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2025年8月31日日曜日

ミューザ川崎市民交響楽祭2025

2025-08-31 @ミューザ川崎シンフォニーホール



和田一樹:指揮
かわさき市民オーケストラ2025
(幹事オケ:麻生フィルハーモニー管弦楽団)

三舩優子:ピアノ*


レスピーギ:ローマの噴水
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18*
レスピーギ:ローマの祭り
---------------
ラフマニノフ:前奏曲「鐘」嬰ハ短調 Op.3-2*
レスピーギ:ローマの松からアッピア街道の松




川崎市内4オケの選抜合同オケ。
ミューザという響きの良いホールのせいもあって、アマオケとも思えぬ巧さ。管楽器のソロも本に上手だ。

レスピーギの「噴水」と「祭り」をやると言うから、いっそ、3部作にしてラフマをカットすれば良かったのに…なんて思いながら聴いていたが、三舩優子のピアノが溌剌として好感。おまけにEncがラフマの「鐘」だった。この曲は、時に聴いてみたくなるのだが、そろそろ聴きたいというタイミングに嵌ってうれしや。

ローマ二部作はいずれも上出来。もう少しオケを大きくできなかったろうか(14型だった)。管弦楽をナマで聴く楽しさだ。

終演したか。と思いきや、袖からゾロゾロ管が入場し、最大規模になってEncが始まった。すぐ分かったよ。
「ローマの松」から「アッピア街道の松」だ。
心憎い選曲。
3部作のおいしいところを全部聴かせて、客席も高揚感で大いに盛り上がった。
「交響楽祭」に相応しい。



♪2025-118/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-20

2025年8月16日土曜日

横浜みなととなみ管弦楽団 第17回演奏会

2025-08-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール



児玉章裕:指揮
横浜みなととなみ管弦楽団
混声合唱:東京オラトリオ研究会
みなととなみ「千人の交響曲」合唱団
児童合唱:ゆりがおか児童合唱団

独唱:
 Sp見角悠代
 Sp朴瑛実
 Sp宮原唯奈
 Ms増田弥生
 Alt後藤真菜美
 Tn市川浩平
 Bar大井哲也
 Bs渡部智也

マーラー:交響曲第8番変ホ長調「一千人の交響曲」






その都度メンバーを集めて年に2回程度演奏会をやっているという、横浜みなととなみ管弦楽団。妙な名前だ。回文にするなら「横浜みなととなみ浜横管弦楽団」だろうに。

この聞いたこともないアマオケが「千人の交響曲」をやるって!ほんまかいな?

もちろん千人もいないけどやはり300人くらいは並んでいたかも。概略オケ100人、声楽200人の見当だ。N響でも何度か聴いたが「300人の交響曲」だった。過去に一番大規模なのは神奈川フィルが650人くらいだったかな(合唱が大規模だったということだが。)。

オケも合唱も、ある程度の規模になれば、あといくら増えても限界効用逓減の法則でさほど変わらないので、音楽的には300人くらいでちょうど良いのかもしれない。

とはいえ、大した数だから、アマオケがよくこんなに大勢の奏者、合唱団を集めたものだと感心する。

音楽が始まると、冒頭のオルガンと合唱でもう威圧され、そのまま、この大袈裟な世界に引き摺り込まれて85分間。
音の洪水を楽しんだ。

全体としてざわざわしていたけど、俄づくりのアマオケとは思えない迫力。いや、なかなか上手だったと思うよ。

♪2025-114/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-19

2025年6月17日火曜日

MUZAランチタイムコンサート 6月 ギターとピアノが紡ぐヨーロッパの音風景

2025-06-17 @ミューザ川崎シンフォニーホール



ギター:斎藤優貴*
ピアノ:上下玲奈

タレガ:アルハンブラの思い出*
トゥリーナ:セビリア風幻想曲*
カステルヌーヴォ=テデスコ:ファンタジア Op.145
 Ⅰアンダンティーノ
 Ⅱヴィヴァチッシモ
フンメル:ギターとピアノのためのポプリ
-------------------------------
ラヴェル:マ・メール・ロアから第3曲「パゴダの女王レドロネット」
*ギターのみ



