2023年11月26日日曜日
藤沢市民オペラ:ロッシーニ「オテッロ」
2023年7月8日土曜日
日フィル第752回東京定期演奏会 〜歌劇《道化師》演奏会形式〜
2021年12月22日水曜日
読売交響楽団特別演奏会「第九」❺
2021-12-22 @サントリーホール
ジョン・アクセルロッド:指揮
読売日本交響楽団
合唱=新国立劇場合唱団
オルガン=中田恵子*
ソプラノ=中村恵理
アルト=藤木大地
テノール=小堀勇介
バス=妻屋秀和
J.S.バッハ:小フーガ ト短調 BWV578*
J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565*
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
オミクロン水際対策強化で来日できないあちこちのオケの指揮者の代役でアクセル吹かしているアクセルロッドが読響でも代役で登場。初聴き。
演奏に限って言えば、とても良かった。
一昨日の新日フィルも良かったが、読響が僅差で上回った。好みの問題だけど。
弦の編成は10-8-8-6-5と中低域重視の10型。
今日で5回目の「第九」中、10型が3回。
どこもコンパクトな編成なのは奏者間距離の問題か。
とは言え、引き締まった響き。
金管の読響、と勝手に思っているが、今日はむしろ少数精鋭の弦に勢いがあった。
指揮ぶりは、癖のない正統的で風格を感じさせる「第九」だった。
合唱は秋山「第九」と同じ新国立劇場合唱団で男声18、女声22の計40人。
今回の合唱席は、広いP席全部を僅か40人で市松配置。
独唱は舞台後方に。
<違和感その1>は声楽陣の入場。
合唱は最初から着席できたのに途中入場だった。
独唱に至っては4楽章が始まっても入場しない。
低弦のレシタティーヴォが終わり、チェロが歓喜のテーマを始めても入場しない。
あわや大事故かと思いきや、バス独唱が始まる寸前に上手袖から妻屋氏が小走りで飛び込んでギリギリセーフ。それで「おお 友よ こんな音ではない。」と歌えるのか!
バスソロの途中で下手から残る3人の独唱者が登場して間に合った。
何てこった!こんな登場の仕方は見たことないぞ。
<違和感その2>はマスク。弦奏者は全員 NoMask!さすが読響(東フィルと並んで、定期演奏会でもNoMaskを通している。まれに外し忘れもいたが…。)!
なのに、トロンボーンの3人(終楽章途中まで出番なし)とパーカッションの3人(同じく)は出番までマスクをしていた。
これって変だよな?
弦でさえNoMaskなのに、座っているだけなのになぜ?
ま、音楽と関係ないのだけど、プロの矜持としてNoMaskを貫いてほしいよ。
♪2021-162/♪サントリーホール-22
2019年12月18日水曜日
読響「第九」特別演奏会<第九⑤>
アイヴァー・ボルトン:指揮
読売日本交響楽団
新国立劇場合唱団(合唱指揮=三澤洋史)
ソプラノ:シルヴィア・シュヴァルツ
メゾ・ソプラノ:池田香織
テノール:小堀勇介
バリトン:トーマス・オリーマンス
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福本茉莉:オルガン
【第1部】〈オルガン独奏〉オルガン=福本茉莉
J.S.バッハ:コラール「目覚めよ、と呼ぶ声あり」BWV645
ブルーンス:前奏曲 ト長調
【第2部】〈第九〉
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
昨日に続いて同じ読響をサントリーで聴く。席もほぼ同じ。
藝劇のように音が籠るようなことはないのだけど、ホルンに関しては今日もメリハリがなかった。
指揮者の好みかもしれないが、ホルン奏者にすれば合唱団を背中にしては音が吸い込まれて表に反響しづらと思うが…。
2楽章終盤に珍しい事故が起こった。
ティンパニーの皮が破れたのだ。
