2017年2月12日日曜日

N響第1856回 定期公演 Aプログラム

2017-02-12 @NHKホール


パーヴォ・ヤルヴィ:指揮
NHK交響楽団
クセニア・シドロヴァ:アコーディオン*

ペルト:シルエットーギュスターヴ・エッフェルへのオマージュ(2009)[日本初演]
トゥール:アコーディオンと管弦楽のための「プロフェシー」(2007)[日本初演]*
シベリウス:交響曲 第2番 ニ長調 作品43
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アンコール
エルネスト・レクオーナ:マラゲーニャ*

エストニア出身のP・ヤルヴィが同郷の現代作家2人の作品を本邦初演。
アルヴォ・ペルトは現代存命作曲家だが、当初は12音技法などを使ったらしいが、ある時期からは古典回帰したようで、その音楽は静謐で、宗教色が濃いものになっているようだ。
少なくとも、僕が持っているCDや、これまでコンサートで聴いた作品はトゲトゲしさや意表を突く展開で人を驚かすことに喜びを感じている風な現代音楽とは一線を画している。

そんな訳で、今日のペルトの作品も(まあ、どれを聴いても似たり寄ったりの感は否めないが)自然に受け入れられた。

トゥールの珍しいアコーディオン協奏曲風の作品は演奏時間24分という現代曲にしては長めの全4楽章(通して演奏されるが。)。
いかにもの現代音楽だが、アコーディオンの演奏が珍しいので、あまり苦にはならなかったが、何度も聴きたいような音楽ではなかった。
アンコールにソロで弾いた有名な「マラゲーニャ」のメロディは楽しめた。

メインはシベリウスの名曲、交響曲第2番で本日は北欧一色。

シベ2は聴く機会が多いが、こんな濃厚な演奏は初めてだった。
各パートにとことん歌わせて、これまで聴いたどんな演奏(CDも含め)よりも情感たっぷりでコテコテのシベリウスだった。
終盤は粛々と盛り上がる高揚感が、フィンランドの歴史というコンテクストをまとい、じわじわと胸を打った。

2017-022/♪NHKホール-02