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2023年2月16日木曜日

白熱の室内楽!<チーム・マチネ> 藤木大地 & みなとみらいクインテット -いのちのうた-

2023-02-16 @みなとみらいホール



カウンターテナー:藤木大地
みなとみらいクインテット
 バイオリン:成田達輝/周防亮介
 ビオラ:川本嘉子
 チェロ:中木健二
 ピアノ:松本和将

シューマン:ピアノ五重奏曲変ホ長調 Op.44から 第3楽章*
シューベルト:魔王 Op.1 D.328
マーラー:《リュッケルトの詩による5つの歌曲》から 第5番<私はこの世に忘れられた>
ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op.34 No.14
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
ヴュータン:アメリカの思い出《ヤンキー・ドゥードゥル》Op.17**
加藤昌則:レモン哀歌
木下牧子:鴎
モリコーネ:映画《ミッション》から<ネッラ・ファンタジア>
平井夏美:瑠璃色の地球
村松崇継:いのちの歌
-----アンコール--------------------
加藤昌則:もしも歌がなかったら

*はピアノ五重奏の原曲。
**は加藤昌則の編曲によるピアノ五重奏
その他は全て加藤昌則の編曲による歌とピアノ五重奏





昨秋横浜18区コンサートシリーズで行われた「藤木大地&みなとみらいクインテット」の続きとして企画された。

今回は、1日にマチネとソワレ2公演で、メンバーも藤木大地と川本嘉子以外は変わった。
マチネの出演者は18区と同じメンバーで小林美樹が出演するはずだったが、体調不良で周防亮介に代わった。しかし、彼も(彼女も?)素晴らしかった。可愛らしいお声も拝聴して、なんだか、親近感を感じてしまったよ!それでいいのかっ!

藤木大地の歌とピアノ五重奏団による、ボーダーレス・ジャンルの歌曲の数々に器楽のみの演奏も各公演に2曲混じった。

さて、マチネはシューマンPf五重奏曲の第3楽章から始まったが、これがもう素晴らしくて一気に持ってゆかれた。

各楽器の音色のなんて美しい事。前日、前々日のサントリーホールの干からびた響に比べると雲泥の差だ。

みなとみらい小ホールは文化会館小ホールと並んで響の良さでは知る限り最高だ。こういうところで、名人たちによる生の音楽を聴くことができるのは何ものにも代え難い幸福だ。

メンバー紹介は、藤木が行うのではなく、自己紹介でもなく、”他己紹介”が傑作で、隣席を紹介するのだが、それぞれに面白く、各人の人柄が分かって楽しいひと時だった。

余談:メンバーから宇宙人と言われていた成田達輝(マチネの第1バイオリン担当)と最近大物との共演が続いている萩原麻未ちゃん(ソワレのピアノ担当)が夫婦だったとは知らなかったよ。出番の終わったタッキーがソワレでは客席から応援していたよ。

♪2023-033/♪みなとみらいホール-06

2022年11月1日火曜日

横浜みなとみらいホールリニューアル記念事業 ミュージック・イン・ザ・ダークⓇ

2022-11-02 @みなとみらいホール



ソリスト***
 バイオリン:和波孝禧*
 バイオリン:川畠成道**
 バイオリン:成田達輝**
 バイオリン:渡辺玲子

特別編成合奏団
コンサートマスター:三浦章宏
バイオリン:荒木唯子、礒絵里子、臼井麻実、宇根京子、小寺麻由、高井敏弘、徳永希和子、松尾牧子、横島礼理
ビオラ:須田祥子、田辺藤祐、三浦克之
チェロ:新井幸子、高橋純子、山内俊輔
コントラバス:高橋洋太
チェンバロ:小森谷裕子


J.S.バッハ : 無伴奏バイオリン組曲第2番ニ短調 BWV1004から第5曲「シャコンヌ」*
J.S.バッハ:2つのバイオリンのための協奏曲
ニ短調 BWV1043**
ビバルディ:バイオリン協奏曲集《和声と創意の試み》Op.8「四季」***
----------------
J.S.バッハ:G線上のアリア


今年で7回目だそうだ。バリアフリー化も標榜したリニューアルの面目躍如で視覚障害者との共生を意識した演奏会だ。いつになく、白状や盲導犬を連れたお客も多かったし、演奏者(ソロもオケ)にも視覚障害者が少なからず。

