2016年3月19日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第315回横浜定期演奏会

2016-03-19 @みなとみらいホール


広上淳一:指揮
南紫音:バイオリン*
日本フィルハーモニー交響楽団

チャイコフスキー:バイオリン協奏曲 ニ長調 作品35*
ベートーベン:交響曲第7番イ長調 作品92
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アンコール
グラジナ・バツェヴィチ:ポーリッシュ カプリツィオ*
J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 BWV1068から「アリア」

今回はどうしたことか、チャイコのバイオリン協奏曲にベートーベンの7番て組合せが名曲コンサート過ぎないか?
いずれも名曲なんだけど、あまりに聴く機会が多いので聴く側の集中力が高まらないのは、もちろん音楽のせいじゃないけど。
会場に向かう際に心のときめきがないのは困ったものだ。

この日の演奏は、ケレン味もなくそつもなく違和感もなくすんなりと受け止められるものだったが、チャイコについては昨秋のhr響+五嶋龍の演奏が、ベートーベンについては先月の川瀬賢太郎+神奈川フィルの演奏が素晴らしかったので、つい比較して物足りなさを感じてしまう。

南紫音は初聴き。クラシック倶楽部などの放送録画はいくつか持っているので、無伴奏ものやバイオリンソナタなどは聴いていたが、協奏曲は放送を含め聴いていなかった。

ロン=ティボー国際コンクール2位やハノーファー国際コンクール2位などの受賞歴が安定した実力を表しているように、協奏曲も巧いというのか、そのへんのところはよく分からないのだけど、普通に楽しめた。が、上述したように、世の中にはもっと胸を躍らせる演奏があることは事実だ。

それに今日は、体調もイマイチで緊張感を維持できず、チャイコもベートーベンも軽音楽のようにぼんやり聴き入ってしまったが、こういう日があってもいいことにしよう。

彼女がアンコールで弾いた作品は、これも初聴きだし、そもそもグラジナ・バツェヴィッチという作曲家が存在することすら知らなかった…と帰宅するまで思っていたが、家でiTunes ライブラリーを検索してみたら五嶋みどり10枚組の中の「アンコール!」という小品集(この1枚は単独でも持っていたよ!)の中にグラジナ・バツェヴィッチの「オベレック第2番」というのが入っていた。
何者か、と思って調べたら現代ポーランドの女性作曲家だった。
「オベレック第2番」にしてもアンコールの「ポーランド舞曲」にしても後期ロマン派(民族音楽ぽい)の音楽のようで、とても20世紀後半まで生きていた人とは思えない分かりやすい音楽だった。


♪2016-031/♪みなとみらいホール-10