2019年8月11日日曜日

フェスタサマーミューザ2019 東京フィルハーモニー交響楽団 ≪感動を呼ぶマエストロと劇的な「悲愴」を≫

2019-08-11 @ミューザ川崎シンフォニーホール


ダン・エッティンガー:指揮
東京フィルハーモニー交響楽団

高木綾子:フルート*

ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から 第1幕 前奏曲
モーツァルト:フルート協奏曲第1番ト長調 K313*
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」
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ドビュッシー:シランクス*

最初のワーグナーの冒頭の金管が見事でいっぺんに惹きつけられたが中盤以降に少しざわつきを感じた。

2曲めは弦の編成を10型に迄縮小したモーツァルトのフルート協奏曲が爽快。フルート独奏によるアンコールはドビュッシーの「シランクス」。昔は「パンの笛」と覚えたのだけど。

休憩を挟んで後半チャイコフスキーの「悲愴」は16型に復帰。
第1バイオリンと第2バイオリンを対向配置したがこれが効果的で、大所帯にも関わらず各パートが明瞭に響いた。

エッティンガーの微妙に揺れるテンポも嫌味なく、アンサンブルは厚いが、かなりの透明感を維持。

惜しむらくは終楽章。
情感に任せたエッティンガーの棒に対し、弦パートのためらいを感じた。揃わせるより勢いを大事にして欲しかった処が数カ所感じた。

とはいえ、流石の東フィルが遺憾なく実力を発揮。
近年稀な心に染みる「悲愴」になったと思う。

今季フェスタサマーミューザは残り1回だが、読響のブルックナー8番、仙台フィルのチャイコフスキー4番と並ぶ3大名演に認定!

♪2019-119/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-14