2026年1月29日木曜日

オペラ「こうもり」

2026-01-29 @新国立劇場



指揮:ダニエル・コーエン
演出:ハインツ・ツェドニク
美術・衣裳:オラフ・ツォンベック
振付:マリア・ルイーズ・ヤスカ
照明:立田雄士

合唱⇒新国立劇場合唱団
バレエ⇒東京シティ・バレエ団
管弦楽⇒東京交響楽団

ガブリエル・フォン・アイゼンシュタイン⇒トーマス・ブロンデル
ロザリンデ⇒サビーナ・ツヴィラク*1
フランク⇒レヴェント・バキルジ
オルロフスキー公爵⇒藤木大地
アルフレード⇒伊藤達人
ファルケ博士⇒ラファエル・フィンガーロス
アデーレ⇒マリア・シャブーニア
ブリント博士⇒青地英幸
フロッシュ⇒ホルスト・ラムネク*2
イーダ⇒今野沙知恵

新国立劇場出演歴
*1「タンホイザー」エリーザベト
*2「こうもり」フランク/フロッシュ

オペラ『こうもり』/ヨハン・シュトラウスⅡ世
Die Fledermaus / Johann STRAUSSⅡ
全3幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉
オペラパレス

予定上演時間:約3時間5分
 第1幕50分
  休憩30分
 第Ⅱ、Ⅲ幕105分



「こうもり」で、よくできているなと思うのは、序曲で、コンサートでも聴くことが多いけど、オペラの「序曲」として聴くと、殊更によくできていると感心する。これだけで、もう、全部観た・聴いた気分になるよ。

新国立劇場の「こうもり」は2006年から毎回演出も美術も変わっていない。センスのあるきれいな舞台で、よくできていると感心する。

しかし、同じ演出でも、微妙に振り付けが変化し、セリフのアドリブも毎回異なる。


僕にとって、18年の公演(その前は覚えていない)が最高におかしくて、これが僕の「こうもり」の基準になっているので、その後の3回はいずれも、不満が残ってしまう。

1幕の有名で楽しい三重唱(「それじゃ私はひとりきりね」?)は、アイゼンシュタインも、ロザリンでも、アデーレも、本当はその夜のパーティを楽しみにしているけど、それぞれが嘘をついて、別れが寂しい…などと誤魔化しているが、曲調が舞曲に転ずると、口とは裏腹に思わず足がリズムを取り出す。ここが巧い。
その為には3人とも近くで座って歌う必要がある。
それが18年版の演出だった。

その後(20年・23年・26年)は、コロナの為か、3人とも離れて立って歌うようになった。これでは思わず足が出る動作はできない。
その形がずっと続いているので、まことに残念だ。


♪2026-011/♪新国立劇場-02

2026年1月27日火曜日

横浜アンサンブルワンダーランド Vol.3 JPO BRASS QUINTET 〜横浜に輝くブラスアンサンブルの夕べ〜

2026-01-27 @みなとみらいホール



JPO BRASS QUINTET
[金管五重奏]
トランペット:オッタビアーノ・クリストーフォリ、犬飼伸紀
ホルン:信末碩才
トロンボーン:伊藤雄太
チューバ:柳生和大

●【第1部】
ヴェルディ:歌劇《ナブッコ》序曲
エヴァルド:金管五重奏曲第2番
ガーシュウィン:歌劇《ポーギーとベス》セレクション

●【第2部】トークイベント
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J.シュトラウスⅡ:ポルカ「雷鳴と稲妻」












日フィルの室内楽シリーズの3回目。と言っても前回からは1年7月ぶりだ。せめて半年に一度くらいやってくれないと忘れてしまうよ。

今日は、金管五重奏だった。編成はトランペット2本、ホルン、トロンボーン、チューバという正統派。

オケのブラスEnsといえば、すぐ思い出すのが読響ブラスだけど、最近では、本当のところどこのオケが上手いのか分からない。オケの中で聴く時は、結局、華やかな出番が多いと、巧いなあ、と思うことが多いから。

…なんて、冷めた気持ちで臨んだが、第1曲の「ナブッコ」序曲の完璧にピッチの合った透明な美音と大音量にびっくりした。
読響も都響も神奈川フィルも、小ホールで間近にブラスアンサンブルを聴いてきたが、今日の日フィルブラスはおそらくベストだよ。

