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2019年4月4日木曜日

国立劇場開場四十周年記念 国立演芸場04月上席

2019-04-04@国立演芸場


落語   林家つる子⇒やかん
落語   橘家圓十郎⇒湯屋番
漫才   青空一風・千風
落語   林家たけ平⇒大師の杵
落語   橘家圓太郎⇒親子酒
      ―仲入り―
余談漫談 林家ぺー
落語   柳家小団治⇒大安売り
曲芸   翁家勝丸
落語   林家正蔵⇒井戸の茶碗

四月上席の楽しみは何と言っても林家正蔵。
いつも人情噺の大作をやるのが嬉しい。
今日は大好きな「井戸の茶碗」。
真っ正直に生きている者ばかりが登場する実におかしくて清々しい噺だ。

正蔵は感動必至の物語を敢えて、抑えて、淡々とした語り口で笑いを取る。

うっかり入れ込んでき聴いていると、涙腺崩壊しそうになるなので、努めて気分を外して聴くのだけど、やっぱり最後はやられてしまう。


二ツ目の林家つる子は1年ぶりに聴いたが相変わらず器用なもので、実力は真打並みだが、今回も「やかん」だった。もっと持ちネタはあるのだろうが、巡り合わせが悪かったようだ。

圓太郎の「親子酒」もおかしい。こんな妙な味のある噺家とは思っていなかった。何回も聴かないと分からない魅力ってあるものだ。


♪2019-041/♪国立演芸場-05

2018年11月6日火曜日

平成30年度(第73回)文化庁芸術祭協賛 落語協会真打昇進披露公演  国立演芸場11月上席

2018-11-06@国立演芸場


落語      三遊亭わん丈⇒新蝦蟇の油
落語      柳家三語楼⇒時そば
漫才      青空一風・千風
落語      柳家小ゑん⇒ぐつぐつ
落語      柳家小さん⇒粗忽長屋
    ―仲入り―
真打昇進披露口上
 三語楼、小ゑん、勘之助、花禄、小さん

余談漫談    林家ペー
落語      柳家花緑⇒火焔太鼓
曲芸      鏡味仙三郎社中
落語      柳家花ん謝改メ 柳家勧之助⇒寝床

柳家花ん謝改メ柳家勧之助真打ち昇進披露公演のせいか、柳家花禄、柳家小ゑん、柳家小さんといった柳家のベテランに先日のNHK落語大賞に出て、惜しくも優勝を逃した二つ目の三遊亭わん丈と、楽しみなのが揃って高座に上がった。
いずれもレベルの高い噺だった。やはり花禄はうまい。

小ゑんの、前に聴いた新作はイマイチだったが、今日は「おでんのタネ」の悲哀を描いた「ぐつぐつ」が実におかしい。

今日は、中学校の生徒達の団体が入っていて、いつもなら老人ホームの様子の演芸場が若やぎ華やいだ。
師匠連中の名調子はそれが原因かも。

♪2018-142/♪国立演芸場-16






2018年4月3日火曜日

国立演芸場4月上席

2018-04-03@国立演芸場


落語     林家ぐんま⇒転失気
落語     林家つる子⇒やかん
落語     林家たけ平⇒都々逸親子
漫談     ひびきわたる
落語     三遊亭白鳥⇒マキシム・ド・呑兵衛
落語     柳家小団治⇒権助芝居
      ―仲入り―
漫才     青空一風・千風
落語     柳家はん治⇒子ほめ
奇術     アサダ二世
落語     林家正蔵⇒宗珉の滝

今日は、全体に良い出来だった。
林家ペーは楽しくない。できたら聞きたくないと思っていたら、通じたか、今日は欠場でひびきわたるに代わったが、まあ、こっちもあんまり面白くはないけど、人柄はペーほど悪くなさそうだ。

久しぶりに前座から聴いた。林家ぐんまはきっちりと話すのだけど、おかしくないのだ。どこが違うのだろうかと思いながら聴いていたけど、まあ、一本調子なのかなあ。


二ツ目の林家つる子。初めてだったが、いやー驚いた。まずは可愛らしい女性だ。とても可愛い。それだけでも十分楽しいのだけど、驚くほどの滑舌の良さ。もう、最初から観客の気持ちをきゅっと捉えて離さない。途中で、長い講談の節を披露するが、これがもうとても二ツ目とは思えない名調子だ。まったく、噛むこともなく、スラスラと出てくる。実力はもう真打ち級だ。いや、真打ちでももっと下手くそなのはいくらもいるよ。
彼女との遭遇が本日の最高の喜び。楽しみが増えたよ。

