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2024年1月6日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民名曲シリーズ第18回「華麗なる協奏曲」

2024-01-06 @県民ホール


出口大地:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

清塚信也:ピアノ**
外村理紗:バイオリン*

R.シュトラウス:交響詩「ドンファン」作品20
メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲ホ短調 作品64*
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18**
--------------------------
チャイコフスキー(啼鵬編):玉響カンタービレ**+オケ
清塚信也:つながる心 NHK土曜ドラマ「路〜台湾エクスプレス」主題歌**+石田



Vn協、Pf協に交響詩と序曲と盛り沢山なプログラムに加え、ゲストがおしゃべりで、結局2時間半もかかった。

まだオケが入場していない段階で、清塚クンが1人マイクを持って登場し、デカい声で喋り出すのにはびっくらこいた。
さんざんジョーダン捲し立ててほぼ満席の客席を盛り立てたのはヨシ。

今年最初の神奈川フィル。まず以て弦が美しい。県民ホールは響がデッドだが、それだけに残響に紛れない本来の美しさに感心。

Vn独奏の外村理紗は初めて。使用楽器がストラディの「ヨアヒム」だそうな。それにしてはイマイチ音圧が不足していたな。
県民ホールで聴いたVn協といえば周防涼介のチャイコ。
メンコンといえば辻彩奈@アプリコが目下のベスト。

清塚のラフマは、コンマスの組長とソリが合わなくて大丈夫なのか、と心配しながら見ていた。
序盤なんかオケと合っていないんじゃないか、今に立ち往生するのではないか、と気が気じゃなくて、あまり音楽が入ってこなかったよ。
まあ、そのうち、ちゃんとした音楽になっていったが。

終演後のCCは無しで、つまり袖に引っ込まず、またマイクを持って喋り出し、オケ伴付きでEncを弾き、更にお喋りをしてオケが舞台を退いた後、石田組長と2人でちょいとしみじみしたのをサービスした。

石田は水を向けられても一度も喋らなかったが、両者は結構アレでウマが合っているらしく、石田のテレもだいぶ芸として笑いをとるようになってきたが、あれで武道館を乗り切れるのかな。

♪2024-001/♪県民ホール-1

2023年11月25日土曜日

NHK交響楽団1997回A定期 11月公演

2023-11-25 @NHKホール



平石章人〇/湯川紘惠●:指揮
NHK交響楽団

スヴィリドフ:小三部作〇
プロコフィエフ:歌劇「戦争と平和」-「ワルツ」(第2場)〇
A. ルビンシテイン:歌劇「悪魔」のバレエ音楽-「少女たちの踊り」〇
グリンカ:歌劇「イワン・スサーニン」-「クラコーヴィアク」〇
リムスキー・コルサコフ:歌劇「雪娘」組曲〇
チャイコフスキー(フェドセーエフ編):バレエ組曲「眠りの森の美女」●





フェドセーエフの代役若手2人のN響デビュー。この措置についてはN響は失敗したと思う。若手の育成も大事だが、本人たちに不要な重圧をかけない場所を用意すべきだった。加えて、払い戻しもセットすべきだった。
批判が殺到したらしい。だいぶ遅れて、言い訳がHPに掲載された。

ま、こうなれば、N響としては、本番を頑張るしかない。

失敗は許されないから、多分、普段以上にリハを重ねるだろう。成功は間違いない、と思っていたが…。

今日のN響。
みんな下を向いて、楽譜と睨めっこ。誰からも笑顔は無し。
こんな面白くない音楽を聴いたのは何十年ぶりか。
教科書どおりに演奏しましたという感じだ。
生演奏ならでは、本番ならではの丁々発止のやりとり、想定外に生まれる感興などとは無縁。
学習発表会だったよ。

前半はブラボーも聞こえなかったな。指揮者もオケも能面の如く。

やっと後半の女性の方がむしろ捌けていて、少しずつ音楽になってきた。それでもやはり、なかなかオケ自身が音楽を楽しんでいる風ではない。

重荷を背負わされた若い人が気の毒だった。
そして、やっぱり、キャリアを重ねた老練な指揮者がいかにオケをうまく操っているかを感じさせる演奏会だった。

明日は、肩の荷が降りて、もうちょっと良くなるだろう。

余談①:「眠りの森の美女」の10曲目くらい?が終わった時に上手から多分1人だけの確信的拍手が聞こえたが、あれは何だったんだろう?あまりに堂々としていたので、終曲と間違えた風には思えなかったなあ。