ギター&ピアノという珍しい組合わせ。
音の大きさが相当違うので、ギターの前にはマイクが立ててあった。
ピアノにはそばにモニタースピーカーが置いてあった(でないと自分の弾くピアノの音でギターの音は聴こえなくなるだろう)ので、まずはその収音用のマイクだろうが、それだけではなく、PAを使って客席に拡声していたように思うが…。

とにかく、ギターの音は明瞭だった。

どれほど名手なのかはさっぱり分からないけど、この斎藤優貴という人は、国際コンクールでの受賞数が日本人ギタリストとして最多の55なんだそうだから、ま、飛び抜けて優秀なんだろう。

最初の2曲がギターソロで、ギターの王道をゆくような作品だった。

後半にピアノを迎えて、作曲者の名前も知らないような作品が2曲。元々こういう楽器の組み合わせが珍しいから、作品も限られてくるのだろう。いずれも演奏時間10分というから、小品というには、骨のある作品だった。

やはり、2台とも弦をはじくか叩くか違うと言っても似たような表現になるのと音の大きさに違いがありすぎて、果たして音楽として成功しているのかなあ、と疑問も頭をかすめつつ聴いたが、終始、ギターの世界の王道を外さない潔さは心地良かった。


♪2025-081/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07

2025年6月15日日曜日

都響スペシャル

2025-06-15 @ミューザ川崎シンフォニーホール



沖澤のどか:指揮
東京都交響楽団
フランク・ブラレイ/務川慧悟:ピアノ*

ビュッシー:牧神の午後への前奏曲
プーランク:2台のピアノのための協奏曲ニ短調 FP61*
ストラヴィンスキー:バレエ音楽《春の祭典》
---Enc---------------
プーランク:カプリッチョ FP155*





楽しみは「春の祭典」。それ以外はどうでも良かったけど、聴かない訳にもゆかない。「牧神〜」は好物だ。
でも、これにはがっかりした。肝腎要のFlの音色が最初から最後までぼんやりしていた。もっと明るく艶っぽい音色で誘惑して欲しい。拍手しなかった。そんな気になれなかった。
とは言っても、2曲目プーランクは過去何度か聴いて楽しめる作品だと知っているし、若手の2人のピアニストに期待して前向きに臨んだが、やはりこれは面白い。第2楽章のモーツァルトの引用は20番の協奏曲だ。これで気分を直して後半へ。

弦16型のビッグサイズに拡張して並んだオケは文化会館やサントリーよりも広いミューザの舞台でも目一杯という感じ。
この音楽、リズムさえ破綻なければ上手いも下手も分からないような音楽だが、今日の都響のまとまりの良さには驚く。いつもの都響とは一味違って繊細さも豪胆さも備えて、行き詰まるような緊張感を最後まで維持した。
のどかマジック⁉︎

今日は、完売だそうで、ホンに、客席はもうすずなりだった。久しぶりに都響に大満足したよ。

♪2025-080/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-06

2025年5月24日土曜日

青山シンフォニーオーケストラ 第37回定期演奏会

2025-05-24 @ミューザ川崎シンフォニーホール



横島勝人:指揮
青山シンフォニーオーケストラ
町田正行:チェロ*

モーツァルト:交響曲第25番ト短調 K.183
エルガー:チェロ協奏曲ホ短調 Op.85*
ドボルザーク:交響曲第8番ト長調 OP.88
-----------------------
カザルス:鳥の歌*
ドボルザーク:スラブ舞曲第10番
ヘンデル:ラルゴ





青山オケって聞いたこともないけどアンタどこのだれ?
という感じで、たぶんアオガク関係者のOBオケだろうなと思っていたが、事前に調べなかったので情報はなく、本番のプログラムにも何に書いてない。帰宅後NETでHPをみて初めて正体が分かったが、予想どおりだった。
アオガクOBオケが母体で、今は、広く同好の士を募っているみたいだけど、青山と名乗る以上、全く無関係では入りにくいだろうな。

定期演奏会は年に1回というから、まあ、多くの弱小アマオケの一つなんだろうな。

チケットを買った当時は、そういう事情も知らなかった。
偏に、エルガーのVc協を聴きたかったからだ。

過去平均では、2.5年に1回の割で聴いている。前回が22年1月都響だったので、まあ、平年ベースなのだけど、最近、この胸を掻きむしられるようでつらくてたまらない激しい音楽に飢えている?というか、なかなか決定版が聴けないのだ。

