2026年3月26日木曜日

東京都交響楽団 第1037回 定期演奏会Cシリーズ

2026-03-26 @東京芸術劇場大ホール



オスモ・ヴァンスカ:指揮
東京都交響楽団

シベリウス:交響曲第1番ホ短調 op.39
シベリウス:交響曲第4番イ短調 op.63




オスモ・ヴァンスカの指揮は3回目。
前回も都響で、その前が読響。今回を入れて3回とも全シベリウス作品だ。
いくらフィンランド人だと言っても、来日する度にシベリウスばかりじゃ御本人も面白くないんじゃないか、と心配するけど、シベリウス愛はなかなかのもののように思えた。

7本の交響曲のうち生で聴くのは2番が圧倒的に多いけど、15年の生誕150年記念を契機に、近年、1番、5番もよく演奏されるようになって、むしろ2番を聴きたいのになかなか聴く機会がないよ。
因みに、完全記録している14年以降で一番少ないのが3番で1度のみ。一番多い2番は14回。
今日の1番は7回、4番は3回。

やはり、聴く機会が多いものは、旋律の切れ端でも記憶にあるので聴き易いが、4番のように数年に1度ではほぼ馴染みがなく、ところどころ、ああ、これはシベリウスらしいな、と思わせるけど、全体を通して重苦しいばかりであまり楽しくはなかったね。

都響は弦の中低域の厚みがとても良かったが、Vn1の高域に聴き苦しいところあり。


♪2026-036/♪東京芸術劇場大ホール-02

シベリウス交響曲 今日までに生で聴いた回数
1番 ⇒07  20.0%
2番 ⇒14  40.0% 
3番 ⇒01    2.9%
4番 ⇒03    8.6%
5番 ⇒05  14.3%
6番 ⇒03    8.6%
7番 ⇒03    8.6%

2026年3月22日日曜日

バレエ「マノン」

2026-03-22 @新国立劇場



【指揮】マーティン・イェーツ
【振付】ケネス・マクミラン
【音楽】ジュール・マスネ
【編曲】マーティン・イェーツ
【美術・衣裳】ニコラス・ジョージアディス
【照明】沢田祐二
【監修】デボラ・マクミラン


【管弦楽】東京交響楽団

マノン⇒  柴山紗帆
デ・グリュー⇒   速水渉悟
レスコー⇒ 木下嘉人
ムッシューG.M.⇒ 中家正博
レスコーの愛人⇒  山本涼杏 
物乞いのリーダー⇒ 上中佑樹
娼家のマダム⇒ 湯川麻美子
看守⇒     渡邊拓朗 



バレエ:マスネ「マノン」
全3幕

予定上演時間:約2時間45分
第Ⅰ幕 45分
  休憩25分
第Ⅱ幕 45分
  休憩25分
第Ⅲ幕 25分




「マノン」と言えばオペラ「マノン」(マスネ)と「マノン・レスコー」(プッチーニ)は観たこともあるけど、バレエは初見。
音楽は、マスネのオペラからではなく(わずかは使っているらしいが、多くは)マスネの他の楽曲を使っているようだ。耳馴染みのものはなかったが、バレエ音楽としてはには何の違和感もなし。

バレエ鑑賞歴は長いけどとても浅いので、今回の「マノン」にはバレエとして初体験が2つあった。

振り付けがとてもアクロバティックで、りく・りゅうペアのアイス・スケートを彷彿とさせる部分が数回あった。主演の2人はとても高度な技量が要求されるのではないか。


もう一つは、ヒロインが最終幕でひどく汚れ役だった。
沼地の設定とは言え、化粧も衣装も泥だらけ。こんなヒロインは見たことがない。
紗帆ちゃんは、可愛らしい顔貌なのに泥を塗りたくってまことに気の毒。当然その姿のままCCにも登場するのだもの気の毒なことだ。