余談②:1階中央寄り前方しか分からないが、いつもより客席が空いていたと思う。僕の前の列もその前もパラパラ穴が空いており、座っている人が定期会員ではない席も僅かに確認できた。僕のお隣も初めて見る顔だった。

♪2023-202/♪NHKホール-08

2023年6月8日木曜日

日本テレビ 読響プレミア

 2023-06-08 @ミューザ川崎シンフォニーホール

















米田覚士:指揮
読売日本交響楽団
三浦謙司:ピアノ*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ:パガニー二の主題による狂詩曲*
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲
------アンコール-------------------
ドビュッシー:月の光*
チャイコフスキー:弦楽セレナードハ長調 作品48 第2楽章 ワルツ



開演時間に十分間に合うように家を出たが途中電車が止まって動かない。結局開演時刻には間に合わなかったので、2曲目から4F席で聴くことになった。普通なら、曲間に入れてくれるが、今日はTV収録コンサートということもあってか、前半は4Fで、後半を1Fの自席で聴くことになった。何しろ無料なんだし遅参したのだから文句は言えない。

長らくミューザに通っていても4Fは座ったことがなかったので、どんな響きがするのか、むしろ、楽しみだった。

しかし今年6回目の「パガニー二の主題による狂詩曲」はさっぱりだった。あまりにも音源が遠すぎる。角が取れて真ん丸になったオケは気の抜けたビールの如し。ピアノはもうピアノとは思えない。あまりに音が酷くて鑑賞に値しない。

後半の本来の指定席も良い席とは言えなかったが、さすがはミューザの1F。やっと精気のある音を聴いた。左翼だったので見た目のバランスは悪いけど、音は許容範囲だ。ミューザは懐が深い。

でもコンマスの背中を斜め後ろから見ながら聴くのは落ち着かない。読響の魅力が伝わることはなかった。

♪2023-101/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-12

2022年12月14日水曜日

第1973回 NHK交響楽団 定期公演 B-1

2022-12-14 @サントリーホール



ファビオ・ルイージ:指揮
NHK交響楽団
河村尚子:ピアノ*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18*
ドボルザーク:交響曲第9番ホ短調 作品95「新世界から」
------------------------
ラフマニノフ:幻想的小曲集-「エレジー」作品3-1*


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番とドボルザーク:交響曲第9番「新世界から」を中心とするプログラム。

最近、厚化粧が厚着をしたようなオタク向け作品を聴く機会が多かったので、今日のようなat Homeな名曲集が心に沁みたよ。

冒頭のグリンカ:「ルスランとリュドミーラ」序曲が超速だが、弦5部の刻みがピッタリあってワクワクさせる。

昨日の都響も良いアンサンブルだったが、今日のN響を聴くと合奏力の差は如実…。

次のラフマニノフは河村ちゃんの愛嬌のある笑顔に相好を崩しながら彼女の世界に惹き込まれた。何度も聴いているのに発見があった。

ただし、いつものことだが、サントリーホールのピアノの響はまことに薄っぺらい。石のように硬く重い。高域だけ、かろうじてキラキラしているが、中低域はおもちゃのピアノかと思うよ。誰も問題にしないのが不思議だ。

「新世界から」は細部まで神経が行き届いた名演だった。
忘れ難いものになると思う。
全体にアップテンポ。3楽章から4楽章への入りは半呼吸で。この感覚が好きだ。
ちょっと歌わせすぎな気もした。インテンポで良かったのではないかと思う箇所もあったが、僕の好みどおりという訳にもゆくまい。

チェロの首席は神奈川フィルの門脇氏だった。6日にリサイタルを聴いたばかり。地元オケの面子がN響に客演するなんて嬉しいね。

それで特に耳を澄ませていた訳ではないけど、2楽章の最後のイングリッシュ・ホルンのソロに合わせて、弱音器付きの弦が2プルト〜1プルトと編成を小さくしながら、最後はバイオリン1本とチェロ1本が歌う。


