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2025年7月9日水曜日

かなっくの響きを楽しむチェンバーミュージック 「奏」Vol.1

2025-07-09 @かなっくホール



新日本フィルハーモニー交響楽団チェロ部門
 弘田徹:Vc
 飯島哲蔵:Vc
 佐古健一:Vc
 佐山裕樹:Vc
 サミュエル・エリクソン:Vc
 多田麗王:Vc
 山内創一朗:パーカッション*


[第一部]
パッヘルベル:カノン
ワーグナー:エルザの大聖堂の入場
ポッパー:レクイエム
ビゼー:カルメンメドレー

[第二部」
フンク:組曲二長調
J.シュトラウス:皇帝円舞曲*
メタリカ:Master of Puppets*
(編曲:鈴木隆太、弘田徹)
ビートルズ:Let it be*
(編曲:山口尚人)
--------------------------
アメリカン・パトロール




新日フィルVcの弘田徹クンはかなっくHとの付き合いは長いが、今年度からはのクリエイティヴパートナーに任命されて、早速の自主企画を開催することにしたそうだ。

かなっくHの響の良さを新日フィルのメンバーにも知って欲しい、神奈川県下で演奏機会の少ない新日フィルを横浜のお客様にも親しんでいただいて新規のファンを獲得したい、というような趣旨らしい。

新日フィルからVcが5人とティンパニストがかなっくに集合した。

前半は、Vc6人だけ、後半の3曲とEncにパーカッション(ドラムセット)が入った。

同じ楽器の6重奏となると、表現力の面で不足に感じやすいものだけど、Vcは高域も低域も頃良い音域なので、成立するんだろう。Vn6人じゃ面白くないけどVcなら12人でも音楽になる。

とは言え、良い編曲に恵まれないとその良さは発揮できない。
今回も、物足りないものもあったが、概ね、同一楽器の合奏とは思えない多彩な響きを聴かせてくれた。
演奏面では、ちょっと音程の怪しい部分もあったけど。

「奏」Vol.1というからにはVol.2もあるんだろうな。

♪2025-093/♪かなっくホール-09

2025年5月11日日曜日

横濱音楽物語3️⃣ ヨコハマ「うた」物語〜「カルメンお美」佐藤美子と横濱の軌跡  森谷真理 ソプラノ・リサイタル with 浦久俊彦

2025-05-11 @フィリアホール



森谷真理:ソプラノ
江澤隆行:ピアノ
浦久俊彦:ガイド

ビゼー:
歌劇『カルメン』から
 ハバネラ(「恋は野の鳥」)
 セギディーリャ(「セビリアの砦の近くの酒場で」)
 ミカエラのアリア「何を恐れることがありましょう」

プッチーニ:
歌劇『ラ・ボエーム』から
 私が街を歩けば(ムゼッタのワルツ)
歌劇『ジャンニ・スキッキ』から 私のお父さん

中田喜直:さくら横ちょう
別宮貞雄:さくら横ちょう
神戸孝夫:さくら横ちょう

ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』

サティ:ジュ・トゥ・ヴ
---------------------
プッチーニ:歌劇「トスカ」から 歌に生き恋に生き
プッチーニ:歌劇「つばめ」から ドレッタの夢





近代日本の黎明期の西洋クラシック音楽は横浜から始まった。という訳で6年間にわたるシリーズ「横濱音楽物語」の3回目。横浜で活躍した「カルメンお美(よし)」こと佐藤美子の足跡を森谷真理が追う。

この人、全国初の公的コンサートホールである神奈川県立音楽堂の建設に尽力したり、戦時中は横響を引率して音楽挺身隊に従事したと書いてある(Wiki)。横浜の初期音楽シーンに欠かせない人なんだ。

