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2014年9月14日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団:2014年度 みなとみらい年間会員交流イベント

2014-09-14 @はまぎんホールヴィアマーレ


川瀬賢太郎(常任指揮者)
永峰大輔(副指揮者)

メンデルスゾーン⇒ピアノ三重奏曲第1番Dm Op49から第1、2、4楽章

Vn:﨑谷直人
Vc:門脇大樹
Pd:梅村百合

石田泰尚 ミニ・リサイタル
ピアソラ⇒アディオス・ノニーノ/「タンゴの歴史」より’現代のコンサート’
ビジョルド⇒エル・チョクロ
ガーデ(大橋晃一編曲)⇒ジェラシー

Vn:石田泰尚
Pf:中島剛

神奈川フィル次期定期プログラム発表
懇談会


今日の催しは、交流会(来季の定期演奏会のプログラム発表や常任指揮者、コンマスなどと定期会員との懇談・撮影・サイン会)が主眼だったので、時間の制約もあったのだろうけど、演奏会はオマケ程度のミニコンサートだった。

事前に「~から」と案内もされていたが、楽しみだったメンデルスゾーンのピアノトリオ第1番は第3楽章が省略された。
第3楽章は3分強という一番短い楽章なのに、何もこれを外さなくともいいではないか。

今日のトリオは神奈川フィルの首席(バイオリンとチェロ)にピアノの梅村百合さんを加えた編成で、7月にも同じメンバーでハイドンのピアノ三重奏曲を聴いている。
トリオとして本格的に活動しているのではないのだろうけど、息が合っているように思う。前にも感じたけど、各楽器が出しゃばらず音量のバランスがとても良い感じだ。

後半は、神奈川フィルの顔ともいうべきソロ・コンサートマスターの石田泰尚のタンゴ・リサイタル、と言っては不正確かもしれないけど、ピアソラを中心に情熱的な古典タンゴから、超絶技巧ぽい現代曲を計4曲。
いつ聴いてもこの人の演奏は気合が入っている。
もう少し愛想よくすればどっと人気が出るんだろうけど、硬派を気取っているところが魅力なのかもしれない。石田氏の演奏スタイルを見ていると、ケレン味たっぷりで、コンマスってこのくらいの存在感がなくちゃなあといつも納得してしまう。


みなとみらいの横浜銀行本店内にある「はまぎんホールヴィアマーレ」というところは初めて入った。
客席500人強の多目的ホールだが、今日は、後ろ半分は使っていなかったので、観客は250人位だったのかも。
前から4列目の中央という、室内楽を聴くには好都合な場所を確保したが、この辺だとコンサート専用ホールでなくとも、チェロの柔らかい中低音、ヴァイオリンの繊細な高音、ピアノのキラメキとすっきり抜ける重低音が実にきれいだ。

そろそろ各オーケストラの来季の予定が発表される時期になったようだ。
神奈川フィルの3つの定期演奏会がその先陣を切って今日発表された。
再来年(2016年)の3月までの予定が入った訳だ。
なんか、あまりに先のことで呆然とする。それまで健康で過ごしたいな。

♪2014-84/♪はまぎんホールヴィアマーレ-01

2014年7月9日水曜日

みなとみらいクラシック・クルーズ Vol.58 神奈川フィル名手による室内楽①<ティータイム・クルーズ>

2014-07-09 @みなとみらいホール

﨑谷直人(神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第1コンサートマスター 2014年4月より)
門脇大樹(神奈川フィルハーモニー管弦楽団 首席チェロ奏者)
梅村百合(ピアノ

マスネ:タイスの瞑想曲
カサド:無伴奏チェロソナタ 第3楽章
ハイドン:ピアノ三重奏曲 第25番 ト長調 「ジプシー・ロンド」Hob.Xv:25



マスネの「タイスの瞑想曲」はあまりにも有名だけど、元歌というべき歌劇「タイス」の話は全然知らなかったが、プログラムによれば、修道士アタナエルが娼婦タイスと出会い、その堕落した生活を改めるように説教して信仰への道に導く。彼の努力が実を結びタイスは修道女として生きる道を選択した。ところが、アタナエルはタイスが忘れられず、恋い焦がれて悶え苦しむ…という話で、(人によるが)信仰というものの薄っぺらい仮面を剥いでみせるようで興味深い。
タイスはその瞑想の中で、神への祈りを込めたのだろうか、それとも彼女もアタナエルへの恋慕と闘っていたのだろうか。