柳家はん治は前にも聴いたことがある。本格的で、味のある語り口だ。ただ、「子ほめ」はイマイチ。もっと大きな話を聴いてみたいね。

トリは正蔵だ。何と言っても彼の噺が一番の楽しみ。そして、その期待に答える良い話しぶりだった。「名人」を巡るマクラが最後のサゲ(と言っても所謂オチはないのだが。)に円環して気分良く収まった。この人は昭和の(東の)名人、志ん朝の味わいがある。このまま行けば平成の名人になるのではないかと思ったが、考えたら、平成も間もなく終わってしまうな。ま、ともかく、今が楽しく、これからも大いに期待できる噺家だ。


♪2018-034/♪国立演芸場-05

2017年11月1日水曜日

平成29年度(第72回)文化庁芸術祭協賛 11月上席 古今亭志ん八改メ二代目古今亭志ん五真打昇進襲名披露公演

2017-11-01@国立演芸場


落語 柳家花ごめ⇒狸札
落語 古今亭志ん陽⇒子ほめ
曲芸 翁家勝丸
落語 古今亭志ん丸⇒強情灸
落語 古今亭志ん輔⇒七段目
- 仲入り -
真打昇進襲名披露口上
漫才 青空一風・千風
落語 古今亭志ん橋⇒居酒屋
粋曲 柳家小菊
落語 古今亭志ん八改メ二代目古今亭志ん五⇒三方一両損 

寄席というのは、毎回寄せ鍋のようにいろんな芸人が登場する。中心となる落語に限っても、前座、二つ目、真打の成り立てから仲トリ、大トリと巧拙のレベルが異なることが前提となっている。それで、トリは巧かったがあとは全部ダメなんて事も珍しくない。
近頃じゃ、そんなものだと心得てあまり期待せずに出かけている。大抵は友人と一緒なので、むしろ、終演後の新橋で一杯、の方が楽しみだったりする。

前振りが長くなったが、ところがどっこい。
今日の寄席は全体が驚くほど高水準だった。

前座はパスして二つ目から入場したが、花ごめがなかなか健闘した。それで気分良くなって、その後の芸を前向きに楽しむことができたのだろう。
初めて見た曲芸の翁家勝丸も淡々としてそこはかとないユーモアがあり、一つ一つの芸を短めに切り上げてテンポよく次の芸に期待を繋いで行くやり方も良かった。

一番は、本来ならトリを務める古今亭志ん輔の「七段目」が傑作だった。仮名手本忠臣蔵の七段目から平右衛門とお軽の刃傷沙汰の場面だ。こういう噺は浄瑠璃なり歌舞伎を承知していないと楽しめない演目だが、僕にとっては大好きな場面だ。

漫才の青空コンビは相変わらず巧くないが、もうこれ以上成長しないのかも。
粋曲の小菊姉さんも口跡に明瞭さを欠き、古い言葉の都々逸、さのさ、新内などが聞き取れない部分があるのでいまいち楽しめない。

本日のメイン、古今亭志ん八改メ二代目古今亭志ん五のトリの芸がなかなか達者だった。襲名とともに真打ち昇格の披露なので、この日だけトリを努めたのだが、ほやほやの真打ちとも思えない落ち着いた口調で楽しめた。この人はうまくなるのではないか。古今亭志ん五に着目。

♪2017-169/♪国立演芸場-017

2016年4月3日日曜日

国立演芸場4月上席

2016-04-03 @国立演芸場

落語 林家はな平⇒牛ほめ
落語 春風亭百栄⇒寿司屋水滸伝
漫才 青空一風・千風⇒
落語 林家三平⇒紀州
落語 鈴々舎馬桜⇒厩火事
―仲入り―
落語 林家種平⇒たいこ腹
落語 柳家はん治⇒千早振る
余談漫談 林家ペー⇒

落語 林家正蔵⇒中村仲蔵

林家正蔵。バラエティ専門のタレント「こぶ平」のイメージが強く、落語もまともに聴いたことはなかったが、いやはやうまい。既に五十路を過ぎているのだし大名跡を継いではや10年。当然でもあるけど。
弟の三平(前・一平)もなかなか上手だったがまだ若々しい。
兄妹で何歳違うのか知らないけど、兄の正蔵は貫禄があって、まるで親子のようだったな。

林家ペーがこの一門でどういう位置にいるのか知らないけど、たしかに話しぶりは慣れたものだけど、お客さんのあしらいがイマイチ。

その後のトリを務めた正蔵が、着座するや否や、「先ほどのペーの話は無かったことにしてください。」と言って笑いを取ったが、半ば本心だろうと思ったよ。













♪2016-037/♪国立演芸場-02