どうせ絵空事なのに、ヒロインはきれいなまま最後を迎えてほしいよ。

まあ、感情移入の難しいドラマだけど、ダンスには一目置こう。


♪2026-034/♪新国立劇場-08

2026年3月21日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第415回横浜定期演奏会

2026-03-21 @みなとみらいホール



小林研一郎:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
伊藤寛隆:クラリネット*
(バセット・クラリネット)

モーツァルト:クラリネット協奏曲イ長調 K.622*
ベートーベン:交響曲第3番変ホ長調 作品55「英雄」



コバケンの指揮は、昔は辟易していたけどお互いが老化してきて、気持ちにゆとりができたか、最近では楽しみにしている。
プログラムも、モツCla協が超久しぶりの8年ぶりで、楽しみだった…が、結果的には、これまで抱いているイメージとだいぶ異なった。今回は、原曲と同じバセット・クラ〜だったせいか、音楽全体が落ち着いているというか、暗めの印象を受けた。
久しぶりとはいえこれまで何度も聴いているけど、普通のCla用に編曲されたものだったのか?やはりバセットで聴いてきたのか分からないけど、期待していたイメージとは違う。少なくともアレグロ楽章はもっと明るかいほうが好きだ。
なので、なんだか、しっくりこなかった。

「英雄」は、良くも悪くもコバケン流。楽しめるかどうかは聴く側の心も持ちようだ。

♪2026-033/♪みなとみらいホール-08

2026年3月19日木曜日

東京都交響楽団 第1039回 定期演奏会Bシリーズ

2026-03-19 @サントリーホール



ピエタリ・インキネン:指揮
東京都交響楽団
キット・アームストロング:ピアノ*


ラヴェル:ラ・ヴァルス
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第4番ハ短調 op.44*
プロコフィエフ:交響曲第3番ハ短調 op.44
-----------------
サン=サーンス:左手のための6つの練習曲Op.35から第2番フーガのように*





ちょっと感慨深い演奏会だった。
都響Bは完全リタイアしてから会員になったので、Aに比べるとだいぶ遅く、会員歴は満11年だったが、それも今日で最後だった。
来季の都響は更新しなかったし、この先Aは別としてBは復活する気もないので僕にとって事実上の最後のB定期。
N響Bも東フィル@サントリーもやめて最後に残っていたサントリー定期が終わった。

不満の多いサントリーだったが、今日の都響はとても良かった。初顔だというインキネンの彫琢が奏功したのか、3曲とも心地良い。
とりわけ、サン=サーンスのPfがサントリーとも思えないまともな響だった。煌めくほどではないが、確かにスタインウェイの輝きが聴こえてきた。こんな日もあるのか。
次々とサントリー定期を辞めたのは、一つはPfの響に満足できなかったからだが、最後の最後で、「白鳥の歌」みたいにちょっといい音を聴かせてくれたよ。


♪2026-032/♪サントリーホール-02

2026年3月18日水曜日

横浜交響楽団 第745回定期演奏会 【交響曲の楽しみ③】

2026-03-18 @みなとみらいホール



鈴木衛:指揮
横浜交響楽団

マーラー:交響曲第6番イ短調《悲劇的》



普段は音楽堂だが、今日はみなとみらいホールだった。
マーラーの6番「悲劇的」1本立て。
オケの規模が大きいので音楽堂じゃ並びきれないのだろう。
それで良かった。
音楽堂のデッドな響も魅力的だけど、力量が正直に出てしまうからなあ。

今日は、これまでと打って変わって、見事なアンサンブル。
おいおい、こんなにうまかったか!と思うほど。

6番はマーラーの中でも聴く機会が多く、ダントツに多い1番の次に多い(2番と同数)。それでもオケの規模の問題もあるのか、記録のある過去17年間で3年に2回の割合だ。
ところが、今年は1月にN響で聴いたので3月に2回という高頻度(偶々だけど)。

