2019年8月29日木曜日

千住真理子&横山幸雄 デュオ・リサイタル

2019-08-29 @みなとみらいホール


千住真理子:バイオリン*
横山幸雄:ピアノ**

J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
J.S. バッハ:無伴奏バイオリンのための組曲第2番から「第1曲 アルマンド」、「第5曲 シャコンヌ」*
J.S. バッハ=ブゾーニ編:シャコンヌ**
ショパン:バラード第1番ト短調 作品23**
J.S.バッハ:アリオーソ
アルビノーニ(ジャゾット):アダージョ
ベートーベン:バイオリン・ソナタ第9番イ長調 作品47「クロイツェル」
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J.S.バッハ:G線上のアリア

バイオリンとピアノのデュオを聴くには絶好の席だった。
バイオリンの最弱音からピアノの強打音まで<とりあえず>実に明瞭。

2人ともJ.S.バッハの無伴奏バイオリンのための組曲から一番有名な大曲「シャコンヌ」を独奏した。
千住真理子のオリジナル版は、まあ、良かったかな。尤も、この曲は誰の演奏を聴いてもがあって楽しめる。バイオリン一挺で極めて複雑な32変奏を弾きこなすのは並の技量、精神力ではあるまい。

横山幸雄が弾いたのはブゾーニが編曲したピアノ版「シャコンヌ」だ。
録画で聴いたことはあるが、ナマは初聴きだった。
ピアノならではのダイナミズムが十分に生かされて、バロックというよりロマン派の音楽のようにも聴こえる。無伴奏バイオリンの調べの中にかくも強力なパッションが織り込まれているのだ、ということをピアノの調べから教えられる。

後半のメインはベートーベンのバイオリンソナタ第9番「クロイツェル」。
聴く度に、若い頃読んだトルストイの「クロイツェル・ソナタ」〜細かく覚えてる訳ではないが、この曲が妻殺しの動機になったこと〜を思い出して、果たしてベートーベンはこの音楽に性と愛の葛藤を詰め込んだのだろうか、と中途半端に記憶が蘇るのは傍迷惑な話だ。

音・響きは<とりあえず>良かったが、今日のホールの響きは平凡だった。決して悪くはないけど、本来の実力を発揮できなかった。

知る限り、みなとみらいホールは日本一音響の良いホールだと思っているが、いつも満点とは限らない。
僕の体調を含めいろんな要素がすべてプラスで積み上がった時だけ、勿体無いような響きが出来上がる。これは運としか言えない。

♪2019-128/♪みなとみらいホール-35