ソプラノの森谷もこうなれば美子の得意のカルメンを歌わなくてはいけない。
ということで、ハバネラやセギディーリャはお客の前では初めて歌ったそうだ(メゾの持ち歌だから)。
そのせいか、前半は、これが森谷の実力か?と思うくらい低調だったが、だんだん良く鳴る法華の太鼓で、調子が出てきて、Encではもう解き放たれたかの如くトランペットみたいな強力な声を出していたなあ。
ああいうの、最初からは出せないんだろうな。
2時間(休憩込み)1人で歌うのだから、セーブしていた力を最終場面で爆発させたんだ。
ま、良かったけど。


♪2025-058/♪フィリアホール-01

2024年1月13日土曜日

NHK交響楽団2001回A定期 01月公演

2024-01-13 @NHKホール



トゥガン・ソヒエフ:指揮
NHK交響楽団

ビゼー(シチェドリン編):バレエ音楽「カルメン組曲」
ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」
ラヴェル:バレエ音楽「ラ・ヴァルス」





好漢ソフィエフ。
何でもできる人みたいだが今日は全🇫🇷もの。
今年に入って何故か🇫🇷塗れ。
シチェドリンのカルメン。打楽器協奏曲又はビゼー協奏曲風で面白い。
久々にN響の面目躍如。

欲を言えば、
バレエを入れてくれ!
せめて後半だけでも!

♪2024-007/♪NHKホール-01

2023年12月5日火曜日

みなとみらいランチタイムコンサート 東京六人組

2023-12-05 @みなとみらいホール


東京六人組
 フルート:上野由恵
 オーボエ:金子亜未(荒絵理子の代打)
 クラリネット:金子平
 ファゴット:福士マリ子
 ホルン:福川伸陽
 ピアノ:三浦友理枝

ブラームス(岩岡一志編):ハンガリー舞曲から
 第1番、第5番、第6番
磯部周平:きらきら星変装曲
  1三星のフーガ(バッハ)
  2ケッヘル博士の忘れもの(モーツァルト) 
  3嵐のハイリゲンシュタット(ベートーベン)
  4クララのためのロマンス(シューマン)
  5紅葉のマズルカ(ショパン)
  6指輪はお嫌い?(ブラームス)
  7コスモスの舞踏(バルトーク)
  8オレンジ色の行進曲(プロコフィエフ)
  9星に憑かれた十二音(シェーンベルク)
 10たそがれどきのレント(フランセ)
 11フィナーレ:もう1つのフーガと主題(ブリテン)
プーランク:六重奏曲 FP 100から第1楽章
ラヴェル(川島素晴編):ボレロ
--------------------------
ビゼー:ファランドール


メンバーはオケや室内楽で知っている人ばかりだが、東京六人組としては初めて。ピアノと木管五重奏団(Obは代打)。
ホルンは金管合奏でも欠かせない存在だが、木管と組むと木管扱いでコウモリみたいな存在だ。ま、木管にも馴染むので、そういう扱いになっているのだろう。

福士さん、お久しぶりです。
今日はかぶりつきの正面がFgで、こんなに近くでお目もじ叶ったのは初めてだ。

女性4人は揃って赤いドレス。
男性は黒。なんとかしろよ!せめて白で統一したらどうか。

大分類では4曲。細分すれば16曲。

面白かったのは「きらきら星”変装”曲」だ。
単なる「変奏」ではなく、バッハからブリテンまでの11人の作曲家の作風〜音楽の切れ端を取り込んだ「変装」なのだ。各「変装」にそれらしいタイトルも付けられているが、その意味の分かったものについては、知的なユーモアとは思えないし、不明なのもが多い。だからというのではないが、ここまで遊ばなくとも良かったのに。

最後は「ボレロ」。あのリズムをどうするのかと思ったが、最初は出番のないObが指でリード箱?を叩いていたが、やがてFlがタンギングして、さらにはPfが受け持ってそれらしくリズムを維持したが、全体として原曲をなぞってみただけであまり成功しているとは思えなかった。

木管+Hrの五重奏自体、音色が区々でブラスの合奏のようには溶け合わないのが難点。Pfが接着剤かといえば、そうとも感じられなかったな。

♪2023-208/♪みなとみらいホール-44

2023年11月10日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#19

2023-11-10 @すみだトリフォニーホール



ジャン=クリストフ・ スピノジ:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
HIMARI:バイオリン*