この部分のなんて美しいこと!もう、ゾクゾクしてウルウルしそうになった。
ま、そんな調子で普段なんとなく聴き流している部分に宝石が隠れていたな、という思いだった。

素晴らしい経験をしたのは良いが、これでまた鑑賞評価の基準が上がってしまった。容易なことでは満足できなくなるよ。

♪2022-192/♪サントリーホール-22

2020年1月19日日曜日

名曲全集第153回 これぞ王道。コンクール覇者たちの共演

2020-01-19 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ベン・グラスバーグ :指揮
東京交響楽団

上原彩子:ピアノ*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58*
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64
-------------
チャイコフスキー :「四季」から1月「炉端で」*

昨日も別趣向だが同じくミューザで小編成で快活な東響を聴いたが、今日は大編成で「ルスランとリュドミラ」序曲がメリハリの効いた素晴らしい演奏で<管弦楽の魅力>が爆発していた。

この曲はどのオケで聴いてもそれなりに聴き応えがあるのは、管弦楽技法の巧さだろうか。弦にあまり無理を強いていないのか分からないが、結果的に弦の破綻がない…あるいは目立たない。

上原彩子も楽しみだったが、彼女は堂々としたベートーベンを聴かせてくれたものの、中編成になったオケが少しボヤッとしたのが惜しかったが、

ところが、大編成に戻ったチャイコになるともっと雑になってしまった。

おかしい。

何が違うんだろうとずっと頭を捻りながら聴いていた。

初顔の指揮者とリハーサルが十分できなかったのか。

コンマスの急遽変更も関係ある?
変わった廣岡氏はいつになく堂々としてたが。

音の末尾が揃わないという感じがザワザワの原因だろう。

「ルスラン〜」は超速で駆け抜けてゆく音楽だからアラも目立たなかっただけなのかも。


♪2020-009/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-02

2019年8月25日日曜日

ミューザ川崎市民交響楽祭2019

2019-08-25 @ミューザ川崎シンフォニーホール


小森康弘:指揮
かわさき市民オーケストラ2019
川崎優季:ナレーション*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミュラ」序曲
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」作品20から(語りつき)*
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64
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チャイコフスキー:組曲第4番「モーツァルティアーナ」から第3曲「祈り」
エルガー:「威風堂々」第1番

川崎市内の4アマオケの合同演奏会。前からやってることは知っていたけど、聴くのは初めて。
合同だから超特大の編成かと思いきや中規模編成で、弦は14型を基礎としているようでもあるが、普通は偶数で構成される各パートがビオラ以下はすべて奇数だし、第1バイオリンと第2バイオリンの構成も分からなかったので、本来15型(第1バイオリン15人)という編成はないと思うが、強いて言えばそんな程度の規模だ。寄り合い所帯だから綺麗に偶数では揃わなかったのだろう。

本篇の3曲はいずれも手強そうな作品なのに、アマチュアでよく挑んだね。
出来は、まずまずまあまあ。
本来とても長いのを全10曲に納めた「白鳥の湖」が説明付きで分かり易く楽しめた。

それにしても休憩含め170分近い長丁場はお疲れさま。
聴く方も疲れたよ。
本篇だけで重量級だったからアンコールなんて、誰も望んでいなかったと思うけど、聴衆の気持ちを無視して!2曲もやってくれたよ。

♪2019-125/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-18

2016年9月15日木曜日

東京都交響楽団 第814回 定期演奏会Aシリーズ インバル80歳記念/都響デビュー25周年記念

2016-09-15 @東京文化会館


エリアフ・インバル:指揮
アンナ・ヴィニツカヤ:ピアノ*
東京都交響楽団

グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 op.16*
バルトーク:管弦楽のための協奏曲 Sz.116
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アンコール
チャイコフスキー:四季 op.37bより4月《松雪草》*


1月半振りに聴く都響の冒頭のルスラン~の第一声にハッとした。なんと引き締まって迫力のあるアンサンブルだろう。文化会館のソリッドな環境が無駄な響を削ぎ落としメリハリを付けて迫ってきてオーケストラを聴いている!という幸福感に包まれる。

