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2018年7月1日日曜日

新国立劇場オペラ 開場20周年記念特別公演「トスカ」

2018-07-01 @新国立劇場


指揮:ロレンツォ・ヴィオッティ
演出:アントネッロ・マダウ=ディアツ
美術:川口直次
衣裳:ピエール・ルチアーノ・カヴァッロッティ
照明:奥畑康夫

合唱⇒新国立劇場合唱団/びわ湖ホール声楽アンサンブル
管弦楽⇒東京フィルハーモニー交響楽団

トスカ⇒キャサリン・ネーグルスタッド
カヴァラドッシ⇒ホルヘ・デ・レオン
スカルピア⇒クラウディオ・スグーラ
アンジェロッティ⇒久保田真澄
スポレッタ⇒今尾滋
シャルローネ⇒大塚博章
堂守⇒志村文彦



プッチーニ:「トスカ」全3幕〈イタリア語上演/字幕付〉

予定上演時間:約3時間
第Ⅰ幕55分
 --休憩25分--
第Ⅱ幕45分
 --休憩25分--
第Ⅲ幕30分

過去6回再演の実績のせいか、初日だったが堂々の安定感。東フィル含めみんな良かったけど、 C.ネーグルスタッドのトスカ、C.スグーラのスカルピア、ホルヘ・デ・レオンのカヴァラドッシという海外勢の3人がとりわけ素晴らしい。

オペラではヒロイン、必ずしも美形にあらずだが、今回のトスカは歌がうまいだけでなく美形でなければ役に説得力がないのだから、ネーグルスタッドが美形でホンに良かった。

憎たらしいスカルピオのスグーラは身長2mもあろうかという大男で、なかなかいかつい顔つき。これはぴったりだった。

奥行のある舞台を活かした舞台装置も圧巻で第1幕の教会の場面、終盤にミサが始まりテ・デウムが歌われる時にそれまで手前にあった舞台装置が左右に広がり、中央はどんどんと奥に遠のいて、見事に大舞台の機構を存分に使った見ものとしても素晴らしい出来だった。3幕も2階建て構造で、いよいよ死刑執行という際に大舞台が迫り上がるのも興奮する。

演出が2000年の初演以来変わっていなというが、まことに結構。これはわずかでも変えるべきところがないと思う。実に良く出来た正統派の優れた演出だと思う。

ビデオ鑑賞を含め、トスカはいろいろ観てきたが、こんなにも没入でき、共感でき、音楽に酔ったのは初めてだ。

最近は、オペラもやたら読み替え演出が多く、つい先日NHKが放映した今年3月のザルツブルグ復活祭音楽祭2018での「トスカ」なんぞ、近年のテロ事件に着想を得たか、少年に銃を持たせる始末。原点に戻れ、原典に戻れと言いたいよ。

♪2018-076/♪新国立劇場-08

https://youtu.be/Z23_ukQmt-4

2017年5月17日水曜日

オペラ:「ジークフリート」ハイライトコンサート ―邦人歌手による―

2017-05-17 @新国立劇場


オペラ:ワーグナー「ジークフリート」ハイライトコンサート全3幕
〈ドイツ語上演/字幕付〉

城谷正博:指揮
エレクトーン:西岡奈津子&小倉里恵
パーカッション:高野和彦&古谷はるみ

ジークフリート:今尾滋
ミーメ:青地英幸
さすらい人:大塚博章
アルベリヒ:友清崇
ファフナー:志村文彦
エルダ:石井藍
ブリュンヒルデ:橋爪ゆか
森の小鳥:三宅理恵


6月の本公演を前にした特別企画で、邦人歌手によるハイライト版。中劇場での公演。
オケピの中には指揮者のほかにエレクトーン2台、ティンパニ2組を含むパーカッション2人。ところがこの4人オケが素晴らしいのにまずはびっくり。

長らくエレクトーンの音を聴いていなかったが、楽器も進歩しているのだろうな。もちろん何より2人の奏者の腕前を褒めるべきだろう。編曲も素晴らしく、僅か4人でも大編成のオケと錯覚する音量と響きだ。ティンパニの2組も大活躍。

本篇は正味4時間位のところ、今回は上手に端折ってあって、ほとんど違和感ないまま正味2時間の短縮版だった。
舞台装置は簡素だったが不満はない。何しろ、ワーグナーの音楽がオケもそれらしく、歌もナマで聴けるのだから。

歌手のレベルは分からないが、既にオペラの舞台経験を積んだ人達で素人の耳には驚くばかりに上手だ。特にタイトルロールやブリュンヒルデなど歌いきるのも容易ではない難役のようだが見事だった。
6月、10月の本公演が楽しみだ。

♪2017-086/♪新国立劇場-5