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2020年11月14日土曜日

NISSAY OPERA 2020 特別編 『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』

 2020-11-14 @日生劇場

指揮:柴田真郁
演出・翻案:田尾下哲

読売日本交響楽団

原作:ガエターノ・ドニゼッティ作曲 オペラ『ランメルモールのルチア』
翻案:田尾下哲『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』全1幕

ルチア⇒高橋維
エドガルド⇒宮里直樹
エンリーコ⇒大沼徹
ライモンド⇒金子慧一
アルトゥーロ⇒髙畠伸吾
アリーサ⇒与田朝子
ノルマンノ⇒布施雅也


コロナ対策版だ。

まあここまで「対策」することはないのにと思うよ。

3幕を1幕に。
3時間を90分に。
舞台に姿を見せるのはルチアと一言も発しない亡霊だけ。
その他は上手・下手に別れた額縁外の紗幕の陰で歌うのみ。

あのアリア、合唱、シーンが無いな…と気になり、一方原作では冒頭に少し登場するだけの亡霊が終始ルチアの心情を代弁するかのように付き纏うので、これも気になる。

あれやこれやで、集中できない。

初めて観た人には筋が分かりにくいだろう。

何度も観ている者には上述の没入阻害要因の為に楽しめない。

さらに言えば、1番の聴かせどころベルカントの狂乱の場の出来がイマイチ。やはり初台で観たペレチャッコとか、映像で観るNデセイ、Aネトレプコと比べちゃいけないのだろうが物足りない。

何はともあれ、まずもって普通の形でやるべきだった。

出演者の健康管理を徹底すれば何の問題もないのに。

♪2020-077/♪日生劇場-01

2019年11月9日土曜日

NISSAY OPERA 2019 『トスカ』

2019-11-09 @日生劇場


園田隆一郎:指揮
粟國淳:演出
読売日本交響楽団

トスカ⇒砂川涼子
カヴァラドッシ⇒工藤和真
スカルピア⇒黒田博
アンジェロッティ⇒デニス・ビシュニャ
堂守⇒晴雅彦
スポレッタ⇒工藤翔陽
シャッローネ⇒金子慧一
看守⇒氷見健一郎

G.プッチーニ作曲 オペラ『トスカ』 全3幕
(原語[イタリア語]上演・日本語字幕) 

台本:ルイージ・イッリカ&ジュゼッペ・ジャコーザ
作曲:ジャコモ・プッチーニ

砂川涼子のトスカ。楽しみに待っていたが期待を上回る上出来。
若手の工藤和真・カラヴァドッシもベテラン黒田博・スカルピアも素晴らしい。園田指揮読響も彼らの演奏だけでも幸せな位大船に乗ったような演奏だった。
劇場自体とても音響が良くピット臭がしない。

昨年の新国立の「トスカ」がこれまで観た中で群を抜いていたのであれを超えるトスカはしばらく出会えそうにないな、と思いつつ、我が、マドンナ砂川涼子様に大いなる期待を託していたところ、これが全く裏切られるどころか。前回の新国立「ランスへの旅」で彼女の実力を再発見したが、今回も刮目拝聴。

今回もあの小柄な体躯にフルートからトランペットまで隠しているように柔らかな弱音(よく通る)から心揺さぶり脳天を抜けてゆく強力な高音までに酔った。
とりわけ2幕のドラマの緊迫感はただならぬ迫力。名曲「歌に生き〜」と共に震えたよ。

演出面での疑問はリアルな映像投影。これは興を削いだ。

♪2019-172/♪日生劇場-02