2023年7月7日金曜日

新日本フィル:すみだクラシックへの扉#16

2023-07-07 @すみだトリフォニーホール




ジョゼ・ソアーレス:指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団
村治佳織:ギター*

ヴィラ・ロボス:ブラジル風バッハ第4番から
 ①前奏曲、④踊り
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲*
ヒナステラ:バレエ音楽『エスタンシア』組曲 op.8
ビゼー:アルルの女組曲
 第1番 全4曲
 第2番から②間奏曲、④ファランドール
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ビージーズ:愛はきらめきの中に*
ビゼー:アルルの女組曲
 第2番からメヌエット




小規模4曲本。産地は4カ国に及ぶのでざっくりまとめてロマンス語族系音楽特集か。

●🇧🇷ブラジル風バッハは4番。多分一番有名なのはSpとVc8本による5番だが、4番にもどことなく相通ずる旋律が見え隠れ。
●🇪🇸アランフェスは弦8型?全部で24本+管打の小編成。生ギターにはマイクが置かれ、奏者と指揮者の間に小型のスピーカーが置かれた。よくあるパターンだ。モニター用なのだろう。客席に音を飛ばすには小さい。でも、今日のギターは明瞭に聴こえて良し。
●🇦🇷ヒナステラはピアソラの師匠らしく、組曲「エスタンシア」は初聴き。4曲の舞曲から成るが、どれも変拍子、シンコペーションの連続。リベルタンゴの素が詰まっていて面白い。
●🇫🇷「アルルの女」は第1組曲全曲と第2組曲から②間奏曲と④ファランドール。
今日は全体に高水準の演奏だったが、特に第1組曲冒頭の前奏曲の有名な旋律(ファランドールと同旋律)が弦と管のユニゾンで演奏されるが、その管弦の交わりの響が透明感があり、色気もあってまことに美しい。

終わってみると、間奏曲(ファランドール)と並んで有名な、「アルルの女」と言えば「メヌエット」!…がないのが実に寂しい。

ところがどっこい、新顔の指揮者、🇧🇷ジョゼ・ソアーレスがひょいと指揮台に乗って始めたのがハープのアルペジオに乗ってフルートの妙なる調べ。そう「メヌエット」だった。
なかなか心憎い演出。

今日は大曲は1本もなかったが、オケは全てにおいて破綻なく美しい響きを聴かせてくれて大満足。

2023-118/♪すみだトリフォニーホール-05