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2024年10月19日土曜日

NHK交響楽団2020回A定期 10月公演

2024-10-19 @NHKホール



ヘルベルト・ブロムシュテット:指揮
NHK交響楽団

オネゲル:交響曲第3番 「礼拝」
ブラームス:交響曲第4番ホ短調 作品98



ブロムシュテットは昨年は代役が続き、ちょうど2年ぶりだ。
川崎コンマスの腕に掴まって袖から登場した時点でもう拍手喝采。Apl.Watchの騒音計がブルブルと警告を発する。

大きな期待で始まったが、さあ、どうなの?
2曲とも、あまり感心できなかったな。特にブラームスは冒頭の各部間の受け渡しや絡みに緊張感を欠いたし終楽章もぶつぶつと流れ芳しからず(個人の感想です!…に決まってるけど。)。

リハ不足じゃないの?


とはいえ、もちろん、N響のレベルだ。

終曲後の長い無音がいいね。3千人を超える聴衆が固唾を飲んでブロムシュテットの呼吸が整うのを待つ。ブラームスではパラパラがやや早い気もしたが。

ところで、コンマスの川崎くんは実に好ましい。
あの大袈裟な演奏スタイルが、もし第2プルト以下に座っていたら、悪目立ちして顰蹙ものだが、コンマスだからこそのあのスタイルは後ろのプルトの人にも大いに頼もしく見えるだろう。ここぞという場面では、もうほとんど立ち上がっているように見える。彼の入魂ぶりにこちらも引き摺られてしまう。

♪2024-140/♪NHKホール-07

2023年8月10日木曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2023 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 辻井のショスタコと熱狂の『英雄の生涯』

2023-08-10 @ミューザ川崎シンフォニーホール



沼尻竜典:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
辻井伸行:ピアノ*

オネゲル:交響詩「夏の牧歌」
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番ヘ長調 Op.102*
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40(Vn独奏 石田泰尚)
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ショパン:夜想曲第20番嬰ハ短調(遺作)*




オネゲル「夏の牧歌」は初聴き。20世紀の作品と思えないほど、分かり易くて親しみやすく、文字どおり「牧歌」的な小品だった。

ショスタコのPf協2番は珍しく、僕は2回目だった。
1番も最近初めて聴いた。2曲とも自作のVn協やVc協曲のような重みはなく、軽くて短くて面白くて冗談のような音楽だ。ショスタコの作品とは思えないけど、よく聴いているとショスタコ印が浮かんでくる。

終曲後は、本編よりCCとEncの方が長かったのでは(そんなことないけど)と思わせるような、辻井くんに向けられた盛大な拍手喝采。Encはショパン:夜想曲第20番C#mで満員の管内を唸らせた。

後半の「英雄の生涯」は、オケとしては相当力が入っていた。沼さんがプレトークで「auの障害」とかダジャレ飛ばして受けていたが、冒頭の低弦から一気に駆け上がり、リズムを刻むとHrが英雄のテーマを朗々と歌う。坂東女史が今日も巧い。もう、この辺でかなり気持ちを掴まれた。

気になる部分もあったけど、全体としては、神奈川フィルの高水準ぶりを聴かせてくれた。

チケ完売というだけでなく出席率も極めて高く、オルガン横の左右の最上層までお客が入っていた。
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今年の、僕のFSMuzaのオケ・コンサート全10本は今日で終わった。
チケット完売になったのは、東響・N響・新日フィル、そして今日の神奈川フィルだそうだ。
東響はMuzaがホームだし、開幕・閉幕を受け持つのだから、まあ、そうだろうな。
新日フィルはミッキー人気だったか。
神奈川フィルは…沼さん、石田組長。何より神奈川フィルの人気…と言いたいけど、ま、それもあったろうけど、なんといっても辻井くん目当てなんだろうな。その彼がチャイコ、ラフマ、ショパンなどの定番ではなくショスタコを選んだのが面白かった。

