2023年10月9日月曜日
オペラ:プッチーニ/修道女アンジェリカ & モーリス・ラヴェル/子どもと魔法
2023年3月21日火曜日
新国立劇場オペラ:オッフェンバック「ホフマン物語」
2022年7月12日火曜日
プッチーニ「蝶々夫人」 高校生のためのオペラ鑑賞教室 2022
2022年4月12日火曜日
R.シュトラウス「ばらの騎士」
2020年10月12日月曜日
オペラ「夏の夜の夢」
2020-10-12 @新国立劇場
指揮:飯森範親
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団
演出・ムーヴメント:レア・ハウスマン
(デイヴィッド・マクヴィカーの演出に基づく)
美術・衣裳:レイ・スミス
照明:ベン・ピッカースギル(ポール・コンスタブルによるオリジナルデザインに基づく)
ブリテン「夏の夜の夢」全3幕〈英語上演/日本語及び英語字幕付〉
ニューノーマル時代の新演出版
予定上演時間:約3時間20分
第1幕50分
休憩25分
第Ⅱ幕50分
休憩20分
第Ⅲ幕55分
オーベロン⇒藤木大地
タイターニア⇒平井香織
パック⇒河野鉄平
シーシアス⇒大塚博章
ヒポリタ⇒小林由佳
ライサンダー⇒村上公太
ディミートリアス⇒近藤圭
ハーミア⇒但馬由香
ヘレナ⇒大隅智佳子
ボトム⇒高橋正尚
クインス⇒妻屋秀和
フルート⇒岸浪愛学
スナッグ⇒志村文彦
スナウト⇒青地英幸
スターヴリング⇒吉川健一
この筋書きにブリテンによる調性拡張?音楽が加わった僕としては初見のオペラが「秋の午後の夢」となることは必至だな…と思いつつ臨んだが、これが存外退屈もせずに終幕に達した。
しかし、最後の妖精パックの口上のように《以上の物語は広い心を以て束の間の夢と受け入れ》なければ、ホンにアホらしい話で、このように物語の結末を「夢落ち」にすること自体にシェークスピアの力量を疑いたくなる…なんて、素人の大胆な発言!
音楽は美しくなく、耳に馴染む事もできないが、ぼんやりとした劇の内容をよく表していた。
ピット内は疎な配置で、弦が19人(他の楽器奏者16人)しか居ないので弦の響きは弱い。が、輪郭のはっきりした演奏で不満はなかった。
歌手も概ね健闘。
ただ、舞台が終始暗く、演者に表情が乏しいのは残念だ。
ニューノーマル時代の新演出とやらで、舞台上の歌手たちも互いの距離をとっていたが不自然さは感じさせなかった。
主役というべき、妖精の王を演じたカウンター・テナーの藤木大地の<地声>が一度炸裂した。これは如何なものか。
そもそも、僕はここでカウンターテナーを使うのも疑問なんだけど、これは演出ではなく、ブリテンがそのように書いているのだから仕方がないけど。
♪2020-064/♪新国立劇場-03
2019年12月3日火曜日
オペラ「椿姫」
ジュゼッペ・ヴェルディ:「椿姫」全3幕〈イタリア語上演/字幕付〉
上演時間約2時間40分
第Ⅰ幕・第Ⅱ幕1場75分
休憩30分
第Ⅱ幕第2場・第Ⅲ幕55分
指揮:イヴァン・レプシッチ
演出・衣裳:ヴァンサン・ブサール
美術:ヴァンサン・ルメール
照明グイド・レヴィ
東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場合唱団
ヴィオレッタ⇒ミルト・パパタナシュ
アルフレード⇒ドミニク・チェネス
ジェルモン⇒須藤慎吾
フローラ⇒小林由佳*
ガストン子爵⇒小原啓楼
ドゥフォール男爵⇒成田博之
ドビニー侯爵⇒北川辰彦*
医師グランヴィル⇒久保田真澄
アンニーナ⇒増田弥生
*2017年公演と同じキャスト(須藤はドゥ〜男爵で出演)
ちょうど2年前に同じ演出で観た。同じ演出でも主役が変わるとドラマまで変わることがある(目下上映中のMET Live Viewingの「マノン」が好例)。
今回のミルト・パパタナシュは痩身の美形で、椿姫にお似合いだし、歌唱も繊細で好感を持った。しかし、今回も変わらぬ演出が不満の種になった。
照明はほぼ間接照明で全篇薄暗く歌手たちの表情が読み取りにくい。これって、ストレス溜まる。
舞台装置は2幕迄は工夫されているが3幕が漫画チックだ。
額縁内に更に円窓が設定され、その狭い中で進行する。
おまけに椿姫とアルフレードたちの間は紗幕に遮られているというのが分からない。
椿姫は紗幕の客席側。他は舞台奥側。女中は紗幕に頭を突っ込んで歌う。滑稽だ。
せめて彼氏はそれを引きちぎって椿姫を抱きしめなくてはいかんが彼らの燃え上がる思いが視覚的に一つにならないので、観ている側は隔靴掻痒だ。
今年の1月の藤原歌劇団公演でも終幕は紗幕が張られていた。意味不明な演出だ。
今年は、「椿姫」をMET Live Viewingで2度、英国ロイヤルオペラシネマでも観たが、ロイヤル〜のエルモネラ・ヤオの椿姫こそ最高傑作だった。
冒頭にも書いたが、演出もさることながら、ヒロインの歌唱力や演技力がドラマを決定するなあ…とつくづく思う。
♪2019-192/♪新国立劇場-12
2019年7月10日水曜日
新国立劇場オペラ「蝶々夫人」〜高校生のためのオペラ鑑賞教室
プッチーニ:オペラ「蝶々夫人」
〜高校生のためのオペラ鑑賞教室
全2幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
予定上演時間:約2時間35分
第Ⅰ幕50分
--休憩25分--
第Ⅱ幕80分