小節の頭にドンと打った途端ピシーッという聴き慣れぬ音が。
その後の奏者の挙動で皮が破れたと分かったが、その後は残る2個で演奏したようだ。
まあ、そんな事故もあったが、TV収録は昨日済ませているし(26日放映)、ナマゆえの珍事もベートーベンの偉大さをちっとも損ねることはなく、むしろ、客席も舞台上も和やかな空気になって、怪我の巧妙だったかも。
♪2019-2110/♪サントリーホール-9
2019年12月17日火曜日
読響「第九」特別演奏会<第九④>
アイヴァー・ボルトン:指揮
読売日本交響楽団
新国立劇場合唱団(合唱指揮=三澤洋史)
ソプラノ:シルヴィア・シュヴァルツ
メゾ・ソプラノ:池田香織
テノール:小堀勇介
バリトン:トーマス・オリーマンス
------------------
福本茉莉:オルガン
【第1部】〈オルガン独奏〉オルガン=福本茉莉
J.S.バッハ:コラール「目覚めよ、と呼ぶ声あり」BWV645
ブルーンス:前奏曲 ト長調
【第2部】〈第九〉
ベートーベン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き」作品125
明日もサントリーで聴くのに、手違いから買った今日の藝劇がこれ以上はないという程好みの席だったので、譲渡希望を振り払って自分で聴きに行った。
毎年読響の第九には満足している。今回も全く知らない指揮者だったが、実に正当的な独音楽風で好感。読響は巧い。
ただし、藝劇は響が悪い。どうも舞台上で籠もってすっきりと前に音が出てこない。名手揃いの金管も明瞭さに欠ける。舞台後方に屋根(オルガンの床部分)があるが、あの辺で音がグルグル回っているのではないかと、これは素人の想像だが。
読響の好演にも関わらず今日の様な最善席でもモヤモヤするのは困ったもの。
ところで、明日も同じ演奏のはずなので今年の第九全10回中5回までが正統派演奏ということになる。
こうなると1回くらい異端の第九を聴いてみたい。
疾走する第九とか、マーラー を凌ぐ長時間第九とか(朝比奈80分の例有り)。上岡読響の第九も忘れられない。正統派名演と共に新アプローチにも期待!
♪2019-210/♪東京芸術劇場大ホール-5
2019年9月5日木曜日
藤原歌劇団公演オペラ「ランスへの旅」
折江忠道:総監督
園田隆一郎:指揮
松本重孝:演出
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:藤原歌劇団合唱部/新国立劇場合唱団/二期会合唱団
コリンナ:ローマの女流詩人⇒砂川涼子
メリベーア侯爵夫人:ポーランドの寡婦⇒中島郁子
フォルヴィル伯爵夫人:若い寡婦⇒佐藤美枝子
コルテーゼ夫人:金の百合亭主人⇒山口佳子
騎士ベルフィオール:仏士官。コリンナに愛⇒中井亮一
リーベンスコフ伯爵:ロシア将軍⇒小堀勇介
シドニー卿:英軍人。コリンナに愛⇒伊藤貴之
ドン・プロフォンド:文学者⇒久保田真澄
トロムボノク男爵:独陸軍少佐⇒谷友博
ドン・アルバーロ:スペインの提督⇒須藤慎吾
ドン・プルデンツィオ:医者⇒三浦克次
ドン・ルイジーノ:フォ〜夫人のいとこ⇒井出司
デリア:ギリシャ孤児。コリンナ下女⇒楠野麻衣
マッダレーナ:女中頭⇒牧野真由美
モデスティーナ:フォ〜夫人の小間使い⇒丸尾有香
ゼフィリーノ:使者⇒山内政幸
アントニオ:給仕長⇒岡野守
ほか
ロッシーニ:歌劇「ランスへの旅」
オペラ全1幕〈字幕付きイタリア語上演〉
予定上演時間:約3時間
第Ⅰ部105分
--休憩20分--
第Ⅱ部55分
藤原歌劇団公演に二期会・新国も参加した大掛かりなプロダクション。
独唱者17人に合唱がついて目まぐるしく賑やか。
幸い同じ藤原歌劇団の同じ演出による2015年の日生劇場版を観ていたので筋書きは覚えているが、初めての人には特段の説明もなく話が進むので置いてきぼりにされるかもしれない。
ま、それでも構わぬ歌こそ命の歌劇だ。
1825年パリ近郊の湯治場、と言っても高級ホテル。