何が一番だったか?
読響の「指環アドベンチャー」か。音楽もいいが読響の底力を感じた。
次点⇒カーチュン・ウォンの「展覧会の絵」、東フィルの「幻想交響曲」、神奈川フィル「英雄の生涯」かな。

今年はN響がダブリで聴けなかったのは残念だった。

♪2023-143/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-22

2023年5月10日水曜日

東京シティ・フィル第360回定期演奏会

2023-05-10 @東京オペラシティコンサートホール



高関健:指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
バイオリン:山根一仁*

ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム 作品20
ベルク:バイオリン協奏曲*
ネオゲル:交響曲第3番「典礼風」
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J.S.バッハ:無伴奏バイオリン組曲第1番から第3曲「サラバンド〜ドゥーブル」*





シティ・フィル今季1回目。
なのに高関センセは小難しいのばかり並べた。

ベルクとオネゲルはいずれもN響と都響で過去数回ずつ聴いていたが良い印象は残っていない。

ブリテンは初聴き。せめてこれに淡い期待をかけていたがやはり面白くない。
しかし、いずれの曲もオケの気合いと迫力は十分感じた。

ブリテンはとても「レクイエム」とは思えない轟音で始まって、途中にも、いかなる爆睡者をも覚醒させる大爆音。

最後のオネゲルも終盤手前で、さあ起きろ!と言わんばかりの大爆音。

弦は変則14型(14-11-10-8-7)で管打もさほど多くはないのだけど、こんな大音量が出るのかと思う程の凄さに圧倒されてしまった。

先述の如くオネゲル「典礼風」は過去2-3回は聴いているのだけど、その日の記録を読み返してもその轟音について何も書いていないのが不思議。

たぶん、武満メモリアルの、時に鳴り過ぎる響の良さが今回は奏功したか。

♪2023-076/♪東京オペラシティコンサートホール-03

2022年11月19日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第381回定期演奏会

2022-11-19 @みなとみらいホール


小泉和裕:指揮
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
ベートーべン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」


記念演奏会を別にすれば、ホールリニューアル後最初の神奈川フィル定期だ。
それでオネゲル交響曲第3番「典礼風」を持ってきたのか。

小泉師はお好きらしく昨年都響でも取り上げた。
その時も今回も楽しめなかったがオケは善戦。

メインは「3番」繋がりかベートーベン交響曲第3番。これはとても良かった。

冒頭和音強打2発の後の低弦が美しい。
ホールリニューアル後のオケ(神フ-N響-神フ)演奏を聴くのは今日で3回目だが、いずれも一番肝心な弦の美しい響がリニューアルで全く損なわれていないばかりか、むしろ、弦の繊細さが明瞭になった気もするが、たまたまそんな気がしたのかも。ホール内が明るくなったのも影響しているかもしれない。

「3」尽くし(第3番-♭♭♭-3楽章-ホルン3重奏)の出来はとても良い!とは言わないけど、いつもケレンのない正統的で安心できる小泉師のタクトに石田組長以下素直に乗って初定期を上出来に飾った。
これからもこのホールで3オケ(神奈川フィル/日フィル/読響)の定期が聴けるのはホンに嬉しい。


😡ところで、上層階のプロレスリングみたいなワイヤが残念。
僕は1階席だが、2階や3階が好みという人もいるのだ。
オケが輪切りにされては音楽に集中できないだろう。

因みに今日のP席は最前列のみならず2列めも含め、お客は1人だった。希望者の席替えの結果だろう。

#横浜市文化振興課!善処せよ!

♪2022-173/♪みなとみらいホール-05

2021年6月1日火曜日

東京都交響楽団 第928回 定期演奏会Bシリーズ

 2021-06-01 @サントリーホール


小泉和裕:指揮
東京都交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団

オネゲル:交響曲第3番《典礼風》
フォーレ:レクイエム op.48<第3稿>


6年ぶりに聴く生のフォーレ「レクイエム」。

期待が大き過ぎたか、まずまずの印象。

独唱の入る馴染みのピエ・イエスとリベラ・メはとても心地よかった。特に前者はカウンター・テナーやボーイソプラノが歌う場合があるけど、”女声”のソプラノに限るなあ。


新国立の合唱は部分的には上出来だが、1曲目のオネゲルの第1バイオリンパートと同じく、時に高域に不快音あり。


まさか、ピッチを乱す者がいるとは思えないが、どうして透明感に欠けるのだろう?