ロッシーニ:歌劇『アルジェのイタリア女』序曲
ヴェルディ:歌劇『運命の力』序曲
ヴィエニャフスキ:バイオリン協奏曲第1番嬰ヘ短調 op.14*
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』から「前奏曲と愛の死」
ビゼー:歌劇「カルメン」から第1幕への前奏曲
ビゼー:カルメン組曲(フリッツ・ホフマンの選曲・編曲)第1番から アラゴネーズ、間奏曲、セギディーリャ
 同第2番から ジプシーの踊り
---------------------------
J.S.バッハ:無伴奏バイオリンソナタ第2番イ短調BWM1003 第3曲 アンダンテ*
ビゼー:歌劇「カルメン」から第1幕への前奏曲




指揮者は初聴き。ロマン・ロランの小説の主人公みたいだが、あれはベートーベンがモデルなんだったな。

メリハリのついた音楽だが、メリとハリのほかには何にもない感じだ。

最初の2曲でもう受け入れ不能状態になった。
Vn協奏曲も、頭に入ってこない。
HIMARI君は今回も線が細い。音が十分出ていない。どんなに技術が優れていてもコンチェルトを弾く筋力が出来上がっていないのではないか。

Encではバッハを弾いたが、12歳の子供のバッハを聴かされるとはなあ…。

カルメン前奏曲は弾けていたが、それでも、あんな遊び半分のようなテンポ設計は受け入れ難い。
Encで同曲をもう一度やったが、今度はラデツキー行進曲のように客席に手拍子を求め、さらにはハミングまで求められて、それに乗って楽しんでいた素直なお客さんもいたけど、僕は、もう寒くなるほど白けてしまった。

新日フィルは実力があるのに、こういう演奏もやらされるのは気の毒に思ったよ。


2023-191/♪すみだトリフォニーホール-08

2023年7月7日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#16

2023-07-07 @すみだトリフォニーホール




ジョゼ・ソアーレス:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
村治佳織:ギター*

ヴィラ・ロボス:ブラジル風バッハ第4番から
 ①前奏曲、④踊り
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲*
ヒナステラ:バレエ音楽『エスタンシア』組曲 op.8
ビゼー:アルルの女組曲
 第1番 全4曲
 第2番から②間奏曲、④ファランドール
---------------------------------
ビージーズ:愛はきらめきの中に*
ビゼー:アルルの女組曲
 第2番からメヌエット




小規模4曲本。産地は4カ国に及ぶのでざっくりまとめてロマンス語族系音楽特集か。

●🇧🇷ブラジル風バッハは4番。多分一番有名なのはSpとVc8本による5番だが、4番にもどことなく相通ずる旋律が見え隠れ。
●🇪🇸アランフェスは弦8型?全部で24本+管打の小編成。生ギターにはマイクが置かれ、奏者と指揮者の間に小型のスピーカーが置かれた。よくあるパターンだ。モニター用なのだろう。客席に音を飛ばすには小さい。でも、今日のギターは明瞭に聴こえて良し。
●🇦🇷ヒナステラはピアソラの師匠らしく、組曲「エスタンシア」は初聴き。4曲の舞曲から成るが、どれも変拍子、シンコペーションの連続。リベルタンゴの素が詰まっていて面白い。
●🇫🇷「アルルの女」は第1組曲全曲と第2組曲から②間奏曲と④ファランドール。
今日は全体に高水準の演奏だったが、特に第1組曲冒頭の前奏曲の有名な旋律(ファランドールと同旋律)が弦と管のユニゾンで演奏されるが、その管弦の交わりの響が透明感があり、色気もあってまことに美しい。

終わってみると、間奏曲(ファランドール)と並んで有名な、「アルルの女」と言えば「メヌエット」!…がないのが実に寂しい。

ところがどっこい、新顔の指揮者、🇧🇷ジョゼ・ソアーレスがひょいと指揮台に乗って始めたのがハープのアルペジオに乗ってフルートの妙なる調べ。そう「メヌエット」だった。
なかなか心憎い演出。