それで、青山の何たるかはどうでもいいから、聴くことにした。

今日、初めて聴いたオケだが、まずは全体が高水準。
指揮者も初めてだが、ちょいちょい見せる独自解釈が聴き慣れたものとは違うというだけで、あれも悪いとも言えないだろう。ただ、エルガーは、なんかまとまりに欠け求心力がなかった。ドボ8に至れば、一層入り込めなかった。

その、エルガーだが、独奏者はもちろん初めて。華々しい経歴もないけど、主として指導者として活躍をしている人らしい。このオケのトレーナーでもあるという。

久しぶりにスポットライトを浴びたのだろうけ、いやはや上手なものだ。何より、音が美しい。はじめて宮田大を聴いた時の驚きを彷彿とさせる美音の連続。

しかし、いつ、誰を聴いても、問題は、独奏がオケに負けているということだ。

これは、もう、どうにもならないと思うよ。
ピアノ以外、オケと対等に鳴らすなんてできない。

PAを使うのは邪道だけど、協奏曲ではやむを得ない。
思い切って、マイクで拾って生々しい音を増幅してみてはどうだろう。ギターではそういう試みを聴いたことがある。チェロでも(超現代曲ではあったが)PAを使った協奏曲を聴いた。
そりゃあもう安心だよ。
ヤニの飛び散る音を拾って増幅してくれえ!

♪2025-067/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-05

2025年5月18日日曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 2025-2026 ミューザ川崎シリーズ 第1回

2025-05-18 @ミューザ川崎シンフォニーホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
清水和音:ピアノ*

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83*
ベートーべン:交響曲第6番ヘ長調 Op.68「田園」



川崎も神奈川フィルにっては地元だが、東響との兼ね合いもあるのか、ミューザでの演奏会はFSMuzaや特別演奏会とみなとみらいホールの改修中に限られて、定期演奏会はなかった。

今季から、ようやく待望のミューザ定期だ。
といっても、年に3回では物足りんよ。県民ホール定期の代わりという位置付けなのだろうが、せめて5回に増やしておくれ。

その3回はすべてベートーベンが取り上げられるが、なぜか、今回だけ、ベトのPf協ではなく、ブラPf協2番がカップリングされた。好きな作品だから、これはこれで歓迎だけど、やはりベートーベンで徹底すれば良かったのに。

ブラームスのPf協は、記録にある14年以降で前回が16回目。1番と2番は8:8の互角というのも珍しい。
今日の演奏で、2番が一歩リードしたが、不思議なことに、2番の方が印象に残る演奏が多い。昨秋のオピッツ@日フィル、ゲルシュタイン@都響は、まだ記憶に新しいせいか、とても良かった。

そして、今日の清水和音の演奏もとても楽しめた。
やはり、ミューザのピアノだ。広域はコロコロを明るくころがり、中低域は重くならず、ビ〜ンと響く。
これといったヴィルトォーゾ的なPfの聴かせどころはないのだけど、べらぼうに難しいらしい。全篇がピアノ付き交響曲風でほんに聴き応えのある作品だ。


メインは「田園」だったが、今日に限っては前半がメインという印象だった。
もちろん、丁寧な演奏だし、これといった破綻もなく、水準以上の演奏だった。

ただ、みなとみらい定期ではあくまでも本格を追求して欲しいが、ミューザでは、いわば武者修行みたいなもので、普段やらないような大胆な解釈を聴かせるとか、ちょっと遊んでみてもいいのではないかと思ったよ。

今日のプログラム。とても良かったが、終わって、膨満感に襲われたよ。

♪2025-063/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-04

2025年5月13日火曜日

MUZAランチタイムコンサート 5月 華麗なるヴィルトゥオーゾの世界

2025-05-13 @ミューザ川崎シンフォニーホール



パイプオルガン:梅干野安未(ほやのあみ)
バイオリン:正戸里佳(まさとりか)