栗山民也:演出
島次郎:美術
前田文子:衣裳
勝柴次朗:照明
蝶々夫人⇒木下美穂子
ピンカートン⇒樋口達哉
シャープレス⇒成田博之
スズキ⇒小林由佳
ゴロー⇒晴雅彦
ボンゾ⇒峰茂樹
ヤマドリ⇒吉川健一
神官⇒山下友輔
ケート⇒山下千夏
高校生のためのオペラ鑑賞教室だった。あいにくと僕は高校生ではないので!前売り指定券は買えない。
公演日の前日の16時に翌日売り出される「当日券」の発売予定枚数がNET上に発表され、当日の10時以降に新国立劇場ボックスオフィス(B.O.)で電話で予約し窓口で引き換える(直接窓口に行って購入することもできる。)という仕組みだ。

そして、僕は蝶々夫人役で言えば木下美穂子(別の組は小林厚子)の組の公演を是非とも聴きたかった。
それで、毎日、木下組公演の前日の、翌日前売り券発表状況を見ていたが、初日(8日)がわずか10枚で、これではたとえ買えてもろくな席はあるまいと断念。
次の出番(10日)の当日券は20枚と倍増したが、ここが思案のしどころ。チャンスはもう一回あるのだけど、その日が5枚とかになったらもっと厳しいことになる。
で、その20枚に賭けた。
当日、10時から新国立劇場のB.O.に電話(固定と携帯電話2台)をかけるのだけど、もう、ハナから話し中で繋がらない。
20分以上かけ続けて、ようやく繋がってた。
チケットはまだ残っていた。
残りものに福あり。
信じられないことに1階のセンターブロックが残っていた。
あいにく最後列の1列前だった。
もし自分で選んで買うなら、避けるような席だけど、舞台から遠いといっても21列目。普通に買えば安価な公演であれS席だから2万円はする。これがなんと4,320円とは信じられない価格。ありがたや。
購入の手続きを済ませて、あまり時間もなく家を出た。
「高校生のためのオペラ鑑賞教室」である。オペラパレスは高校生ばかり。それもどういう訳か圧倒的に女学生が多い。なんと賑やかで晴れやかなこと。
主要な歌手は変わったが、一部は6月公演と同じだ。
肝心要の蝶々夫人は木下美穂子。彼女は、文句なしの一流で、2006年の(随分古いが)東京文化会館の二期会公演で彼女の蝶々夫人を聴いている。最近では読響との「第九」や文化会館での「ローエングリーン」など。
2001年に日本三大声楽コンクールを1年で制覇したという伝説のツワモノで、今回は是非、木下美穂子でなくちゃという思いだった。いやはや、うまい。
ほかのキャストもみんな上手で、こんな本格的な手抜きなしのオペラをおそらくタダみたいなチケット代で鑑賞できるなんて、現代の高校生はラッキーだよ(ま、都市部に限られるが。他に京都でも鑑賞教室は行われるらしい。)。
ことしは、蝶々夫人の当たり年で、4月、6月、7月と観たが、もう一度10月にも、今度は大村博美の蝶々夫人を観ることにしている。
筋書きとしてはいろいろ議論ができる内容だが、何度観ても飽きないし、観るたびにプッチーニの音楽の巧さに気づかされる。また、日本を舞台にして日本の音楽を沢山取り入れた美しいオペラを残してくれたことに感謝する。
高校生たち、とりわけ、女学生たちはどのようにこの話を受け止めたろう。やっぱり2幕後半では泣いたろうか。それとも時代錯誤を笑ったろうか。
♪2019-097/♪新国立劇場-07
2017年3月15日水曜日
オペラ:ドニゼッティ「ルチア」
指揮:ジャンパオロ・ビザンティ
演出:ジャン=ルイ・グリンダ
美術リュディ・サブーンギ
衣裳ヨルゲ・ヤーラ
照明ローラン・カスタン
舞台監督村田健輔
合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ルチア⇒オルガ・ペレチャッコ=マリオッティ
エドガルド⇒イスマエル・ジョルディ
エンリーコ⇒アルトゥール・ルチンスキー
ライモンド⇒妻屋秀和
アルトゥーロ⇒小原啓楼
アリーサ⇒小林由佳
ノルマンノ⇒菅野敦
オペラ:ドニゼッティ「ルチア」 全2部(3幕)〈イタリア語上演/字幕付〉

今日のルチア役のO・ペレチャッコの素晴らしい事。
METのライヴビューイングでN・デセイ、A・ネトレプコが主演したディスクを再度見直したが、どちらにも負けてはいない。
狂乱のアリアでは感情移入して胸が締め付けられる思いあり。
これほどの悲劇なのに、ドニゼッティのメロディーは結構明るいのには驚くが、イタリア人気質がつい顔を覗かすのだろうか。
♪2017-039/♪新国立劇場-2