今日は大曲は1本もなかったが、オケは全てにおいて破綻なく美しい響きを聴かせてくれて大満足。

2023-118/♪すみだトリフォニーホール-05

2023年6月9日金曜日

東京シティ・フィル第361回定期演奏会

2023-05-10 @東京オペラシティコンサートホール



高関健” / 山上紘生"" :指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
務川慧悟:ピアノ*

シベリウス:悲しきワルツ 作品44”
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 作品16”*
吉松隆:交響曲第3番 作品75””
---------------------------------
ビゼー(ホロヴィッツ編):カルメン幻想曲*



好漢藤岡幸夫を楽しみにしていたが、なんと肺炎の為入院。急遽前半2曲を高関健に、後半を指揮研究生の山上紘生に変更された。山上は高関の藝大での教え子でもあり、シティ・フィルで吉松作品の練習指揮を担当していたので、急なデビューとなった。

結果は上出来で吉松本人にも祝福された華々しく感動的なデビューとなった。

さて、まずは、前半のグリーグPf協が素晴らしかった。先日、みなとみらいHでこれ以上のPf協は聴けないかと思うほどに素晴らしくブリリアントな演奏(コバケン+小山実稚恵+日フィル)を聴いたが、武満MEMもいつも良くなるホールとは言え、これ程までに美しい響だとは驚き。件のPf協にかなり肉薄している。煌めくPfだった。
まずは音が美しい。Pfとオケとの協奏の妙味が発揮されている。時に丁々発止の緊張関係がある。もちろん、ホールを知り尽くした高関健とシティ・フィルのサポートも按配を心得ているのだ。


後半、吉松隆:交響曲第3番は初めて聴いた。これまで、交響曲は6番ばかり。結論を言えば、今日の3番の方が俄然面白い。45分という大作だが、現代作品にありがちなコケ威や意表を突く爆音もないではないけど、それ以上に旋律が耳に馴染みやすい。終楽章など、ラヴェルの「ボレロ」の高揚部分を延々と続け、クライマックスは未曾有の超爆音で燃焼した。
ま、聴きながら、色々考えることはあったが、「現代」に交響曲となれば、これは意義のある作品ではないかと思ったよ。

劇的デビューを果たした山上クンはやんやの拍手喝采。
腕に嵌めていたApple Watchのノイズメーターが94dBを指したよ。

♪2023-103/♪東京オペラシティコンサートホール-04

2023年6月6日火曜日

MUZAランチタイムコンサート 6月 徳永兄弟フラメンコギターデュオ ーLunch Time Oléー

2023-06-06 @ミューザ川崎シンフォニーホール



ギターデュオ:徳永兄弟(健太郎、康次郎)
パーカッション:KAN

徳永兄弟:ブレリア・デ・パドレ
徳永兄弟:魂の旅人
アロルド・ロボ、ニルティーニョ:トリステーザ
ビゼー(編曲/徳永兄弟):カルメン・フラメンコ・ファンタジー
 Ⅰアラゴネーズ
 Ⅱハバネラ~闘牛士
ピアソラ:リベルタンゴ
------アンコール-------------------
ホセ・マンソ・ペローニ:コーヒー・ルンバ



久しぶりにナマ・フラメンコギターを聴いた。アコースティック・ギター2本にパーカッション。
こういうのがフラメンコと言うのかどうか知らないのだけど、昔から抱いているイメージとはだいぶ違って、まあ、とにかく、細かく、速い。超絶技巧ギターだ。

