ラベル 横山幸雄 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 横山幸雄 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年4月19日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第406回横浜定期演奏会

2025-04-19 @みなとみらいホール



横山幸雄:指揮&ピアノ
日本フィルハーモニー交響楽団


ショパン:ポーランドの歌による幻想曲イ長調 Op.13
ショパン:演奏会用ロンド「クラコヴィアク」ヘ長調 Op.14
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
-----------------------------
ショパン:12の練習曲 Op.10-1
ショパン:英雄ポロネーズ




横浜幸雄の弾き振りでショパンのピアノと管弦楽のための作品全6曲を演奏するシリーズの2回目。ちょうど1年振りだ。

今回は残りの3曲だった。

ただし、Pfの音はイマイチだった。
ピアノの屋根を取り払いオケに縦方向に据えられたピアノからは、いつも聴く屋根から反射する豊かな響とはだいぶ違う。物足りない。

前回も、このせいでしっくりこなかったけど、今回はなぜか、かなり入り込むことができた。

数日前(4/15)に放映されたクラシック倶楽部で、「ポーランド〜」も「クコヴィアク」も興味深く聴いたばかりだったせいかもしれない。

------前回(2024/04/27)のプログラム---------
ショパン:《ドン・ジョヴァン二》の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲変ロ長調 Op.2
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21


♪2025-050/♪みなとみらいホール-08

2024年4月27日土曜日

日本フィルハーモニー交響楽団 第396回横浜定期演奏会

2024-04-27 @みなとみらいホール



横山幸雄:指揮とピアノ
日本フィルハーモニー交響楽団

ショパン:《ドン・ジョヴァン二》の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲変ロ長調 Op.2
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調 Op.22
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21
-----------------
ショパン:12の練習曲 Op.10-12「革命」
ショパン:英雄ポロネーズ




横山幸雄の弾き振りによる全ショパン作品集。
「ドン・ジョヴァ」変奏曲は初聴き。
耳タコの「アン・スピと華麗ポロ」のオケ協奏版は初聴き。
メインはPf協2番。これこそ耳タコの名曲という訳だが、先の2曲も、Encの2曲も含め全曲がピリッとしなかった…のには訳がある。

ピアニストが弾き振りをするといつも、誰でも、どこでも同じだが、ピアノは舞台奥に向かって縦に配置され、奏者は客席にお尻を向けて座る。すると屋根が取り払われて全面オープンの状態だ。2階席の人(特にP席や袖上のバルコニーのお客)にとっては、いつもよりずっとPfの音に迫力があり、粒立ち良く聴こえるだろうけど、1階席では誠に残念な音になってしまう。音の輪郭がぼやけてしまい、塊となって聴こえるので各音の分離が悪く明瞭さを欠く。

オケの中に埋没気味にもなる。

いつもの景色と異なると、オケの音まで何だか頼りない。

最初から最後までピリッとしないコンサートだった。
来年4月にも第2弾が予定されているが、Pfは横を向けて、屋根を上げて欲しい。それでも弾き振りはできるだろうし、コンマスが意を介して協力するだろう。
でないと、せっかくの名人芸が台無しだ。

♪2024-059/♪みなとみらいホール-13

2023年7月26日水曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2023 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 新時代の先駆者たち〜アメリカン・オールスターズ〜〜

2023-07-26 @ミューザ川崎シンフォニーホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
横山幸雄:ピアノ*

ガーシュウィン:パリのアメリカ人
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー*
バーンスタイン:『ウエスト・サイド物語」から「シンフォニック・ダンス」
 1 プロローグ
 2 サムウェア
   3 スケルツォ
 4 マンボ
 5 チャチャ
 6 出会いの場面
 7 クール~フーガ
 8 ランブル(決闘)
 9 フィナーレ
バーンスタイン:ディヴェルティメント
 1 セネッツとタケッツ
 2 ワルツ
 3 マズルカ
 4 サンバ
 5 ターキー・トロット
 6 スフィンクス
 7 ブルース
 8 イン・メモリアル~行進曲「ボストン響よ、永遠なれ」
-------アンコール--------------------------
ドビュッシー:前奏曲第2集第6番*
バーンスタイン:ディヴェルティメントから
 8 イン・メモリアル~行進曲「ボストン響よ、永遠なれ」



ガーシュウィンとバーンスタインの作品2曲ずつ。
いずれもお祭り向きなのか、FSMuzaでも複数回聴いている。

横山幸雄の「ラプソ~」始め、みんな良い演奏だった。これと言って文句のつけようもなく、いつも聴く武満MEMでの演奏より、ミューザが開放的な分、気持ち良く聴こえた。

それにしても、覚えの悪いのがレニーの「ディヴェルティメント」で、タイトルと中身がしっくりこないのもなかなか馴染めない理由かもしれない。

ぼんやり聴いていたせいで、Encでその第8曲が再度演奏された時に、聴いたことのある曲だけど…とは思ったけど、つい今しがた本編で聴いた曲だと気づかなかった。恥ずかしや。
そのEnc曲の演奏では、終盤、オケ全員(Vc含め)が立ち上がって演奏した。中に放浪するものもあり。
お祭りの演出なんだな。賑やかに終わって、これも良き哉。

