
2025年1月17日金曜日
令和7年国立劇場初春歌舞伎公演

2024年1月19日金曜日
令和6年国立劇場初春歌舞伎公演
2023年3月15日水曜日
未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 歌舞伎名作入門「源氏の旗揚げ」 「鬼一法眼三略巻 一條大蔵譚」「五條橋」
2023年1月12日木曜日
未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演 通し狂言「遠山桜天保日記」
2022年3月18日金曜日
令和4年3月歌舞伎公演『近江源氏先陣館-盛綱陣屋-』
2022年1月5日水曜日
初春歌舞伎公演「通し狂言 南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)」
2022-01-05 @国立劇場大劇場
犬山道節⇒尾上菊五郎
犬坂毛野⇒中村時蔵
網乾左母二郎/犬飼現八⇒尾上松緑
犬塚信乃⇒尾上菊之助
犬田小文吾⇒坂東彦三郎
犬川荘助⇒坂東亀蔵
蟇六娘浜路⇒中村梅枝
犬村大角⇒中村萬太郎
横堀在村⇒市村竹松
甘利掻太⇒市村光
犬江親兵衛⇒尾上左近
軍木五倍二⇒市村橘太郎
大塚蟇六⇒片岡亀蔵
馬加大記⇒河原崎権十郎
蟇六女房亀笹⇒市村萬次郎
簸上宮六⇒市川團蔵
足利成氏⇒坂東楽善
扇谷定正⇒市川左團次
ほか
国立劇場開場55周年記念
曲亭馬琴=作/渥美清太郎=脚色/尾上菊五郎=監修
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言 南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん) 五幕七場
序 幕 (武蔵) 大塚村蟇六内の場
本郷円塚山の場
二幕目 (下総) 滸我足利成氏館の場
芳流閣の場
三幕目 (下総) 行徳古那屋裏手の場
四幕目 (武蔵) 馬加大記館対牛楼の場
大 詰 (上野) 扇谷定正居城奥庭の場
毎年、お正月らしい派手な演目で、7年前も同じ「八犬伝」だった。
今日、プログラムを買ったら、配役と筋書きの一部変更の1枚紙が入っていた。ギリギリまで練り直していたという訳だが、7年前も同様だったというのがおかしい。
帰宅後、残してある過去のプログラムも読み直してみたが、7年前のプログラムに印刷された筋書きとその一部訂正、今回のプログラムの筋書きとその一部訂正という計4種類の筋書きがほぼ同じで、宿敵をその場で倒すか後日譚に任せるかの違いを毎回、手直ししている。
どうせ、スペクタクルが売り物の演目なので、そんなに拘ることもなかろうと思うけど…。
見どころの多い芝居だが、やはり、1番の見ものは菊之助と松緑の芳流閣の大屋根での立ち回りではないか。
灰色の瓦と白い漆喰の網目模様。
その上で真っ赤な着物の菊之助と金襴緞子の松緑が絡んでは見得を切る。
その姿が絵に描いたように美しい。
ところで、菊五郎御大の動きに力がなかったが、大丈夫だろうか。
国立劇場の歌舞伎として、久々の大入りは同慶の至り。
2021年3月9日火曜日
3月国立劇場 歌舞伎公演
2021-03-09 @国立劇場
令和3年3月歌舞伎公演『時今也桔梗旗揚』
《歌舞伎名作入門》
●入門 歌舞伎の“明智光秀”
●四世鶴屋南北=作
中村吉右衛門=監修
時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)三幕
序 幕 饗応の場
二幕目 本能寺馬盥の場
大 詰 愛宕山連歌の場
●「入門 歌舞伎の“明智光秀”」
ご案内 片岡亀蔵
●『時今也桔梗旗揚』
武智光秀 尾上菊之助
小田春永 坂東彦三郎
光秀妻皐月 中村梅枝
森蘭丸 中村萬太郎
光秀妹桔梗 坂東新悟
森力丸 中村鷹之資
山口玄蕃 中村吉之丞
住職日和上人 片岡亀蔵
連歌師宇野丈巴 河原崎権十郎
安田作兵衛 中村又五郎
ほか
光秀が信長のパワハラに我慢ならぬと謀反を起こす物語。
初見だったが楽しめた。
主人公光秀役の菊之助(初役)のほかに信長役の彦三郎、片岡亀蔵、又五郎、梅枝、新吾などいずれも口跡の良いシャキシャキした中堅と若手が清新に舞台を引き締めた。
重鎮は一人も配役されていなかったが、役者の気合十分で、緩むところがなかった。
菊之助は白塗りがよく似合う。
彦三郎はホンに憎らしや!