弦のアンサンブルに比べて音の表情とか音楽の表現力とかにおいて、金管Ensは劣ると思っていたが、今日に限ってはこれは間違いだった。

プログラムには編曲者が書いてなかったけど、よくできた編曲だったと思うな。

最近の日フィルは弦が実に良い。と思っているが金管も素晴らしい。

♪2026-010/♪みなとみらいホール-03

2026年1月24日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第414回横浜定期演奏会

2026-01-24 @みなとみらいホール



ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルク:
 指揮&バイオリン


ベートーベン:《献堂式》 序曲 op.124
モーツァルト:バイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216*
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ《我が人生は愛と喜び》 op.263
ヨハン・シュトラウスⅡ:
 アンネン・ポルカ op.117
 ポルカ・シュネル《浮き立つ心》 op.319
 ワルツ《ウィーン気質》 op.354
 ポルカ《帝都はひとつ、ウィーンはひとつ》 op.291
 ワルツ《芸術家の生活》 op.316
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ヨハン・シュトラウスⅡ:山賊のギャロップ






今日も、ぐずぐずしていたら遅刻だ。
1曲目と2曲目の間に入ることはできたけど、静かな客席に入れてもらうのも恐縮なので、前半は休んで休憩から入った。

和樹・ヘーデンボルクの弾き振りで、ウィーンに馴染みの作品ばかり。特に後半はヨハン・シュトラウス1世の次男のヨーゼフ1曲と長男のヨハン2世のワルツとポルカ5曲で、いわゆるニュー・イヤー・コンサート。

全部、耳馴染みのある、軽い作品ばかりで、まあ、気楽に楽しんだが、どうも、日フィルらしさが発揮できないコンサートだったように思うよ。

約10年前に、弟のヘーデンボルク・直樹のチェロリサイタルをこの場所(みなとみらい大ホール)で聴いたことがある。今日は、その弟くんが数列後ろの方で聴いていたね。

♪2026-009/♪みなとみらいホール-02

2026年1月23日金曜日

NHK交響楽団2055回C定期 1月公演

2026-01-23@NHKホール



トゥガン・ソヒエフ:指揮
NHK交響楽団
上野通明:チェロ*


ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
デュティユー:チェロ協奏曲「遥かなる遠い国へ」*
 Ⅰ謎
 Ⅱまなざし
 Ⅲうねり
 Ⅳ鏡
 Ⅴ賛歌
リムスキー・コルサコフ:組曲「サルタン皇帝の物語」作品57
 Ⅰ王の戦場への旅立ちと別れ(第1幕への序奏)
 Ⅱ海原を漂う王妃と王子(第2幕への序奏)
 Ⅲ3つの奇蹟(第4幕第2場への序奏) 
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
 Ⅰ序奏
 Ⅱ火の鳥とその踊り
 Ⅲ王女たちの踊り(ホロヴォート舞曲)
 Ⅳカッチェイ王の魔の踊り
 Ⅴこもり歌
 Ⅵ終曲
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A.チェレプニン:チェロ組曲 作品76から第2曲*





生活の乱れから、ギリギリの出発になった上に2駅も乗り越してしまい、もぎり通過が19:03だったので、1曲目はパスだなと諦めていたところ、案内のお姉さんが、まだベル前です入ってくださいと言う。

JRの乱れで、開演時刻が10分遅くなったそうで、ありがたいことだった。

さて、ソフィエフとN響の前回は長尺1本休憩なしだったが、今回は、10分から30分までの短尺4本建で、仏仏露露と並んだ。
仏音楽に与えた露音楽の影響を聞き取ろうという企画だったのかも?

リムス「サルタン皇帝〜」は初聴きだったが、シェラザードなどを思い出す聴き取りやすい派手な音楽だったな。

そういえば、全体にブラスが活躍する場面が多く、弦楽器もリズム楽器のような扱いが多かったので、弦の透明感や管弦のアンサンブルを味わう楽しみはなかった。

やはり、小品を入れ替わり立ち替わり聴いたせいか、没入はできなかった。


♪2026-008/♪NHKホール-02

2026年1月22日木曜日

ランチタイムコンサート〜音楽史の旅 2025年⑤ 〜イギリスの弦楽器作品 チェロ〜

2026-01-22 @かなっくホール



弘田徹:チェロ

倉田莉奈:ピアノ
司会・解説:飯田有抄(音楽ファシリテーター)

エルガー:愛のあいさつ
R.V.ウィリアムズ:グリーンスリーブスによる幻想曲
(編曲:ワトソン・フォーブス)
R.V.ウィリアムズ:イギリス民謡による6つの練習曲
F.ディーリアス:春初めてのカッコウの声を聴いて
(編曲:ジェラルド・バンク)
C.スコット:蓮の国
エルガー:朝の歌
エルガー:チェロ協奏曲 Op.85から第1楽章