途中でウトウトすることが多い作品だけど、今日は全篇85分間、刮目して聴いていたよ。

大編成の管打に比べ、弦が薄かったのが惜しまれるけど、アマオケとも思えぬ名演だった。

♪2026-031/♪みなとみらいホール-07

2026年3月14日土曜日

神奈川フィルみなとみらいシリーズ定期演奏会第412回

2026-03-14 @みなとみらいホール



小泉和裕:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団


ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
ドビュッシー:交響詩《海》-3つの交響的スケッチ




ドイツものがお好きなようで、圧倒的にベートーベンやブラームスを聴く機会が多い小泉師だが、ドビュッシーの「海」を聴くのは2回目だ。ほぼ1年前の都響で聴いた。
一芸に秀いずるは多芸に通ず〜と言っては失礼だが、ドイツを極めれば近代フランスもお手のもの?という訳で、都響で聴いた「海」も良かった。
しかし、最近、メキメキ腕を上げている風に見える神奈川フィルの煌びやかなアンサンブルは実に見事だった。

取り分け好きな音楽でもないけど、こんな風に豪華絢爛にして緻密な演奏を聴けるのは滅多にない。

前半の得意なブラームス3番との対比がとても良かった。
一粒で2度おいしい…。

♪2026-030/♪みなとみらいホール-05

2026年3月10日火曜日

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」

2026-03-10 @新国立劇場



【指揮】飯森範親
【演出】グリシャ・アサガロフ
【美術・衣裳】ルイジ・ペーレゴ
【照明】マーティン・ゲップハルト

【ドン・ジョヴァンニ】ヴィート・プリアンテ*1
【騎士長】田中大揮
【レポレッロ】フランチェスコ・レオーネ*2
(交代⇦ダニエル・ジュリアニーニから)
【ドンナ・アンナ】イリーナ・ルング*3
【ドン・オッターヴィオ】デイヴ・モナコ
【ドンナ・エルヴィーラ】サラ・コルトレツィス
【マゼット】近藤圭
【ツェルリーナ】盛田麻央

*1『フィガロの結婚』21年アルマヴィーヴァ伯爵
*2『ラ・ボエーム』23年コッリーネ
*3『椿姫』17年ヴィオレッタ/『ルチア』21年ルチア/『シモン・ボッカネグラ』23年アメーリア


オペラ『ドン・ジョヴァンニ』/ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

Don Giovanni / Wolfgang Amadeus Mozart
全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間25分
 第1幕   95分
  休憩25分
 第Ⅱ、Ⅲ幕 85分



新国の「ドン・ジョヴァ」はもう長く演出が変わっていない。そして観る度におかしいと思い、納得できないのは、場所を原作のスペインからベニスに変えていることだ。
演出家はモデルにしたと思われるカサノヴァの生まれ育った場所がベニスだからだと変更の理由を説明しているが、それで全幕無理なく通るのならいいけど、早々のカタログの歌で破綻する。この歌では明らかに今、居る場所はスペインだと歌うのだからおかしい。

冒頭ゴンドラが登場するのでベニスだと分かる。
その後背景にもう一度ゴンドラが登場するが、ベニスだからというだけでそれ以上の意味はない。

最初にここがいつも引っ掛かる。
ベニスだ、ゴンドラだというなら、その後の物語の進展にそれが生かされなくてはとても不自然だ。
例えば地獄落ちは運河に引き摺り込まれるとか、工夫をしなくちゃ演出家の自己満足に終わっている。

緻密な物語ではないから、本当は、いくつかアリアをカットしても良いのではないか…などと大胆な提言だけど、無駄に長いと思う。二幕とも平均90分もあるのだもの。

それに内容が、世の女性たちがよく腹を立てて公演禁止を訴えないものだと思うが(「コジ・ファン・トゥッテ」はもっとひどい)、最後は地獄に落ちるからいいのかな。

とはいえ、若い頃は好きになれなかったモーツァルトのオペラも、年老いて、あまり抵抗がなくなり、加えて、どんどん馴染んできたせいもあって、繰り出される軽快なアリアの連射は、心地良いものだ。

お得意の四重唱〜七重唱(実質)も、オペラならではの楽しみに溢れている。

♪2026-028/♪新国立劇場-07