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2016年11月6日日曜日

第35回横浜市招待国際ピアノ演奏会【ソロ公演】

2016-11-06 @みなとみらいホール


エフゲニ・ボジャノフ Evgeni Bozhanov, Bulgaria
バラージュ・デメニー Balazs Demeny, Hungary
小林海都 Kaito Kobayashi, Japan
ゲオルギー・チャイゼ Georgy Tchaidze, Russia

●ゲオルギー・チャイゼ(ロシア)
  シューベルト:4つの即興曲 Op.142, D.935

●バラージュ・デメニー(ハンガリー)
  バルトーク:15のハンガリーの農民の歌 Sz.71
  リスト:巡礼の年 第2年「イタリア」より ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲

●ゲオルギー・チャイゼ&バラージュ・デメニー(連弾)
  シューベルト:アレグロ イ短調「人生の嵐」 Op.144, D.947 

●小林海都(日本)
  J.S.バッハ:トッカータ ホ短調 BWV914
  モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310
  ドビュッシー:喜びの島

●エフゲニ・ボジャノフ(ブルガリア)
  シューベルト:ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960

●小林海都&エフゲニ・ボジャノフ(連弾)
  ドビュッシー:小組曲


昨日の続きで、今日は小ホールでのピアノソロとデュエットだ。
440人という規模。よく鳴るホール(残響時間は大ホールより短いのは当然だろうが、客席の広さに対しては十分過ぎるのではないか。)。そして、今日は前から9列目。ピアノを聴くには申し分ないと思う。

この日は2人が夫々ソロ演奏をした後その2人でデュエットを弾く。それが2セットだった。

ソロとして最後に登場したのがケイト・リウの代役のボジャノフだが、彼のシューベルトが格別に心地よかった。

この日は全9曲演奏されたが、その内3曲がシューベルトというのも不思議な偶然だ。僕としてはショパンやリストを聴くよりシューベルトの方が断然嬉しい。
4人共ソロかデュエットで、あるいは両方共でシューベルトを弾いた。あらためてシューベルトのピアノ音楽の美しさに感ずるところ大だった。

さて、この日もピアノはYAMAHAのCFXだった。
会場が異なるというせいもあるだろうけど、昨日の大ホールのピアノの音とは相当違う。ブリリアントだ。そして力強い。
あまりの違いに休憩中に主催担当者に、昨日の大ホールのピアノと同じなのか、と尋ねたら同じ機種だが個体は異なるという返事だった。そりゃそうだろうな。わざわざ大ホールから運ぶなんて手間なことする訳ない。各ホール毎に何台かずつのコンサート用グランドピアノが備えてあるはずだもの。

個体が異なるからといって響にあれほどの差が出るとは思えない。おそらく、大ホールと小ホールの音響特性や聴いた席の違いによるのだろう。
やはり、大ホールでのピアノと管弦楽をバランスよく聴くにはどこに席を取るか、一層の研究が必要だと思ったよ。

♪2016-151/♪みなとみらいホール-41

2016年11月5日土曜日

第35回横浜市招待国際ピアノ演奏会【コンチェルト公演】

2016-11-05 @みなとみらいホール


高関健:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

エフゲニ・ボジャノフ Evgeni Bozhanov, Bulgaria
バラージュ・デメニー Balazs Demeny, Hungary
小林海都 Kaito Kobayashi, Japan
ゲオルギー・チャイゼ Georgy Tchaidze, Russia

●エフゲニ・ボジャノフ
 モーツァルト:ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453
●バラージュ・デメニー
 バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 Sz.119
●小林海都
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
●ゲオルギー・チャイゼ
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23

横浜市が国内外の優秀な若手を招待した演奏会があるのは知っていたけど、出演者はその時点ではほとんど無名だからなかなか聴きに行こうという気にならなかった。今回始めて聴くことにしたのは、昨年のショパンコンクールで第3位になったケイト・リウも参加することになっていたので、既に第2位のシャルル・リシャール=アムランやファイナリストの小林愛実のリサイタルを聴いていたし、第1位のチョ・ソンジンは年明けに聴くことになっているので、ケイト・リウを聴けばショパンコンクール上位入賞者の全員を聴くことになるからだ。

また、彼女が参加するということで、出場者のレベルが相当高いということが分かったからというのも鑑賞を決めた理由だ。

プログラムを読むと、招待されるのは「35歳以下かつ国際コンクールで2回以上入賞歴があること」を応募資格として世界に募り、あるいは企画委員会が発掘するのだそうだ。

過去の出演者一覧を見ると、日本人では小山実稚恵、伊藤恵、仲道郁代、若林顕、田部京子、海老彰子、横山幸雄などが錚々たるピアニストが名を連ねている。尤も、知らない人の名前も多い(特に海外招待者)ので、僕の知識不足もあるだろうけど、若い才能が結局は花開かなかったという人もいるのかもしれない。

そういう次第で、35回も続いているこの演奏会を初めて聴きに行くことにしたが、チケットを買ってからしばらくして、ケイト・リウが体調不良のために出演できないという情報が伝わってきた。
それは残念だが、代役が立つということだった。

その代役がブルガリアのボジャノフだった。
尤も彼を含め3人の外国からの招待ピアニストの名前は知らなかった。
日本人の小林海人は、名前だけは知っていたが、演奏を聴くのは初めて。

演奏会は2日間行われ、今日はみなとみらいホールの大ホールで神奈川フィルと共演してコンチェルトの演奏だ。

4人共プロとして幾つものオケと共演を重ねているようだし堂々としたものでそれぞれに楽しめたが、バルトークだけは聴いたことがなかったのでいささか楽しめるかどうか不安もあったが、これまでに抱いていたバルトークのイメージとは異なって、実に親しみやすい音楽だった。

前から6列目という席だったので、オケと独奏ピアノのバランスがイマイチだったのはやむを得ない。ピアノを聴きたくて前の方の席を選んだのだけど、やはり前過ぎたようだ。

ピアノは珍しくYAMAHAのCFXだった。これはこのコンサートの開催にYAMAHAが協力しているからだろう。
そしてその音には驚かされた。
重くて硬い。
スタインウェイならもっと明るくて軽やかだろう。
この音がホールの後方席や2階、3階にはどのように響いたのだろう。ひょっとしてちょうどいい響になるのかもしれないが、ピアノの原音を聴きたくて選んだ前から6列目ゆえの響だったのかもしれないが、世界のYAMAHAにしては輝きが不足していると思った。

♪2016-150/♪みなとみらいホール-40