プロコフィエフの2番協奏曲は3番同様かなりアクロバティックだが(1番は聴いたことない)、A・ヴィニツカヤが華麗に決めた。彼女のリサイタルを明日横浜で聴くのが一層楽しみになった。

今月の定期ABCとも大御所E・インバルの80歳・都響デビュー25周年を記念し、彼がタクトを振ることになっている。気のせいか、彼のカリスマがなせるものか、いつも巧いとは思うけど、今日の都響は一段と輝きを放った。


♪2016-125/♪東京文化会館-08

2016年6月25日土曜日

東京交響楽団 川崎定期演奏会 第56回

2016-06-25 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ダニエーレ・ルスティオーニ:指揮
東京交響楽団
フランチェスカ・デゴ:バイオリン*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ショスタコーヴィチ:バイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77*
チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」
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アンコール
イザイ:無伴奏バイオリン・ソナタ第3番「バラード」作品27
パガニーニ:「24のカプリース」から第16番ト短調


プログラムから
オール・ロシアプログラムだが、指揮者も独奏バイオリニストもイタリア人。ルスティオーニが33歳(誕生日が来て)、デゴは27歳という若さ。そのせいか、ショスタコにしてもチャイコにしても元気溢れ、陽気な感じすら受けたが、いやはや熱のこもった演奏であった。

最初の「ルスラン~」は、そもそも元気のいい爆発的な音楽だが、テンポもよく、東響の響は(日によって出来不出来があるが今日は)強力な音圧でほとんど乱れず(一部瞬間的に乱れたがお愛嬌。)グイグイと惹きこまれてしまった。

前座がこうも素晴らしいと、二ツ目にも期待がかかるが、これが予想外の拾いもの。
ショスタコの協奏曲ではチェロの第1番に(自分でもチェロをかじっていたことがあるので)特段の思い入れがあるが、バイオリン協奏曲はたまに聴くもののやはりチェロ協奏曲(第1番)には魅力の点で及ばない。しかし、そういう印象をデゴ夫人の強烈な演奏がかなりの部分払拭した。
技術的にも相当難しそうだ。

プログラムから
特に第3楽章の最後の長いカデンツァは名人芸の聴かせどころだ。
ゆっくりしたテンポから徐々にヒートアップして終楽章に雪崩れ込むあたりはチェロ協奏曲(第1番)と同じ作りで(まあ、当然そうなるのだろうけど)ここにショスタコ節が炸裂する。

初めて、バイオリン協奏曲(第1番)も結構楽しめると嬉しい発見であった。

ソロバイオリンを支えるオケも「ルスラン~」同様に良く鳴って実に快感だ。

もう、以上2曲だけでコンサートが終わってもいい、と思うくらいに満足したが、デゴさんは、観客の大歓声と拍手に気分良くしてくれたか、今日が日本デビューということもあってか、イザイの無伴奏ソナタを1曲まるごと(といっても全1楽章なのだけど)弾いた上にパガニーニも大サービス。いずれも難曲だと思うが、とにかくエネルギッシュだ。

そして、もうお腹いっぱいなのに、真打ち登場でチャイコの「悲愴」。今日の東響はホンに良く鳴った。鳴り響いた。

東響のfacebookから
冒頭書いたように、あまり「悲愴」ぽくなかった。「悲愴」は終楽章で深い悲しみの淵に誘ってくれなくては「悲愴」ではないけど、まあ、イタリアンな「悲愴」もこれはこれでよし。ナマの管弦楽の醍醐味を十分に堪能できた。


♪2016-088/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-14

2016年6月11日土曜日

読響第89回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

2016-06-11 @みなとみらいホール


オラリー・エルツ:指揮
読売日本交響楽団
アンナ・フェドロヴァ:ピアノ*

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ:「ピアノ協奏曲第2番」*
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
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アンコール
不明*


最近は通常席でのコンサートが続き、5月21日の神奈川フィル定期以来久しぶりの舞台後方席だった。
P席はバランスが悪いけど、オケと近接しているので、なんといっても音は明瞭で音量は迫力がある。まさに自分もオケの一員になっている感じで、バランスが悪いといった欠点など、大抵は吹き飛んでしまう。