音楽は漆黒の闇の中で。

鷗子館長のMCで、見える人にも見えない人にも向けた演奏会の意図や心構えなどから始まり、まず以って「闇」を経験した。
それは善光寺の胎内巡りと同じで、もう、全く何にも見えないのだ。
それは一種恐怖でもあるが、毎日をその世界で暮らしている人達と同じ空間にいるのだと思うと複雑だ。

音楽は、最初は照明の下で始まるが、やがて漆黒に。
ここで感覚の切替が難しい。
音だけという意味ではCDを聴くのも同様だが、生の音楽を音だけで受け止めることの難しさ。

途中、和波氏が鷗子さんとの短い対談の中で、こちらの気持ちを察したかのようにモヤモヤ感について語ってくれたことがむしろ一条の光になった…という倒錯感も。

いや、全てがスッキリした訳ではないが、音の芸術が光を必要とするのか、考える契機となったことは確かだ。

小林美樹が参加できなかったのが残念だが、渡辺玲子に代わったのはとても良かった。鉄壁の技巧を久しく聴いていなかったから。

ソリスト達も豪華だが、特別編成オケ18人も豪華で何気なくコンマスをやっているのは三浦章宏、その対面は同じ東フィルの須田祥子。他にもN響数名、読響、都響で顔馴染みチラホラ。

みんな、当然、何気なく演奏している。

しかし実に楽しそうで、「見える」と「見えない」の心のバリアフリー状態がおそらく、客席にも伝染し、とても心温まる演奏会となった。

♪2022-163/♪みなとみらいホール-02

2022年10月18日火曜日

横浜音祭り2022 横浜18区コンサート 〜藤木大地 & みなとみらいクインテット〜

2022-10-18 @県立音楽堂


藤木大地:カウンターテナー
みなとみらいクインテット
 バイオリン:成田達輝/小林美樹
 ビオラ:川本嘉子
 チェロ:中木健二
 ピアノ:松本和将

シューマン:ピアノ五重奏曲から第1楽章*
J.シュトラウスⅡ:お客を招くのが好き(喜歌劇「こうもり」から)
ベートーべン:アデライーデ
シューベルト:魔王
フォーレ:リディア
マーラー:私はこの世に忘れられた
ブラームス:鎮められたあこがれ**
ドボルザーク:ピアノ五重奏曲第2番から 第1楽章*
モリコーネ:ネッラ・ファンタジア
アーレン:オーバー・ザ・レインボー*
ヴュータン:アメリカの思い出「ヤンキー・ドゥードゥル」*
小林秀雄:落葉松
木下牧子:夢みたものは***
村松崇継:いのちの歌
------Enc------------------
木下牧子:鷗***
加藤昌則:もしも歌がなかったら

無印は加藤昌則編曲によるCTn+ピアノ五重奏曲版
*印はオリジナルのピアノ五重奏曲版
**印は木下牧子編曲によるCTn+ピアノ五重奏曲版


横浜18区コンサートの一環。
これまでは各区の区立文化センターの小ホールだったけど、今回は千人超の音楽堂で。これが満席だった。

90分の予定が140分。その後の予定がなくて良かったよ。

悪いけど藤木ファンじゃない。みなとみらいクインテットという怪しい方が目当て。

成田達輝/小林美樹/川本嘉子/中木健二/松本和将ってなかり好みの面子が揃って嬉しや。
しかし、ピアノ五重奏はシューマンとドボルザーク2番から各1楽章のみと「ヤンキー〜」だけで寂しかったが、藤木の歌唱には1曲を除きすべて五重奏で伴奏した。

一番良かったのは最初のシューマンのピアノ五重奏曲。
ブラームスと並んでこのジャンルの最高傑作だと思っている。

それが第1楽章だけって悲しい…が、天の采配だね。明日、横浜シンフォニエッタで全曲聴くので楽しみだ。

「ヤンキー〜」では第1バイオリンを担当した成田が殆ど曲弾きの体で先輩たち4人を引っ張った。これは盛り上がった。

みなとみらい五重奏団と藤木は来年2月にも同面子で演奏会あり。早速、同日昼夜2公演を通しでチケ購入した。

昼の部は今日と全く同一メンバーだが、夜の部は長原幸太/辻彩奈/川本嘉子/辻本玲/萩原麻未とこちらも期待できる。


♪2022-154/♪神奈川県立音楽堂-09

2020年9月20日日曜日

みなとみらいクラシック・マチネ~名手と楽しむヨコハマの午後〜成田達輝

 2020-09-21 @みなとみらいホール


成田達輝:バイオリン
石川武蔵:ピアノ(第1部のみ)

