2026年3月19日木曜日

東京都交響楽団 第1039回 定期演奏会Bシリーズ

2026-03-19 @サントリーホール



ピエタリ・インキネン:指揮
東京都交響楽団
キット・アームストロング:ピアノ*


ラヴェル:ラ・ヴァルス
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第4番ハ短調 op.44*
プロコフィエフ:交響曲第3番ハ短調 op.44
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サン=サーンス:左手のための6つの練習曲Op.35から第2番フーガのように*





ちょっと感慨深い演奏会だった。
都響Bは完全リタイアしてから会員になったので、Aに比べるとだいぶ遅く、会員歴は満11年だったが、それも今日で最後だった。
来季の都響は更新しなかったし、この先Aは別としてBは復活する気もないので僕にとって事実上の最後のB定期。
N響Bも東フィル@サントリーもやめて最後に残っていたサントリー定期が終わった。

不満の多いサントリーだったが、今日の都響はとても良かった。初顔だというインキネンの彫琢が奏功したのか、3曲とも心地良い。
とりわけ、サン=サーンスのPfがサントリーとも思えないまともな響だった。煌めくほどではないが、確かにスタインウェイの輝きが聴こえてきた。こんな日もあるのか。
次々とサントリー定期を辞めたのは、一つはPfの響に満足できなかったからだが、最後の最後で、「白鳥の歌」みたいにちょっといい音を聴かせてくれたよ。


♪2026-032/♪サントリーホール-02

2026年3月18日水曜日

横浜交響楽団 第745回定期演奏会 【交響曲の楽しみ③】

2026-03-18 @みなとみらいホール



鈴木衛:指揮
横浜交響楽団

マーラー:交響曲第6番イ短調《悲劇的》



普段は音楽堂だが、今日はみなとみらいホールだった。
マーラーの6番「悲劇的」1本立て。
オケの規模が大きいので音楽堂じゃ並びきれないのだろう。
それで良かった。
音楽堂のデッドな響も魅力的だけど、力量が正直に出てしまうからなあ。

今日は、これまでと打って変わって、見事なアンサンブル。
おいおい、こんなにうまかったか!と思うほど。

6番はマーラーの中でも聴く機会が多く、ダントツに多い1番の次に多い(2番と同数)。それでもオケの規模の問題もあるのか、記録のある過去17年間で3年に2回の割合だ。
ところが、今年は1月にN響で聴いたので3月に2回という高頻度(偶々だけど)。

途中でウトウトすることが多い作品だけど、今日は全篇85分間、刮目して聴いていたよ。

大編成の管打に比べ、弦が薄かったのが惜しまれるけど、アマオケとも思えぬ名演だった。

♪2026-031/♪みなとみらいホール-07

2026年3月14日土曜日

神奈川フィルみなとみらいシリーズ定期演奏会第412回

2026-03-14 @みなとみらいホール



小泉和裕:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団


ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
ドビュッシー:交響詩《海》-3つの交響的スケッチ




ドイツものがお好きなようで、圧倒的にベートーベンやブラームスを聴く機会が多い小泉師だが、ドビュッシーの「海」を聴くのは2回目だ。ほぼ1年前の都響で聴いた。
一芸に秀いずるは多芸に通ず〜と言っては失礼だが、ドイツを極めれば近代フランスもお手のもの?という訳で、都響で聴いた「海」も良かった。
しかし、最近、メキメキ腕を上げている風に見える神奈川フィルの煌びやかなアンサンブルは実に見事だった。

取り分け好きな音楽でもないけど、こんな風に豪華絢爛にして緻密な演奏を聴けるのは滅多にない。

前半の得意なブラームス3番との対比がとても良かった。
一粒で2度おいしい…。

♪2026-030/♪みなとみらいホール-05

2026年3月10日火曜日

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」

2026-03-10 @新国立劇場



【指揮】飯森範親
【演出】グリシャ・アサガロフ
【美術・衣裳】ルイジ・ペーレゴ
【照明】マーティン・ゲップハルト

【ドン・ジョヴァンニ】ヴィート・プリアンテ*1
【騎士長】田中大揮
【レポレッロ】フランチェスコ・レオーネ*2
(交代⇦ダニエル・ジュリアニーニから)
【ドンナ・アンナ】イリーナ・ルング*3
【ドン・オッターヴィオ】デイヴ・モナコ
【ドンナ・エルヴィーラ】サラ・コルトレツィス
【マゼット】近藤圭
【ツェルリーナ】盛田麻央