しかし、なかなか吹き飛ばない欠点は声楽独奏付きの管弦楽やピアノ協奏曲に現れる。ピアノの反射板は舞台前方客席に向かって開いているから、舞台後方へは届きにくくなる。

ラフマニノフの第2番はピアノソロで始まるが、その冒頭の音はなかなかしっかりしたもので、アンナ・フェドロヴァの細腕でもけっこうな音が出るので安心していたが、やはり、オケが、特に管・打楽器フォルテで絡みだすとピアノが霞んでしまう。

これまでなんども同じ席でピアノ協奏曲を聴いているのだけど、今日のように音量不足を感ずることはなかったのだけど。

さて、今日は、誠に残念なことに、体調不十分で、前半でリタイアしてしまった。アンナ・フェドロヴァがアンコールに何か弾いている音が廊下にも聴こえたがそれどころじゃなくて、フラフラしながら退却した。

「展覧会の絵」こそ管弦楽の華やかなオーケストレーションを楽しめる曲なのに残念だ。
明日は、N響だが、復調するか心配。


♪2016-082/♪みなとみらいホール-21

2016年3月4日金曜日

みなとみらいクラシック・クルーズ Vol.75 ベルマン・トリオ

2016-03-04 @みなとみらいホール


-- ベルマン・トリオ --
スヴェン・ファン・クイプ:クラリネット
ウルリッヒ・ビュージング:バスクラリネット&バセットホルン*
ジョンノエル・アッタルド:ピアノ

メンデルスゾーン:クラリネット、バセットホルンとピアノのためのコンツェルトシュテュック(協奏的小品)第1番ヘ短調Op.113 *
久保摩耶子:まつり 
グリンカ:ピアノ三重奏曲ニ短調「悲愴」
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アンコール
ピアソラ:ブエノスアイレスの夏


クラシック・クルーズの今季の最終回であり、クルーズという企画自体の最終回だ。来季からはクラシック・マチネというシリーズに衣替えされ、回数は少なくなるし料金が高くなる。とはいえ、依然破格の低料金であることには変わらないので、安価良質の室内楽を楽しめるのはありがたい。

今回はクラリネットとピアノの「ベルマン・トリオ」だ。初めて目にする名前だ。クラリネットの2人はフランクフルト放送交響楽団のメンバーらしい。

クラリネット・トリオと言ってもクラリネットの1本はバスクラリネット又はバセットホルンという組合わせだ。
バセットホルン自体は、稀にオーケストラ曲で使われることがあって舞台では見たことがあるが、その音を意識して聴いたのは初めてだ。クラリネットと同じような高音も出ていたように思うが、全く同じならこの楽器の存在意義はないので、実際は中音から低域が拡張されているらしい。弦楽アンサンブルで言えばビオラかな。バスクラリネットがチェロに当たるのだろう。

演奏された3曲+アンコールはすべて初めて聴くものばかり。

メンデルスゾーンの協奏的小品は帰宅後調べたらCDを持っていた。実は聴いたことがなかった。CDに収められているのはクラリネット、ファゴット、ピアノの三重奏だ。多分これがオリジナルだろう。かなりメランコリックでクラリネットの哀愁に満ちた音色に合っているようだ。

久保摩耶子「まつり」はこのトリオからの委嘱作らしい。
作曲した御本人が登壇して曲の解説をしてくれた。
「阿波踊り」をテーマにした賑やかな曲だった。ピアノもクラリネットも打楽器のような使い方も織り込まれたまさに「現代」音楽だが、もの珍しさもあって、案外楽しめた。 

グリンカの三重奏曲も、オリジナルはクラリネット、ファゴット、ピアノらしい。
こちらも「悲愴」というタイトルどおりでメランコリックな曲調だが冒頭の主題(第4楽章でも繰り返される)が特徴的な旋律だが安っぽい感じがしたなあ。