J.S.バッハ:フーガ ト長調 BWV577*
G.リテーズ:リート*
F.ショパン(E.イザイ編):ワルツ第14番ホ短調
M.デュプレ:前奏曲とフーガ ト短調 Op.7-3*
T.A.ヴィターリ:シャコンヌ ト短調
----------------
フォーレ:夢のあとに
*オルガンのみ






オルガンにバイオリンという組合せは初めてではないような気がする。

一人一人は名手であっても、この組合せの音楽って、双方の良さを損ない合っているような気がするなあ。

いや、この組合せだけではない。そもそも巨大なOrgと、声楽にせよ、Pfにせよ、管楽器にせよ、本来組み合わないのではないだろうか?

Org+αの演奏を、これまで一度も良いアンサンブルだったと思ったことはないよ。

ヴィターリのシャコンヌは好きな曲だけど、過去にオリジナルのVnとPfの組合せ以外では聴いたことがなかった。

そのせいもあるかもしれないけど、やはりオリジナルの印象が強く、Orgがどんなに控えめでも、全く異なる音楽になってしまうので共感できない。



♪2025-059/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-03

2025年1月16日木曜日

MUZAランチタイムコンサート 01月 マエストロ・デュオ〜ピアノ連弾&トーク〜

2025-01-16 @ミューザ川崎シンフォニーホール



マエストロ・デュオ 〜ピアノ連弾&トーク〜
 広上淳一
 沼尻竜典

ドビュッシー:『小組曲』から 第1曲「小舟にて」
ドボルザーク:スラブ舞曲 第10番
尾高惇忠:『音の旅』から 第1曲「小さなコラール」
中田喜直 編:『こどものための連弾曲集』から
- きらきら星
- 靴が鳴る
- ゆりかごの歌
- めだかのがっこう
- 汽車は走るよ





この2人が「連弾」ってそれ自体がおかしい。当然「漫談」になると思っていたけど、そのとおりの展開に。

お客もそちらを期待していたけど、それじゃ申し訳ないと思ったか、結構、下手くそな連弾に時間をとってしまった。

沼さんはそこそこの腕前だけど、広上センセ(髭剃っていたよ!)が足を引っ張る。ピアニカで参加すれば良かったのに。
漫談の方も、打ち合わせもなかったようで、放談がふわしかったか。

一番傑作は、広上センセが発見したというプログラムの誤植!言われるまで気が付かなかった。

♪2025-006/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02

2025年1月5日日曜日

新交響楽団第268回演奏会「ジークフリート」ハイライト

2025-01-05 @ミューザ川崎シンフォニーホール



城谷正博:指揮
新交響楽団

ジークフリート:片寄純也
ブリュンヒルデ:池田香織
ミーメ:升島唯博

ワーグナー:舞台祝祭劇《ニーベルングの指環》から
 第2日《ジークフリート》ハイライト
(演奏会形式・日本語字幕つき)

第1幕 第3場から:霊剣ノートゥングの再生(ミーメ/ジークフリート)
第3幕 第2場より:森の中のジークフリート(オーケストラ版)
第3幕 第3場:ブリュンヒルデの目覚め(ジークフリート/ブリュンヒルデ)



指揮の城谷は新国の音楽ヘッドコーチで、飯守泰次郎の薫陶を受けたワーグナーの専門家らしい。同劇場での「ジークフリート/ハイライト版」や「チェネレントラ」の指揮を経験しているし、新国オペラトーク(動画)でもお馴染み。

池田香織はリングの全作でブリュンヒルデほかを聴いている。最近ではシティ・フィルとの「トリ・イゾ〜愛の死」に痺れた。

片寄純也と升島唯博は聴いたことがありそうな名前だけど…と思いながら記録を手繰ったら前者は「ラインの黄金」2回、「フィデリオ」1回を、後者はまあいろんな作品で過去12回も聴いていたよ。あまり大きな役ではないので記憶には全く残っていなかったけど。
この両者にとっては、今回はかなり大きな役を歌ったことになるのだろうな。

池田は後半にしか登場しない(枡島は前半のみ)が、さすがの貫禄で、こちらがタイトルロールみたい。イゾルデでもそうだったが、本来はSpの役だけど、なんの苦もなく歌えるらしい。声域の違いや舞台での立ち位置での違いからか、男声よりも明瞭でかつ力強い(枡島には声量不足を感じた)。

