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2024年7月24日水曜日

東京都交響楽団 第1005回 定期演奏会Aシリーズ

2024-07-24 @東京文化会館



アラン・ギルバート:指揮
東京都交響楽団
池松宏:コントラバス(都響首席奏者)*
---------シェエラザード-----------
吉野直子:ハープ**
矢部達哉:バイオリン***

【定期演奏会1000回記念シリーズ⑩】
マグヌス・リンドベルイ:EXPO(2009)
エドゥアルド・トゥビン:コントラバス協奏曲 ETW22(1948)*
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35**/***
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アメイジング・グレイス*/**






前半の現代曲2本は初聴き。興味なかったが、予想に反して耳触りが良かった。
コントラバス協奏曲のコンバス。電気拡声付きなのは、コンバス・ソロでは音が明瞭にならないからだそうな。
確かに。
実際に聴いていても、PA付きでさえ低音域は聴きづらい。
やはり、コンバスはVcとOctで演奏してこそ互いを引き立てるんだね。

前半と後半では弦の音がまるきり違うのに驚く。

シェエラザード出だしの弦の美しいこと。
文化会館は元から響の硬い(それがいい!)ホールだが、このところの猛暑でなお一層乾いていたのかもしれないが、文字どおり糸を弾くような原音強めがむしろ美しい。
この響は文化会館や音楽堂のような残響抑えめのホールでこそ味わうことができる。
今日は、文化会館の音の良さを再認識した。

演奏の方も、人身掌握術に長けたギルバートが、都響(正確には各ソロパート)を思い切り歌わせて、大変気持ちの良い音楽になった。

今日の新発見。
●コンバスも座って演奏することがある!
●矢部ちゃんの燕尾服の裏生地のなんと派手なこと!
石田組長もびっくりだろう。
マロさんの裏地も派手だったが、彼は似合うけど。

♪2024-105/♪東京文化会館-06

2016年3月20日日曜日

東京春祭チェンバー・オーケストラ 《室内楽特別コンサート》 ~トップ奏者たちによる極上の室内楽

2016-03-20 @東京文化会館

東京春祭チェンバー・オーケストラ
バイオリン:漆原啓子、川田知子、小林美恵、島田真千子、玉井菜採
ビオラ:佐々木亮、篠﨑友美
チェロ:銅銀久弥、藤村俊介
コントラバス:池松宏

テレマン:
 4つのヴァイオリンのための協奏曲 ハ長調
 4つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調
ドボルザーク:
 三重奏曲 ハ長調 作品74
 弦楽五重奏曲 第2番 ト長調 作品77
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 作品20 
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アンコール
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲から第3楽章


バイオリンが5人、ビオラ、チェロが各2人、コンバス1人が登場し、当然弦楽合奏で三重奏、四重奏、五重奏、八重奏を聴かせる。
でもフツーの弦楽四重奏はなかった。

ドボルザークの五重奏曲もテレマンの4つのバイオリンのための協奏曲も初聴きだった。聴いたことがあるのはドボルザークの弦楽三重奏曲とメンデルスゾーンの八重奏曲だけ。それもCDで数回聴いただけ。

つまり、楽器自体は珍しくないのに組合せが珍しい作品ばかりでそういう意味ではどれも面白かった。

テレマンの「4つのバイオリンのための協奏曲」というのは「協奏曲」の意味がバロックの合奏協奏曲とも古典派以降の器楽協奏曲とも意味が違うのだろう。
バイオリンだけ4本というのは、多分、弾く側の楽しみのために作曲されたのではないか。聴く側としては妙味に欠けるな。

ドボルザークの弦楽五重奏曲はフツーの弦楽四重奏の編成にコントラバスが加わったものだ。これも変わった編成だ。弦楽五重奏の編成で多いのフツーの弦楽四重奏にビオラがもう1本加わった形が圧倒的に多い。チェロがもう1本というのも少ないけどある(ボッケリーニはこの形式で100曲ほど書いているらしいから少ないとはいえないかもしれないが。余談だが、彼の膨大な弦楽五重奏曲集から4曲を収めたCDを持っていながらほとんど聴いたことがなかったが、今回の演奏会で刺激されて聴いてみたらホ長調作品13(11)の5というのがあって、その第3楽章メヌエットに驚いた。
FMの音楽番組か学習番組だったか料理番組?のテーマ曲だったよ。さらにハ短調作品37の第2楽章もFM放送のテーマ曲だったような気がする。ボッケリーニの弦楽五重奏曲って案外メジャーなんだと認識を新たにした。)。

ともかく、コンバスが加わった形は、このドボルザークが3曲書いたという弦楽五重奏曲のうちの今回演奏された第2番しか見当たらない。ドボルザークの近辺にコンバスの名手がいたのかもしれない。確かにコンバスの重低音を活かした曲作りになっていたような記憶…も怪しいが。

やはり、聴き応えがあるのはメンデルスゾーンの八重奏曲で、手持ちのCDだと33分を要する大曲だ。
もっとも、この曲は、メンデルスゾーンが16歳の秋に僅かな期間で書いたそうだ。その7年後に改訂をしたそうだが、それでも23歳の若さだ。第2楽章を除けば全篇疾走する勢いで、明るくて元気なのがいい。

顔見知り?は漆原啓子、川田知子、小林美恵だけ。漆原敬子がいわばコンマスの役割を担っていたようだが、それにしても彼女のバイオリンが飛び抜けてよく聴こえたなあ。小ホール5列目で方向が彼女の方を向いていたからだろうか?まさかね。


♪2016-32/♪東京文化会館-03