チェロの弘田氏は新日フィルのメンバーでもあるが、それとは別にこれまで、石田組も含む室内楽で過去6回聴いている。今回が7回目で、ピアノとのデュエットなので、いわば、彼のリサイタルのようなものだ。

室内楽やリサイタルの場合は、かぶりつきが好きで、今日も最前列で聴いた。

ヤニの飛ぶような生々しい原音を聴くのが好きだが、一方で技量が丸出しになる。

もう少し、後ろの方で聴いていたなら、細かいミスに気が付かず、平穏に楽しめたかもしれないが、気分が乗れなかった。

特に、最後のエルガーのチェロ協奏曲の第一楽章は音楽担っていなかった。まあ、ピアノ伴奏でやるのが無理、というのではなく、そもそもがこの作品を消化できていなかったのではないか。

♪2025-007/♪かなっくホール-01

2026年1月17日土曜日

NHK交響楽団2054回A定期 1月公演

2026-01-17@NHKホール



トゥガン・ソヒエフ:指揮
NHK交響楽団


マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」
 Ⅰアレグロ・エネルジコ・マ・ノン・トロッポ
  激しく、しかしきびきびと
 Ⅱアンダンテ・モデラート
 Ⅲスケルツオ:重々しく
 Ⅳ終曲:アレグロ・モデラート






演奏時間は実測86分だった。こんなものらしいが、17年にP.ヤルヴィがN響を振った時は82分だったから、4分も長いというのは、どこかの楽章が遅めだったのか、それともP.ヤルヴィが早かったのか。

3年に2回くらいの割合でしか聴かないのでほとんどいつ聴いても初聴きの印象だ。

そもそも、マーラーが好きじゃないというか、良さが分からない。俗っぽくて、長くて、旋律がブツ切れなので馴染めない。ベートーベンやブラームスなら絶対に書かないような音楽だな。いや、バカにして歯牙にも掛けないだろう。

しかし、大規模な管弦楽の妙を、極偶に味わうことができる。そういう時は、多くの人は、こういう点に痺れるのだろうな、と共感したりする。

でも、ソフィエフの指揮、というよりN響の本日のアンサンブルは、上出来だとは思わなかった。もちろん、偉い馬力で、熱演ではあったけど。

この曲に関しては上述の17年P.ヤルヴィがみなとみらいホールで(その年のヨーローッパツァーの直前の仕上げとして)演奏したものが、アンチマーラーも唸らせるほどに隙のない文句のつけようもない音楽に仕上がっていて(CD化されている。)、僕にとっては、この成功体験こそマーラー6番を聴く上で評価の物差しになっているので、結果、何を聴いてもちっと物足りないということになるのは、ある意味「悲劇的」だ。

ひとつ、良かったのは、この大曲が終わった時、客席も指揮者やオケと一緒に呼吸をしていたので、フライイングが一切なく、拍手歓声は、あるべき時を心得て自然発生的に起こったので、ホッとすると共に、みんながこの長時間を息を潜めて心を一つにしたのかもと思い、同じ釜の飯を食った戦友だな、と妙に感動ぽい気持ちになったことだ。


♪2026-006/♪NHKホール-01

神奈川フィルみなとみらいシリーズ定期演奏会第410回

2017-02-23 @みなとみらいホール



松本宗利音:指揮(しゅうりひと):指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ジュゼッペ・ジッボーニ:バイオリン*


ビゼー:序曲「祖国」Op.19
パガニーニ:バイオリン協奏曲第1番ニ長調 Op.6*
メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調 Op.90「イタリア」
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タレルガ(リッチ編):アルハンブラの思い出*



宗利音(しゅーりひと)。この難しい名前の若い指揮者は、昨夏、突然登場した。シティ・フィル、N響、東フィルそして神奈川フィルと、5か月のうちにもう4回目の登場だ。

陽性な青年は、音楽もクセのない正統派で、とても好感が持てる。

ビゼー「祖国」は多分初聴き。
パガニーニはそう多くはないが、何度か聴いていて、ああ、この曲だったか、という感じ。ジッボーニという若手も初めてだったが、ストラディが良く鳴っていたし、神奈川フィルの弦が柔らかくて透明感があり、良いアンサンブルだった。

1番の楽しみは「イタリア」。
若い頃、本当によく聴いたな。
どの楽章も魅力に溢れているが、特に第2楽章の哀愁がいいね。これがあるから、1-3-4楽章が生きてくるよ。


♪2026-005/♪みなとみらいホール-01