フランス王シャルルのランスでの戴冠式見物の為に同じ宿に集った紳士淑女たち。そこであれやこれやのプチ・ドラマが繰り広げられる。目的のランス行きが不可能となるもパリでもお披露目が行われると聞き安堵して、とりあえずランスへの旅の費用として集めたお金で大宴会を開くことになった。
ここまでも一言もセリフはなく、レシタティーヴォとアリアの連発だ。ともかく、次から次と歌に次ぐ歌。
クライマックスの大宴会で紳士淑女は出身国にちなむ歌を交代で披露する。実は、集まった紳士淑女たちはそれぞれ異なる国の出身者なのだ。この辺が巧い設定だ。
ドイツ人の男爵はドイツ賛歌、
ポーランドの公爵夫人はポロネーズ、
ロシアの伯爵はロシア賛歌、
スペインの海軍提督はスペインのカンツォーネ、
イギリス軍人は英国国歌、
フランスの伯爵夫人と騎士は二重唱でブルボン王家賛歌、
ティロル出身の夫人はヨーデル颯民謡
を歌い継ぎ、シメに即興詩人が全員の投票によって決まったお題を基に即興で「シャルル王」賛歌を歌い、最後は全員で「シャルル王」賛歌を歌って華やかに幕。
主要な17人の歌手の中には何度も聴いている人もいるが初めて聞く名前もあった。だが、みんな巧いことにいつもながら驚く。よく通る声で、ベルカントの難しそうな細かく早い装飾をコロコロ歌う。
独唱から二重唱、六重唱、果ては14人、17人の強力な合唱も実に聴き応えがあった。
中でも一番は主役格の砂川涼子。
この人はホンに何度も聴いているけど、今日はその実力を思い知らされた感がある。今年はまだ日生劇場の「トスカ」、紀尾井ホールでのリサイタルを追っかけなくちゃ!
2018年6月17日日曜日
日生劇場会場55周年記念公演 NISSAY OPERA 2018 モーツァルトシリーズ『魔笛』
指揮:沼尻竜典
演出:佐藤美晴
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:C.ヴィレッジ・シンガーズ
ザラストロ:伊藤貴之
タミーノ:山本康寛
パミーナ:砂川涼子
夜の女王:角田祐子
パパゲーノ:青山貴
パパゲーナ:今野沙知恵
モノスタトス:小堀勇介
ほか
モーツァルト作曲 オペラ『魔笛』全2幕
(ドイツ語歌唱・日本語台詞・日本語字幕付)
予定上演時間:約3時間
第Ⅰ幕 70分
--休憩20分--
第Ⅱ幕 90分
日生オペラは制約(料金が安いから制作費なども多くは取れない。また、詳しいことは知らないけど舞台機構も大型のせりや回り舞台は無いのではないか。)の大きい中で舞台や衣装等も工夫が凝らされているのにいつも感心する。
今日の魔笛も、主要な舞台装置は中央に一つきり。それがくるくる回転して、照明を受けて、いろんなシーンを形作る。
役者の衣装もあまり豪華とは言えない。パパゲーナの靴などもっといいのを履かせてあげたいと思ったよ。
それでも、いつも概ね楽しめる舞台を作り上げるのは大したものだ。
今日も楽しんだが、なんと言っても一番良かったのはパミーナ役の砂川涼子。役のせいもあるけど「祭りの準備」の頃の竹下景子そっくりでカワユイ!もちろん歌も素晴らしい。
今回、砂川涼子のほかには伊藤貴之(ザラストロ)、青山貴(パパゲーノ)くらいしか覚えのある歌手は見当たらなかったが、若干の不満はあったものの、みんな上手にこなしていたと思う。
ところで、オペラ一番人気とも言われる「魔笛」だが、ストーリーは難しいというか、ザラストロや夜の女王の本質は何か、まあ、よく分からない。専門家がいろんな解釈を提供しているが、今回の演出でもよく分からなかった。
この作品(だけではなく、物語として首を傾げるものは少なくない。)は、もう、おもちゃ箱をひっくり返したような、次々登場する耳慣れた、それゆえ心地良い音楽の砲列を楽しむのが一番かな、と思っているけど、どうか。
新国立劇場では来シーズンの幕開けが「魔笛」だ。これを楽しみにしている。
♪2018-072/♪日生劇場-01