本来は6時間近い作品を休憩を含め約2時間に圧縮したが、筋は分かっているので、これはこれで十分聴き応えがあった。

ところで、新交響楽団というアマオケは初めて聴いたが、かなり強力なオケだ。独奏パートでやや不本意なところもあったけど、弦なんかこれでアマ?と思わせる良い出来。

ハープ4台、Hr8本(Wt持替4本)、Tp4本、Tb4本、Tymp2組…よく揃えたものだ。弦の編成はもちろん16型。

スペクタクルな音楽を朗々と響かせて、驚きました。

♪2025-002/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-01

2024年12月23日月曜日

神奈川フィル川崎公演「第九」/「第九」⑨ 〜川崎市市制100年を祝う“歓喜の歌” 初演200年!

2024-12-23 @ミューザ川崎シンフォニーホール



大植英次:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川ハーモニック・クワイア

ソプラノ:宮地江奈
メゾソプラノ:藤井麻美
テノール:村上公太
バリトン:萩原潤

モーツァルト:歌劇「バスティアンとバスティエンヌ」K50(46b)序曲
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125



大植ちゃんて、いつも何かやってくれそうと期待してしまうが、初めて聴く「第九」で、予想以上の弾け方に降参です。

前座の初聴き、モツ序曲に、まずは驚いた。
弦8型?高域から8-6-4-2-1だ。これにHr2、Ob2という極小サイズの編成に驚く。主題がベト3番の栗卒に驚く。始まったらあっという間に(100秒)終わったのに驚く。

問題は「第九」だ。

まずP席やオケ周りにお客を入れていないので、大合唱団が並ぶのかとも思ったが、合唱席は舞台後方に椅子が並べてある。結局、P席では大植ちゃんの演出が楽しめないから売らなかったのだろうか?

前座が終わった時点で合唱団が入るのかと思ったが、入らない。3楽章の前に入るかと思ったが入らない。4楽章の前に入るのかと思ったが入らないで4楽章が始まった。

先に入ったのは独唱者だ。
もう直ぐBrの出番だという少し前に1人で…。
暫時あってTn。以下1人ずつ登場し、中央の定位置付近に集まってお互いが握手やハグで「おお、友よ!」を演じた。

歓喜のテーマがTpに回ったクライマックスに合わせて合唱団が参加する。独唱者と合唱団はお互いに会えて良かったなあという演技だ。途中、男声は酒盛りの仕草だ。

なんとクサイ…と思いながらも、ちょいと感動的でもある。みていても恥ずかしいくらいの演出だが、面白い。

実は、神奈川フィルは6月の「第九」でも声楽の扱いは同じだった。その時より、所作が練れて不満はなかった。

演奏面では、1楽章ではさほど気にならなかったが、2楽章も3楽章も自在なテンポ設定。
終楽章ではもうやりたい放題で、かつてのコバケン先生の遊びよりスーパーだ。楽譜に書いてないぞ!なんて言っても始まらない。もう、どうか、お好きに、存分にやってください、という気持ち。

到底受け入れられないという人も多いだろうけど、僕は面白かった。
完全に鑑賞記録している過去11年間で「第九」は88回聴いたが、今日の大植「第九」が最もエキサイティングだった。その前にもかくほどの印象を残した演奏は思い出せない。
今年は後2回残しているが、聴かずともこれを超える演奏はないと確信する。

音楽鑑賞史に残る大事件だ。「大植劇場」と名付けよう。

♪2024-181/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-18

2024年12月22日日曜日

名曲全集202回 東京交響楽団/秋山「第九」⑧

2024-12-22 @ミューザ川崎シンフォニーホール



秋山和慶:指揮
東京交響楽団
合唱:東響コーラス

ソプラノ:盛田麻央
メゾソプラノ:富岡明子
テノール:城宏憲
バスバリトン:加藤宏隆

ベートーベン:「レオノーレ」序曲第3番 作品72
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
-------------------
蛍の光








毎年たくさんの「第九」を聴いているが、同じ指揮者とオケの組合せで回数多く聴いているのは秋山「第九」のみで、群を抜いていて多い。
僕の「第九」の血肉を形作っているのは秋山翁の「第九」かも。