演奏曲も、フラメンコというより、ルンバ、サンバ、ボサノバなど中南米にルーツのある音楽が多く、全体に速弾きなので、何を聴いても似たような音楽だった。

Youtubeを探したら、ちょうど今日のアンコールと同じ曲を見つけたので貼っておこう。

https://youtu.be/vOz3NJbTrrU

♪2023-100/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-11

2023年5月7日日曜日

N響 × 青のオーケストラ コンサート

2023-05-07 @東京芸術劇場大ホール



秋山和慶:指揮
NHK交響楽団
東亮汰:バイオリン*

秋元真夏/林田理沙:MC
加隈亜衣/土屋神葉/佐藤未奈子:ゲスト声優

スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲
パッヘルベル:カノン*
ビバルディ:バイオリン協奏曲集「四季」Op.8 から「春」第1楽章、「夏」第3楽章*
ビゼー:歌劇「カルメン」前奏曲
ドボルザーク:交響曲第9番ホ短調  作品95「新世界から」




子供向けだしさほど期待はしていなかったが、ドボルザーク「しんせかいから」さえ聴けたらいいという構え。

とはいえ、気の利かないMCや若い声優達が、まあ、はっきり言って音楽鑑賞の邪魔なんだよね。進行も悪かった。

「軽騎兵」はN響吹奏楽部の面目躍如でとても良かったが、次の数曲はちっとも気持ちに届かず。

やはり、芸劇の響の悪さ。
今日はオルガン使わないのに天井の反響板が降りていない。たぶん、大きなスクリーンを付けたのでできなかったのだろう。

そのせいもあったか、管楽器は勢いいいが、弦の音は客席と舞台との境でエアカーテンができたみたいに、舞台上でぐるぐる回っていたようだ。

管弦のバランス悪し。
というより、弦が鳴っておらんぞ!

楽しみにしていた秋山「新世界」もイマイチ入り込めず、隔靴掻痒の念抱き帰途に着く。

♪2023-075/♪東京芸術劇場大ホール-02

2023年4月29日土曜日

横浜交響楽団 第723回定期演奏会 【ファミリーコンサート】

2023-04-29 @県立音楽堂



泉翔士:指揮
横浜交響楽団

J.シュトラウスⅡ:トリッチ・トラッチ・ポルカ
ルロイ・アンダーソン:ブルータンゴ
ルロイ・アンダーソン:プリンク・プランク・プルンク
ルロイ・アンダーソン:トランペット吹きの子守歌
ルロイ・アンダーソン:シンコペーティッド・クロック
---------------
楽器紹介
---------------
指揮者体験
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
---------------
打楽器体験
J.シュトラウス:鍛冶屋のポルカ
---------------
ビゼー:「アルルの女」からファランドール
ドボルザーク:交響曲第9番「新世界から」から第2楽章、第4楽章
------アンコール------------------------------
J.シュトラウスⅠ:ラデツキー行進曲



今回は、子供向けプログラム。
前半はシュトラウスⅠ、Ⅱやルロイアンダーソンの作品が中心でトリッチ・トラッチ・ポルカやブルータンゴなど。

楽器紹介やの他子供たちが登壇して指揮者体験、打楽器体験等もあったが、もう少しレベルの高い体験を工夫できなかった?

横響のこのような取組みは、数年ぶりだったような気がするけど、子供たちに音楽の楽しさを伝えると同時に、音楽に触れる機会を提供する良い企画だと思う。

大人向きに、「ファランドール」や「新世界から」の抜粋も演奏されたが、もう少し整理したら「新世界から」の全曲を演奏できたと思う。個人的好みだけどこれを聴きたかったよ。

ともあれ、今日の演奏は、結構良い出来。特にポルカ、ファランドールなど、これと言った瑕疵も見当たらず、元気で華やかで楽しかった。

♪2023-072/♪県立音楽堂-05

2022年10月25日火曜日

横浜交響楽団 第719回定期演奏会 ”合唱宗教曲”

2022-10-25 @県民ホール


泉翔士:指揮
横浜交響楽団
横響合唱団*

ソプラノ⇒中山美紀*
アルト⇒野間愛*
テノール⇒市川浩平*
バリトン⇒黒田祐貴*

ビゼー:交響曲第1番ハ長調
モーツァルト:レクイエム*


日本のアマオケ最古参、創立90年の横響が719回の定期演奏会…って凄いね。久しぶりに県民ホールで合唱付に臨んだ。
音楽堂では合唱人数が制限されている為らしい。今日の合唱は80人。
前半は、ビゼーの交響曲第1番。若い頃、第2楽章のObの哀愁にやられてたクチだ。

