2026年9月12日土曜日

NHK交響楽団2069回A定期 9月公演 ― N響100年特別企画 ―

2026-09-12 @NHKホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団

ヨハネ(テノール):ミヒャエル・ラウレンツ
神の声(バス):ダーヴィト・シュテフェンス
ソプラノ:迫田美帆
メゾ・ソプラノ:藤井麻美
テノール:伊藤達人
バス:加藤宏隆
オルガン:新山恵理


フランツ・シュミット:オラトリオ「7つの封印の書」(日本語字幕付き)





シュミットの作品はちょうど1年前にルイージ+N響で交響曲第4番を初めて聴いて、割と聴きやすい音楽だという印象だったが、今回も初聴きだが、音楽としてはこ難しさがなく馴染みやすかった。
休憩なし2時間てツラいなと思ったが、終盤のハレルヤの盛り上がりで、終わりよければ全てヨシと言う感じだった。

N響が力演した。うまいなあ!と素直に思った。

それ以上に新国合唱団が力演して、今日の成果を全部さらって行った感じだったけど。
もちろん、独唱陣もオルガンもヨシ。

今回は字幕付きなので内容がよく分かったが、とうてい付いていけなかったけど。コンサート用教会音楽としてはその内容はともかく、大規模な音楽、演奏陣でありながら、とても完成度が高かったように思う。

♪2026-096/♪NHKホール-11

2026年8月23日日曜日

東京交響楽団川崎定期演奏会 第106回

2026-08-23 @ミューザ川崎シンフォニーホール



ピエール・ブリューズ:指揮
東京交響楽団
角野隼人:ピアノ*

角野隼斗:ピアノとオーケストラのための《無我》(世界初演)*
カプースチン:ピアノ協奏曲第4番 op.56*
ベルリオーズ:幻想交響曲 op.14
--------------
カプースチン:8つの演奏会用エチュードからプレリュード*






客席前方を見ていると、定期演奏会なのに、いつもとは様子が違う。もちろん、視界に入るお客の顔ぶれなんて覚えてはいねいのだけけど、中年女性が多かった。僕の前列はセンターだけで18席だが、内男性は2人だけ。僕の列も、よく見た訳ではないけど、似たようなものだったし、もっと前の方、舞台かぶりつきはほぼ中年女性だった。

彼女たちが全員定期会員とは思えない。
どうして今日のチケットを入手したのだろう?

すぐ前の女性が角野隼人のCCで写真を撮ろうとしたのは注意したが、それ以外は全体的にお行儀が良くて鑑賞の妨げにはならなかったが、なんで、そんなに集まるんだろう?
彼の作曲した小品も面白くないし、カプスーチンもいまいち分からん。いっそ、後半も同系統で纏めたらよかったのに。

その後半は幻想で、アップルウォッチの騒音計が危険マークを表示するほど大音量だった。悪くはなかったけど、客席の乗り方が、前半と後半とではまるで違ったのがおかしかった。

♪2026-089/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-04

2026年8月9日日曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2026 日本フィルハーモニー交響楽団 ウィーンの伝統と王道ブラームス

2026-08-09 @ミューザ川崎シンフォニーホール



クリストフ・コンツ:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
周防亮介:バイオリン


J.シュトラウスⅡ:喜歌劇『こうもり』序曲
ブラームス:バイオリン協奏曲ニ長調 op.77
ブラームス:交響曲第1番ハ短調 op.68




FSMuzaのオケセットも今日は9回目だが、あと2回が今日の日フィルを上回るとは思えないから、日フィルが今年のFSMのチャンピオンだろう。

日フィルがめっぽううまいのだ。
まずはアンサンブルが良い。
「レッド・バイオリン」の坊やとは知らなかったが、初顔のCコンツがメリハリの効いた鮮やかな指揮ぶり。

そして、なんと言っても周防亮介のVnが信じられないくらい明瞭でよく鳴る。
今回が初めてではない。何度も聴いているが、実によく鳴る。
オケと独奏Vnが本当に「協奏」している。
まるで交響曲のように壮大なブラームスの協奏曲の真骨頂を聴いた感じだ。