東響とのコンビはもう47年目かな?
このギネスものの「第九」が某音楽監督に看板の座を奪われたのも悔しいことだよ。

近年では、安定・安心の秋山「第九」を聴いてこそ穏やかに年を越せる、という暮のお宮参りみたいなものだ。

元気で毎年この演奏を聴きたい。
年が明ければ84歳の、秋山翁が振る限り僕も元気で聴きにゆきたいものだ。


♪2024-180/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-17

2024年12月13日金曜日

MUZAランチタイムコンサート 12月 男たちが歌う愛のうた

2024-12-13 @ミューザ川崎シンフォニーホール




テノール:隠岐速人
バリトン:高橋洋介
バス・バリトン:後藤春馬
ピアノ:長井進之介

ビゼー:歌劇『カルメン』から 「闘牛士の歌」
服部良一:蘇州夜曲
マンシーニ:映画『ティファニーで朝食を』から「 ムーン・リバー」
サルトーリ:君と旅立とう(タイム・トゥ・セイ・グッバイ)
村松崇嗣継:「いのちの歌」
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瑠璃色の地球
オー・ソレ・ミオ



♪2024-171/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-14

2024年12月7日土曜日

Orchestra Neige 第1回演奏会

2024-11-19 @ミューザ川崎シンフォニーホール



山上紘生:指揮
Orchestra Neige

吉松隆:鳥は静かに...Op.72
プロコフィエフ:交響曲第7番 OP.131
吉松隆:交響曲第5番 Op.87
----------------------------
プロコフィエフ:ワルツ組曲 Op.110から
3「メフィスト・ワルツ」


指揮の山上紘生(コウキ)君は、以前もアマオケで数回聴いていたが、なんといっても昨年6月のシティ・フィルの劇的なデビューが素晴らしかった。

首都圏のアマオケメンバーで構成されてたこのアマオケの第1回目の演奏会だったが、主宰者もシティ・フィルのデビューを聴いて指揮は山上くんに頼もうと決めたそうだ。

で、今日はもちろん、吉松作品がメイン。

特に後半の交響曲第5番(初聴き)が気合が入って実に面白かったし、そもそも吉松作品は好きだけど、特にこの作品は3番や6番よりも僕のツボに嵌った。

50分くらいだったか?
結構長尺だけど、飽きさせない。
実にシンフォニック・エンターテイメントだ。

CCでは1Fで聴いていた吉松センセも紹介された。

いつもエビス顔の山上好青年には、近いうちにプロオケで聴いてみたいね。
やはり吉松作品でガッツのある演奏を聴かせて欲しい。


なお、今日のチケットは無料!
N響聴いてもなかなか満足できないのに、今日の演奏会のなんと幸福感に満ちていたことか!

♪2024-155/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-13

2024年11月4日月曜日

プロースト交響楽団 第40回定期演奏会

2024-11-04 @ミューザ川崎シンフォニーホール



石川征太郎:指揮
プロースト交響楽団

エルガー:エニグマ変奏曲 作品36
ブラームス:交響曲第2番二長調 作品73
------------------------
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲からフィナーレ



このアマオケを聴くのは4回目@ミューザで、前回は2016年だった。
ずいぶん間が空いたが、多分会場がミューザではなかったので気がつかなかったのだと思う。

過去3回聴いて、いずれもオケは超特大で、今日も弦の編成は15-14-14-9と変則だが大きい。
過去はコンバスが10本並んでいたのを覚えている。

それが演奏に発揮されたか?

実は、JRのダイヤの乱れで開演に間に合わず、前半は聴いていないのでどんな出来だったか分からない。
後半ブラームス2番とEnc(これもブラームス)を聴いた。

これがどうも、良くなかった。

以前は3回とも感心する出来だったが、今回のブラームスは手強かったようだ。
確かに、プロオケでも、冒頭の短い楽句を各パートに受け渡すところは、よほど緊張感を維持できないとバラバラに聴こえてしまう。今回は、その陥穽に落ちたのではないか…と思った。
Encも同じでざわついたまま、終わった。

♪2024-148/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-13