以来好きな曲だが、演奏機会が少ない。プロで聴くのは3年に1回程度か。ビゼー17歳の若作りということで、管弦楽曲としては完成度が低いのかもしれない。

演奏は慎重を期すあまり全体に音圧が低く、大舞台に負けている感じ。Obソロも上手だったがもっと泣き乱れて欲しかったな。

モツ・レクを聴くのはちょうど1年ぶり。
こちらもこじんまり収まって物足りなかった。
声楽独唱はプロで全員NoMaskだが、合唱団は全員Mask。
この為にストレートに声が出ていないのが残念だったが、中盤以降は盛り返したと思う。

12月には3年ぶりの「第九」を楽しみにしているよ。弾けて〜っ!

♪2022-159/♪県民ホール-17

2022年8月20日土曜日

石田泰尚スペシャル 熱狂の夜 第4夜《アンサンブル》四季

2022-08-20 @ミューザ川崎シンフォニーホール


石田組<石田組ツアー 2022/2023>
Vn:石田泰尚、村井俊朗、塩田脩、清水泰明、福留史紘、鈴木浩司
Va:中村洋乃理、多井千洋、小中澤基道
Vc:西谷牧人、玉川克、大宮理人
Cb:米長幸一
Cemb:松岡あさひ














ビバルディ:バイオリン協奏曲集「四季」
ビバルディ:4つのバイオリンのための協奏曲 ニ長調 op.3-1 RV549
シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ
バルトーク(ウィルナー編曲):ルーマニア民族舞曲
シルヴェストリ(松岡あさひ編曲):バック・トゥ・ザ・フューチャー
モリコーネ(近藤和明編曲):ニュー・シネマ・パラダイス
クイーン(松岡あさひ編曲):輝ける七つの海
オアシス(同上編曲):ホワットエバー
レインボー(同上編曲):キル・ザ・キング
------------------------
チャップリン:スマイル
クイーン:ボーン・トゥ・ラブ・ユー
水野良樹(いきものがかり):ありがとう
ビゼー:ファランドール


5回シリーズの4回目。Soloにはじまってだんだん編成が大きくなり、今日は「石田組」弦13人(1曲目のみチェンバロも)のアンサンブル。

いつもお客の入りは良いが、今日はオルガン横の蚕棚を含めほぼ満席で、石田泰尚の魅力はやはり「石田組」あってこそなんだ。

前半のビバルディ「四季」。いつものように実に丁寧で美しい音色だ。フレーズの末尾もきれいに揃ってアンサンブルも美しい…が、ゆったりとしてちょっと物足りなさも…と思っていたが、「冬」に至って、テンポ良く、力強さも加わってきちんとクライマックスを作ってカタルシス。

後半のバルトークは大好物で珍しい編曲だった。
そもそも、後半の聴きどころは編曲かな。
ほとんどが石田組専属松岡氏の手になるようだが、弦のみ13本とは思えない多彩な響きを引き出してちょっと魔法のようだ。もちろん合奏力も見事。知らない作品が多かったが十分楽しんだ2時間半。

♪2022-119/♪ミューザ川崎シンフォニーホール-32

2021年12月19日日曜日

横浜交響楽団 第713回定期演奏会 ”情熱”と”憂愁”

