2016-03-04 @みなとみらいホール
-- ベルマン・トリオ --
スヴェン・ファン・クイプ:クラリネット
ウルリッヒ・ビュージング:バスクラリネット&バセットホルン*
ジョンノエル・アッタルド:ピアノ
メンデルスゾーン:クラリネット、バセットホルンとピアノのためのコンツェルトシュテュック(協奏的小品)第1番ヘ短調Op.113 *
久保摩耶子:まつり
グリンカ:ピアノ三重奏曲ニ短調「悲愴」
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アンコール
ピアソラ:ブエノスアイレスの夏
クラシック・クルーズの今季の最終回であり、クルーズという企画自体の最終回だ。来季からはクラシック・マチネというシリーズに衣替えされ、回数は少なくなるし料金が高くなる。とはいえ、依然破格の低料金であることには変わらないので、安価良質の室内楽を楽しめるのはありがたい。
今回はクラリネットとピアノの「ベルマン・トリオ」だ。初めて目にする名前だ。クラリネットの2人はフランクフルト放送交響楽団のメンバーらしい。
クラリネット・トリオと言ってもクラリネットの1本はバスクラリネット又はバセットホルンという組合わせだ。
バセットホルン自体は、稀にオーケストラ曲で使われることがあって舞台では見たことがあるが、その音を意識して聴いたのは初めてだ。クラリネットと同じような高音も出ていたように思うが、全く同じならこの楽器の存在意義はないので、実際は中音から低域が拡張されているらしい。弦楽アンサンブルで言えばビオラかな。バスクラリネットがチェロに当たるのだろう。
演奏された3曲+アンコールはすべて初めて聴くものばかり。
メンデルスゾーンの協奏的小品は帰宅後調べたらCDを持っていた。実は聴いたことがなかった。CDに収められているのはクラリネット、ファゴット、ピアノの三重奏だ。多分これがオリジナルだろう。かなりメランコリックでクラリネットの哀愁に満ちた音色に合っているようだ。
久保摩耶子「まつり」はこのトリオからの委嘱作らしい。
作曲した御本人が登壇して曲の解説をしてくれた。
「阿波踊り」をテーマにした賑やかな曲だった。ピアノもクラリネットも打楽器のような使い方も織り込まれたまさに「現代」音楽だが、もの珍しさもあって、案外楽しめた。
グリンカの三重奏曲も、オリジナルはクラリネット、ファゴット、ピアノらしい。
こちらも「悲愴」というタイトルどおりでメランコリックな曲調だが冒頭の主題(第4楽章でも繰り返される)が特徴的な旋律だが安っぽい感じがしたなあ。
♪2016-024/♪みなとみらいホール-07