[ 第1部 ]
サン=サーンス:バイオリン・ソナタ第2番変ホ長調 Op.102
サン=サーンス:バイオリン・ソナタ第1番二短調 Op.75

[第2部]
バルトーク:無伴奏バイオリン・ソナタから“シャコンヌのテンポで”
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン・パルティータ第2番から“シャコンヌ”
ファーニホウ:シャコンヌ風間奏曲
ヴィターリ:シャコンヌ

----ENC----------------

パガニーニ:24のカプリースから第1番
J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第1番からサラバンド

成田くんのリサイタルは初めて。以前に東響とチャイコ協を聴いたが、その時のプログラム?に「偉大な名手パガニーニのライバル」と書いてあったのを思い出した。


今日もテクニシャンぶりを発揮したが、この世界に腕自慢は多いし、彼がパガニーニ並みかどうかは?


第1部はサン=サーンス Vnソナタ1番&2番。
1番は生では初聴き。 2番は電気媒介でも多分聴いたことがない。

サン=サーンスには親しみ易い美旋律も多いけど、今日の2本は手強かった。特に2番が没入できなかった。

そもそも馴染んでいないせいもあるけど、基本は僕の受入能力の問題だろうな。


第2部は別公演で、Vn無伴奏曲。

それも「シャコンヌ」関連ばかり4曲。J.S.バッハ以外は初聴き。

ファーニホウ*やヴィターリなんて作曲家の存在自体知らなかった。えらく凝った選曲で成田くんが趣旨を説明したが忘却。

*は存命作家で4分音を含む不快音の連続で、超絶技巧の限界に挑むそうな。


今日のクラ・マチは成田くんの個性が全面に出たのは良かったけど、楽しめるには至らず。


でも、色々と説明もしてくれて、嫌味のない好青年だったし、「パガニーニのライバル」はともかくも、ファーニホウやEncで弾いたパガニーニの24のカプリースなど、ホンに凄腕ぶりを堪能した。


♪2020-053/♪みなとみらいホール-12

2016年3月27日日曜日

東京交響楽団 川崎定期演奏会 第54回

2016-03-27 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ドミトリー・キタエンコ:指揮
成田達輝:バイオリン*
東京交響楽団

チャイコフスキー:歌劇「エフゲニ・オネーギン」~ポロネーズ
チャイコフスキー:バイオリン協奏曲 ニ長調 作品35*
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調作品47「革命」 

指揮者もソリストも初めての人だったが、成田達輝については、帰宅後録画で観たこの日放送の「題名のない音楽会」にも登場していて達者なところを再確認した。

東響のホームページのこのコンサート紹介では成田達輝を「『偉大な名手パガニーニのライバル』と評され、世界で活躍する成田~が登場します。」と書いてあるけど、それはいくらなんでも大げさではないか。

彼も東響も上手だけど、チャイコの協奏曲に関しては、昨年11月のhr交響楽団と五嶋龍の演奏があまりに素晴らしかったので、その後に聴いた演奏が、今回を含め、どうにも物足りない。

ショスタコの5番は一昨日、同じミューザで聴いたばかりで、これもそちらの演奏が雑ではあったけど強烈な迫力だったので、もう少々のことでは驚かなくなってしまっているのも困ったものだ。


ところで、東響の看板娘?ソロ・コンサートマスター(東響ではミストレスとは表記しない)の大谷康子が21年間務めた東響を本日を以って退団するということで、終演後の館内は大いに盛り上がった。
確かに、彼女の存在は大きかった。華やかさだけではなく、コンマスとして本番中の懸命なリードもあったな。時として、彼女の音だけがはっきり聴こえてくることがあった。これも良し悪しだけど。

確か、もう還暦を迎えたはずだけど、いつまでもお姫様ぽくて、愛想が良くて、スターだった。
今後、東響では名誉コンサートマスターという名誉職に就くらしい。それは名ばかりで、実際の活動はソロや室内楽に移るんだろう。機会があれば室内楽などを近くで聴いてみたいものだ。


♪2016-035/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-08