♪2023-129/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-14

2019年8月29日木曜日

千住真理子&横山幸雄 デュオ・リサイタル

2019-08-29 @みなとみらいホール


千住真理子:バイオリン*
横山幸雄:ピアノ**

J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
J.S. バッハ:無伴奏バイオリンのための組曲第2番から「第1曲 アルマンド」、「第5曲 シャコンヌ」*
J.S. バッハ=ブゾーニ編:シャコンヌ**
ショパン:バラード第1番ト短調 作品23**
J.S.バッハ:アリオーソ
アルビノーニ(ジャゾット):アダージョ
ベートーベン:バイオリン・ソナタ第9番イ長調 作品47「クロイツェル」
-----------------
J.S.バッハ:G線上のアリア

バイオリンとピアノのデュオを聴くには絶好の席だった。
バイオリンの最弱音からピアノの強打音まで<とりあえず>実に明瞭。

2人ともJ.S.バッハの無伴奏バイオリンのための組曲から一番有名な大曲「シャコンヌ」を独奏した。
千住真理子のオリジナル版は、まあ、良かったかな。尤も、この曲は誰の演奏を聴いてもがあって楽しめる。バイオリン一挺で極めて複雑な32変奏を弾きこなすのは並の技量、精神力ではあるまい。

横山幸雄が弾いたのはブゾーニが編曲したピアノ版「シャコンヌ」だ。
録画で聴いたことはあるが、ナマは初聴きだった。
ピアノならではのダイナミズムが十分に生かされて、バロックというよりロマン派の音楽のようにも聴こえる。無伴奏バイオリンの調べの中にかくも強力なパッションが織り込まれているのだ、ということをピアノの調べから教えられる。

後半のメインはベートーベンのバイオリンソナタ第9番「クロイツェル」。
聴く度に、若い頃読んだトルストイの「クロイツェル・ソナタ」〜細かく覚えてる訳ではないが、この曲が妻殺しの動機になったこと〜を思い出して、果たしてベートーベンはこの音楽に性と愛の葛藤を詰め込んだのだろうか、と中途半端に記憶が蘇るのは傍迷惑な話だ。

音・響きは<とりあえず>良かったが、今日のホールの響きは平凡だった。決して悪くはないけど、本来の実力を発揮できなかった。

知る限り、みなとみらいホールは日本一音響の良いホールだと思っているが、いつも満点とは限らない。
僕の体調を含めいろんな要素がすべてプラスで積み上がった時だけ、勿体無いような響きが出来上がる。これは運としか言えない。

♪2019-128/♪みなとみらいホール-35

2018年7月22日日曜日

フェスタサマーミューザ2018 新日本フィルハーモニー交響楽団 ≪正統派ドイツ音楽 Ⅰ≫

2018-07-22 @ミューザ川崎シンフォニーホール


円光寺雅彦:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団

横山幸雄:ピアノ*

ヘンデル(ハーティ編):「王宮の花火の音楽」から序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466*
ベートーベン:交響曲第6番ヘ長調 作品68「田園」
-------------------
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8(9)番イ短調 K.310から第1楽章*
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク第3楽章

昨日の東響によるオープニングはクラシックの王道から外れていたが、新日フィルがあるべき姿に戻してくれた。
「正統派ドイツ音楽Ⅰ」ということで、ヘンデル、モーツァルト、ベートーベンだったが、「正統派」というならやはりバッハ、ベートーベン、ブラームスだろう。尤も「〜ドイツ音楽Ⅱ」が後日東京シティフィルによって披露されるようだが、ウェーバー、ベートーベン、ブラームスだそうだから、ここでもバッハが抜けている。ならば、今日のヘンデルをバッハに変えたら良かったのにな。正統派ドイツ音楽からバッハが抜けるのはどう考えてもおかしいし、ヘンデルは最終的にはイギリスで長く過ごし彼の国に帰化したはずだから、無理にドイツ音楽に含めることはないな…と選曲には不満があった。

しかし、「王宮の花火」からして管・弦楽のアンサンブルの分厚さに少し驚いた。金管と木管の混ざり具合がキンキンして耳につく部分もあったが、弦楽合奏だけを取り出せば実に力強い。

モーツァルトの20番を横山幸雄が弾いた。しばらく見ないうちに太っていたなあ。なんて人のことは言えないけど。
このモーツァルトにも驚いた。なんて軽快なモーツァルトだろう。
ピアノ協奏曲全27曲中2曲しか無い短調の作品の一つだが、およそメランコリーとは無縁という感じだった。もちろん、短調ならではの旋律もあちこちに散りばめられているが、暗い・重い・悲しい・寂しい〜といった感じとは違う。
今日の演奏を聴きながら、モーツァルトの短調作品に関して思い違いをしながら聴いていたのかなあ、という気にもなった。ま、演奏者によっていろんなモーツァルトがあっていいと思うが、疾走するベートーベンならぬ疾走する横山モーツァルトの哀しみは軽快に走り去っていった。