鶴屋南北の作品には珍しくないみたいだが、寂しくもあり、一方で科白劇として分かり易かったのかもしれない。
本編に先立って、解説を片岡亀蔵が面白おかしく勤めたが、これもなかなかの見もの・聴きもので、夏の鑑賞教室のような構成だ。
それにしても、平日昼間なので、もとより観客層は限られるが、空席が目立った。こんな面白い芝居をもったいないことだ。
♪2021-022/♪国立劇場-03
2020年10月9日金曜日
10月歌舞伎公演第2部
2020-10-09 @国立劇場
●新皿屋舗月雨暈 -魚屋宗五郎-
魚屋宗五郎 尾上菊五郎
宗五郎女房おはま 中村時蔵
宗五郎父太兵衛 市川團蔵
小奴三吉 河原崎権十郎
菊茶屋女房おみつ 市村萬次郎
鳶吉五郎 市村橘太郎
磯部召使おなぎ 中村梅枝
酒屋丁稚与吉 尾上丑之助
磯部主計之介 坂東彦三郎
家老浦戸十左衛門 市川左團次
岩上典蔵 片岡亀蔵
ほか
●太刀盗人
すっぱの九郎兵衛 尾上松緑
田舎者万兵衛 坂東亀蔵
目代丁字左衛門 片岡亀蔵
従者藤内 尾上菊伸
河竹黙阿弥=作
●新皿屋舗月雨暈(しんさらやしきつきのあまがさ)-魚屋宗五郎-
序 幕 片門前魚屋宗五郎内の場
ニ幕目 磯部邸玄関先の場
同 庭先の場
岡村柿紅=作
●太刀盗人(たちぬすびと)
●「魚屋宗五郎」は、もうそろそろ菊五郎には無理ではないか、もう少し若い人がやるべきではないか(芝翫の宗五郎は良かった。)と思っていたが、なかなか。
これまでに観た中で一番良かった。
芸は磨かれるし、まあ、僕の眼も少しは肥えてきたからかも。
以前は細部の不整合が気になったりしたが、もっとおおらかに観なくちゃいかんな。
気脈を通じ合った時蔵、團蔵、萬次郎らとの掛け合いは室内楽のような見事なアンサンブルだ。
こういう芝居では掛け声禁止が、客席の静寂(それにしても少ない。)と共にむしろ良い緊張感を生んでいると思った。
悲劇をベースにしながら、菊五郎酒乱の芸を楽しむ芝居でもある。
しこたま酔った宗五郎が酒樽を手に花道で見栄を切る。おかしくて哀れで、形がいい。
●「太刀盗人」は狂言由来。
田舎者/坂東亀蔵の太刀を騙し取ろうとする盗人/松緑がもう傑作だ。亀蔵にイマイチの弾けぶりが欲しかった。
♪2020-062/♪国立劇場-08
2020年8月3日月曜日
八月花形歌舞伎 第四部
2020-08-03 @歌舞伎座
三世瀬川如皐 作
与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)
源氏店
切られ与三郎⇒幸四郎
妾お富⇒児太郎
番頭藤八⇒片岡亀蔵
和泉屋多左衛門⇒中車
蝙蝠の安五郎⇒彌十郎
掛声・大向こうの禁止、幕間の私語遠慮、という異常な状態で、観客の声援は拍手のみ。
幸四郎が見得を切る〜そこで拍手。
児太郎も見得を切る〜そこで拍手。
この気脈がなかなか飲み込めない。
それにしてもなんと静寂な歌舞伎座!
