのではないか。

かぶりつきで観ているといやはや、眼福!眼福!

休憩後の後半には、ひょっとして…と思ったが、期待どおりで、全員がお色直しの花畑。

ユリアンナ・アヴデーエワが見たら何というだろう。
これでは音楽が身に入らない…かと言えばそこは修行を積んでいるので、大丈夫😅。

編成は弦楽四重奏を2倍にしたもの。
しかし、2曲ともあくまでも八重奏曲で、8本の弦楽器が一斉に動くこともあるが、それぞれ独自に音が割り当てられている。

エネスク(1881-1955)という作曲家は名前を聞くのも初めて。とんでもない現代音楽かと思いきや、ふと思い出したのは溝口肇の音楽だった。要は、現代風ではあるけど、自己中ではなく、お客さんを置いてきぼりにはしない心地良い音楽だった。40分前後あったかな?聴き応えも十分。


前半の楽器配置は弦楽四重奏を横に倍にした一つの典型だったが、後半のメンデルスゾーンでは2つの弦楽四重奏が鏡を挟んで対峙する形。かつVcが真ん中に位置したので、ビオラはVcを挟んで左右に分かれた。後刻Youtube調べたら、こういう形は格別珍しくはなかった。なるほど、八重奏は四重奏の倍ということではないのでこれもありなんだろう。

弦楽八重奏曲といえばメンデルスゾーンくらいしかない?ので結構馴染んでいるし、抒情的な2楽章以外は元気いっぱいで楽しい。
しかし、興味深かったのは、音楽そのものよりスリリングなアンサンブルだ。フレーズのキャッチボールの度に耳移りならぬ目移りしてあれこれと心惹かれたことだ。

エネスク⇒ https://youtu.be/Ugv_o2XsJoE

♪2023-093/♪フィリアホール-02

2019年3月14日木曜日

みなとみらいアフタヌーンコンサート2019前期 川久保賜紀 & 小菅優 デュオ・リサイタル

2019-03-14 @みなとみらいホール


川久保賜紀:バイオリン
小菅優:ピアノ

ブラームス:バイオリン・ソナタ第1番ト長調「雨の歌」作品78
  〃  :バイオリン・ソナタ第2番イ長調 作品100
  〃  :バイオリン・ソナタ第3番ニ短調 作品108
----------------
シューマン:「3つのロマンス」から第2曲 作品94-2
ブラームス:「FAEソナタ」から第3楽章スケルツォ

先月イブラギモヴァ&ティベルギアンで聴いたばかりの同じプログラムを(この時は小ホール)、今日は同じみなとみらいホールの大ホールで。

あいにくこのアフタヌーンコンサート・シリーズではうっかりして先行発売に出遅れて良席が得られず、真ん中だが列番20番台。あまりに遠い。オーケストラならこの辺も一興だ(個人的にはもっと前が好き。)が、独奏・二重奏を含む室内楽となると音源から離れすぎだ。

音は聞こえるが音楽が聴こえてこない。

イブラギ〜の、前から2列目のど真ん中という、演奏家の息遣いが聴こえるかぶりつきで聴いた至福の時と、つい比べてしまうと、もう隔靴掻痒・切歯扼腕で妄想ばかりが駆け巡った。

このシリーズ前期だけであと4回と思うと悲しくなる。
尤も今回はイブラギ〜の印象が鮮明だったせいもある。
家でCD回しているような音だったが、残りはなんとか態勢を立て直して演奏に集中できるように努めよう。

♪2019-029/♪みなとみらいホール-10

2018年6月8日金曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第338回横浜定期演奏会

2018-06-08 @みなとみらいホール


ピエタリ・インキネン:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団

川久保賜紀:バイオリン*

【オール・メンデルスゾーン・プログラム】
演奏会用序曲「フィンガルの洞窟」ロ短調 作品26
バイオリン協奏曲ホ短調 作品64*
劇音楽「真夏の夜の夢」作品61から
 序曲/スケルツォ/間奏曲/夜想曲/結婚行進曲
---------------
アンコール
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第2番ニ短調 BWV1004から第3曲サラバンド*
メンデルスゾーン:「無言歌集」作品30から「ヴェネツィアの舟歌」管弦楽版

オール・メンデルスゾーン・プログラム。
これでバイオリンのアンコールがメンデルスゾーンであれば完璧だったが、でも、彼はバイオリンの無伴奏は作っていないはずだから、やむを得ないね。


フィンガルの洞窟は管と弦がうまく噛み合っていない感じだったな。
弦について言えば、だんだん良く鳴る法華の太鼓で、後半うんと良くなった。メンコン(メンデルスゾーン・バイオリン・コンチェルト)では、独奏の陰で、弦楽合奏があまり出しゃばらないのだけど、良い感じだった。尤も肝心の独奏は全然楽しめなかったが。

真夏の夜の夢での弦楽アンサンブルは実に耳に心地良い。少しシャリシャリ感もあったが、広域のキンキン音よりずっといい。管は何箇所か残念なミスがあった。

最近の日フィルの弦はかなり高水準で満足できるのが楽しみだ。

さて、問題はメンコンだ。
Vnは川久保賜紀。出だしの音楽が違う。それはメンデルスゾーンじゃないっ!と言う感じが最後まで払拭できなかった。音はすごくきれいだし、独奏者として音圧も十分。
なのに、気持ちが乗れないのは、表情が堅いからではないか。どうも、教本どおりだが、未だ、自分の音楽になっていない、そこまでこなれていない、という感じで、それはアンコールのバッハで更に極端に表れて、まだ仕上がっていないものを聴かされた感じだった。

5月20日、同じ場所で聴いたクロエ・ハンスリップ+読響のメンコンの味わい深さに比べるとこちらは砂を噛むような音楽だった。

オケもアンコールがあって、メンデルスゾーンの無言歌から作品30の「船歌」のオーケストラ版だったのが洒落ていたね。無言歌集の中で3曲ある「舟歌」の中でも一番有名でそれだけに馴染んでいるし、素直に美しい。

終演後インキネンを囲んで
♪2018-065/♪みなとみらいホール-17