2023年8月8日火曜日

フェスタサマーミューザKAWASAKI2023 日本センチュリー交響楽団 天下の台所からクラシックフルコース

2023-08-08 @ミューザ川崎シンフォニーホール



秋山和慶:指揮
日本センチュリー交響楽団
HIMARI:バイオリン*

シューベルト:交響曲第5番変ロ長調 D.485
ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番ト短調 Op.26*
ドボルザーク:交響曲第8番ト長調 OP.88
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ナタン・ミルシテイン:パガニーニアーナ*



居ながらにして地方のオケを聴けるのがFSMuzaの楽しみの一つ。日本センチュリーは初めて。びっくりするほどの出来でもなかったけど、ともかく「整然」という言葉がピッタリの演奏だった。

オーストリア、ドイツ、チェコのロマン派のやや通好みの作品3本立て。これでは2時間に収まるまいと思った…とおりで、だいぶ時間を超過したが、これは幸せな時間だった。

3曲とも弦編成は12型を通した。それで1-2曲目は程良い感じだったが、ドボ8はやはりこれは14型で演って欲しかったな。
管、特に金管の「整然」とした勢いに対して弦が薄い。薄いだけでなく、低域にもう少し「やんちゃな」勢いが欲しかった。こちらも「整然」としすぎだ。
とはいえ、終楽章のHrの嘶(いなな)きが素晴らしい。指揮者によっては、ふつうのTrillで済ませる場合もあるが、あそこは、もう、強力に嘶いてほしいところだ。今日は、新日フィルの日高氏が客演していたが、期待に応えてくれたよ。

初めて聴いたのはオケだではなく、ブルッフでVn独奏したHIMARI嬢(12歳)だ。こちらもかなりの難曲だと言われているが、「整然」とこなした。年齢の割には相当な腕前なのだろうが、オケと協奏曲をやるには身体が出来上がっていないのではないか。枯れ枝の如き細腕からは本来ソリストに要求される周囲を圧するような音量は無理なのだろう。狭いダイナミックレンジの中で上手に弾いてはいても、とても協奏曲にはなっていなかったな。まあ、将来の楽しみにしよう。

たまたま見つけた8歳の娘さんの演奏がなかなか優れもの。
https://youtu.be/kQ9CXQm4UzM


♪2023-141/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-20