*1『フィガロの結婚』21年アルマヴィーヴァ伯爵
*2『ラ・ボエーム』23年コッリーネ
*3『椿姫』17年ヴィオレッタ/『ルチア』21年ルチア/『シモン・ボッカネグラ』23年アメーリア


オペラ『ドン・ジョヴァンニ』/ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

Don Giovanni / Wolfgang Amadeus Mozart
全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間25分
 第1幕   95分
  休憩25分
 第Ⅱ、Ⅲ幕 85分



新国の「ドン・ジョヴァ」はもう長く演出が変わっていない。そして観る度におかしいと思い、納得できないのは、場所を原作のスペインからベニスに変えていることだ。
演出家はモデルにしたと思われるカサノヴァの生まれ育った場所がベニスだからだと変更の理由を説明しているが、それで全幕無理なく通るのならいいけど、早々のカタログの歌で破綻する。この歌では明らかに今、居る場所はスペインだと歌うのだからおかしい。

冒頭ゴンドラが登場するのでベニスだと分かる。
その後背景にもう一度ゴンドラが登場するが、ベニスだからというだけでそれ以上の意味はない。

最初にここがいつも引っ掛かる。
ベニスだ、ゴンドラだというなら、その後の物語の進展にそれが生かされなくてはとても不自然だ。
例えば地獄落ちは運河に引き摺り込まれるとか、工夫をしなくちゃ演出家の自己満足に終わっている。

緻密な物語ではないから、本当は、いくつかアリアをカットしても良いのではないか…などと大胆な提言だけど、無駄に長いと思う。二幕とも平均90分もあるのだもの。

それに内容が、世の女性たちがよく腹を立てて公演禁止を訴えないものだと思うが(「コジ・ファン・トゥッテ」はもっとひどい)、最後は地獄に落ちるからいいのかな。

とはいえ、若い頃は好きになれなかったモーツァルトのオペラも、年老いて、あまり抵抗がなくなり、加えて、どんどん馴染んできたせいもあって、繰り出される軽快なアリアの連射は、心地良いものだ。

お得意の四重唱〜七重唱(実質)も、オペラならではの楽しみに溢れている。

♪2026-028/♪新国立劇場-07

2026年3月1日日曜日

新国立劇場バレエ研修所公演 エトワールへの道程 2026 -新国立劇場バレエ研修所の成果-

2026-03-01 @新国立劇場



冨田実里:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団


新国立劇場バレエ研修所公演
エトワールへの道程 2026
-新国立劇場バレエ研修所の成果-

約2時間35分
第1部 35分
 休憩  20分
第2部   35分
 休憩  20分
第3部   45分


オープニング~『タンホイザー』行進曲から~
音楽:R.ワーグナー
出演:研修生、ジュニアクラス生

『En Bateau』
振付:デヴィッド・ビントレー
音楽:クロード・ドビュッシー
出演:
Ⅰ.桑山奈那子 寺沼優 美濃大和 
Ⅱ.富加見 優 前上友希 松田昂祐
Ⅲ.三國日々音 末吉慶次
Ⅳ.人見紗来
*自作自演作品は録音音源を使用します。



『Urban Pulse』
振付・出演:桑山奈那子
音楽:ニコライ・カプースチン

『Warmth』
振付・出演:富加見 優
音楽:アベル・コジェニオウスキ

『タリスマン』からパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ
音楽:リッカルド・ドリーゴ
出演:
山本梨々香(1日) 森本晃介(ゲスト)

白鳥の湖』第3幕から黒鳥のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:
【オディール】宮脇沙來
【王子】石山蓮(ゲスト)