客席の反応も良かった。
全9回中、最も客席が燃えた。
CCは何度も繰り返された。

これがあんまり良かったので、後半のブラ1は大丈夫かいな、と心配したが杞憂だった。

最終盤の盛り上げが、普段なら、やりすぎでは?と疑問を抱いたかもしれないが、それまでに伏線は敷いてあって、ここちよく盛り上がりの渦に巻き込まれていた。


♪2026-085/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-14

2026年7月4日土曜日

ハーゲン・クァルテット

2026-07-04 @フィリアホール



ハーゲン・クァルテット
 Vn1:ルーカス・ハーゲン
 Vn2:ライナー・シュミット
 Va:ヴェロニカ・ハーゲン
 Vc:クレメンス・ハーゲン

モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387「春」
シューマン:弦楽四重奏曲第3番イ長調 Op.41-3
シューベルト:弦楽四重奏曲第13番イ短調 D804「ロザムンデ」
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ハイドン:弦楽四重奏曲ト長調 0p.54-1 Hob.Ⅲ:58から第2楽章アレグレット



単独のリサイタルなどを別にすれば、String Quartetとしては17年の夏以来2回目だが、その時と比べて、刮目すべき変化を感じた。曲目の違いもあるけど、そういう次元ではないな。
素人がいい加減なことを言うのだけど、ちょうど、ベートーベンの後期のピアノ・ソナタや弦楽四重奏曲が、聴き手の気持ちなどに頓着せず独自孤高の世界に入ったように思えるのだけど、それと同じように、このカルテットは独自の深みに入ったのかもしれないなと思いながら聴いた。

今日、会場にゆくまで知らなかったが、彼らは今年で解散するのだそうだ。
もう、SQとしては行き着くところまで到達したと考えたのだろうか?

聴いていると、そんな気さえした。

ほぼ2週間前に、同じフィリアで気鋭の若手クァルテット・インテグラのベートーベンを聴いたが、まるで違った。
いや、彼らは、これまで聴いてきたSQと同じ地平に立っているように思うが、今日のハーゲンSQは、まるで異なるジャンルの音楽のように思ってしまった。

3曲とも、極めて弱音でVn1の旋律を他の3人が支えるように始まる、その音が蚊の鳴くような…ではなく、蚊の赤ちゃんが鳴くような、これ以上小さくては聴き取れないような超弱音で始まる。もちろん、ダイナミックレンジは広くて激しい部分もあるが、全体として静謐な音楽で、4人は耳を澄ませてそのかすかな音を捉えながら緻密で緊密なアンサンブルを構築してゆく。なんと言う緊張感。スリル。

遊びの部分など全くない。ニコリともしない。まるで求道者のような表情で、彼らの世界を構築してゆく。


当初予定したプログラムはモーツァルト・シューマン・シューベルトのいずれも最後の作品集から1曲ずつという構成だった。
解散を念頭に置いた選曲だったのだろうか?

ところが、急遽モーツァルトは21番K.575から14番K.387に変更された。これで、ストーリーは壊れてしまったが、個人的には大歓迎だった。

この14番「春」は、若い頃の僕に初めてSQという世界の面白さを教えてくれた記念碑的作品で、なのに、なかなか生で聴く機会がなかった。僕に蒙を啓いたのは作品の良さだけではなく、その良さを数倍にも拡張して聴かせてくれた大昔のジュリアードSQの演奏だ(今も同名のSQはあるけど似て非なるもののような気がするが…)。メリハリの効いた音楽で、アレグロ楽章など全体が sempre in tempo で疾走するが如しで、実に小気味良い音楽だ。

ところがどっこい。
今日のハーゲンSQの「春」はひたすら、アンサンブルの完成を目指している風で、これがモーツァルトかいな?と思うほど神秘的でさえあった。

もちろん、このモーツァルトも良かったし、トリのシューベルトの大曲も時間を忘れさせる気魄があった。

つまりは、整理しきれないような、付いてゆけないような音楽の高みをチラ見してしまって、呆然としている…のかもしれない。

♪2026-075/♪フィリアホール-05

2026年6月27日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第418回横浜定期演奏会

2026-06-27 @みなとみらいホール



広上淳一:指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
ムン・ボハ:バイオリン*



モーツァルト:歌劇《劇場支配人》 序曲 K.486
ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番ト短調 op.26*
ベートーべン:交響曲第5番《運命》ハ短調 op.67
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イザイ:無伴奏バイオリンソナタ第4番から第1楽章*
モーツァルト:交響曲第29番から第2楽章






