2023年7月19日水曜日

東京都交響楽団 第979回 定期演奏会Aシリーズ

2023-07-19 @東京文化会館



アラン・ギルバート:指揮
東京都交響楽団
シュテファン・ドール:ホルン*

ウェーベルン:夏風の中で―大管弦楽のための牧歌
モーツァルト:ホルン協奏曲第4番 変ホ長調 K.495*
R.シュトラウス:アルプス交響曲 op.64


ウェーベルン:「大管弦楽のための〜」という割にはおとなしい音楽で、うとうとしている間に終わってしまった(13分)。

本日の白眉はモーツァルト:Hr協4番だ。独奏はシュテファン・ドール。彼の演奏でモツHr協全曲を聴いたことがあるので、彼の4番を聴くのは2回目。というより、他の人の演奏で4番は聴いていない。
モツのHr協奏曲というとほとんど3番ばかりで、N響6月のBでも福川名人が3番を吹いた(つい先日クラ館で放映)。しかしその演奏はあまり芳しくなかった。放映録画を確認してもスッキリしない。

そういう経験をしたばかりで聴いた今日の演奏にはびっくりした。
音圧高く、音色も豊かだ。オケに埋もれるなんて心配は全く無用。朗々と響き渡る。
それほど福川氏と技量の差があるとも思えないしバックのオケはN響と都響ではだいぶ違う。
しかし、今日の都響は弦10型に絞って(N響は12型だった)、キリリとしてよくサポートしていた。
ま、Hrを鳴らす技術に特別のものがあるのかもしれないが、半分はホールの違いだろう。文化会館はサントリーと違って無駄に音を逃さない。


メインが、最近やたら多い「アルプス~」。これにもシュテファンドールが参加して大サービス。

弦は「運命」でも16型でやる都響だもの当然に16型。金管はHr8-Tp4-Tb4-Tub2計18本にバンダがHr12-Tp4-Tb4計20本と舞台より多い超特大。まるで音大の合同オケみたいだ。
その超特大バンダがどこで吹くか?興味があったが、舞台裏から聴こえてきたね。これじゃ20本揃える意味がないだろう。どうしてバルコニーでやらなかったのだろう?

オルガンもパイプオルガンじゃないから迫力はないし、全体として賑やかではあったが、P.ヤルヴィ+N響や特に沼尻+神奈川フィルが聴かせた緻密さと巨大さには及ばす。

♪2023-126/♪東京文化会館-08