いつもなら開幕前や休憩中はそこここでおばちゃん達の甲高い話し声。
それがない。
全然ない。
座席は市松模様で前後左右が空いているから、友達も、恋人も、夫婦も、目下不倫中の2人も仲を割かれるので話しづらいということもあるが、みんなお行儀よく決まりごとを守って大したものだな。むしろ、開幕前に繰り返し放送される注意事項がホンに煩かった。
♪2020-034/♪歌舞伎座-02
2020年2月6日木曜日
2月大歌舞伎 夜の部
2020年1月11日土曜日
初春歌舞伎公演「通し狂言 菊一座令和仇討」
四世鶴屋南北=作『御国入曽我中村』より
尾上菊五郎=監修
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言「菊一座令和仇討」

国立劇場美術係=美術
序 幕 鎌倉金沢瀬戸明神の場
飛石山古寺客殿の場
六浦川堤の場
二幕目 朝比奈切通し福寿湯の場
鈴ヶ森の場
三幕目 下谷山崎町寺西閑心宅の場
大音寺前三浦屋寮の場
元の寺西閑心宅の場
大 詰 東海道戸塚宿境木の場
同 三島宿敵討の場
(主な配役)
幡随院長兵衛/寺西閑心実ハ蒲冠者範頼⇒尾上菊五郎
三日月おせん実ハ佐々木の娘風折/頼朝御台政子御前⇒中村時蔵
笹野権三⇒尾上松緑
白井権八⇒尾上菊之助
大江志摩五郎/梶原源太景季⇒坂東彦三郎
江間小四郎義時/おせんの手下長蔵⇒坂東亀蔵
権八妹おさい⇒中村梅枝
大江千島之助/笹野の家来・岩木甚平⇒中村萬太郎
安西弥七郎景益⇒市村竹松
権三妹八重梅⇒尾上右近
新貝荒次郎実重⇒市村光
万寿君源頼家⇒尾上左近
茶道順斎/湯屋番頭三ぶ六⇒市村橘太郎
同宿残月/判人さぼてんの源六/和田左衛門尉義盛⇒片岡亀蔵
今市屋善右衛門/秩父庄司重忠⇒河原崎権十郎
白井兵左衛門⇒坂東秀調
遣手おくら⇒市村萬次郎
笹野三太夫/大江因幡守広元⇒市川團蔵
家主甚兵衛⇒坂東楽善
ほか
国立劇場の正月公演は、毎年、菊五郎劇団の奇想天外な芝居と決まっている。
今年は「菊一座令和仇討」。
槍の権三、白井権八、幡随院長兵衛、頼家、北条政子など知った名前が蘇我の仇討ちを拝借しながら時空を超えて絡み合う。令和は取ってつけただけ。
正月にふさわしい華麗な舞台。
いつもながら、彦三郎・亀蔵兄弟の滑舌の良さが気持ち良い。
松緑も久しぶりに大きな役で菊之助といいコンビだった。
国立劇場での両花道は8年ぶりだそうな。僕は観ているはずだが、思い出せない。
その両花道は下手が松緑、上手が菊之助で、同時に出たり引っ込んだりするのだが、右を見て左を見てと忙しい。
♪2019-002/♪国立劇場-01
2019年2月26日火曜日
初世尾上辰之助三十三回忌追善 二月大歌舞伎 昼の部
初世尾上辰之助三十三回忌追善狂言
一 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)〜すし屋

弥助実は三位中将維盛⇒菊之助
娘お里⇒梅枝
若葉の内侍⇒新悟
梶原の臣⇒吉之丞
梶原の臣⇒男寅
梶原の臣⇒玉太郎
六代君⇒亀三郎
弥左衛門女房おくら⇒橘太郎
鮓屋弥左衛門⇒團蔵
梶原平三景時⇒芝翫
初世尾上辰之助三十三回忌追善狂言
長谷川 伸 作 / 村上元三 演出
二 暗闇の丑松(くらやみのうしまつ)
暗闇の丑松⇒菊五郎
丑松女房お米⇒時蔵
浪人潮止当四郎⇒團蔵
料理人作公⇒男女蔵
料理人伝公⇒彦三郎
料理人巳之吉⇒坂東亀蔵
料理人祐次⇒松也
建具職人熊吉⇒萬太郎
建具職人八五郎⇒巳之助
杉屋遣手おくの⇒梅花
湯屋番頭甚太郎⇒橘太郎
お米の母お熊⇒橘三郎
杉屋妓夫三吉⇒片岡亀蔵
岡っ引常松⇒権十郎
四郎兵衛女房お今⇒東蔵
四郎兵衛⇒左團次
三 団子売(だんごうり)
杵造⇒芝翫
お臼⇒孝太郎
「義経千本桜」から「すし屋」の段。
「義経千本桜」は五段続きだそうな。そのうちのいくつかは歌舞伎と文楽で観ていたが、「すし屋」は初めてだった。
凡その筋は知っているものの「すし屋」の前段に当たる「小金吾討死」の話が前に置かれるのかと思ったていたがそうではなく、いきなりの「すし屋」で、少しまごついた。予習しておいてよかったよ。
しかし、権太=松緑、維盛=菊之助の配役は、当代では最適・最好のコンビではなかったか。いずれも初役ということで、多分、厳しい目にはまだ役がこなれていないのだろうが、僕の目には十分楽しめた。この2人で再演を観たいものだ。
「暗闇の丑松」も初見。これは興味深い物語だった。
昭和初期の作品で、新歌舞伎といわれるジャンルだ。
新劇のような凝った構成と演出に唸る。
止むを得ず人を殺め、人混みの中に消えてゆく幕切れは「夏祭浪花鑑」を思わせた。底辺に暮らす無法者となった男や哀れ。
♪2019-023/♪歌舞伎座-01