♪2016-024/♪みなとみらいホール-07

2016年1月23日土曜日

NHK交響楽団2016横浜定期演奏会

2016-01-23 @みなとみらいホール


トゥガン・ソヒエフ:指揮
ルーカス・ゲニューシャス:ピアノ*
NHK交響楽団

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」作品20(抜粋)
  序奏
 [第1幕] 第  1曲 情景
      第  2曲 ワルツ(コール・ド・バレエ)
 [第2幕] 第10曲 情景
 [第1幕] 第  8曲 乾杯の踊り
 [第2幕] 第13曲 白鳥の踊りー
      Ⅳ 小さい白鳥の踊り
                   Ⅴ オデットと王子のパ・ダクシオン
 [第3幕] 第20曲 ハンガリーの踊り:チャールダーシュ
      第21曲 スペインの踊り
      第22曲 ナポリの踊り
      第23曲 マズルカ
 [第4幕] 第28曲 情景
      第29曲 情景・終曲
--------------
アンコール*
ショパン:ワルツ 作品34-3

トゥガン・ソヒエフ(北オセアチア(ロシア連邦構成共和国)の出身)はまだ38歳だが、トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団及びベルリン・ドイツ交響楽団の首席指揮者であり、ボリショイ劇場の音楽監督の地位にあるって、なかなかすごいことなんだろうな。

今回の曲目はオールロシア・プログラムだ(N響定期1月Bプログラムと同じ。)。ソヒエフにとっては経歴からフランスものもドイツものも得意なんだろうけど、なんといってもロシアものには当然自信も親近感も持っているのだろう。

指揮ぶりはエネルギーを消耗するような派手な身振りはなく、堂々として、なにより楽しそうなのが見ていても感じがいい。
N響もこれに応えてえらく引き締まった演奏を聴かせてくれた。
如何に素晴らしかったかは、後述しよう。

ピアノのルーカス・ゲニューシャスは更に若く25歳。
チャイコフスキー&ショパンピアノコンクールの両方に入賞というから、腕前に不満なし。
と言ってみても、実際は、N響と共演するようなクラスの腕前は僕には区別がつかないのだけど。

さて、「ルスランとリュドミーラ」序曲が始まったすぐその時点で、大げさかもしれないが、息を呑んだ。
なんて、重厚なアンサンブルだ。
それに音圧がただならぬ大きさ。
それでいて歯切れがいい。

これはどうしたことか。
この曲に限って言えば、終始賑やかななので、弦の弱音の透明感を味わう場面はなかったが、とにかくグイグイ引っ張られる。

ラフマニノフのピアノ協奏曲の冒頭はピアノから始まる。重々しい全音符の和音に2分音符の低音部が追いかけるのだけど、その音の迫力のあること。これにも驚いた。

「白鳥の湖」も同様に弦が厚い。管もよく鳴る。


おかしい!

席は舞台後方P席の最前列中央で、手を伸ばせばティンパニーに届きそうな(到底届かないけどね。)場所なので、当然迫力はあるのだけど、この席は神奈川フィルの定期、読響の定期も1列後ろなだけでほとんど変わらないのだ。両オケのコンサートではこれほどの音圧を感じたことはない。わずか1列の差でかくも異なるとは思えない。いや、違いは音圧だけの問題ではない。

やはり、N響は良く鳴る。今日のN響は良く鳴っていた。
みなとみらいホールは残響が多すぎるように思っているけど、今日に限れば原音自体の鳴りがシャキッとしているので全然気にならなかった。

「白鳥の湖」ではハープに乗せてバイオリンのソロがあるが、両者の音が実にクリアに響いてくるのもまるで狐につままれた(実体験はないけど)ようだ。

多少残念だったのは、P席の悲しさ。楽器のバランスは悪い。
特にピアノは前方客席に向かっているので、ソロの時はさほど問題ない(特に今日は鳴りが良かった)けど管弦楽が強奏で入ってくると霞んでしまう。

しかし、それらを補って余りある管弦楽の重厚な響と明瞭な音楽のラインが、これまで耳にタコができるほど聴いているラフマニノフやチャイコフスキーの音楽が、まるでクリーニングしたように見違えるような、いや聴き違えるような新鮮さをもたらした。

特に、「白鳥の湖」は、あゝ、こういう音楽だったのか、という目からうろこ(耳から耳垢?)の驚きだった。
各パートが埋もれることなくはっきりと聴こえて、かつ互いに絡みあうアンサンブルの面白さが遺憾なく発揮されたのがその原因ではないかと思う。

ほぼ同じ場所でいつも聴いている他のオケと比べて、今日はN響の格違いの巧さを感じてしまったのが、悲しい。


♪2016-008/♪みなとみらいホール-03