2023-08-10 @ミューザ川崎シンフォニーホール
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
辻井伸行:ピアノ*
オネゲル:交響詩「夏の牧歌」
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番ヘ長調 Op.102*
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40(Vn独奏 石田泰尚)
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ショパン:夜想曲第20番嬰ハ短調(遺作)*
オネゲル「夏の牧歌」は初聴き。20世紀の作品と思えないほど、分かり易くて親しみやすく、文字どおり「牧歌」的な小品だった。
ショスタコのPf協2番は珍しく、僕は2回目だった。
1番も最近初めて聴いた。2曲とも自作のVn協やVc協曲のような重みはなく、軽くて短くて面白くて冗談のような音楽だ。ショスタコの作品とは思えないけど、よく聴いているとショスタコ印が浮かんでくる。
終曲後は、本編よりCCとEncの方が長かったのでは(そんなことないけど)と思わせるような、辻井くんに向けられた盛大な拍手喝采。Encはショパン:夜想曲第20番C#mで満員の管内を唸らせた。
後半の「英雄の生涯」は、オケとしては相当力が入っていた。沼さんがプレトークで「auの障害」とかダジャレ飛ばして受けていたが、冒頭の低弦から一気に駆け上がり、リズムを刻むとHrが英雄のテーマを朗々と歌う。坂東女史が今日も巧い。もう、この辺でかなり気持ちを掴まれた。
気になる部分もあったけど、全体としては、神奈川フィルの高水準ぶりを聴かせてくれた。
チケ完売というだけでなく出席率も極めて高く、オルガン横の左右の最上層までお客が入っていた。
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チケット完売になったのは、東響・N響・新日フィル、そして今日の神奈川フィルだそうだ。
東響はMuzaがホームだし、開幕・閉幕を受け持つのだから、まあ、そうだろうな。
新日フィルはミッキー人気だったか。
神奈川フィルは…沼さん、石田組長。何より神奈川フィルの人気…と言いたいけど、ま、それもあったろうけど、なんといっても辻井くん目当てなんだろうな。その彼がチャイコ、ラフマ、ショパンなどの定番ではなくショスタコを選んだのが面白かった。
何が一番だったか?
読響の「指環アドベンチャー」か。音楽もいいが読響の底力を感じた。
次点⇒カーチュン・ウォンの「展覧会の絵」、東フィルの「幻想交響曲」、神奈川フィル「英雄の生涯」かな。
今年はN響がダブリで聴けなかったのは残念だった。
♪2023-143/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-22