♪2021-049/♪サントリーホール-05

2015年4月26日日曜日

ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団名曲全集 第106回

2015-04-26 @ミューザ川崎シンフォニーホール


秋山和慶:指揮[桂冠指揮者]
半田美和子:ソプラノ(スキャット)*
堀江一眞:ナレーション*
東京交響楽団

E.シュトラウス:ポルカ「テープは切られた」op.45
J.シュトラウスⅡ世 :ポルカ「観光列車」op.281
ヴィラ=ロボス:カイピラの小さな列車(ブラジル風バッハ第2番より)
ロンビ:コペンハーゲンの蒸気機関車のギャロップ
オネゲル:パシフィック231
青木望:組曲「銀河鉄道999(スリーナイン)」*


今日のプログラムはどういうコンセプトか、といえば、「列車の旅」だ。
東響桂冠指揮者の秋山和慶マエストロが大の鉄道ファンということで、選曲されたそうだ。

そういう観点から音楽を聴いたこともないから、知らない曲が多かった。

ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ」は、たぶん第5番の第1曲「アリア」が突出して有名で、初めて聴いた時は20世紀の音楽でもこんなきれいな旋律を書く人がいるのかと驚いた。
でもこれはナマで聴いたことがない。ソプラノと8本のチェロという編成だからめったに公演で取り上げられないのだろう。
ところで、今日の「ブラジル風バッハ」は残念ながら第2番の第4曲だ。

ブラジル風バッハのCDを持っているから、「アリア」を聴くついでにこの曲も何度か耳にしているのだけど、いちいち曲名(<オーケストラのための>ブラジル風バッハ第2番 IV. トッカータ: カイピラの小さな汽車)を確認せずに垂れ流し状態だから、列車の動きを描写しているとは知らなかった。なるほど、蒸気機関車が重々しく動き出すところから始まっている。
パーカッションの多彩さは半端ではない。全く見たことも聴いたこともない楽器が並んでいた。
ガンザ、ショカーリョ、ヘコヘコなど…。
そういう音楽だとは知らなかったが耳には馴染んでいるせいもあってなかなか楽しい曲だった。


オネゲルの「パシフィック231」はかつて聴いたことがあったのでそのタイトルも覚えていたが、まあ、初めて聴くに等しかった。
楽しいとは言えないね。

休憩を挟んで、後半が青木望という人の作品だけど、知らない人だ。でも「銀河鉄道999」は知っている、というか、マンガは読んだ(見た?)ことがないし、アニメも観たことがない。組曲「銀河鉄道999」という作品があることも知らなかった。
全8曲で構成され、演奏時間50分という大作で、演奏に当っては各曲の前にナレーションが入って物語を説明してくれたが、あまり惹きこまれなかった。
途中、ソプラノのスキャットが入るのだけど、ステージには歌手の姿が見えない。それに肉声ではない。舞台袖などでマイクを使って歌っているのだろうと思ったが、3階のバルコニーで歌っていたらしい。気が付かなかった。
マイク、スピーカーなんてどうかとも思うけど、この会場とオーケストラの規模からして肉声では管弦楽に埋没してしまうだろう。このスキャットがとてもよい感じだった。


東響はいい音を出している。今日はホームグラウンドのミューザだけど、時々サントリーでも聴くがどこでも変わらない響だと思う。
特に管楽器、とりわけ音がひっくり返りやすいホルンも抜群の安定性がある。クラリネットもうまかった。
ただ、今日の演目ではしかたがないけど、弦楽合奏の響が物足りなかったな。

♪2015-34/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-07