 2021-12-19 @県民ホール


鈴木衛:指揮
横浜交響楽団

ビゼー:「カルメン」第1組曲、第2組曲(フィリッツ・ホフマン編)
 1 前奏曲「トレアドール」(第1組曲第5曲)
 2 前奏曲 (第1組曲第1曲)
 3 アラゴネーズ (第1組曲第1a曲)
 4 衛兵の交代 (第2組曲第5曲)
 5 ハバネラ (第2組曲第2曲 )
 6 セキギティーリア (第2組曲第3曲)
 7 アルカラ(の竜騎兵) (第1組曲第4曲)
 8 闘牛士の歌 (第2組曲第4曲)
 9 間奏曲 (第1組曲第2曲)
10 密輸入者の行進 (第2組曲第1曲)
11 夜想曲 (第2組曲第3曲)
12 ジプシーの踊り (第2組曲第6曲)

チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64


前回、横響を聴いたのはちょうど2年前。

第699定期で横響として70回目の「第九」演奏会だった。

16型大編成のオケに640人の合唱団という壮観!

普段の定期演奏会は県立音楽堂で開催するが、12月は、今年こそと「第九」をと県民ホールを会場に選んだのだろうが、昨年に続き今年もは流れてしまった。

コロナで定期演奏会自体も何度か中止になった。

そんな次第で足が遠のいていたが、今回は、せめて県民ホール公演を盛り上げようと2年ぶりに出かけた。

なかなか上手だ。管のソロではたまに躓きもあるが、プロ並みに聴こえる場面もある。弦編成は10+10+7+8+5という変則なのがアマチュアらしい。

カルメン組曲。フィリッツ・ホフマン編の第1、第2組曲からオペラの筋に合わせた再構成。分かり易くていい。

メインはチャイコフスキー交響曲第5番。

この曲聴くのは、今年6回目。

それも10月22日から2ヶ月足らずの間にだ。

チャイコフスキーの記念年でもないのに多くのオケが取り上げたと言うのは不思議なことだ。

6回も聴いたのだから1本当たり棒が出てもいいけどな⁈

初めて聴く指揮者鈴木衛クンは9年前に音大卒の若手だが、プレトークもうまい。客席の気持ちをすーっと掴んで音楽へ誘う。

毎年の年末の演奏会では最後に蛍の光を演奏し、オケがお客を見送ってくれる。「第九」でなくともこの慣例は続けているようだ。ホクホクした気持ちで蛍の光が流れる会場を出たよ。


♪2021-159/♪県民ホール-10

2021年11月19日金曜日

鳥木弥生メゾ・ソプラノリサイタル

2021-11-19 @かなっくホール



鳥木弥生:メゾソプラノ
小埜寺美樹:ピアノ
<特別ゲスト>
小林厚子:ソプラノ

ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」酷い宿命よ!
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」手紙の二重唱**
レオンカヴァッロ:歌劇「ラ・ボエーム」これが運命!
プッチーニ:歌劇「外套」あんたがこの袋の中身を
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」ある晴れた日に*
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」花の二重唱**
オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」美しい夜、愛の夜(ホフマンの舟歌)**
ビゼー:歌劇「カルメン」前奏曲 Pf.Solo
ビゼー:歌劇「カルメン」ハバネラ
トーマ:歌劇「ミニヨン」君よ知るや南の国
サン=サーンス:歌劇「サムソンとダリラ」あなたの声に心は開く
ガスタルドン:禁じられた音楽
オブラドルス:一番細い髪で*
マスカーニ:アヴェ・マリア**
----------------
ビゼー:歌劇「カルメン」セギディーリャ
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」アイーダとアムネリスの二重唱**

**二重唱
*小林ソロ


鳥木弥生は過去に結構聴いてきたのだけど、6月の「蝶々夫人」(小林厚子)@日生でのスズキ役で刮目するに至る。

尤も、今回のリサイタルでその陽気で一捻りあるおもしろい人柄に接したので、今やスズキのイメージは壊れてしまったのが良かったか悪かったか。


そして彼女の初リサイタルが何と我が地元かなっくホールとは嬉しや。おまけにゲストが小林厚子と幸せなこと。

もちろんかぶりつき席を確保。


因みにピアノが小埜寺美樹だ。

彼女は先日の「アイーダ」@ミューザでもピアノを受け持っていた。


この3人が一風変わっていて面白い。

歌の合間のおしゃべりタイムは会場を笑いに包み込んだ。


近くで見てよく分かったが、2人とも大柄で恰幅がいい!