これから「タイスの瞑想曲」を聴くときはきっとこの話を思い出すだろうな。

現代スペインの作曲家にして高名なチェリスト、カサドの無伴奏チェロ組曲は、僕にとって、この曲しか知らないし(CDを持っている唯一の作品)、生で聴くのも初めてだった。
スペイン情緒たっぷりの名品でできれば全3楽章を聴きたかった。

ハイドンCD全曲聴破は、交響曲の前半1/3で頓挫しているので、今日のピアノトリオ第25番は多分今回のステージで初めて聴いたように思う。
通称「ジプシー・トリオ」とか「ジプシー・ロンド」という呼び方に記憶があったので、あるいはどこかで聴いたことがあったのかもしれない。

まさにハイドンとはこれだ、というような軽妙な味わいだ。
しかし、第3楽章が意外な展開で、なるほど「ジプシー」と呼ばれるのは納得。
西洋古典音楽の王道のような旋律とハンガリー民謡風のメロディーが輪唱するのだ。チャールダーシュの後半部分のような印象を受けた。とても面白い曲だ。

さて、今日のトリオは特に楽団名も付いていない俄ごしらえだろうが、弦の2人は同じオケのメンバーだしアンサンブルはお手のものだろう。

ピアノの梅村女史は1月に声楽リサイタルの伴奏者として聴いていたが、今日はトリオの一員として存分に技量を発揮できたのではないか。感じのいい人だ。

ちょうど1週間前に同じ場所でチャイコフスキーのピアノトリオを聴いたが、その時は3者のバランスに残念感があったが、今日はピアノが控えめというか、バイオリンとチェロをよく聴きながら演奏していたのではないか、と思った。実に良いバランスだった。

♪2014-68/♪ @みなとみらいホール-29

2014年1月24日金曜日

三橋さゆり メゾ・ソプラノリサイタル

2014-01-24 @かなっくホール


三橋さゆり Ms
梅村百合 Pf


●フォーレ
リデノア
夢のあとに
マンドリン
水のほとりにて

月の光
●ドビュッシー
パンの笛
眠りの森の美女
●アーン
クローリスに
信じない人
私があの家にとらわれていたとき
愛される人
●プーランク
モンパルナス
パリへの旅
愛の小径
―――――――――――
●山田耕筰
この道
待ちぼうけ
ペチカ
●中田喜直
未知の扉
むこうむこう
霧と話した
サルビア
あなたとわたし
悲しくなったときは 



歌手のソロ・リサイタルは初めての経験だった。
三橋さゆりって人のことも何にも知らない。
メゾ・ソプラノってちょっと地味だなあ…と思いつつも、家から徒歩8分のかなっくホールで、料金も安価だったから、ちょいと聴いてみるかな、という気持ちだった。

三橋さんというのは、東京藝大の博士課程在籍中だそうで、今日のリサイタルが、いわばプロデビューとなるのかな。

容姿端麗で、声も可愛らしい。
歌っている間はずっと声楽的発声?なので地声は分からないけど、プログラムが全部終了してから、あいさつしたのは、やはり可愛らしい声、それも細い声だ。
あんなか細い地声でも長い時間の訓練の積み重ねで身体全部を楽器にしてしまうんだな。

帰宅後声部の音域について調べてみたけど、弦楽器が4種類に分かれている程には厳密なものではなさそうだ。声質や歌い手の得意声域で便宜的に分けているらしい。
今日の三橋さんもメゾ・ソプラノといいながら結構ハイトーンも出していたなあ。むしろ低い音が難しそうだった。



山田耕筰の3曲とフォーレの「夢のあとに」以外は(たぶん)初めて聴く曲ばかりだった。
「夢のあとに」はチェロやバイオリンの小品として定着しているけど本来は歌曲だったんだ、とこれも初めて知った。


♪2014-08/♪かなっくホール-01