『眠れる森の美女』第3幕より
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:
【オーロラ姫】廣沙帆子
【デジレ王子】小寺夏鼓
【国王】森本晃介(ゲスト)
【王妃】三國日々音
【リラの精】三瓶桜子
【青い鳥とフロリナ王女】富加見優 美濃大和


バレエ研修所の卒業生による発表会という訳だけど、各期6人くらいしかないようだ。
その6人のために中劇場とはいえ、ピットに東フィルを入れて、舞台装置や照明もそれなりに準備があって、豪勢なものだ。

技術の方は、全く観る目がないよ。みんな上手いから。
大劇場の主役級とどう違うか分からないけど、彼・彼女たちにとっては、プロの道が、今始まったところか。

プログラムに書いてあった、研修所の履修システムを見ると、1年生に入所するだけでも大変な競争の様だけど、中で、数次の審査を経て4年生で卒業し、それから、専科が待っていて…いったいいつ正規の新国立劇場バレエ団に入れるのだろう?その間にたくさんの脱落者が出るのだろうな。

いやはや大変な世界だよ。

演技終了後、6人が1人ずつマイクを持って卒業の弁を述べた。なかには感極まって嗚咽するものもあり、客席も、思わずもらい泣き。


♪2026-025/♪新国立劇場-13

2026年2月25日水曜日

MUZAランチタイムコンサート 02月 続!/全人類ビオラ化計画 〜東京交響楽団メンバーによるアンサンブル〜

2026-02-21 @ミューザ川崎シンフォニーホール



小林壱成*
青木篤子
小西応興
木村正貴*
 *は本来はバイオリン奏者


テレマン:4つのバイオリンのための協奏曲第2番二長調
ローリー:4つのビオラのためのロマンツア
ヴァインツィール:4つのビオラのための夜の小品
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ブルッフ:ロマンスヘ長調 Op.85



大袈裟な副題が付いているが、「続!」とあるからには第1弾もあったのかな。年間セット券買っているのに、ほとんど欠席しているので…。

ともかく、大袈裟な計画は完全に失敗だよ。
全員東響から4本のビオラ使いが集まったが、うち、2人は普段はバイオリン奏者だ。ビオラが2人しかいない訳じゃないのに、どうして全員、ビオラの専任を集めなかったのかが疑問だ。

選曲に無理があった。Encを含め4曲全部、スローテンポな穏やかな曲で、せめて1曲くらい「石田組」のように派手なロックでもやって、ビオラだけでもこんな音楽ができるところを見せてほしかったよ。

♪2026-021/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-01

2026年2月7日土曜日

NHK交響楽団2057回A定期 2月公演

2026-02-07@NHKホール



フィリップ・ジョルダン:指揮
NHK交響楽団
タマラ・ウィルソン:ソプラノ*

シューマン:交響曲第3番変ホ長調 作品97「ライン」
ワーグナー:楽劇「神々のたそがれ」
 「ジークフリートのラインの旅」
 「ジークフリートの葬送行進曲」
 「ブリュンヒルデの自己犠牲」*



フィリップ・ジョルダンは、以前、ウィーン交響楽団で来日した時「運命」と「巨人」を聴いて、重厚な響きをテンポよく走らせて、その年のベルリン・フィル来日公演より好感を持った覚えがある。

今日は、当然オケが違うけど、前半の「ライン」では、その日を彷彿とさせるものを感じた。

後半がお楽しみの「神たそ」から3曲。
どれも素晴らしい。

今日は、久しぶりにN響の出来が良かった。
力が入っていたよ。NHKホールのハンディも感じさせないくらい良く鳴っていた。


「自己犠牲」では初聴きのタマラ・ウィルソンが立派すぎる体型からよく通る声で、大編成のオケに全く埋もれることなく朗々と響かせた。

ピットの中では、なかなか見えないハープ6台の勢揃いが壮観。
今年のベスト10くらいには入るかも。

♪2026-012/♪NHKホール-03