新国立劇場最上階にも届く声を、今回は至近距離で聴いたので、僕の頭骸骨は共振し続け、脳みそが煮立つのではと思ったよ。あたかも歌う人間兵器だ。


アンコールを含み全15曲。

独唱は鳥木9曲、小林2曲。二重唱4曲。

いずれも素晴らしかった。


「カルメン」からの「ハバネラ」や「セギディーリャ」、「サムソンとデリラ」から「あなたの声に心は開く」はしなやかで妖艶さもにじみ美しい。


小林との「蝶々夫人」から「花の二重唱」は6月の日生劇場の舞台を思い起こさせる。

アンコールとは思えない「アイーダ」の二重唱は迫力満点。

ホフマンの船歌もしみじみ美しい。


なんとも楽しく贅沢な2時間也。


♪2021-134/♪かなっくホール-02

2021年7月13日火曜日

ジョルジュ・ビゼー/新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室 2021 「カルメン」全3幕

 2021-07-13 @新国立劇場


ジョルジュ・ビゼー:カルメン<新制作>

全3幕〈フランス語上演/日本語及び英語字幕付〉

予定上演時間:約3時間10分
第Ⅰ・Ⅱ幕95分
   休憩30分
第Ⅲ幕  65分

指揮:沼尻竜典
演出:アレックス・オリエ
美術:アルフォンス・フローレス
衣裳:リュック・カステーイス
照明:マルコ・フィリベック

合唱:新国立劇場合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル
児童合唱:多摩ファミリーシンガーズ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

【カルメン】山下牧子
【ドン・ホセ】村上公太
【エスカミーリョ】須藤慎吾
【ミカエラ】石橋栄実
【スニガ】大塚博章
【モラレス】星野淳
【ダンカイロ】成田博之
【レメンダード】升島唯博
【フラスキータ】平井香織
【メルセデス】但馬由香



新国立劇場の高校生のためのオペラ観賞教室は、空席があれば、オトナも当日券を買って入場できる。

今日は、本来はミューザでランチタイムコンサートの日だったが、ふと、出かける前に、WEBで当日券の状況を見たら、1階の19列中央が空いていたので即GET!


観賞教室は手数料込み4730円!

歌手等が異なるとはいえ本公演の1/5だ(同じ1階席=S席の場合)。

こんな後方席で(1週間前に行った本公演は8列の中央。)楽しめるか不安もあったが、歌もオケも問題なし。歌手の顔が小さく表情を読み取るのは難しいが、Nikonの7倍のモノキュラーが役に立った。


本公演との違いは、指揮は大野和士から沼尻竜典に代わり、歌手も全員異なる。とは言え、山下牧子、村上公太、須藤慎吾、石橋栄実、平井香織等は新国立を初めあちこちの舞台で活躍している一流の歌手達だ。


全体として本公演と比べても遜色のない出来栄えだった。


中でも、一番感心したのはやはりミカエラ(石橋)だ。


これはもう役得というものだな。カーテンコールでも彼女への拍手が一番大きかった。


問題の演出は、基本は同じ。

無駄な部分が整理されて、今回の方が観易かった。

ただ、無理な設定は変わっていないので、プログラムの解説では人物紹介と粗筋紹介では矛盾も生じている。

場所の説明は明確にセビリアと書いてある(Aオリエの設定は東京である。無理だっちゅうの!なんで東京で闘牛なんかできるんだ。)。


頼まれた人も、筋の通った解説など書きようもない。

日本でロック歌手だと言ってみても、歌詞(字幕)まで変える訳ではないから、どうしても辻褄が合わなくなってくる。


ホンに人騒がせな演出家だ。振り回された関係者が苦労して尻拭いをしている。


と文句を並べたが、ビゼーの音楽は素晴らしいし、今日の歌手達の良い仕事ぶりは高校生の胸を打ったと思う。

♪2021-072/♪新国立劇場-06