田園は、構成的に共鳴しにくい音楽だ。
全5楽章のうち3~5楽章は続けて演奏されるから聴手には第3楽章以降は一つの楽章に聴こえる。そのうちの第4楽章からトロンボーン、ティンパニ、ピッコロが登場し「嵐」を描写するが、ティンパニとピッコロは5楽章には用いられない。「嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち」を表現するには必要がなかったらしい。
したがって、クライマックスは第4楽章におかれ、第5楽章はゆったりとした感謝の気持ちが綴られて平和裡に終曲する。しかも、第4楽章は短く3~4分であるのに比べ、第5楽章は10分前後と長い。それにどこから第4楽章で、どこから第5楽章になったかは、よほど耳馴染んでいないと分からないから、ぼんやりしておれば、ずっと第3楽章のつもりで聴いてしまうことにもなる。

それで、予め、この楽章構成を頭に入れて自分の共鳴する感情をコントロールしなければならない。でないと、いつの間にか始まっている第5楽章が長い上にクライマックス性に欠けるのでカタルシスが得られないことになる。え〜、こんな終わり方?と戸惑うことになる。
…というのが僕の長年の経験で、最近になってようやく、「嵐」の後は「祈り」だとイメージし、このもやもやした終楽章を共感を持って受け入れるように務めているが、ベートーベンの感情と僕の感情が必ずしもシンクロしないのが、我が身の未熟なのだろう。

♪2018-088/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-06

2017年4月1日土曜日

ミューザ川崎ホリデーアフタヌーンコンサート2017前期 ≪黄金のデュオ≫矢部達哉&横山幸雄 デュオ・リサイタル

2017-04-01 @ミューザ川崎シンフォニーホール


バイオリン:矢部達哉
ピアノ:横山幸雄*

ベートーベン:バイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」
ベートーベン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」*
シューベルト:即興曲D.899から第3曲*
ショパン:ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」*
フランク:バイオリン・ソナタ
------------------
アンコール
フォーレ:夢のあとに
ドビュッシー:前奏曲第2集第6曲「風変わりなラヴィーヌ将軍」*
マスネ:タイスの瞑想曲

上野学園と戦闘中の横山(元)教授と都響コンマスの矢部氏はこの組合せでCD数枚出している息の合ったコンビ。
ベートーベン、フランク、シューベルト、ショパンの決定版名曲集みたいで気恥ずかしさも。
一番の聴きモノはフランクのソナタ。仏独同居に興趣あり。

♪2017-049/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-05

2016年1月9日土曜日

ミューザ川崎アフタヌーンコンサート 横山幸雄ピアノ・リサイタル

2016-01-09 @ミューザ川崎シンフォニーホール


横山幸雄:ピアノ

【オール・ショパン・プログラム】
バラード第1番 ト短調 op.23⇒23歳
ノクターン ハ短調(遺作)⇒38歳
幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66⇒24歳
ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」 変ホ長調 op.18⇒22歳
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22⇒25歳
4つのマズルカ op.24⇒23歳
12の練習曲 op.25 全曲⇒完成28歳
---------------------
アンコール
ノクターン第8番 op27-2⇒25歳
マズルカ op17-2⇒完成23歳
ワルツ第4番 op34-3⇒28歳


横山幸雄のショパンはCDで擦り切れるほど聴いていたからナマを聴くのが楽しみだった。

オールショパンプログラムで、いろんなスタイルの作品が集められている。見当たらないのは前奏曲とスケルツォか。

そして、横山幸雄自身の説明では、ショパン20歳台の前半の作品を集めたそうだが、一部に20歳台後半のもの(練習曲、ワルツ)やノクターンの遺作のように異説があるが一般に最晩年作と思われているものも混じっていたが、いずれにせよ39歳という短い人生の中で、比較的健康を保っていた時期の作品集ということで、音楽的には早くも脂が乗っていた頃なのかもしれない。

個人的にはいずれも馴染みの曲ばかりで、すべて楽しめた。

演奏スタイルは、CDで聴いているものより淡々とした演奏のように感じた。情緒に流れることなく激したところがない。
意外だったけど、聴き続けているとそれが落ち着くような世界ができあがっている。

ミューザの音響の良さは折り紙つきだが、とりわけ、ピアノの音が綺麗だと思っている。
ffはカーンと抜けるような吹っ切れた音で、ppはビロードの上で玉を転がしているようなソフトな軽やかさがある。

残響が長いホールでは原音が埋もれてしまいがちだが、ミューザでは、これは聴く者の好みによるだろうが、原音(直接音)と残響音の混ざり具合が絶妙な塩梅だ(音源からあまりに遠い場所だとどうか分からないけど。)。


♪2016-002/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-01