今日は、刮目すべきところが一度もなかった。
日フィルの弦は(地の利もあって)在京オケでは一番かも…と思っているのだけど、今日はそうでもなかったな。
雨の日のホールはよく鳴る、というみつばちの法則もアテにはならん。
どこが悪いとかいうこともなかったけど、平凡に流れてしまった。光るところがなかったな。

初聴きのムン・ボハ嬢。
音が明瞭で、よく通っていた。

♪2026-072/♪みなとみらいホール-19

2026年6月21日日曜日

クァルテット・インテグラ ベートーベン:弦楽四重奏曲全曲演奏会Vol.2

2026-06-21 @フィリアホール



クァルテット・インテグラ
 三澤響果:第1バイオリン
 菊野凛太郎:第2バイオリン
 山本一輝:ビオラ
 パク・イェウン:チェロ

ベートーべン:
弦楽四重奏曲第2番ト長調 Op.18-2
弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 Op.18-6
弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132



このメンバーを聴くのは3回目で、今回はベートーベンSQ全曲演奏の2回め。1回めも聴いたから、これも縁だと思って、2030年まで続くらしい全曲演奏を事情が許す限り聴いてみようかと思っている。

ベートーベンはどのジャンルも好きだけど、カルテットだけはどうも苦手だ。
今日聴いた作品18の2曲は、まだハイドンやモーツァルトと共通するようなところがあるが、15番は亡くなる1年前の作品とあって、もう、完全にベートーベン独自の世界で完結して、素人なんぞ寄せ付けない感じがする。

でも、聴きながら、どうしてこのような発想に至ったのか、とても興味深いものがある。

今では大好きなPfソナタの28番以降も、若い時は苦手だったが、1枚のLPをきっかけに霞が腫れて面白くなり、今では家でPfソナタを聴くとしたら、殆どいつも28番以降を聴いている。

SQもひょんな機会に後期作品が身近になるかもしれない。今日は、そんな片鱗の手応えを感じた。

♪2026-071/♪フィリアホール-04

参考:1回めの曲目
ベートーベン:
弦楽四重奏曲第01番ヘ長調 Op.18-1
弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op.135
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 Op.74「ハープ」

2026年6月20日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 Dramatic Series 歌劇「トスカ」

2026-06-20 @みなとみらいホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
横浜市立田奈中学校合唱部(児童合唱)
神奈川ハーモニック・クワイア(合唱)


佐藤康子⇒トスカ
シュテファン・ポップ⇒カヴァラドッシ
上江隼人⇒スカルピア
妻屋秀和⇒アンジェロッティ
澤武紀行⇒スポレッタ
市川敏雅⇒シャルローネ
晴雅彦⇒堂守
宮下嘉彦⇒看守
芝野遥香⇒羊飼い



Dramatic Series
プッチーニ:歌劇「トスカ」<セミステージ形式>

全3幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉

予定上演時間:約2時間35分
第Ⅰ幕45分
 --休憩20分--
第Ⅱ幕40分
 --休憩20分--
第Ⅲ幕30分




大変結構でした。なんの不満もなし。いや、終演時のCCで写真を撮らせてくれたらなお良かったが。

トンデモ演出でない限り「トスカ」はいつでも楽しめる。

歌手陣はすべて良かったが、特にカヴァラ役のシュテファン・ポップ氏が、初聴きだけど、愛嬌があって良かったな。

そうでなくとも音響の良いみなとみらいは、雨の日は一段と響が良い。ピットの音も好きだけど、やはりステージで聴くオケは一皮剥けた明瞭さだ。

それはそうと、テ・デウムでパイプオルガンが鳴ったのには驚いた。新国立劇場も日生劇場も県民ホールも文化会館もオルガンはないのだから、テ・デウムでオルガンが使われているとは知らなかった。
調べてみると、プッチーニはスコアで指示しているんだ。
だから、ピットでは電子オルガンを含む小型のオルガンかシンセサイザーを使っているようだ。
確かに、あの場面は一際荘厳な音が欲しい。

今日は、みなとみらいのルーシーがここぞという出番を得て晴れがましく響き渡った。

♪2026-070/♪みなとみらいホール-18