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2025年7月4日金曜日

東京都交響楽団 第1023回 定期演奏会Bシリーズ

2025-07-04 @サントリーホール



カリーナ・カネラキス:指揮
東京都交響楽団
アリス=紗良・オット:ピアノ*


ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 作品83*
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
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アルヴォ・ペルト:アリーナのために*






ベルリン・コンツェルトハウスのJマルヴィッツを彷彿とさせるKカネラキスがかっこいいの。

加えて独奏Pfが久しぶりの紗良・オットがピアノ以上にステージングのうまさで全客席を吸引した。CCでは舞台と袖を何度も行ったり来たりしたが、その都度ドレスを少しつまんで駆け足だ。ひるがえるドレスの足元は素足だ。なんて色っぽい。
素足の演奏家は、他にVnコパチンスカヤや都はるみも裸足だったよ…と脱線したが、演奏も上手いのだろうが、身振り手振り大きく、(過剰に)愛想を振り撒いて好感。この人の魅力はCDでは伝わらない。生に限る。

後半のマラ1は都響も健闘。しかし半月前のコバケン日フィル@みなとみらいHに比べるとまずはサービス精神が不足してワクワク感が乏しかった。聴いた時の体調にもよるけど、ホールもイマイチだからな。

実は、これを5日(今日)に書いている。5日も日フィルで大曲を聴いた(みなとみらいH)。
都響の巨人もみなとみらいで聴けばもっと好印象だったろう。

酷かったのは、いつもながらPfの音で、僕の耳にはトイ・ピアノくらいにしか聴こえない(席は最高の場所だと思うけど)。
4日のマチネをすみとりで、小林愛実のショパン1番。
4日のソワレをサントリーで、紗良・オットのラヴェル。
5日はみなとみらいで阪田知樹のラフマのパガ狂。
と連続してPfと管弦楽の協奏を聴いたが、サントリーのPfがダントツにしょぼいのは今日に始まったことではないけど、ホンに何とかならんのだろうか。

サントリーくらいの権威になると誰も声をあげないのか。まったく裸の王様だよ。

♪2025-089/♪サントリーホール-08

2017年2月12日日曜日

N響第1856回 定期公演 Aプログラム

2017-02-12 @NHKホール


パーヴォ・ヤルヴィ:指揮
NHK交響楽団
クセニア・シドロヴァ:アコーディオン*

ペルト:シルエットーギュスターヴ・エッフェルへのオマージュ(2009)[日本初演]
トゥール:アコーディオンと管弦楽のための「プロフェシー」(2007)[日本初演]*
シベリウス:交響曲 第2番 ニ長調 作品43
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アンコール
エルネスト・レクオーナ:マラゲーニャ*

エストニア出身のP・ヤルヴィが同郷の現代作家2人の作品を本邦初演。
アルヴォ・ペルトは現代存命作曲家だが、当初は12音技法などを使ったらしいが、ある時期からは古典回帰したようで、その音楽は静謐で、宗教色が濃いものになっているようだ。
少なくとも、僕が持っているCDや、これまでコンサートで聴いた作品はトゲトゲしさや意表を突く展開で人を驚かすことに喜びを感じている風な現代音楽とは一線を画している。

そんな訳で、今日のペルトの作品も(まあ、どれを聴いても似たり寄ったりの感は否めないが)自然に受け入れられた。

トゥールの珍しいアコーディオン協奏曲風の作品は演奏時間24分という現代曲にしては長めの全4楽章(通して演奏されるが。)。
いかにもの現代音楽だが、アコーディオンの演奏が珍しいので、あまり苦にはならなかったが、何度も聴きたいような音楽ではなかった。
アンコールにソロで弾いた有名な「マラゲーニャ」のメロディは楽しめた。

メインはシベリウスの名曲、交響曲第2番で本日は北欧一色。

シベ2は聴く機会が多いが、こんな濃厚な演奏は初めてだった。
各パートにとことん歌わせて、これまで聴いたどんな演奏(CDも含め)よりも情感たっぷりでコテコテのシベリウスだった。
終盤は粛々と盛り上がる高揚感が、フィンランドの歴史というコンテクストをまとい、じわじわと胸を打った。

2017-022/♪NHKホール-02

2016年5月18日水曜日

東京都交響楽団第807回 定期演奏会Bシリーズ

2016-05-18 @サントリーホール


クリスチャン・ヤルヴィ:指揮
東京都交響楽団

ペルト:フラトレス~弦楽オーケストラとパーカッションのための(1977/91)
ペルト:交響曲第3番(1971)
ライヒ:デュエット~2つの独奏バイオリンと弦楽オーケストラのための(1993)
ライヒ:フォー・セクションズ(1987)

現代音楽は苦手、というより嫌い。ややこしいのを聴いている時間があればしっとりした耳に馴染んだ古典を聴きたい。

しかし、アルヴォ・ペルトは30年ほど前にひょんなことから「ヨハネ受難曲」を聴いて、これはすんなりと受け入れることができた。
現代音楽なのに思い切り古風で、教会旋法なども使っているのだろうか。とにかく、ヒーリング音楽という好印象を持っていた。

交響曲第3番は初聴きだったが、抵抗無しに入ってくる。
指揮のクリスチャン・ヤルヴィもペルト同様エストニア出身で、交友もあるそうだからヤルヴィ家にはお手のものなのだろう。

一方のライヒはミニマル音楽で有名だ(ペルトもミニマル音楽家リストに入っているようだが、僕の印象ではぜんぜん違う。)。
これも楽しめない訳ではないけど、ミニマル音楽そのものがコピペで仕上げた安直なお遊びのように思えて好きではない。
今なら素人がコンピュータを使って似たようなものなら作り出すことができる。ちょっと変わっているというのが面白いという程度でしかないように思える。

クリスチャン・ヤルヴィは、N響の首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィの弟だ。親父さんも有名なネーメ・ヤルヴィだ。
クリスチャンは若いだけあって、時々指揮台からジャンプしていた。


♪2016-069/♪サントリーホール-04